D-HEROと共に戦うデュエリスト   作:無言の短パン

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暇になって来たので、しばらくは頑張って投稿します。


夢の対決、第二ラウンド!?

 ……さてと、コブラとの決着は着いたけど。十代とユベルのデュエルの決着が着くまで、後どれくらいかかるのかな。

 暇だ。何かやる事はないか……そうだ!もうユベルに悪用されない様に三幻魔のカードを回収しておこう。

 

 ……あれおかしいな。コブラのデッキに三幻魔のカードが無い。何処に行ったんだ。

 もしかしなくても。俺たちが気づかない内に、ユベルが回収したのかな?

 

 ……うっ!なんだ、急に腕が痺れてきた。

 腕だけじゃない、身体の節々も痛くなってきた。

 三幻魔の攻撃。特にハモンの電撃をくらい過ぎたかな。

 これはしばらくの間は、休まないといけないかもな。

 その時だった。突然、地面が……いや、世界が揺れ始めた。

 

「なに、揺れてる!」

 

「じ、地震!」

 

「お姉ちゃん」

 

「何が起こってるの!?」

 

「皆んな!取り敢えず俺のデッキに。……モンスター回収発動!」

 

 俺は痺れる手を無理やり動かして、モンスター回収のカードを発動した。

 それによって、セームベル達は俺のデッキに回収された。

 そしてその直後、隕石のような光が真上の空を通り過ぎた。

 

 

「ふっはははは!! 終わりだ!全てを終わりにすることで、僕は君の全ての愛を永遠に独り占めにすることができる!」

 

 

「その通りだ。……だが、超融合するのは十二の世界じゃない。お前と俺の魂だ!!」

 

 

「さぁ、ユベル。悲しい魂の旅は終点に着いた。もう終わりにしよう」

 

「君の魂を歪めてしまった光の波動を追い払い、覇王十代の魂が君に乗り移る。……もしそれで、俺という存在がなくなってしまうとしても、俺は構わない」

 

「超融合発動!!…………俺とユベルの魂を一つに!!」

 

 

「十代。……二つの魂は一つになった。もう決して離れることはないんだね。……十代、共に戦おう!宇宙を破滅に導く光の波動と!!」

 

 

 

 地震が収まってからしばらくして、空から眩い光が溢れ出して来た。

 そろそろ頃合いだな。俺は次元の裂け目のカードを発動した。

 

「ヨハン、クロノス先生!短い間だったけど、会えて嬉しかった! もし現実世界でカイザーとエドにあったら、世話になった。ありがとう。って伝えて欲しい!! ……じゃあ、さようなら!」

 

 そう言い残して、俺は次元の裂け目に飛び込んだ!

 

 

 

 焼けるような暑さを感じて目覚めてみると、あたり一面か砂漠だった。

 そして太陽が3つあった。

 ここは多分、一度来た事がある。……砂漠の異世界だな。

 

 もう一度次元移動をしようかと思ったけど、流石に体が持たないと感じた。

 取り敢えず、しばらくの間は休まないとヤバイと感じた俺は、頑張ってデッキからカードをドローしてダーク・シティを引き当てて発動した。

 ダーク・シティによって、あたり一帯に大量の黒い高層ビルが建った。

 言っておくが、ハリボテなんかじゃないぞ。何故なら中にちゃんと入れたし。

 なので、俺はその中の建物の1つに入った。

 その内部はホテルの様になっていて、部屋にはビジネスホテルの様な間取りで、ベットがあった。

 俺はセームベル達をデッキから解放して、しばらくはこの場所で休息を取ることを伝えた。

 そして、ダーク・シティの中からなるべく離れないように注意した。

 皆んなが了解したので、凶暴な精霊に備えて強力なモンスター5体を召喚して見張りにつかせた。

 そして、俺はベットの中で眠りに就いた。

 

 

 

「あっ、カード見っけ!ねぇねぇ、サンドモスだって!レベル4で守備力が凄い高いよ!」

 

「(デュエルが恐いです。もう傷つく姿を見たくないです。この気持ち、どうすればいいのです。)」

 

「ピケルちゃん?聞いてる」

 

「ほぇ!?」

 

「ぷぅー。もう、ちゃんと聞いてよー!」

 

「ご、ごめんなさいです……」

 

 

 

 

「こうして二人きりで話すのは始めてね、プノ」

 

「そうだね〜」

 

「まず最初に言わなくちゃいけないことがあるわ。あんたを叩こうとした事。……あの時の私はあんたが言った通り、冷静じゃなかったわ。その事で謝りたかったの……ごめんなさい」

 

「なんだその事か〜。別に良いよ〜。私は気にしてないから〜」

 

「そう、良かったわ。……ねぇ、あの時のいい、なんであなたはいつもニヤニヤ笑ってるの」

 

「笑顔が好きだからだよ〜。ランランもしかめっ面より、笑顔でいた方がといいと思うよ〜」

 

「大きなお世話よ。……後、それ嘘でしょ。あなたは笑ってるようで、全く笑ってないわよ。なのにどうして、笑ってるの?」

 

「え〜、じゃあさ〜……どんな顔すればいいの?辛い顔?悲しい顔?無表情?私は笑顔でいる事で、辛かった記憶や苦しかった記憶を、一時的に忘れる事が出来るんだよ。ずっと、辛い顔でいた方がいいの!ねぇ、答えてよ。クランちゃん」

 

「あっ。えっ。えーと。……あんた。私の名前」

 

「あっ、ごめんね〜ランラン。取り乱しちゃったよ〜」

 

「……私こそ悪かったわ、聞かれたくないことを聞いたみたいね」

 

「ねぇ、もうお話しはやめにしよう。私なんだか眠くなってきちゃった〜」

 

「そう、なら仕方ないわ。あんたと少しでも話せて良かったわ」

 

「私もだよ〜。じゃあ、おやすみ〜」

 

「……やっぱり、胡散臭い奴ね」

 

 

 

「あの時、僕は三幻魔に怯えることしか出来なかった。……もっと強くなりたい。どんな相手にも怯えない、強い勇気が欲しい。勇気ってどうやったら身につくんだろう」

 

 

 

「私って……本当にダメだな。……ここでも、元いた世界でも…皆んなに迷惑を掛けててるだけで。……今すぐにでも…別れた方がいいよね……」

 

「まぁまぁ、落ち着きなよ〜。身体の弱いアルルンがこんな砂漠で別れたら〜、あっという間に干からびちゃうよ〜。それに皆んな心配しちゃうよ〜。せめて町とか集落で、別れた方がいいと思うよ〜」

 

 

 

 

 この世界に来て今日で4日くらいたった。

 その間、ずっと休んでた。その甲斐あって、まだ痺れが少し残ってるけど、身体の調子がだいぶ良くなってきた。

 とは言えまだ本調子とは言えないから、まだ、ダーク・シティに止まって、セームベル達と喋ったり、普通のデュエルをしたりしている。

 今はエリアルと話し合いの最中だ。

 

「エリアル。コブラとのデュエルの時は、お前がいてくれて本当に助かったよ。ありがとう」

 

「ほ、本当なの。…私……何も覚えてなくて」

 

「本当だよ。俺がピンチだった時にエリアルが来てくれたおかげで、流れを引き寄せることが出来たんだよ。……なんかごめんな。俺のカードでもないのに、デッキに入ってたからって無理やり使って」

 

 そりゃー、そうだよな。

 自分の知らないところで、自分が勝手に使われていい気はしないよな。

 

「そんなことないよ。……そもそも、私が未来さんのデッキに入ってた理由は、体調が悪かった私を休ませるためであって。……その、私のほうこそ、いつも迷惑ばかりかけていて……ごめんなさい」

 

「迷惑って。そんなこと誰も感じてないぞ」

 

「私が迷惑な存在だって、私自身がよく分かってるよ。……何の役にも立たなくて。……身体が弱いからすぐにダウンしたりして」

 

「言っただろ、お前お陰で俺は勝てたって。それに身体が弱いのだって、鍛えればいいんだよ!」

 

「……」

 

「なぁ、エリアル。お前は元の世界に帰りたいと思ってるか」

 

「えっ!……えっと……一応、その……戻りたいとは思ってる…けど……」

 

「分かった。それならさ、エリアル。約束するよ。……俺が絶対お前を元の世界に帰すって」

 

「へ?…」

 

「何時になるかは分からないけど。邪神使いを倒して、この世界が平和になったらさ。……約束するよ、絶対に」

 

「そ、そんな……どうして……貴方に、そこまでする理由はないのに……」

 

「なに気にすんな。コブラとデュエルの時の、勝てた礼と。勝手に使ったお詫びの2つを兼ねてさ」

 

「で…でも……」

 

「あーもう、気にすんなってば!!これは俺が勝手に決めた事だ!誰の意見も聞かない!……はい、もうこの話は終しまい!俺、セームベルと会う約束してるから、じゃあな!」

 

「ま、待って!…」

 

「待たない」

 

 俺はそう言い残して、部屋から出た。

 正直、エリアルを本当に元の端末世界に戻していいのかどうかは分からない。

 だが、エリアル自身が望んでるみたいだし。いざとなったら俺が端末世界に乗り込んで、あの世界を救ってもいいかもしれない。

 勿論、あの世界を俺ごときが救える可能性は、万に一つも無い事は理解てるけど。

 どうせ俺は、一度死んだ身だ。だから、命ある限りは、救える可能性がある奴は必ず救ってみせる。

 俺は今、それを決心した。たとえ死んでも悔いはない。

 これから先は……がむしゃらに。精一杯生きてやるぜ。

 

 

 その後はセームベルをデュエルでボコボコにしたり、クランとデュエルしたり、ベルベルをデュエルでボコボコにしたり、プノとたわいもない話をしたり、ベルちゃんをデュエルでボコボコにしたりした。

 そしてセームベルに泣かれて、はにわをくらった。

 うーむ。流石に暇だからって、ちょっといじめ過ぎたな。反省反省。

 こんな感じで、この日は過ごした。

 

 

 その夜……

 

「ふ〜ん、やっぱりそうなんだ〜。……まさか、ダイダイどユベルの魂が超融合の力で一つになるなんてね〜。やっぱり、超融合のカードには十分に警戒しないとね〜」

 

「うん、分かってるよ。いよいよだね〜。……じゃあ、万が一に備えて。十代が人間世界に戻った次点で始めようか……この世界の行く末を決める……戦いを、ね〜」

 

 

 

 今日でこの世界に来て多分6日目。

 身体の痺れも完全に取れたと思う。だけど、今日は大事をとってダーク・シティに止まる予定だ。

 ダーク・シティで十分に休息を取って準備をして、明日から邪神使いを探す旅を本格的に始めるつもりだ。

 今はダーク・シティの周辺で、何か役に立つものが探しているところだ。

 まぁ、今のところ、大したものは見つかってないけどね。

 せいぜい、落ちてるのはあまり使い道がないカードぐらいだ。

 なんでこんな砂漠にまでカードがあるんだろうな?

 そんなたわいもない事を考えている時だった。

 

「お前……ひょっとして未来か」

 

 後ろから俺に呼び掛ける声がした。この声はまさか。

 恐る恐る声のした方へ振り返ってみるとそこには。

 

「あぁ、そうだ。……久しぶりだな、十代。無事だったのか」

 

 我らが主人公、遊城 十代が居た。

 

「あぁ、なんとかな。……ところで、お前は元の世界に戻らなかったのか?」

 

「あぁ。ちょっと、この世界でやり残した事があってな。そう言うそっちはどうなんだ」

 

「俺か。俺は……大人になる為の旅をしていてさ。今はその際中だ」

 

 そうだった。十代はすぐに現実世界には帰らないで。一週間ぐらいの間、大人になる為の旅をしていたんだったな。

 旅から帰って来て、最初の言葉が「今日はエビフライの日だったっけ」だったから。十代は根本的な部分は変わらずに、大人になったんだなーって思ったら。次の週でレッド寮に一人でぽつんだったから、目が点になったな。

 

「十代、なんか変わったな。最初に会った時に比べて、クールになったと言うか。明るくなくなったと言うか」

 

「当然さ。……人はいつまでも、子でものままではいれないし。子どものままじゃ、大切なものも守れない。……俺はもう、お前が知ってる俺じゃない」

 

 ……十代。

 十代はユベルと超融合した事で、トレードマークだったデュエルを楽しむ感情を無くした。

 十代のデュエルを楽しもうとする精神を、俺は尊敬し憧れてた。だってカミューラ戦の時とか、影丸戦の時とかですら楽しんでたんだぜ。

 こいつ、マジでデュエルが大好きなんだなって思ったよ。

 

「確かにそうかもしれない。けどさ、そう言う子供の無邪気な感情とか、楽しむ感情とかを、完全に捨てるのが正しいのかな?」

 

「何が言いたいんだ」

 

 十代が楽しむ感情を思い出すのは、4期のアスリンとのペアデュエルの時に少し思い出して、最終話の遊戯さんとのデュエルで完全に思い出すんだよな。

 だから、俺がこの時期の十代に関わることで、この先の原作に悪影響を及ばすかもしれない。

 このまま会話を切り上げるのが、良いのかもしれない。でも俺は……

 

「なぁ、十代。……俺とデュエルしないか。この世界なら、敗者が死ぬこともないし。…どうだ」

 

「俺とお前がデュエル?いきなり何を言い出すんだ」

 

「いや。一度でいいから、お前とデュエルしてみたいと思ってたからさ。そんな理由じゃあ、駄目かな?」

 

「いや別に良いんだけど、本当に俺とデュエルしたいのか?……言ってなかったけど、俺は超融合の力でユベルと魂が一つに」

 

「十代が俺とのデュエルを受けてくれるなら、何にも関係ないし気にしない。受けてくれるのか」

 

「そうか……分かった。いいぜ、お前とのデュエル受けてやる」

 

「そう来なくちゃな!行くぞ!」

 

 俺たちは互いに、デュエルディスクを起動させた。

 

「「デュエル!!」」

 

 

「先行は俺が貰った、ドロー!……ダイヤモンドガイを守備表示で召喚。そしてダイヤモンドの効果発動!……引き当てたカードは通常魔法、終わりの始まりだ。よって次のターン、このカードの発動が決まった」

 

「さらにカードを2枚伏せる。これでターンエンド。さぁ、何処からでもかかってこい、十代!」

 

このデュエル、俺が満足する最高のデュエルになって欲しいな。

 

 

「このデュエル、果たしてどうなるのか……じっっくりと見せて貰うよ〜」




今日の最強カードはダーク・シティ。
 D-HERO専用のフィールド魔法だ。
 D-HEROがそのモンスターの攻撃力よりも高い攻撃力を持つモンスターと戦闘を行う場合、ダメージ計算時のみ戦闘を行うD-HEROの攻撃力を1000ポイントアップさせることが出来るんだ。
 アニメでも相手から攻撃を受ける時は攻撃力はアップしないんだけど。
 まぁそこは、この小説のオリジナルってことで理解してくれ。
 あと、ハリボテとかペラペラとか、悪口を言うなよ。
 中身はある!! と俺は信じてる。

未来さんの念願であった十代さんとのデュエル。
楽しもうとする未来さんとは裏腹に、十代さんは殺気ましましで、最低最悪のモグラまで出す始末。
楽しくないデュエルに未来さんが取った行動は!
次回、十代!ワクワクを思い出すんだ! by キモイルカじゃないよ。


※ここから先はいつものあれです。興味のある方だけ見てください。


十代とのデュエルは何がなんでもさせたかったです。反省はしてません。
あと今回の話であの世界に行くフラグが立ちましたか書くかどうかは未定です。

「相変わらず、いい加減だね」

まぁ、それが俺だからな。
この小説だって、その時の気分で好き勝手に書いてるし。
話の展開だって最初の構想とは全然違うし。
ここだけの話。実は最初は霊使いの4人をセームベル達のポジションにする予定だったし。

「私たち!えー、それだったら、変えない方が良かったのに」

まぁその場合、死んでたのはアウスちゃんだったけどな。

「そしたら3霊使いになっちゃうよ」

そう、だから辞めたんだよ。
あと、エリアルも仲間になる予定じゃなかったし。出会って数話で殺される予定だったんだぜ。
その他にも使うカードとかデュエルの構成だって、違うんだぜ。

「うーん、それだったら。今の方がいいのかなー?」

まぁ、もう書いちまったもんは仕方ないさ。
これからも行き当たりばったりでやっていくさ。
……ではまた次の投稿で!

「強引に終わらせた!」

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