D-HEROと共に戦うデュエリスト   作:無言の短パン

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すいません、また投稿が遅れてしまいました。


俺を雇いたいだと?……だが俺はレアだぜ、報酬は高いぞ。

 ショナーとデュエルした後、ショナーと兵士達と一緒に食事を取った。

 その時ショナーに、この世界のことを聞いてみた。

 だけど、ピケルが話してくれた事と同じことしか聞けなかった。

 その後、俺は兵士たちが住んでいる部屋で寝た。

 

 

 

 次の日になった。

 さて、これからどうしようかな。

 俺はショナーと兵士達と一緒に朝食を食べている時にその事ばかりを考えていた。

 それにしても今頃、俺の世界はどうなってんだろうな?

 ジャックと遊屋のデュエル見たかったなぁ。

 そう言えば、サッカーはどうなったのかな。

 レアル・マ○リードのカ○ージャス、本当にポ○トに移籍するのかなぁ。

 あと、マリオ・バロ○ッリどこに移籍するんだろうな。

 流石に、リバ○ールに残るわけないしな。

 しかし今年はユ○ントスが、CLで決勝まで勝ち残ってくれて本当に嬉しかったな。

 なぜかと言うと俺はユ○ントスに所属している、ブッ○ォンとピ○ロの大ファンだからだ。

 いつ2人のファンになったかと言うと。

 2006年のドイツワールドカップで、2人とも大活躍してたのを見てファンになったんだ。

 おっと今はサッカーの事考えてる時じゃないな、この世界でこれからどうするか考えないとなぁ。

 うーん、そうだなーー。いっその事、この世界の覇王でも目指してみるか?

 いや、デュエルキングでもいいかもな。

 俺はそんなアホな事ばかりを考えていた。

 

「未来くん。キミはこれからどうするんだい?」

 

 ショナーがそんな質問をしてきた。

 それは俺が知りたいよ。

 

「えーーと。取り敢えず、自由きままな旅かな」

 

 それ以外、まったく思い浮かばない。

 

「どうして、そんな事をきいたんだ?」

 

「いや実は、キミさえ良ければこの城の兵士達にデュエルを教えて欲しいんだ」

 

「は?どうゆうことだ?」

 

「実は。この城の兵士達は、はっきり言ってデュエルが弱い。しかも、実戦経験がほとんど無い。私が教えたいのだが、ピケル様とクラン様に教えるので一杯一杯なんだ。そこで、デュエルが強く、実戦経験豊富なキミに頼もうと思ってたのだが。どうだい、引き受けてくれないかい?」

 

 マ、マジかよ。よし、ずっと言ってみたかったアレを言うか。

 

「いいぜ。だが俺はレアだぜ、報酬は高いぞ」

 

 遊星が満足タウン編で言った、名言の一つだ。

 あの話しは、滅茶苦茶面白かったな。

 

「ああ、分かったよ。では、頼んだよ」

 

 こうして俺はこの城で働くことになった。

 俺は今日、一日中ずっと兵士達にデュエルを教えた。

 兵士達には、デュエルの基礎を教えた。

 

 

 

 それから4日の間、ひたすら兵士達にデュエルを教えた。

 そして、兵士達にデュエルを教えて、5日がたった。

 この日は兵士達が休みの日のようで、俺も休みになった。

 昨日ショナーから、報酬の前払いとして10万円を貰った。

 俺は今日は、この金でこの町を探索しようと思ってる。

 しかし、俺はこの町の事はよく知らないので、仲良くなった兵士にこの町を案内して貰う。

 

「準備は整いましたか?」

 

 こいつは兵士の魔法剣士ネオ。

 イケメンで、魔法の腕と剣の腕は高いのだが、デュエルの腕はほとんどない。

 でも、俺の教えを熱心に聞いているので、デュエルの腕は少しずつ上がっている。

 

「早く行きましょうよ」

 

 こいつは魔導騎士ギルティア城之内が使っていたカードだ。

 魔法の腕は高く、デュエルの腕も他の兵士と比べると高い。

 2人とも俺の誘いを、快く受けてくれた。

 本音を言えば、ピケルに案内して欲しかった。

 

「まず、どこに行くんだ?」

 

「そうですね。カードショップはどうですか」

 

 カードショップ!この世界にも有るのか。

 ちなみに、俺が違う世界から来たことは誰にも言ってない

 面倒な事になりそうだからだ。

 まぁ、言った所で信じて貰え無いだろうけど。

 俺は東の国から来たことになっている。

 

「カードショップで良いよ」

 

「それでは、こっちです」

 

 俺達は町のカードショップまで歩いた。

 その間、ネオとギルティアにカードショップの事を聞いた。

 2人の話によると、カードショップには1枚のカードしか売ってないみたいで、パックは売ってないらしい。

 カードショップには、本当に1枚のカードしか売ってなく、パックは売ってなかった。

 しかも、カードの値段が馬鹿みたいに高い。

 例えば、エルフの剣士(ノーマル)。

 通常モンスターで、攻撃力も1400とたいしたこと無いモンスターカードだ。

 俺の世界なら、安い店だと10円ぐらいで売ってる。

 でもここでは、なんと、8000円だ。

 冗談だと思うかもしれないけど、本当なんだ。

 まぁ、この世界ではデュエルは命懸けだからなぁ。カードが高いのも、無理は無いかもしれないな。

 その後もカードショップのカードを見たが、本当に高い。

 聖なるバリアミラーフォース(ノーマル)なんて60万円だ、まるで意味がわからんぞ。

 こんなカード、買う奴なんているのか?

 そう思った瞬間、ギルティアとネオが聖なるバリアミラーフォースを買ってた。

 

 

 

 ふとケースを見ると、真っ白なカードが置いてあった。

 しかも、そのカードの値段は、なんと10円だ。

 

「なぁ2人とも、このカードは何だ?」

 

「このカードですか?このカードはホワイトカードと言って、よく分かってないカードなんですよ」

 

「ごく稀に、洞窟や森に落ちている事があるカードです。しかし、使い道が何も無いのでクズカード同然のカードですよ」

 

 クズカード同然って、酷い言いようだな。遊星に怒られるぞ。

 でも値段が10円って、うまい棒かよ。

 よし。他に買いたいカードも無いし、買ってみよう。

 そうだ。どうせ10円なんだから大量に買おう。

 そしてそのカードで、カード手裏剣の練習でもしよう。

 この世界なら、出来るかもしれないからな。

 そんな馬鹿みたいな理由で、俺はホワイトカードを30枚も買った。

 ギルティアやネオは、とても反対したけどな。

 まさかこのカードが、俺のD-HEROデッキを大きくレベルアップさせる事になるとは、その時の俺は全く思ってなかった。

 その後は、酒場みたいな店で飲食をしたり、服を見たりした。

 

「今日は1日、俺に付き合ってくれてありがとな2人とも」

 

「気にしないでください。私は楽しかったですよ」

 

「私も楽しかったですよ」

 

「そう言って貰えると嬉しいよ。それじゃ、また明日」

 

 こうして、今日1日は終わった。

 あの2人とは、これからもいい関係を築いていこう。そんな事を思った。

 いい関係ってのはアッチ系の事じゃないからな、勘違いするなよ。

 

 

 それからしばらくは、兵士達にデュエルを教えた。

 そしてある日、いつもと同じように朝食をいた時だった。

 

「未来くん、お願いしたいことがあるんだけど、良いかい?」

 

「別に良いよ。言ってみろ」

 

「実は、ピケル様がキミに、とても会いたがっているんだ。そこで今日1日は、ピケル様とクラン様にデュエルを教えてくれないかな」

 

「えっ、本当。もちろんOKだぜ。むしろ、断る理由が無い」

 

 ピケルが俺に会いたがってるなんて、超感激だ。

 エドみたいに、イヤッッホォォォオオォオウ、て叫ぼうかな。

 そんな事があり、今日はピケルとクランにデュエルを教える事になった。

 ピケルに会える。エヘへへ。楽しみだなーー。

 おっと、いかがわしい事はまったく、これっぽっちも考えて無いからな。

 間違っても、勘違いするなよ。

 

 

 

 俺は今、幼女2人と一緒に部屋に居る。

 言い方がヘン?気にするな、決していかがわしい意味じゃないぞ。

 

「未来さん、こんにちわです。また会えてとっても嬉しです。今日は1日よろしくお願いします」

 

「ああ。よろしくな、ピケル」

 

 ああ、ピケルはやっぱり、かわいいな。

 俺もまた会えて、滅茶苦茶嬉しいぜ。

 

「まったく、こんなヤツを雇うなんて、師匠も何考えてるのかしら。言っとくけどもし少しでも変な事したら、すぐに牢屋に入ることになるから、覚えておきなさい」

 

 なんでクランにはこんなに嫌われてんだ俺、結構へこむな。

 

「そんなことしないよ。それじゃあ、始めるぞ」

 

 俺はまず、2人がどれくらいデュエルに詳しいか聞いてみた。

 クランは結構デュエルに詳しかったが、俺から言わせればまだまだだった。

 ピケルはあまり詳しくなかった。

 ちなみに、ピケルのデッキは回復カードがメインで、クランのデッキは相手にダメージを与えるカードがメインだ。

 そして2人とも、魔法使い族のモンスターしか入ってなかった。

 俺は2人のデッキを強化する事にした。

 だけどその前にデュエルで、とても大切な事を言っておこう。

 

「なぁピケル、クラン、デュエルで大切な事は何だと思う」

 

「えっえーと…… つ、強いカードを使うことですかね?」

 

「いいえ違うわ。それ以前に、デュエルに勝つことよ」

 

「いや違う。デュエルで一番大切な事は、デッキのカードを信じる事。最後まで諦めずに戦うことだ」

 

「デッキのカードを信じる事と、最後まで諦めずに戦うことですか?」

 

「なによそれ、勝つ事の方が大切よ!」

 

「……デュエルに勝てるなら、何をしてもいいと思ってるのか?」

 

「当たり前よ、デュエルで負ければ死ぬんだから」

 

「なら、相手の大切な人を、人質にしてでも勝てれば良いのか。相手のデッキに、自分が有利になるカードを入れてでも勝てれば良いのか」

 

「そ、そんなこと考えて無いわよ!!」

 

「でもクランは、デュエルに勝てるなら、何をしてもいいと思ってるんだろ。だとしたら、同じ事だろ。」

 

「 そ、それは……」

 

「俺はデュエルする時は、どんな時でもデッキのカードを信じて、最後まで諦めずに戦う、それが俺にとって、一番大切な事だからだ。ショナーとデュエルした時もそうだっただろ」

 

「確かに、あの時アンタは最後まで諦めずに戦ってたわね」

 

「デッキのカードを信じる事ですか。分かりました」

 

 本当なら、デュエルを楽しむ事も俺にとっては大切な事なんだけど、流石にこの世界ではそんなことは無理だからな。

 この世界で、「デュエルで、みんなに笑顔を、みんなの未来に笑顔を。」なんて不可能なんだろうな。

 まぁ今はそんな事、どうでもいいか。

 

「ところで。2人のデッキには、切り札になるようなカードが無いよな」

 

 2人のデッキには、レベル5以上のモンスターが入って無いんだ。

 それ以前に、レアカードが1枚も入って無い。

 

「仕方ないじゃない。レアなカードは高いんだから」

 

「そうですよ。私達が貰ってるお小遣いでは、まったく買うことが出来ない値段なんですよ」

 

 まぁそうだろうな。この世界のカードの値段、滅茶苦茶高かったからなー。

 

「そんなこと分かってるよ。少し待ってろよ」

 

 俺はそう言ってカバンの中から、カードフォルダーを取り出した。

 

「それは何です?」

 

「そうだなぁ……俺の宝物が入ってる物かな」

 

 俺はピケルとクランのデッキに会ったカードを選んでいる。

 良し、このカードにしよう。

 そうだなぁ、ピケルには、サイレントマジシャンLV4、8、マジシャンズサークルのカードを、クランには、氷の女王、ブリザードプリンセス、マジシャンズクロスのカードをあげよう。

 

「2人にはこのカードをあげるよ」

 

 そう言って俺は、2人にそれぞれのカードを渡した。

 

「こっ、これって、ウルトラレアのカードじゃないですか!しかも3枚も!」

 

「あっアンタ……一体どうゆうつもり!」

 

「どうゆうつもりも何も、カードをあげただけだろ」

 

「ウルトラレアはとても高くて貴重なカードなんですよ、貰え無いですよ!」

 

「気にするなよ、俺には必要ないカードだからさ」

 

「‼︎ アンタまさか、このカードはどっかから盗んできた、もしくは偽物のカードなんでしょ!」

 

 何でそうなるんだよ、俺はグールズじゃ無いぞ。

 まあ、グールズって言っても2人には分からないだろうけどな。

 

「何言ってんだよ。正真正銘、本物のカードだよ」

 

「本当に、本当に貰ってもいいの?」

 

「ああ、勿論。その代わり、大切にしてくれよ」

 

2人は恐る恐るといった感じて、俺が差し出したカードを手にとった。

 

「あああ、ありがとうございます、未来さん」

 

「えっと、その……ありがと…ね」

 

 ピケルはまんべんの笑みで、クランはそっぽを向きながらお礼を言ってきた。

 ヤバイ、2人とも滅茶苦茶かわいい。ロリコンに目覚めてしまいそうだ。

 でも、本当に大切にしてくれよそのカード。どのカードも、限定のカードなんだからな。

 その後は、あげたカードの使い方やコンボを細かく教えた。

 

「今日は本当にありがとうございました。未来さんから頂いたカードは、大切に使わせて貰うです」

 

「いや、俺も楽しかったよ。あと、本当に大切にしてくれよ」

 

「まぁ今日は結構ためになったから、また今度機会があったらデュエルの事いろいろ教えてね。あとアンタ……未来のこと結構、見直したから」

 

 クランに初めて褒められた気がする。

 後、初めて名前を呼んでくれたな。

 俺、滅茶苦茶嬉しいぜ。

 

「ああ分かったよ。それじゃ、またな」

 

 ピケルは「サヨナラです。」と言いながら、何度も手を振ってくれた。

 クランは小さな声で、「今日はありがとね。」と言った。

 2人ともかわいすぎだろ。もう俺ロリコンになったかもしれない。

 えっ!ずっと前からロリコンだろだって。

 何の事だかさっぱり分からないな。

 そんなアホな事を考えながら、今日の俺の仕事は終わった。

 

 

 次の日になり、俺が朝食を食べている時にショナーが話しかけて来た。

 

「なぁ未来くん。たまにでいいから、昨日のようにピケル様とクラン様にデュエルを教えてくれないかな?2人ともキミにもっと教わりたいと言ってるんだ」

 

 マジで。2人とも、そんなこと言ってくれたのか。感激だぜ。

 

「勿論いいぜ。俺もたまには、兵士以外に教えたいと思っていたトコなんだ。ちょうどいい息抜きになるぜ」

 

「そう言ってくれると有難いよ」

 

 ヨッシャーーーー。またピケルとクランに会えるぜーーー。

 俺、滅茶苦茶嬉しいぜ。最高の気分だぜーーー。

 

 

 

 

 それからしばらく、兵士達や、ピケル、クランにデュエルを教え続けた。

 デュエルを教えるのは、とっっっても楽しかった。

 こんな日々が、ずっと続けばいいなと俺は思っていた。

 だけど俺は忘れていたんだ。

 この世界がどんな世界かを。

 楽しい日々との別れは、突然やって来た。




今回はデュエルは有りませんが、重要な回です。

次の投稿は、1週間以内に投稿しようと思っています。

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