やはり比企谷八幡は捻くれている。   作:秋乃樹涼悟

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一色の誕生日会編です。


最近書くのが辛いです。
俺ガイル成分が足りていません。
11巻も読み終えてアニメも終わり、そしてラジオも終わる。

僕はこれからどうやって仕事を頑張ればいいのでしょうか。

もうあれですね。
仕事辞めて沖縄に帰っちゃいましょうかね。
そして実家で自宅警備員。

いいな。


戸塚彩加はメガネが意外と似合っている。

「ねえねえゆきのん、後で一緒に『ユキトキ』歌おうよ。小町ちゃんと3人でさ」

「いいですね。その後に『春疑き』もいっちゃいますか⁉︎」

「はぁ。あなたたちと歌うと疲れそうだわ」

「大丈夫ですよ雪乃さん。3人なら疲れは3分の1ですよ」

「そうそう。2人より3人」

「はぁ」

 

今現在、いつものカラオケのロビーでまだ来ていない一色と戸塚を待っている。

女子3人はきゃっきゃうふふしている。

 

今回のカラオケは、女子の可愛さをお楽しみいただくために、邪魔にならないように比企谷八幡が静かにしている物語です。

 

じょしまち。

 

 

一色はいいけど戸塚早く来ないかな。

いつもは戸塚とテニスするからジャージとか動きやすい服装だけど今日は違うしな。

 

思わず戸塚の私服を妄想していしまい一瞬顔がにやける。

 

いかんいかん。

こんなときはコーヒーを飲んで引き締めなければ。

 

自販機に向かい買ったものはもちろんMAXコーヒーである。

 

この時期、まだ寒い日も時々やってくる。

なのにコーヒーはどんどんあったかいものは去って行く。

 

全く。けしからん。

 

冷たいMAXコーヒーを手に取り、カチャッと空いたコーヒーを口の中へ流す。

 

小町と目が合い、小町が駆け寄ってくる。

 

「お兄ちゃん。小町もMAXコーヒー飲みたいな〜」

 

上目遣いで腕をツンツンと突つく。

 

「仕方ないな」

 

懐から財布を取り出しもう一つMAXコーヒーを買い、小町に渡した。

 

「ありがとう。お兄ちゃん」

「おう。雪ノ下と由比ヶ浜はなんか飲むか?」

 

小町だけっていうのもなんかあれだしな。

 

またシスコンとか言われそうだし。

まあ別に嫌とかではないけど。

 

「ヒッキー奢ってくれるの⁉︎ありがとー。じゃあ私カフェオレ」

「私は遠慮しておくわ。比企谷君に奢られるのは、何か負けた気がするから」

「はいはいそうですか」

 

別に勝負とかしてないんですけどね。

 

「結衣さん当たりましたよ!」

「ホントだ!」

「雪ノ下、当たっちゃったらしいんだが、なにか選んでくれないか?」

「そう。なら仕方ないわね」

 

とか言いつつなんか若干もじもじしてるんだけど。

 

なに、そんなに嫌なの?

酷くない?酷いよね?

それあるー。

 

「ヒッキーありがとね」

「比企谷君、その、ありがと」

 

なんかまだもじもじしてるし。

むしろもう可愛いんですけど。

やめてくんない、また勘違いしちゃうでしょうが。

 

「おう。気にすんな」

 

みんなで飲みながら待っていると一色が来た。

 

「いろはちゃんやっはろー」

「こんにちは一色さん」

「いろは先輩やっはろーです」

「おう一色。…じゃああとは戸塚だけだな。早く来ないかな〜戸塚」

「みなさんどうもで〜す。っていうかせんぱい、可愛い後輩が来ていきなり戸塚先輩の話って酷くないですか?」

 

来てそうそうにご立腹だ。

というかそれで怒るっておかしくないですかー?

 

「はちまーん。ごめんね。遅れちゃって」

「戸塚!大丈夫だ。全然遅れてない。むしろ俺たちが早すぎるまである。さあ戸塚が来たことだしさっさとなか入ろうぜ」

 

戸塚マジ天使。

 

「戸塚、今日メガネなんだな。似合ってるぞ」

「本当?ありがとう。普段は伊達メガネとかかけないんだけど、この間買い物してて一目惚れして買っちゃったんだ」

 

可愛い過ぎる。

なんかボーイッシュなメガネ女子って感じがする。

まあ戸塚は男なんだが。

 

今度俺のプロフィールに好きなもの追加しておこう。

好きなもの-MAXコーヒー、戸塚、メガネ戸塚。

 

「むむ、せんぱいって意外とメガネ好きなんですね…」

「…そうなんですよ。小町もたまに勉強のときに伊達メガネかけるんですけど、感想言ってくれるんですよ。

…いろは先輩も今度お兄ちゃんとふたりきりのときとかにメガネかけてみたらどうですか?」

 

「おいお前ら、なにこそこそ話してるんだ?置いてくぞ」

 

ふたりのこそこそ話はどうでもいい。

とにかくなにか食べたい。

 

 

 

 

 

 

 

「ではでは、いろは先輩のお誕生日を祝って乾杯‼︎」

「「「「「乾杯!」」」」」

「一色さん、ケーキのろうそくの火を吹き消してくれるかしら」

「おまかせです♪」

 

息を吸い狙いを定める一色。

ろうそくに息を吹きかける。

 

その姿はあざとさがなくて、純粋に可愛いと思った。

 

「おめでとうございまーす‼︎」

「由比ヶ浜さん、ケーキを切るからお皿を抑えていてくれるかしら」

「うん!」

 

 

 

 

 

 

「八幡ってさ、大学卒業したらどうするの?」

 

雪ノ下の作ったケーキを食べていると、戸塚が話しかけてきた。

 

「どうだろうな。…編集者とかいいなとはこの間思ったけどな」

「編集者かぁ。八幡文系すごいもんね」

「まあほんとは専業主夫なんだけどな。なれなかった場合の話だ。つっても簡単になれるもんじゃないからなぁ」

 

1年後は?5年後は?

先が見えないことほど怖いものはない。

 

この道であっているかもわからないのに進まなければならない。

選ばなければならない。

そして後悔する。

 

なにを選んだとしても。

 

最初の3体のどれを選んだってやっぱりあれがよかった。

こっちの方がかっこいい。これの方が強い。

 

なにかを選んだって後悔するし、選ばなくたって後悔する。

 

「八幡意外と喫茶店のバリスタとか似合いそう」

「バリスタか。まあ割と珈琲は好きだからな」

「もし八幡が喫茶店開いたら美味しい珈琲飲みに行くね」

 

もう戸塚のためにバリスタになっちゃおうかな。

編集者なんてどうでもいいや。なんかつかれそうだし。

 

「編集者やめてバリスタになろうかな」

「ダメですよせんぱい。せんぱいには編集者になってもらわないと。せんぱいが編集者になったら私が結婚してあげます。そしてお金のある快適な暮らしを…」

「なにこの子、完全にお金目当てなんですけど。最近の女子は怖いわ〜」

 

やっぱり専業主夫が安泰な気がする。

 

「せんぱい酷くないですか?せっかく可愛い後輩がお金さえあれば結婚してあげるって言ってるんですからもっと喜んでくださいよ」

「絶対に愛も平穏な暮らしも出来なさそうな結婚させられて喜んでいられるかよ」

「じゃあ愛をあげますからお金をください。等価交換です」

 

俺の全財産を持って行かれそう。

 

持っていかれたー‼︎

 

財産を。

 

「ではではそろそろ愛しのいろは先輩へプレゼントタイムといきましょうか⁉︎」

「そうね。やっと落ち着いたのだし」

「そうだね。じゃあ私からプレゼントするね」

 

小さなバッグからプレゼントを取り出し一色へ渡す由比ヶ浜。

 

「結衣先輩ありがとうございます。開けていいですか?」

「うん!」

 

ラッピングされたプレゼントを丁寧に開ける。

 

「可愛い髪留めですね。今つけてもいいですか?」

「もちろん」

「いろは先輩、手鏡ありますよ」

「ありがと小町ちゃん」

 

鏡を見ながら髪留めをつける一色。

 

なんか女の子って感じがする。

まあ女子なんだけどな。

 

「できた。…どうですか?」

 

なぜ俺に感想を求める?

 

「ほらお兄ちゃん、女の子から感想を求められたらちゃんと言わないと。小町にポイント低いよ」

「まあその、なんだ。あれだな。似合ってるぞ、うん」

 

で、このあと「感想テキトー過ぎないですかー?」とか言われるんだろうなー。

 

ん?言われてないな。

 

「…ありがとうございます…」

「お、おう。礼は由比ヶ浜にだけどな」

 

なんかあいつ照れてるぞ。

なんでだろう。なんか怖い。いつもの一色じゃないぞ。

 

「次は私から」

「ありがとうございます。…腕時計ですね。オシャレです。これも今つけてもいいですか?」

「ええ、どうぞ」

 

あれ、やっぱいつもの一色だった。気のせいだったようだ。

ふぅ、びっくりした。

てっきり熱でもあるんじゃないかと思っちゃったぜ。

安堵していると小町も戸塚もプレゼントを渡し終えていて、残るは俺だけだった。

 

「んじゃ俺からも」

「せんぱい。ありがとうございます。開けていいですか?」

「おう」

「ヘッドホンですね」

 

小町が一瞬。あれっ?と変な顔をしたが目で大丈夫だと伝える。

小町は何かわかったようでちょっとにやついている。

 

ちゃんと伝わったのかな?

 

エプロンは明日渡すため、急遽別のプレゼントを用意したのだ。

 

一色のことだから今日とは別にプレゼントを要求してきそうだからな。

文句をぶつぶつ言われても困るし。

 

「俺も勉強する時とかに使っているんだ。学校では使っていないが」

「ありがとうございますせんぱい。もうそのまま首にかけておきましょうかね」

 

 

ヘッドホンを首にかける一色もなかなか良かった。

 

 

 

 

 

 

 

「うーん。たくさん歌いましたね。やっぱりやなぎなぎさんは最高ですね」

「そうだね。ゆきのんも歌ってくれたし」

「あなたたち、歌いすぎなのよ。もう疲れたわ」

 

クリスマスのときと同じく結局は最後、ただのカラオケになってしまった。

まあ今日は戸塚と一緒に歌えたのでよしとしよう。

戸塚ボイス最高。

もう声優好きになりそうまである。

 

「ごめん八幡。僕これから別に用事があるから先に帰るね」

「おう。今日は来てくれてありがとな」

 

そして戸塚はパタパタと帰って行った。

やっぱり戸塚は天使だ。

 

「では私たちも帰りましょうか」

「ゆきのん、今日ゆきのんち泊まっていい?」

「ええ」

「小町はスーパーでお買い物してから帰るからお兄ちゃんはいろは先輩を家まで送ってってね」

「えー。俺すぐ帰りたかったんだけど…」

 

もう疲れたし。

 

「いろは先輩送らなかったら晩ご飯はトマト尽くしだからね」

「はいはい。わかりましたよ」

 

面倒だな。帰るの時間かかりそうだ。

 

「じゃあせんぱい。いきましょうか」

 

 

 

 

モノレールには俺と一色以外は誰もいない。

 

「せんぱい、今日はありがとうございました。あんなにたくさんの人に誕生日祝ってもらったの初めてで」

「まあ楽しんでくれたみたいだからいいよ」

 

まあ祝ってやれるのも今のうちだしな。もう少ししたら勉強で切羽詰まってくるだろうし。

 

「明日もお願いしますね。デート」

「はぁ。今週の俺の週末は忙しいな。もっとだらだらしていたかったんだけどな」

「むっ。せっかく可愛い後輩とデートできるんですからもっと喜んでくださいよ」

 

あざといな〜。もうあざといとつっこむのも面倒なレベル。

 

「せんぱい、クリスマスのときの、覚えてます?」

「ああ。なんか懐かしいな。…責任はもう十分取ったんじゃないか?むしろ過払い請求したいまである」

「せんぱい、まだまだ責任は取ってもらいますよ。…いっそ責任取って嫁にもらって欲しいくらいです…」

 

まだ責任取らないといけないのかよ。

そうだよね。罪は消えないもんね。

 

「じゃあせんぱい、もう私この駅なので」

「そうか」

「でわでわせんぱい、明日もよろしくでーす」

 

一色は帰る間際にもあざといな。

 

 

 

さてと、明日はどうしてやればいいのかね?

 




なんかいつもより長くなりました。
疲れた。

でも明日はぼっちラジオがやるから頑張れる。

次回は再びデート編です。
お楽しみに。

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