ハルケギニアの誓約者   作:油揚げ

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第十七話 虚無の力

「シビレっ!?」

「ビリッ!?」

 

 間抜けな声をあげてシエスタを辱めようとした傭兵どもは電気ショックを受けバタバタと気絶する。

 

 エレキメデス。

 機界に属する召喚獣で有線式の旧型機、威力はあるが電力消費の効率が悪い為あまり生産されなかったとされるものであるが、召喚獣としては広い範囲攻撃を持ち、憑依召喚も可能な汎用性の高さを持っている。

 エレキメデスはその背後にシエスタを庇い、離れていたため自身の攻撃から逃れた傭兵達からシエスタを守っていた。その様子に、シエスタは予想だにしなかった事態ではあったもののエレキメデスに怯えもせず、その己を守る異形の鋼を呆けたように眺めていた。曽祖父の残したゼロ戦に近いその金属の光沢はこの世界では決して見る事が出来ないもの、シエスタはそれに強く惹かれていた。

 

「貴方、私を守ってくれてるの?」

「ビリリ!」

 

 エスガルドと違って言語回路を有していないエレキメデスは流暢に喋ることは出来ないが言葉を解すことは容易い。シエスタの言葉に力強く、エレキメデスなりの言葉で答える。

 シエスタはその頼りがいがありつつも何処か可愛らしい言葉に少しほほ笑むと、彼に指示を出す。自分の故郷を、大切な風景を汚された怒りを込めて。

 

「あの人たちを追い払って!」

「ビリビリ!」

 

 再び紫電は周囲を包み込んだ。

 

 

 

 ナツミ達がとんでもない速さでタルブ村まで到着すると、この世界では居るはずのない召喚獣―エレキメデス―が次から次へと傭兵達を気絶させるという予想外の光景が広がっていた。

 エレキメデスの尻尾にはシエスタが抱かれ、何故かのりのりでエレキメデスに指示を出している。傭兵の中には貴族崩れが幾人もいるのか、エレキメデスに向って杖を振っているが強力な磁場を周りに発生させているエレキメデスにそんなものは通用しない。

 今、エレキメデスが発生させている磁場の強度は対戦車ライフルでさえ受け止めるほど強力なものであった。エレキメデスは雷撃を巧みに操り次から次へと傭兵達を戦闘不能にし、電撃が効きにくいゴーレムは、磁場を操り即席の砂鉄の鞭を操って屠っていく。

 まるで敵を寄せ付けない圧倒的な戦力差だった。

 

「あれ?エレキメデスってあんなことできたんだ」

 

 全ての召喚獣の力を行使できる誓約者(リンカー)とはいえど、多用する召喚獣とそうでないものは存在するエレキメデスはちょうどナツミがあまり使わない召喚獣なのでそのスペックはあまり理解していなかった。

 というか。

 

「ってかなんでシエスタが召喚術使えんの!?どういうこと?え?」

「ナツミ!あれシエスタじゃないの!?助けないと!」

 

 頭を抱えるナツミにルイズは冷静だった。いや、ほんとはかなりここに来るまでに、ワイバーンの最高速に何度も死にかけたが、途中でルイズに身体強化の憑依召喚をすればいいことに今更ながら気付いたナツミにより、ナックルキティをその身に宿して得た余裕故だったりする。そんなルイズの指摘を受けて、ナツミはワイバーンをエレキメデスのもとへと急行させる。

 

「シエスタ!」

「ナツミちゃん!?」

 

 突然空から現れた友人に驚くシエスタ。ワイバーンはそのままエレキメデスの脇へと降り立つと咆哮を一つする。

 

「gaaaaaa!!!!!」

 

 天まで届けと言わんばかりの咆哮に傭兵達はしり込みし、攻撃の手を思わず止めてしまう。今、このワイバーンの矛先を向けられれば確実にお陀仏することを彼らは感じているようであった。ナツミは攻撃の手が止まったのを確認すると、ワイバーンの背から降り、シエスタの元へと駆け寄った。

 

「シエスタ無事だったんだ……良かった……」

 

 タルブの村の見る影もない有様に最悪の事態が嫌が応にも頭によぎったナツミはシエスタの変わらぬ姿に思わず目頭を熱くさせた。シエスタもそんなナツミの姿を見ると、今まで忘れていた恐怖が蘇ったのかぽろぽろと涙を零す。

 エレキメデスはそんなシエスタの気持ちを汲んだのか、そっとシエスタをナツミの傍へ下ろした。傍に降り立ったシエスタにナツミは思わず抱きつき、シエスタもそれに応えるように抱き返す。

 

「う、怖かったよ……ナツミちゃん……」

「もう大丈夫よシエスタ。怪我は無い?家の人は皆無事だった?」

「うん。皆無事だよ、今は南の森に皆避難してる」

 

 そっか、とナツミは再び胸を撫で下ろす。そしてもう一つ気になっていた事をシエスタへ問うた。

 

「シエスタ……これどうしたの?」

 

 そう言ってナツミが指差すのはこの世界には存在しないはずのイレギュラーである召喚獣―エレキメデス―。

 

「え、なんか光る石から出てきたんだけど……」

「それってこんな石じゃなかった?」

「あ!わたしが拾った石にそっくり!」

 

ナツミが取り出した機界属性のサモナイト石を見て、目をまんまるにして驚くシエスタ。

 

「えっと、どこで拾ったの?」

「『竜の羽衣』があった寺院にナツミちゃんが帰った後に見つけたんだけど……やっぱりナツミちゃんのだったの?」

 

 ナツミはなんとなく予想通りの回答に若干怒りを覚えていた。

 エレキメデスはこの元々、この世界に存在しない。偶々この世界にゼロ戦や破壊の杖の様に迷い込んだ可能性も考えてはいたが、それが屋内しかも、ナツミ達が訪れた場所であれば落とした痴れ者が誰であるか位分かる。

 この召喚獣エレキメデスは機界属性召喚師―エルジン―が落としたものだと。自分で誓約した家族の様な召喚獣を落とすなど、それでもエルゴの守護者に名を連ねるものなのかと、まぁそのおかげでシエスタは無事だった事はこの上無く良かったことではあるが。

 

「……エルジン。怒って良いやら、褒めて良いやら、微妙ね」

「ナツミ!」

 

 ナツミの怒りの声とルイズの叫び声が同時に響く。その声色にナツミは意識を切り替えるナツミ。

 

「っどうしたの?ルイズ」

「すっごい数の竜騎兵がこっちに向かって飛んできてる!私たちに気付いたのかも!」

「……」

 

 ルイズの言葉にナツミは数瞬、考えを張り巡らせるが、即座に中断。自分に頭脳労働は適していない。そんなことは一年以上前の魔王との戦いより前から承知している。

 

「ソル!」

 

 頼れるパートナー、ソル・セルボルト。頭脳労働担当をリィンバウムから問答無用で喚び出す。

 

「ん?またか……で、どうした?」

 

 流石に何度も召喚されているだけあり、ソルは大して驚きもせずに、ナツミに説明を求める。何を言われなくても、切羽詰まった表情を浮かべるナツミに何かあった事を看過していたのだ。

 

 

 

「なるほど、確かに時間が無いな……ナツミ、ジンガを呼べ、あと適当に小回りが利いて攻撃力も高い召喚獣を召喚しておいてくれ。シエスタはこのままエレキメデスと一緒にいろ。無理に戦わなくてもいいからな。あとナツミはワイバーンで竜騎兵の相手をしてくれ」

 

 ナツミの話を聞き即座に状況を理解したソルがナツミへと指示を出す。ルイズは下に居ても流れ矢の危険もあるのでワイバーンにそのまま騎乗することになった。ナックルキティによる身体強化もしているのでワイバーンの規格外の空中戦でも耐えられるだろうという判断がそこにはあった。

 

「了解!ジンガ!えっと後はミミエット!」

 

 再度、光が溢れ、ジンガと幻獣界(メイトルパ)の女性獣人格闘家のミミエットが召喚される。ミミエットは体格で言えばタバサほど、頭には兎の耳を付けた可愛らしい少女の姿をしている、だがそれは表面だけだ素手で大岩は破壊するし、どこぞの戦闘民族よろしくのエネルギー弾を手から無尽蔵に放てるとんでも召喚獣なのだ。

 その召喚術ランクはなんとAランク、ワイバーンと同じと言えばどれほど強力な召喚獣か分りやすいだろう。

 

 ナツミは二人を召喚すると、軽快にワイバーンの背に乗り、竜騎兵と相対する為に空へと上がろうとする。

 

「ナツミ!ここは俺達の世界じゃない、……それは分ってるよな」

 

 諭すようで何処か答えはもう分っているような声色でソルはナツミへ声をかける。

 

「分ってるよ、でも今あたしが居る国が、お世話になった人たちが居る国が他の国に攻められてるのは見過ごせないよ。それに……」

 

 爆風とともにワイバーンは空へと凱旋する。主人の友人の国の空を汚す愚か者どもを全て薙ぎ払わんと。

 

 

 

「ったくあいつらしいよ」

 

 くっと苦笑するソル、その耳には先程ナツミは静かにそれでいて誇らしげに告げた言葉が残っていた。

 

「それに、もう他の世界を救ったんだから今更よ……か、救われたこっちとしてはそれを言われちゃ、言い返せねえじゃねぇか」

 

 そう言って腕まくりをするソル。その目の前にはワイバーンが居なくなったのを好機と見たのか、大勢の傭兵がこちらへと突撃しているのが見える。それを迎撃とソルは召喚術を行使する。

 

「来いタケシー!ゲレレサンダー!」

 

 それに続く様に二人の格闘家が戦場に躍り出た。

 

 

 

 

 陸で戦端が開かれたと同時に、空でも戦いの火ぶたが切って落とされようとしていた。とんでもないデカさのワイバーンがラ・ローシェルをこれまたとんでもない速度で突っ切っていった。

との報告を受けて、トリステインの竜騎士を無傷で蹂躙したハルケギニア最強との誉れを受けるアルビオン竜騎士達が全戦力でそれを迎え撃たんと空へ展開していた。

 本来であればワイバーンなぞ多くて一個小隊、四人編成で向かわせてもお釣りがくるほどであったが、竜騎士隊の隊長に任命されていた元トリステイン、グリフォン隊の隊長であるワルドが全員でこれに当たると指示を出したため、アルビオン艦隊、竜騎士総勢七十八騎がワイバーンが飛んで行った方角に並び警戒に当たっていた。

 

「ったく!トリステインから来た隊長殿はよっぽどの腕の持ち主みてぇだな」

「まったくだ、たかだかワイバーンでハルケギニア最強の腕を持つ我らが一騎でも落とされぬよう配慮してらっしゃる!」

 

 最前列で哨戒に当たるアルビオン竜騎士隊の面々はワルドに不平を漏らす、こうしている間にもトリステイン王軍はこちらよりは兵力は劣るとはいえ着々と陣を敷いているのだ。なのにそれの牽制を等閑(なおざり)にして、たかだかワイバーン一匹にここまで警戒している。彼らからすればまったくもって馬鹿馬鹿しいにもほどがある。

 確かに、アルビオン否、ハルケギニア最強とまで謳われたレキシントンがワイバーン一匹と中規模の軍艦に中破されたというまことしやかな噂が流れたが、それも公式には新型の大砲を取り付けるための換装目的だと彼らは聞かされていたのだ。

 ああ、もしアルビオン新政府が体面など考えずにきちんと巨大ワイバーンに注意すべしと、末端まで情報を共有していれば、この後の惨劇もまだましなものなったのかも知れない。どちらにしても怒れるワイバーンとその主にあった時点で彼らに勝利の二文字は無かったのだが。

 

 

 空という名の戦場を一つの巨大な影が支配する。その影は己よりも圧倒的に多い敵を歯牙にも掛けずただ一方的に蹂躙する。まだそれの影と戦えるものはそれだけで勇者と呼ばれ賞賛されてもよいほどの圧倒的な力の前になすすべも無く減っていく様子に更に竜騎士達の戦意は絶望的なまでに下がっていった。

 

「galluu!!」

 

 咆哮とともに竜騎士を遥かに上回る速度で背後に回ったワイバーンは、その翼を火竜に叩きつける。

 

「gaaaa!!」

 

 悲鳴のような叫びをあげて火竜は、ふらふらと地面に向かって落下していく。搭乗していたメイジは咄嗟にレビテーションを唱えたのか、その落下速度は穏やかでその落下速度なら死にことはないのは明白であった。

だが、先の攻撃からはっきりしたことがあった。

 敵のワイバーン及び、その搭乗者は手加減していると、この圧倒的な物量を前になお手加減していると。その事実をしったアルビオン竜騎士の面々は怯えをかき消すほどの怒りを覚えていた。

 ハルケギニア最強の我らが手心を加えられている。その事実はプライドの高い貴族である彼らにとっては許し難い屈辱。怒りとともに彼らはワイバーンを囲むように陣形を変える。

 

「奴を囲んで誘導しろ!」

 

 そう指示を出すのは竜騎士隊の副隊長。なぜか本来指揮を執るはずのワルドの姿が見えないため、この隊で第二位の指揮権を持つ彼が臨時で指揮を執っていた。

 

「ちっ!あのトリステイン貴族めが!臆病風に吹かれて逃げよったか!?これだから裏切り者は信用ならん!」

 

 自分も祖国アルビオンの王族を裏切ったのを棚に上げて、姿を消したワルドを罵倒する副隊長。そうしている間にも次々と隊員は戦闘不能に追い込まれ不時着していく。その様子に副隊長も焦燥をより深くさせる。

 

「くっもう少しだ!もう少し持ち堪えろ!」

 

 現在の竜騎士はワイバーンに怯えて戦闘不能になった竜が二十、そして撃墜されたのが十五あまり、最初の攻撃でまともにやって兵が無駄に減らされるだけだと判断した副隊長の広範囲に展開し、回避に徹するという指示でなんとか半分は保てているが、このままでは全滅するのは目に見えていた。だが、副隊長には秘策があった。

それは

 

「よし、予定地点に到着した全騎散開!」

 

 杖を高らかにあげて、そう指示を出すと精鋭と呼ばれたアルビオン竜騎兵隊は一糸乱れぬ動きを見せて四方へ散る。そしてそれを待っていたかのようにレキシントンが誇る禍々しいとまで評される主砲がワイバーンに向かって火を噴いた。

 

 

「よし!」

 

 そう言って飛び跳ねるようにしてはしゃぐのは今回の作戦の総司令官であるジョンストン。

 連続して発射される主砲とワイバーンへの着弾を示す煙を喜んで見ている。その貴族らしからぬ子供のようなはしゃぎように眉を(しか)めながらボーウッドもその様子を注視していた。

 ゆっくりと煙が―――――否、突風が吹き荒れ煙が瞬く間に霧散する。

 そして、そこには

 

「gaaaaaaaaaaaa!!!」

 

 咆哮とともに全くの無傷のワイバーンが姿を現した。

 

「バ、馬鹿な……っ!」

「……化け物」

 

 ボーウッドとジョンストンがそれぞれ驚愕を露わにする。新型の主砲はクロムウェルが信頼する東方から来たという女性、シェフィールドによる新技術を駆使したハルケギニアに今まで存在していなかった名実と共に最強の砲である。それを生身の生物に傷一つつけることさえ出来ないなどと誰が想像するだろう。

 

「っ!」

 

 驚愕も冷めやらぬうちにワイバーンから巨大な火球がこちらに向かって飛んでくる火球はレキシントンの長大極まる射程ぎりぎりから放たれたにも関わらず、全く減衰することなく飛来してくる。驚愕と恐怖でなにもできないレキシントンに迫る脅威、誰もが当たると思われたその攻撃はレキシントンをわずかに掠め、遥か後方に飛んで行く。

 ただそれだけで恐ろしい振動がレキシントンに襲い掛かる。

 

「くっ、なんてやつだ。こちらの主砲以上の射程のブレスだと……くっあの噂は本当であった。まさか本当に韻竜なのか……!?」

 

 ボーウッドが噂程度の聞いた前任の艦長が退任まで追い込まれたワイバーンと思われる怪物……。上層部が隠していた為に詳しく聞くことは出来なかったが、おそらく今、この空を支配しつつあるこのワイバーンがそれなのであろうとボーウッドは感じていた。というかこんな化け物がまだいるなど考えたくもない。

 ボーウッドは吹き出る冷や汗を拭うことも出来ず、これからの戦略を……絶望的な撤退戦まで頭に入れて練り始めた。

 

 

 

「そこっ!」

「ga!」

 

 ナツミの支持を即座に受けたワイバーンが目にも止まらぬ速さで竜騎士の一体の背後に回り、右足を振り下ろす、只それだけで強固な鱗をばらばらにされ火竜は地面に落下していく。

 レキシントンの主砲を無傷で凌いだことで、ただでさえ最悪であった竜騎士の戦意はがたがたであった。天を貫く咆哮を再度するとそれだけで多くの火竜が背に乗せた主を振り払う勢いで逃げていく。もはやナツミの前に立ち塞がる竜騎士は僅かに数騎。

 それらももはや積極的に攻勢に出る気は無いようで、遠巻きに様子を見ている程度であった。それを確認したナツミは、次に艦隊目掛けてワイバーンを向かわせる。

 

「この大きいのをなんとかしないと……ってどうしよう?落とすのは簡単なんだけど下手に落とすのもあぶないよね」

 

 一方的に戦争を吹っかけられたにも関わらず、ナツミは人を殺すのを躊躇う。もちろん、仲間の命を狙うものであれば彼女とて容赦はしない。が流石に戦艦一隻を落とすのは気が引けた。そんな甘い事を考えるナツミはとりあえずレキシントンへ近づき、砲台もしくは推進機関を破壊しようと試みる。

 

 

「おい、艦長!なにをしている。早く指示を出さんか、竜騎士がワイバーンなぞにやられてしまうぞ!私はアルビオン軍の艦隊と竜騎士を皇帝から任させられているのだぞ!」

 

 ジョンストンは興奮しながらボーウッドに掴みかかり、現在の惨状の追及を未だに移り変わり行く戦場にも関わらずに問いただす。その様子にボーウッドのみならず艦橋にいるクールの皆が呆れた様な目を向ける。

 

「司令長官、お言葉ですが、敵のワイバーンと思われる戦力はこちらの想像を遥かに上回るものです。生半可な戦略でどうにかなるものではありますまい。ここは……」

「言い訳など聞きたくないわ!これは貴様の稚拙な指揮がっ!?」

 

 ジョンストンの喚きを聞きたくなかったボーウッドは言葉の途中でジョンストンの腹に杖を叩き込み強引に意識を奪い、従兵に艦橋から追い出す様に指示を出す。艦橋からジョンストンが運ばれて行く様子を見向きもせずにボーウッドは先程から考えていた作戦を決行することに決める。

 空軍である自分たちは最早あのワイバーンに勝つのは難しい。ならば地上部隊が王都トリステインを落とすを期待するのみ、幸いトリステインの空中戦力は先の騙し討ちでほぼ壊滅。

 ならばトリステイン軍は空中からの支援はこのワイバーン位しかできるものがいないのであろう。そしてそのワイバーンさえ押さえておければ、両方の軍が空中戦力の支援を受けられないという同条件で戦うことができる。

 というかもはや悪あがきにも等しいこの作戦以外彼らに残された手段は無かった。

 

「取り敢えずワイバーンがこちらに近づけないようにしろ。弾種は散弾を仕え弾幕の壁を作って時間稼ぎをするんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 地上。ラ・ローシェル。

 ラ・ローシェルに立てこもっているトリステイン軍はほとんどが信じられない様子で空を仰いでいた。

先程まで彼らに向けられていた艦砲射撃が突然やみ、あれほど空を舞っていた竜騎士が今はほんの数騎のみが残るまでになっていたからだ。

 そして、今まで彼らを打ち砕かんと向いていた砲塔も今は空の彼方へ向けられている。そこには、目を疑うばかりに大きいワイバーンが二十を超える艦隊を相手に全く引くことなく圧倒する光景が広がっていた。その様子に多くのトリステイン貴族が驚いている中、わずかに二人だけ驚きつつもそのワイバーンの正体に心当たりがついていた。

 

「殿下……もしや」

「ええ、枢機卿。私も同じことを考えていました。多分、ナツミさんのワイバーンじゃありませんか?」

「でしょうな、というかあんなワイバーンがもう一体いるなどと考えたくもありませんぞ」

「ですね……でもチャンスではありませんか?」

 

 アンリエッタはマザリーニの目をじっと見つめると思っていたことを思い切って言うことにした。先まで空中戦力により絶大な支援を受けていた敵方の地上部隊。だが、今はその空中戦力は空から強襲してきた脅威を相手取るのみ手一杯、それの煽りを受けて敵方には動揺が広がっていることだろう。

 ならばその動揺が収まる前に相手を潰してしまえばよいのではと。アンリエッタの考えが分かったのか、マザリーニはにやりと微笑みを彼女へ向ける。

 

「殿下の仰る通りですな。勝ち目が薄かったこの戦い……この機を逃す理由などありますまい」

 

 そう言って右手を挙げるマザリーニに応えるようにトリステイン貴族の雄々しく己の杖を雄たけびと共に掲げた。

 

 

 

 地上。タルブ村草原跡地。

ナツミが竜騎士達を次々と戦闘不能に陥らせている中、タルブ村の焼け野原となった草原の戦いに異変が起きていた。ジンガ、ミミエット、ソルそしてエレキメデス&シエスタの大活躍により戦闘不能に陥らせたアルビオン軍の中に異彩を放つ者達が現れた。

 

「ふん♪ふふん♪ふふん♪」

 

 戦場にも関わらずのん気な鼻歌を歌いながら可愛らしいウサ耳少女がスキップで荒れた草原を歩いている。

 だが、アルビオン軍の兵達はそんな少女に油断など一切していない、彼らは既に痛いほどに思い知らされてしまったのだから、この少女がとてつもない力を持っていることに。

 

「う、うわあああぁ!フレイムボール!」

 

 徐々に近づいてくるミミエットに恐怖のタガが遂に限界を迎えたのか、一人のメイジが火のラインスペル、フレイムボールを恐慌そのままに唱えた。人の頭ほどのある火の弾は、逸れることなく、ミミエットへと突き進む。

 

「はぁっ!!」

 

 敵兵の誰もが避けるだろうと半ば諦観して注視する中、ミミエットは全身から光を放ち、フレイムボールをあっさりと打ち消した。

 

「は?」

 

 よく分からない現象に、メイジがポカンと口を開けているとミミエットは僅かに体を撓めると、上空10メートルまで飛び上がる。

 

「うさっ!うさっ!うさ!うさ!うさうさうさうさうさ!!!」

 

 ミミエットが妙な掛け声とともに掌から、無数の光弾がアルビオン兵が立つ、大地へと放つ。地面が音を立てて抉れ、爆発音が響くたびに、地面が揺れる。

 

「ひぃ!」

「うわああぁああ!?」

 

 情けない声をあげて逃げ惑う兵達にミミエットは容赦なかった。

 

「―――――――――――っ!うさ気弾んんっ!!」

 

 ミミエットは一際大きな光弾をその手に生み出し、アルビオン兵を吹き飛ばした。

 

 

 

 

「……ちっ」

 

 だが、敵を圧倒しているにも関わらず、ミミエットは可愛らしい外見には全く似合わない苦々しく舌打ちをする。

 その視線の先には……。

 

 むくり、むくりとアルビオン兵達が次々と起き上がるという光景が広がっていた。起き上がっているのは全員ではなく、いままで倒した敵兵の極僅かではあったが、その姿は不気味としか言いようがなかった。

 もちろんシエスタを除く面々はその程度で臆するほど軟な心臓をしてはいない。殺すのは忍びない、ならどうするか?その答えはソルにとっては問題にもなりはしない……。

 状態異常を起こす霊属性の召喚獣なぞ選択肢が多すぎて逆に困るくらい居るのだ。

 最近は活躍していなかったソルは不敵に笑う。

 

「皆、後ろに下がってろ、パラ・ダリオ!永劫の獄縛!!!」

 

 

 討ち倒された後、何百年も強力な障気を放ち続ける大悪魔の(むくろ)が自身を扱うにたる召喚師―ソル―に召喚され、その力を十二分に発揮する。瘴気は意思があるように、不倒のアルビオン兵へと纏わりつき麻痺性の毒を体内に送り込み、行動不能に陥らせる。

 はずだった。

 

「なにっ!?」

「そんなあのパラ・……なんとかのビリビリするのが効かないっていうのかよ!」

 

 ソル、ジンガが驚きの声をあげる。敵はそんな二人の慌てふためく様子のあざける様子も見せずに近づいてくる。

 

「……パラ・ダリオ?」

 

 敵を攻撃するその時だけの短期召喚故に霊界(サプレス)へと送還されるパラ・ダリオは召喚者であるソルへ目線を送りその姿を霞の様に揺らめかせる。

 

「……あいつらは悪魔が死体を操っているだと……!?おい!まさかそれは霊界から喚ばれた悪魔なのか!?」

 

ー……………ー

 

 掠れる様な、すすり泣くような音をどこからか発しパラ・ダリオは送還されていく。

 

「どういうことだっ!……俺たち以外にリィンバウムから召喚師が来ているのか、それとも……」

「おい!ソル、ぶつぶつ言ってねぇで手伝え!」

 

 思考の海に沈みかけていたソルはジンガの叱咤する声を聴き、はっと我に返る。ソルの想像がなんにせよ。

 

「今はそれどころじゃないか!」

 

 召喚術が再び戦場に咲いた。

 

 

 

 

「あ、始祖の祈祷書持ってきちゃった……落としたらどうしよう」

 

 ワイバーンがレキシントンの上へ回ろうとする中、ルイズはアンリエッタの結婚式の準備のため持っていた始祖の祈祷書を戦場に持ってきたことを今更ながら気付く。そんな戦場にいるには些か以上にのんきなルイズに気付かず、ワイバーンはレキシントンの上へと差し掛かった。

その時、

 

「相棒!後ろだ!」

 

 デルフの警告にナツミは瞬時に反応するとデルフを楯のように体の前に掲げる。瞬間、目の前が白くなり、身に覚えのある痛みが左手と右足に走る。見れば左手には蚯蚓腫れのような傷跡が刻まれ、スカートの太腿に当たる部分が焼け焦げている。。

 

「……あんた!」

「ワルド!!」

 

 ナツミとルイズが同時に反応する。二人の目の前、ワイバーンの背には二人のワルドはこちらに向かって杖を突きだして立っていた。

 

「やれやれ巨大なワイバーンと聞いてやってきてみればやはり君か、それにしても……」

「不意打ちに即座に反応。それでいてライトニング・クラウドをもろに喰らってその程度とは、相変わらずとんでもない化け物だな」

「よくもまぁのこのこと姿が現せたものね。ってか女の子を化け物扱いって……ぶっ飛ばされたいの?」

 

 ルイズを背にするようにワルドを睨み付けるナツミ。

 先の電撃とアルビオンでのやられたことを思い出したのか、怒りによりバカみたいな魔力が溢れ、その魔力にワイバーンが若干怯える。人語をもしワイバーンが話せるなら、そう。

 よそでやれ

 と言ってることであろう。

 

 とは言え、ワイバーンは言葉が話せないし、分かったところで別の場所に移ることも出来ないが。そんなわけでナツミは先手必勝とばかりにワルドに向かい攻撃を敢行する。武器はデルフ。サモナイトソードをこんなところで使えば、さしものワイバーンがただでは済まないからだ。

 ナツミがワルドを一刀のもとに屠ろうとするとワイバーンが大きく揺れ、攻撃の中断を余儀なくされる。

なにごとかとナツミが振り返ると、ルイズのいるほんの隣に位置するワイバーンの鱗が焼け焦げている。もちろんワイバーンにとってその程度の損傷はかすり傷にすらならない。

 だが、ナツミは気付く。

 

「ワルド……あんたホント最低ね!」

 

 そうナツミが空に向かって大声を上げる。そこには風竜に跨るワルドの姿があった。おそらく今ワイバーンの背に乗るワルドは偏在なのであろう。そして、この二人がナツミを打ち取るために送り込まれたのだ。

 ワルド自らの実力でナツミに勝つのは無理だと分かっていた。ならば策を持てばよい。

 二人の偏在が遠距離からナツミを攻撃する。そしてナツミが接近すればルイズを攻撃してワイバーンにそれを避けさせる、ないしずらさせる。そうすればワイバーンの急な挙動でいかにナツミと言えど体勢を崩すのは必然。

 もし、先に風竜を取ろうすれば、火竜とは比べ物にならない機動性を持つ風竜。いかに規格外のワイバーンと言えど、己の背に乗るルイズとナツミを振り払いかねない動きは取れないことから自ずとその挙動は単調になるならば風竜を打ち取るのはかなり難しくなるだろう。

 それがワルドの練った作戦であった。

 ナツミはぐっと歯噛みするとルイズと守るべく、ルイズのもとへと駆け寄った。最悪でもルイズは守らねばとナツミは風竜にも気を配りながら、油断なく偏在二人を睨みつけた。

 

(……どうしよう、どうしよう!!)

 

 ルイズは心中で同じ言葉を繰り返す。ワルドはナツミを休ませぬようドットスペルを散発的に討ち牽制する。ナツミの魔法防御力なら生身で受けても問題にならないそれでもルイズが喰らえば、たちまち上空に投げ出されてしまう。

 ナツミはいちいちそこまで対応せねばならず、がりがり集中力が削れていく。そんなナツミを見て入れれずルイズは思わず、手元の始祖の祈祷書に目を下ろす。

 ルイズはそれを見た瞬間、それまでの焦燥に満ちた心が驚愕にとって代られるのを感じた。ルイズの手本で風圧によりバタバタとそのページをめくらす始祖の祈祷書と、アンリエッタより受け賜った水のルビーが淡く光り輝いていたからだ。

 

 

 

「これより我が知りし真理をこの書に記す……」

 

「神は我にさらなる力を与えられた……」

 

「以下に、我が扱いし“虚無”の呪文を記す。 初歩の初歩の初歩。『エクスプロージョン(爆発)』」

 

「ルイズっ!なにぼーっとしてんのよあたしの後ろに隠れてて!」

 

 ぶつぶつと本を見て呟くルイズにナツミは怒鳴るが、まったく意に介さぬルイズにいよいよルイズが精神をやってしまったのかと少々失礼な事をナツミは考えていた。自分の主が失礼極まることを考えているのも気付かずにルイズは始祖の祈祷書を読みふける。

 

―エルオー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ―

 

「ルイズ?」

 

―オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド―

 

 流れるようにルーンを紡ぐルイズにデルフが突然大声を上げる。

 

「っ思い出したあああああああ!この馬鹿みたいに長い詠唱!それを守るガンダールブ!!!っああああ、なんてこったい!!」

「今度はデルフって、っ!」

 

 軽くトランス状態のルイズ、騒ぐデルフ。まともな味方がいないのを好機と見た偏在二人がルイズとナツミそれぞれにライトニング・クラウドを放つ。ナツミは再び身を焼く苦痛を想像し、顔を顰めながらも主を守るために己の身を壁とするためデルフを構える。

 電光がナツミを包むが、痛みは一切感じない。それを不思議にナツミが思い、構えたデルフを見るとそこには先の錆々とは見違えるばかりの鏡面のように輝く刀身がそこにはあった。

 

「よっしゃあああああああ!!ガンダールヴ、俺の相棒!これが俺のホントの姿だぜ!ちゃっちな魔法なんぞ俺が全部喰ってやんよ!行け!」

 

 その言葉に偏在二人組が狼狽えている事に気付いたナツミはその隙を逃すまいと神速一刀のもとに二人を切り伏せる。そのあまりの速さにナツミ自身が驚いていた。

 ナツミは知る由もない事であったが、主たる虚無が真なる虚無の覚醒を遂げたことでその詠唱を守るために生まれたガンダールヴ。その存在理由とも言うべき詠唱を背後にナツミの心は知らず知らずのうちに震えていた。

 心の震え―それこそがガンダールヴの力の源泉であった。

 

―ベオーズス・ユル・スヴェエル・カノ・オシェラ―

 

 ナツミが偏在を切り伏せる様子をルイズはまるで窓の外から家の中を見る様な、あるいは舞台を観客席から見る様な、そんな感覚で眺めていた。今はただこの詠唱を呪文を……それだけしか彼女の頭にはなかった。

そんなルイズを脇に抱え、ナツミはワイバーン鱗に掴まり、叫ぶ。

 

「ワイバーン!遠慮は要らないわ、やりなさい!」

 

 その声にワイバーンはそれまでとはまったくかけ離れた動きを見せる。主がやれと言ってるのだ。手を抜くのはなおさら失礼に当たるというもの。ワルドはそれでも己よりも上空にいる敵を攻撃できまいと、風竜をワイバーンの背中側に移動させる。

 

「gayaaau!?」

「がっ!?」

 

 

 だが、そんな常識が通じる相手ではなかった。風竜が下からの衝撃に百メートル以上も吹き飛ばされる。ワルドは幸いにも風竜自体がクッションになったにも関わらず強い衝撃が全身を駆け抜ける。

 骨の多くがへし折れたのを感じてワルドの視界はぼやけていく。意識が遠のく最後に彼が見た光景は体を大きく後ろに飛び退かせた―いわゆるサマーソルトの―恰好で尻尾を高々と天へと伸ばすワイバーンの姿であった。

 

 

 ワルドを撃墜させると同時にルイズの呪文の詠唱も佳境を迎えたようであった。

 

―ジェラ・イサ・ウンジュー・ハガル・ベオークン・イル……

 

 長い詠唱ののち、呪文が完成する。

 その瞬間、ルイズは己の呪文の威力を理解した。ナツミを召喚した自分の身に宿る力は初歩の初歩の初歩であるはずのこの呪文でさえ途方もない威力を持たせてしまうと。全てを壊す。自分の視界に映る全てを破壊してなおこの呪文は余りある。

 恐怖……ルイズの心に恐怖の二文字が染み渡る。

 憧れて手に入れた魔法。異世界の魔法。それは想像していた綺麗な力ではなかった。生き物を人を傷つけることも出来る力であった。そして彼女が持っていた真の力はそれ以上の力を秘めていた。

 

(でも、この国を滅ぼされたら……それはいやだ!)

 

 傷つけたいわけじゃない。

 ルイズはただ思う。

 異世界から来て自分の使い魔にしてしまった少女は、彼女以上の力を持っていた。そして彼女の力は決して人を傷つけるだけの力ではなかった。だからルイズは彼女に憧れた。

 なら、自分も彼女と同じ道を歩もう、この身に誓うのはただこの国を、大切な家族を仲間を……。

 

「守りたいの!」

 

 自分自身へと誓約するかのようにルイズは大きな声をあげてレキシントン目掛けて杖を振るった。

 

 その瞬間、大きな光の玉がアルビオン艦隊の真上に現れて空を覆い尽くす。光はすさまじい光量を持って戦場にいるすべての者の視界を奪う。そして光が晴れた後、艦隊は炎上していた。すべての艦の帆が、甲板が燃えている。艦隊は次々に地響きを立てて、地面へと不時着していく。

 

 

 

 焼け焦げた草原でその光景を見ていたソルは開いた口が塞がらない様子で、艦隊が火を噴いて不時着してく様子を眺めていた。ある意味、圧巻であるその光景を見ていたソルは続いて更に驚く。

 先程まで、自分達を苦しめるとまではいかないものの手を焼かされていた不気味なアルビオン兵達がばたばたと倒れていく。

 

「なっ!?」

「ん?いきなり倒れてどうしたんだ」

 

 ソルは警戒しながらも、一人の倒れたアルビオン兵に近づき様子を確かめる。アルビオン兵は既に息はなく、ただの屍のようであった。そして、あきらかにおかしい異常をソルは屍を触った時点で気付いていた。

 

「冷たい……いまさっきまで動いていたのに……やはりパラ・ダリオが言う通り、悪魔が死体に憑依していたのか……?」

「おーいソル!なんか偉そうなの拾ってきたぞ」

 

 ソルが思案していると、ミミエットが豪奢な服を来た男を何処からか拾って来たのか抱えながら走り寄って来る。

 

「ん?貴族っぽいってのは分かるが、こっちの世界の事は分からんって……これは!?」

 

 取り敢えず魔法が使えないように杖を奪おうと服をまさぐったソルは、予想もしていなかったものを見つけて驚愕の表情を浮かべた。

 

「どうしたソル?金目のものでもあったか?」

 

 俗っぽい事をいうミミエットは無視して、ソルは|それ(・・)を手に取った。

 

「これは……魅魔の宝玉の欠片が何故ハルケギニアに……?」

 

 戦闘はもう終息に向かっていたが、悪魔に魅魔の宝玉の欠片……。この戦争の裏に渦巻く大きな何かを睨むようにソルは天へ仰ぎ見た。

 

第三章   了

 

 




とりあえず三章終了。
シエスタ無双はここから始まった……。とある読者の方からの感想で考えてみたらシエスタって名も無き世界の血を継いでますよねと言われ、メイド召喚師へと相成ったという。
自分だけじゃこんなアイディアは生まれませんでした。読者の方々の感想にはいつも励まされたり、執筆のネタを提供して頂いたりといつもお世話になっております。
この場を借りてお礼申し上げます。いつもありがとうございます。


さて今後の更新は少し、間を置いてから四章へと突入します。内容の手直しや誤字を修正なのでそうは時間が掛からないと思いますが、新人のレクチャーやらなんやらがあるので、断言はできなかったり。
四月になり微妙に忙しくなりそうな予感です。

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