やはり比企谷八幡は捻くれている。   作:秋乃樹涼悟

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今回はいろは視点で行きます。

また長くなりそうなので二話に分けます。


一色いろはは想い悶える。

はぁ。今日は楽しかったな。

みんなから誕生日祝ってもらったのって初めてだったし。

 

でもなにが1番嬉しかったってせんぱいに祝ってもらったことですよ。

 

好きな人に祝ってもらうのってこんなにも嬉しいんですね。

 

そして明日はせんぱいとふたりで。

ふふふっ。

にやにやが止まりません。

 

ベットに寝転がり枕に顔を疼くめる。

もうせんぱいのことを考えるだけで悶え死にそうです。

でもそんな死に方なら幸せですね。悪くないかもです。

 

ちょっと前はあんなに苦しかったですけど、今はとても楽しいです。

 

せんぱいたちのおかけですね。

 

そして明日はせんぱいとデート。

なにを着て行きましょうか。

 

難しいですね。前は小町ちゃんをイメージした妹コーデで行ったので、今回は別のコーデにした方がいいですかね。

 

せんぱいの好きなものと言えば、戸塚先輩。

そういえば今日の戸塚先輩可愛かったですね。

メガネがまた。

 

分厚い本とか持って図書館に居そうな女の子でした。

でも戸塚先輩男の子ですけどね。

戸塚先輩が羨ましいです。

 

では今回は戸塚先輩をイメージしたボーイッシュないろはで行きます。

 

 

そういえばせんぱいは明日どこに連れていってくれるんですかね?

まだ予定知らないですし。

 

せんぱいに電話しちゃいましょう。

声も聞きたいですし。

 

携帯を掴みせんぱいに電話をかける。

電話かけるときいつもドキドキするんですよね。

 

『なんだ一色』

「せんぱい、お疲れ様です」

『おう』

「せんぱい、明日はどこに連れていってくれるんですか?」

 

私的にはせんぱいの家とかでもいいですよ。

と言いかけましたがセーフです。

 

『って言われてもな。…そもそもデートする場所なんて知らないしな』

「せんぱいぼっちですからね」

『そうだぞ一色。ぼっちにデートコースを聞くことはまちがっている』

 

清々しいくらい捻くれてますね。

まあそこが好きなんですけどね。

 

「せんぱいはどこか行きたいところとかないんですか?」

『俺だとしたら…本屋とか』

「ほかには?」

 

せんぱいが言うと思いましたよ。

 

『やっぱ1番は家だな。疲れないし。気も使わなくていいし。めんどくさくないし。お金もかからないし。やっぱぼっちは引きこもるのが1番いいな、うん』

「っは!今めんどくさくからとかなんとか言って私を家に連れ込んであんなことやこんなことをしようとしてましたか、ごめんなさい。せめてせんぱいの彼女になってからじゃないとそういうことは無理です。心の準備が出来てないのでごめんなさい」

 

はぁはぁと息を切らす私。

っていうか私、いつも断り切れてないですよね。

 

『あっそういえば一つ見たい映画があった。それ見に行くのでもいいか?』

「はい。では待ち合わせはどうしますか?」

 

せんぱいにしてはまともなところですよね。

 

『前みたいにどっかで食べてからにするか?それとも映画だけみてすぐ帰るか』

「すぐ帰るはなしです。ではどこかでお昼食べましょう」

 

せんぱいとランチ♪

この間は恥ずかしかったな。

今度も何かいじわるしちゃいましょうかね。

せんぱいが悪いんですよ。私の気持ちに気づいてくれないから。

 

『ん。じゃあまた後でメールするわ』

「でわでわまた明日で〜す」

 

あは。せんぱいの声聞けて良かった。

 

せんぱいとデート。せんぱいとランチ。せんぱいと映画。

 

やばいです。テンション上がり過ぎて眠れる気がしないです。

 

再び顔を疼くめて悶える。

私せんぱいのこと好き過ぎでしよ。

やっぱりせんぱいには責任取ってもらわないといけないですね。

 

悶えていると携帯が震えた。

 

「11時半、千葉駅」

 

とても無機質なメールはせんぱいらしくて笑っちゃいます。

 

「了解で〜す☆せんぱい、明日は楽しみにしてますね♪」

 

ちょっとあざとく返信して眠ることにします。

 

 

眠れるかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めると時間は8時。

ちょっと急がないとまずいですね。

 

眠りたい欲求と闘いながらリビングへ向かう。

冷蔵庫を開けてMAXコーヒーを一口。

 

甘ッ!

 

やっぱり何度飲んでも甘いです。

朝一で飲むと衝撃ですね。

目が覚めましたよ。

甘々で稲妻な感じで目が覚めましたよ、ええ。

 

さてと目が覚めたことですし、ぼちぼちお風呂に入りますかね。

ふふふっ。せんぱいの真似です。

 

 

 

 

 

 

 

よし。

今日は間に合いそうです。

お家を出る前に忘れてはいけないものを。

 

じゃじゃーん。黒ぶちメガネ〜。

 

昨日の戸塚先輩にかなり反応してましたからね。せんぱい。

もう私が嫉妬しちゃうくらい。

あのせんぱいが人の服装とかをさらっと褒めるんですから。

私のことも褒めてほしいです。

 

そういえば小町ちゃんが褒められて頭撫でてもらってるところたまに見ますがどうなんですかね。

 

せんぱいに頭を撫でてもらう。

想像するとなんかちょっとドキドキします。

 

人によっては撫でられるの嫌う人もいるみたいですけど、私的には撫でられたいです。

 

小町ちゃん、いいな。

 

妄想やらなにらやで遅刻しないように気をつけないと。

 

お腹も空きましたし待ち合わせ場所に急ぎましょう。

 

 

 

 

 

 

待ち合わせ時間の五分前。

近くのベンチで本を読んでいるせんぱいを発見。

 

背後から気配を殺し迫る。

若干見えるせんぱいの顔は眼が死んでいるけど、知的な感じでかっこいいなって思っちゃいます。

 

真後ろに立っても気づかないせんぱい。

さっそくいたずらしちゃいましょう。

 

せんぱいの肩を勢いよく叩き「せんぱい!」と耳元で叫んだ。

 

「はぁっ⁉︎はぁっあっつ⁉︎って一色、脅かすなよ!」

「せんぱい、反応がきもいです。不愉快です」

「なんで会ってそうそう貶されないといけないんだ俺は」

 

やっぱりせんぱいは面白いですね。

好きな人をいじめたくなる人の気持ちもわからなくはないです。

 

「一色、なんで今日はメガネなんだ?」

「どうです?似合ってます?素直な感想をどうぞ」

「まああれだな。新鮮な感じはするな。そしてメガネが若干ずれてる感じがあざとい」

「これはせんぱいを脅かしたからずれたんです。せんぱいが悪いんですよ」

「元をたどれば一色が悪いんだが」

 

やっぱりせんぱいは捻くれてますね。

「可愛いよ、いろは」

とか言ってくれたら良かったのにな。

 

まあせんぱいはそんなこと言わないですけどね。

そんなこと言ったらせんぱいを病院に運ばないといけないです。

 

「まあなんだ、その、似合ってるぞ」

「っ!…不愉快です…」

「…どこの栗山さんだよ」

「とりあえず、ランチ行きましょう。ランチ」

 

栗山さんって誰なんでしょうかね?




黒ぶちメガネにするか、それとも赤にするか迷いました。
ほんとはどんな服装かとかも書きたかったのですが、あいにくファッションには疎いので無理でした。

ここはおのおののご想像にお任せします。

ボーイッシュなメガネいろはす。

たまらんです。

でわでわ次回デート後半です。

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