D-HEROと共に戦うデュエリスト   作:無言の短パン

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フランス、ロシアワールドカップ優勝おめでとう。
ですが決勝がクソだったのは残念でした。


格の違い。未来VSエロファントム

「行くぞ!俺のターン、ドロー!……ダイヤモンドガイを守備表示で召喚。そして効果発動……引いたカードは通常魔法デステニー・ドロー。次のターンで効果を発動できる」

 

「その後、カードを2枚伏せる。これでターンエンド」

 

 

「私のターン、ドロー。……王立魔法図書館を守備表示で召喚。…その後、手札からテラフォーミングを発動。その効果により、デッキからフィールド魔法、魔法族の里を手札に加える。…この瞬間、王立魔法図書館の特徴効果発動。自身または相手が魔法カードを発動する度に、

 このカードに魔力カウンターを1つ置かれる」

 

 王立魔法図書館の下階に魔力カウンターが出現した。

 

「そして、手札からフィールド魔法、魔法族の里を発動。このフィールド魔法が存在する限り、私のフィールドにのみ魔法使い族モンスターが存在する場合、相手は魔法カードの発動ができなくなり。逆に私フィールドに魔法使い族モンスターが存在しない場合、私は魔法カードを発動できなくなる。…そして魔法の発動に伴い、再び王立魔法図書館に魔力カウンターが置かれる」

 

 王立魔法図書館の中階に魔力カウンターが出現した。

 

 魔法族の里は厄介だ。俺のデッキには当然、魔法使い族は入っていない。

 よって、魔法が完全に封じられた……わけじゃない。

 俺にはダイヤモンドガイがいる。

 魔法族の里が封じるのはカードの発動だけで、効果の発動を抑えることはできない。

 ダイヤモンドガイがこのデュエルではキーカードになるかもしれないな。

 

「手札から、トゥーンのもくじを発動。…このカードの効果により、デッキからトゥーンカード1枚を手札に加えさせて貰う。私が加えるのはトゥーンのもくじ。そして王立魔法図書館に3個目の魔力カウンターが置かれる」

 

「王立魔法図書館の特殊効果発動。このカードに乗っている魔力カウンター3つを取り除く事よって、デッキからカードを1枚ドローする」

 

「まだだ。再びトゥーンのもくじを発動。トゥーンのもくじを手札に加え発動。トゥーン・ワールドを手札に加える。その後、1000ポイントを支払い、トゥーン・ワールドを発動」

 

 ファントムのフィールドにコミカルで分厚い本が出現した。

 トゥーン・ワールド。ペガサスが使ったチートカードの1枚。

 限定版では、毎ターンに500ポイントのコストを支払わなければならない意味不明な効果を持っていたな。

 

「3枚の魔法カードの発動に伴い、王立魔法図書館に魔力カウンターが3つ乗せられる。そして再びドロー効果を発動。…3つの魔力カウンターを取り除き、デッキからカード1枚をドローする」

 

 ファントムがトゥーンモンスターを入れているとは考えられない。

 おそらく魔法図書館の効果でドローをするためだけに入ってるんだろうな。

 

「王立魔法図書館を生贄に、トゥーン・ブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚する」

 

 トゥーンワールドの中から、トゥーン・ブラック・マジシャン・ガールが出現した。

 よりにもよって、トゥーンモンスター唯一の召喚酔いがないこいつかよ。

 

「バトルだ。トゥーンモンスターは相手フィールドにトゥーンモンスターが存在しない場合、相手プレイヤーに直接攻撃ができる。……私は君に直接攻撃を選択する!ゆけ、トゥーン・ブラック・バーニング」

 

 トゥーン・ブラマジガールは俺に目掛けて、魔法の塊を放ってきた。

 

「ぐあぁー!!……き、効くな」(4000→2000)

 

 

「カードを2枚伏せる。これでターンエンド」

 

 

 

 未来

 D-HERO ダイヤモンドガイ(守備表示)1600

 伏せカード 2枚

 手札 3枚

 ライフ 2000

 

 

 

 ファントム

 トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール(攻撃表示) 2000

 トゥーン・ワールド

 魔法族の里

 伏せカード 2枚

 手札 2枚

 ライフ 3000

 

 

「俺のターン、ドロー。……ダイヤモンドガイによって墓地へ送られたデステニー・ドローの効果発動。さらにデッキからカード2枚をドローする」

 

「魔法族の里は魔法カードの効果の発動は防げない。考えたな」

 

「再び、ダイヤモンドガイの効果発動。……やったぜ。引いたカードは大嵐、次のターンに発動させて貰う」

 

 

「相変わらずの運ね。まぁ、でも……運だけじゃないのよね」

 

「デッキとの繋がりです」

 

「次のターンで厄介なカードを一掃できるね〜」

 

 

「あの人も中々やるね」

 

「さすが、強敵を倒しただけはありますね」

 

「ぐんまだっけ〜」

 

 

 次のターンでダイレクトアタックをくらえば終わりだし、このターンはトゥーン・ブラマジガールを倒すのが先決だな。

 手札にはダッシュガイがいるが……何が起こるかわからない、ダイヤモンドガイは残した方がいいな。

 ……となると…勿体ないけど、手札のダガーガイの効果を使うか。

 

「ダイヤモンドガイを攻撃表示に変更。そしてバトル!ダイヤモンドガイでトゥーン・ブラック・マジシャン・ガールを攻撃。ダイヤモンド・ブロー!」

 

「伏せていた、和睦の使者を発動。このカードの効果によりこのターン、君は私のモンスターに戦闘ダメージを与える事は出来ない」

 

 戦闘で破壊できなくても、ここは使うしかない。

 

「手札のダガーガイの効果発動。D–HEROが戦闘を行う時に、このカードを手札から捨てる事で、俺の場に存在する全てのD–HEROの攻撃力を、エンドフェイズ時まで800ポイントアップさせる。これでダイヤモンドガイの攻撃力は2200だ!」9

 

 ダイヤモンドブローはトゥーンブラマジガールの手前で、見えない壁に阻まれてしまった。

 

「カードを1枚伏せる、これでターンエンド」

 

 今伏せたカードはレインボー・ライフ。このカードで次のターンは凌く。

 

 

 未来

 D-HERO ダイヤモンドガイ(攻撃表示)1400

 伏せカード 3枚

 手札 4枚

 ライフ 2000

 

 

 

 ファントム

 トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール(攻撃表示) 2000

 トゥーン・ワールド

 魔法族の里

 伏せカード 1枚

 手札 2枚

 ライフ 3000

 

 

 

「……なるほど、ほぼ君の実力は把握した。……私のターン、ドロー。……トレード・インを発動。手札の8星モンスターであるコスモ・クィーンを墓地へ送り、デッキからカード2枚をドローする」

 

「その後、墓地に存在する、光属性の王立魔法図書館と闇属性のコスモ・クィーンを除外することにより、カオス・ソーサラーを特殊召喚する」

 

 ファントムのフィールドに、光と闇の魂が出現し一つに融合した。

 すると、カオス・ソーサラーが姿を現した。

 

「カオス・ソーサラーの特殊効果発動。フィールドに存在する表側表示モンスター1体を除外することができる。ただし、この効果を発動するターン、このカードは攻撃ができなくなる。私が除外するのはダイヤモンドガイだ!異次元に消えろ、カオス・ホール!」

 

 ダイヤモンドガイの頭上にブラックホールのようなものが出現した。

 ダイヤモンドガイはそのブラックホールに吸い寄せられてしまった。

 

「その後、トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール、カオス・ソーサラーを生贄に黒の魔法神官を特殊召喚する。

 

 ファントムのフィールドに、黒いオーラを纏った黒の魔法神官が姿を現した。

 

「私は通常の方法では召喚することができず、レベル6以上の魔法使い族モンスター2体を生贄にした場合のみ特殊召喚できる。そして罠カードの発動、並びに効果の発動がされた時に、その発動または効果を無効にし破壊する特殊効果を備えている」

 

 黒の魔法神官。

 こいつは確か、光のピラミッドで遊戯が召喚した、Vジャンプ限定のモンスター。

 攻撃力は3200。壁モンスターもなし。

 ライフ2000の俺がダイレクトアタックを受けたらひとたまりもない。

 しかし俺が伏せているカードは3枚とも罠カード。攻撃を防ぐ術がない。

 やらかした!レンボー・ライフを早めに発動しておけば良かった。

 

「この一撃で終わりだ。セレスティアル・ブラック・バーニング!」

 

 黒の魔法神官は俺に目掛けて、杖から黒い魔力の光線を放ってきた。

 ……負けた、罠カードを使えない今、この攻撃を防ぐ術はない。

 こんなことになるなら、さっさとレインボー・ライフを発動しておくべきだった、

 一回のミスが負けに繋がる、それがデュエルか。

 ……待てよ。この罠なら無効にはされないじゃないか。

 

「罠カード発動!」

 

「無駄だ!私の特殊効果でその罠は無効になる」

 

「カウンター罠、Dーフォーチュン」

 

「カウンター罠だと!」

 

「そう、カウンター罠だけはスペルスピード3の超早いカード。スペルスピード2のモンスター効果じゃあ、無効にはできない!」

 

 

「スペル…スピード??? おじさんは何訳の分からないこと言ってるのかな?」

 

「そうだよね。カードに早いも遅いもないよ」

 

「です」

 

「カウンター罠は〜、カウンター罠でしか防げないって聞いたことないの〜」

 

「その3人に何言っても時間の無駄よ。師匠や未来が口を酸っぱくして言ってたのに」

 

 

「このカードは相手がダイレクトアタックをしてきた時に発動する事ができる。俺の墓地に存在するD–HERO ダガーガイをゲームから除外する事で、このターンのバトルフェイズは終了する」

 

「確かに私の効果はカウンター罠には太刀打ちはできない。……だが、甘い。私がその対策をしてないと思ったか。カウンター罠、カウンター・カウンターを発動。このカードにより、Dーフォーチュンは無効となる」

 

「マジかよ」

 

 俺の周りを覆っていたバリアーが消滅してしまった。

 Dーフォーチュンを無効にされた俺に攻撃を防ぐ術はなく、黒の魔法神官の攻撃が直撃した。

 

「ぐわぁああーー!!(2000→0)」ピピピピーブー

 

 

 負け……た。

 ダメだ、手も足も出なかった。格が違う。

 

 

「嘘、おじさんが…」

 

「あ、あっさりと負けちゃたです」

 

「これがアルティメット・ガーディアン・カルテットの実力。……凄いや」

 

「あのロックは相当に厄介だね〜」

 

 

 こうして、歓迎デュエルは俺の完敗で幕を閉じた。

 

 

 

「ファントム、あんた強いな。まるで歯が立たなかった」

 

「……未来君。デュエルをして思ったのだが。君のデュエルはいささか慎重すぎる」

 

「俺が慎重」

 

「特に初手だ。ダイヤモンドガイを召喚して効果発動。そして伏せカードを伏せてターン終了。一見無難に思えるが、ダイヤモンドガイの効果発動後に、融合などを使用して強力なモンスターを召喚することも出来たのではないか」

 

 ……確かに一理あるかもしれない。俺の初手はほとんどがそうだ。

 現に俺の手札には融合のカードがあった。

 ダイヤモンドガイとダッシュガイを融合してアドレイションを召喚していればまた結果は変わっていたかもしれない。ら

 

「当然、全てにおいてそうする必要はない。……しかし、私のような相手の行動を束縛する者とのデュエルにおいては、思い切りの良さが勝利に繋がる。つまり私が言いたいのは、君はもっと相手によって臨機応変にデュエルの戦術を取るべきだと思うのだよ」

 

「そんなこと言われても。俺とお前は始めてデュエルしたんだ。デッキの内容なんて分かるわけないだろ」

 

「それだよ。……はっきりと言おう。今の君に足りないのは相手の力量やデッキ構築を見破る能力だ」

 

「瞬時に相手の力量を見抜く能力」

 

「そうだ。この世界では、デュエルを長く勝ち抜いてきた者のほとんどがその能力を身につけていると言ってもいい。……無論、対戦相手のデッキの内容を全て把握するのは不可能だ。……だが真の強者は、相手がどのような戦術を取ってくるのか対戦する前から分かるものだ。そのため、初手の動き方も相手によって決まるものだなのだよ」

 

「真の強者」

 

「そうだ、それが君がこれから戦うであろう者達だ。……私は君ならばその頂に立つことができると見込んでいる。……どうだい、私の元でそれを学んでみる気はないかい?」

 

「お願いします。……俺を真の強者にしてください!!」

 

 ここに来た目的はドグマガイを治療するためだった。

 でも、今のままだと、また同じ様な過ちを繰り返すことになる。

 俺を信じて共に戦ってくれるカード達のためにも、必ず真の強者になってみせる。

 

「いい目だ。ならば早速、始めるとしよう」

 

「はい!」

 




今日の最強カードは黒の魔法神官。
効果モンスター。レベル9の闇属性で魔法使い族。攻撃力3200。守備力2800。

通常召喚できず、自身のフィールドに存在するレベル6以上の魔法使い族モンスター2体を生贄に捧げた場合にのみ特殊召喚できる。
そして罠カードの発動、並びに効果の発動がされた時に、その発動または効果を無効にし破壊する特殊効果を持ち。さらに、戦闘を行うモンスターの攻撃力を、エンドフェイズまで自身の墓地に存在する魔法使い族モンスターの数×500ポイントダウンさせる能力も秘めている。
OCGでは、攻撃力を減らす効果は残して欲しかったよ。


真の強者になる決意を胸に、ファントムさんの元で様々なことを学ぶ未来さん。
その最中、未来さん達の前に不敵に笑う謎のモンスターが現れる。
世界を滅ぼす者と豪語するこのモンスターの正体は。
次回、世界を滅ぼす者。闇道化師のペーテン。
「誰も……私を止めることは出来ないよ」



*はい、ここから先はいつものです。興味のある方だけ見物を。


ブッ○ォンがパリサンジェルマンに移籍。
CLでユベントスと当たったらどっちを応援すればいいんだー!!
なんでブッ○ォンが移籍した直後に、クリ○ナが移籍してくるのでしょうかね。
次のCLでユベントスとパリSGが当たらない事を祈るばかりです。
はい、今日はここまで。次回もお楽しみに。


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