やはり比企谷八幡は捻くれている。   作:秋乃樹涼悟

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今回はいろはすと八幡視点の入れ替わりです。
メダパニ状態にしてしまったらすみません。

最初は八幡視点で、会った直後あたりからです。


一色いろははエスプレッソに願いを込める。

「せんぱい、栗山さんって誰ですか?」

「通じてないならいいよ。ほらさっさとメシ食って映画見て帰るぞ」

「可愛い後輩とのデートを面倒くさそうにするのは酷いです」

 

不愉快ですとでも言いたそうな顔だな、全く。

メガネが似合いすぎなんだよ。

 

可愛いなって思っちゃったよ。

 

どう思いますみなさん。

人が本読んでて後ろからいきなり肩を叩かれて驚きつつ見てみるとメガネ美少女。

 

べー。これやばいでしょー。まじやばいからー。

ていうかこれ脈ありじゃね?違う感じ?

べー。それないわー。

 

ようは勘違いしそうになりました。

 

たぶんあれだな。

一色にドキッとしたんじゃなくてメガネにドキッとしたんだな、うん。

 

 

 

一色、メガネが似合ってて可愛いかったです。

今なら神原の気持ちがよくわかる。

 

「一色、お前っていつもはコンタクトなのか?」

「いえ、違いますよ。これは伊達メガネです。昨日戸塚先輩がかけてるのみて、いいなって思ったので。あっ、もしかして可愛いなって思っちゃいました?」

 

なんか一色が小悪魔みたいになってきてる気がする。

 

これはもう俺がいつ勘違いして好きになっちゃうかわからないな。

そして告白すらせずに振られる。

 

つれー。俺の人生ハードモード過ぎでしょ。

 

「まあ、メガネはちょっと可愛いかもな」

「っ!…やっぱりせんぱいあざとい…」

 

やっぱり黒ぶちメガネはいいね。

僕はメガネが大好きです‼︎

 

「ほら着いたぞ。さっさとメシ食おうぜ」

「ここ、ですか」

「ああ、別にラーメンとかサイゼとかじゃないし、いいだろ?」

 

前に折本に笑われたしな。

なんでサイゼはないんですかね?

八幡的にはポイント高いんだけどね。

とりあえずなかに入るとしますかね。

 

「せんぱいにしては意外といいですね」

「だろ?ここで珈琲飲みながらの読書が結構いいんだよ」

 

一色が文句を言わないということは割といい店なのだろう。

自分が気に入った店が他の人にも気に入られるというのは悪い気はしないな。

 

いつもならカウンターの端っこを探して座るのだが、今日は一色がいるため、ふたり用のテーブルに座った。

 

「せんぱい、オススメはなんですか?」

 

「まあ和風キノコパスタと特製ベーコンオムライスだな。オムライスの方は結構ボリュームあるから女子はきついと思うぞ」

「じゃあ私はパスタにするんで、せんぱいはオムライスにしてください」

「はいはい」

 

前回同様一色は両方食べたいらしい。

女子ってなんで色々食べたがるんですかね。

 

もうバイキングとかビッフェにすれば良かったまである。

でもそれは高いからやっぱなし。

 

「せんぱいどこの大学行くんですか?」

「とりあえず私立文系、だな。あ、でもバリスタの専門学校もちょっと興味はあるからなぁ」

「せんぱいは私立文系出て編集者になってください」

「いやそんな簡単にはなれないからね?前にも言ったろ、編集者になるのは難しいって」

 

まあその分待遇はいいからな。できればなりたいけど。

どうせ働くんなら給料は高い方がいい。

 

でも1番は働きたくない。

社畜なんてやってられるか。

 

「一色はもうなんとなくでも進路は決まったのか?文系とか理系とか」

「私は文系ですかね。理系はあんまり得意じゃないですし」

「まあ大体はそんな感じになるわな」

 

文系理系なんてどっちが得意とかで決めてるしな、大体は。

 

「もしせんぱいの行く大学に私が行くことになったらそのときはよろしくお願いしますね」

「大学までお前の面倒見るのは疲れそうだな…」

「いいじゃないですかー」

 

でも実際大学なんてそうそう被らないだろ。

正直今はそんなことはどうでもいい。

 

丁度良い時間に店員さんが料理を運んできた。

ふたつの料理からはいい香りが漂い、忘れていた空腹を思い出させた。

 

「あ、すみません。取り皿ももらえますか?」

「取り皿必要なんですか、せんぱい?」

「お前両方食べたいんだろ、だったらあった方が便利だろ」

 

というのは言い訳で、実際はただ単にまた「あーん」とかをされないようにするためだ。

 

こいつ、俺を恥ずかしくさせるが好きらしいからな。

だが甘い。

俺に二度も同じ手が通用すると思ったか。

甘いぞ一色、マッカン並みに甘いわ!

 

「せんぱいのオムライス、なんか和風って感じですね。キノコとか玉ねぎ入ってますし、でも周りにホワイトソースみたいなのかかってますね」

「これがまた美味しいんだよ」

「でわでわ、いただきまーす」

「いただきます」

 

取り皿に分けて一色に差し出す。

前にも思ったけどこいつ、料理食べてるときなんかキラキラしてるというか、なんて言えばいいんだろうな。

あざとさがなくていつもより可愛いんだよな。

 

 

 

 

 

 

せんぱいめ、取り皿なんてもらっちゃって。

それじゃ「あーん」出来ないじゃないですか。

せんぱいのくせに学習してますね。

 

やっぱりせんぱいは手強いですね。

せんぱいの攻略本とかあればいいのに。

 

まあとりあえず食べちゃいましょう。

せんぱいのオススメですしね。

 

「せんぱいって奉仕部いつ引退するんですか?」

「どうだろうな。まあ平塚先生次第だろ」

 

そう言うせんぱいは、なんだか少し寂しそうな、名残惜しそうな顔をしていた。

 

奉仕部がなくなったら、私はどうすればいいんですかね?

楽しみがなくなっちゃいます。

 

せんぱいと一緒にいられる時間も。

 

「せんぱいには奉仕部がなくなっても仕事手伝ってもらいますからね」

「一応俺、受験生なんだけどな」

 

 

 

「ふぅ〜。うまかったな」

「美味しかったですね。せんぱい」

「少ししたらエスプレッソがくるだろうから飲んでから行こう」

 

ここのエスプレッソは美味い。

マッカンも好きだがエスプレッソも好きだ。

 

でも熱いからいつもスチームどミルクとは別でミルクを足してもらっている。

 

なんで俺は猫舌なんだろうな。

 

「せんぱい、エスプレッソと普通の珈琲って何が違うんですか?」

「俺もうろ覚えだからちゃんとは知らんが、ようは入れ方の違い、だな。多分。

エスプレッソはマシンで高圧で抽出するものだ。

俺らが普段飲んでるやつはインスタントとか、挽いた粉を紙で抽出するのものだろ。なかにはビーカーみたいなので抽出するやり方もあるらしい。」

「せんぱい、結構詳しいんですね」

「本で読んだだけだ。本当の珈琲通ならもっと詳しい」

 

実際珈琲の勉強はしていない。

だが興味はある。

 

ほんとにバリスタになるならもっと勉強しないといけないし、バリスタなら飲んで産地も当てることができる。

すごいバリスタならブレンドしているものも全て当てることが出来るらしい。

 

「エスプレッソを飲むときのおまじないみたいなのがあるらしいんだ」

「おまじない、ですか?」

「クレマがあるだろ?あ、クレマはエスプレッソの泡のことな。このクレマに砂糖を落として10秒以上沈まなかったら願いが叶うんだそうだ」

 

これは漫画で読んだものだ。

いいエスプレッソのクレマは砂糖を落としても分厚いクレマが砂糖の上に乗るそうだ。

 

「じゃあやってみますね」

 

 

 

 

 

 

せんぱいの言うおまじない。

なんだか素敵でとてもせんぱいが言うこととは思えないですね。

 

目の前のエスプレッソに砂糖を入れる。

そして願いを込める。

 

せんぱいと一緒にいられますように。

 

「叶うといいな…」

「そうだな」

 

まあ私の願いはせんぱいにかかってるんですからね。

そしてなにも聞いてこないのがせんぱいらしいです。

 

 

 

せんぱいはなにかお願いしたのかな。

 

 

 




すいません。書いてたらなんだかながくなりそうなのでもう1話足します。すみません。



さっきニセコイ19巻ちょっとだけ読んだんですけど、やばかったです。
悶え死にそうでした。
それに小咲ちゃんのメガネがまた。

次回はデート、映画編です。
なんかすみません。
でわでわ。

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