前回はCL決勝でユベントスがレアルにボロ負けしてモチベーションが下がって遅れてしまいましたが。
今回はイタリアがスウェーデンに負けてワールドカップに出れないのを聞いて放心状態になって、投稿が遅れてしまいました。
この小説をお待ちしていた方々には、大変申し訳ありませんでした。
「さぁ、行くぞ!!……俺は伏せていた魔法カード、終わりの始まりを発動!このカードは俺の墓地に闇属性のモンスターが7体以上存在する時に発動でき。俺の墓地に存在する5体の闇属性モンスターを除外する事で、俺はデッキからカード3枚をドローする事が出来る」
「なるほど。貴様にまだ余裕があったのは、そのカードが残っていたからか。……だが、貴様が最初にドローするカードは、もう使い道のないD-フォースと決まっている。残りの2枚のカードで、三幻魔とまともに戦えるとでも思っているのか」
「さぁ、そんな事はドローして見ないと分からない事だ。……俺の墓地に存在する、ダイヤモンドガイ、ブルーディー、ディスクガイ、ディアボリックガイ、デビルガイの5体をゲームから除外する事で、デッキからカード3枚をドローする」
頼むぞ……俺のデッキ!
この状況を覆せる、カードを導いてくれ!
「ドロォォーーー!!!」
このカードは……そうか。そう来たか。
「俺は手札から魔法カード、運命の宝札を発動。このカードの効果により、俺はサイコロを一回振り、出た目の数だけデッキからカードをドローして、その後出た目の数だけデッキの上からカードを除外する事になる」
このカードは確か城之内くんがドーマ編あたりから使い始めた、超ぶっ壊れカードだ。
いつの間にかデッキに入ってた。
しかしこのタイミングでこのカードが来たって事は、俺のデッキのカード達はたまには俺たちに頼らず自分の運で切り開いてみろって事を言いたいのかな。
全く、俺はあんまり運が良い方じゃないって知ってるくせに。厳しいね。
「運命の宝札。未来さんはまだあんな強力なカードを隠し持っていたんですね」
「ここで高い数字を出せれば、この状況をひっくり返せるね!」
「でも逆に低い数字を出せば、未来が勝てる確率は格段に低くなるわね」
「うん。もう私たちには、未来さんの強運を信じるしかないね、お姉ちゃん」
「あはは〜、まさに結果によってデュエルの勝敗を左右する事になる、運命のカードだね〜」
まぁカード達も、俺の運を信頼してこのカードをドローさせたんだ。
決して俺を見放したわけじゃない。うん。
大好きなカード達からの信頼には、ちゃんと答えないとな。
「さぁ、行くぞ。運命の……ダイスロール!!」
俺の掛け声を合図に、サイコロは勢いよく転がっていき、やがて止まった。
出た目は…………6だ!
「出た目は6。よってデッキからカードを6枚ドロー。その後、デッキの上のカード6枚をゲームから除外する」
「何処までも運がいいようだな。だが、運だけで勝てるほど、デュエルは甘くないぞ!いい加減、目障りだ!」
いや、このデュエルで俺の運に頼ったのはこれが始めなんだが。
しかし、いつもは感が外れたり、行動が裏目に出たり、厄介ごとに巻き込まれたりとついてないのに。
ここぞって時は付いてるな俺。
うーむ、除外されたカードはドレッドガイ、ソウル・チャージ、D-カウンター、ライトニング・ボルテックス、ダッシュガイ、ダンクガイか。
そしてドローしたカードは……んっ、このカードは。
……そうか、お前も三幻魔にやられっぱなしなのは嫌だって事か。
よし、一発デカいのを三幻魔にぶちかましてやるか。
「手札からD-フォースを発動!その効果で、表側表示でこのカードをデッキの一番上に置く」
「何!?もう使い道のない筈のそのカードを何故発動する!?」
「それは、D-HEROの革命を起こすためさ!!……手札から魔法カード、D-レボリューションを発動!このカードは俺のデッキの一番上に、D-フォースが表側表示で存在するとき、D-フォースをゲームから除外して発動する事が出来る。俺の墓地に存在するD-HERO1体を、召喚条件を無視して特殊召喚出来る。そして、このカードが墓地に送られる時、墓地に送られずゲームから除外される。俺が特殊召喚するのは、D-HERO ドグマガイだ!!蘇れ、ドグマガイ!」
D-レボリューション。このカードもいつの間にかデッキに入っていた、
俺の世界には存在せず、かといってアニメでも使われてない。
そして普通のカードとは違い、なんだか不思議な力を感じる。気がする。
まぁとにかく、謎多きカードだ。
「貴様の場にモンスターが特殊召喚された事により、ラビエルの特殊効果発動!私の場に幻魔トークンを守備表示で特殊召喚する。……ふん、何をしてくるかと思えば、今さら三幻魔には及ばないザコを蘇らせてどうするつもりだ。何が、革命を起こすだ。まだ、ブルーディーを蘇らせた方が良かったのではないか」
「それはどうかな!俺はドグマガイに装備カード、最強の盾を装備。その効果により、ドグマガイの攻撃力は自身の守備力2400ポイント上昇する。よってドグマガイの攻撃力は5800だ!」
ドグマガイは右手に最強の盾を装備した。
「攻撃力5800か。普通の状況ならば脅威的な攻撃力かもしれないが、ウリアの攻撃力は6000。例え、ラビエルかハモンを倒せたところで、次のターンで2体の総攻撃で貴様は終わりだ」
「関係ねぇ、バトルだ!!ドグマガイ、ラビエルを粉砕しろ!レボリューション デスクロニクル!!」
ラビエルを破壊できればまだ勝機はある。
「そうやすやすとラビエルは倒させん!罠カード、立たちはだかる強敵を発動!対象は幻魔トークンだ。これにより貴様はこのターン、私が選択したモンスターしか攻撃出来ない」
「クソ!ドグマガイ、攻撃対象を幻魔トークンに変更だ!お前の強化された、ハイパー・デスクロニクルをお見舞いしてやれ!」
ドグマガイは渾身のデスクロニクルで、最強の盾を弾き飛ばした。
最強の盾は幻魔トークンに目掛けて一直線に飛んで行き、幻魔トークンは最強の盾に体を貫かれて消滅した。
くっ、ラビエルは倒せなかったか。攻撃力を上昇させる効果を持ってるから、確実に倒しておきたかったな。
まぁ仕方ないな。次のターンは伏せているカードでドグマガイを戦闘破壊からは守れる。
次の俺のターンまで耐えるしなないか。
「俺はこれでターンエンド」
未来
D-HERO ドグマガイ 攻撃表示(5800) 最強の盾
伏せカード 1枚
手札4枚
ライフ 300
コブラ
神炎皇 ウリア 攻撃表示(6000)
幻魔王 ラビエル 攻撃表示(4000)
降雷皇 ハモン 攻撃表示(4000)
手札 0枚
ライフ 5600
「私のターン、ドロー」
「この瞬間リバースカード、和睦の使者を発動! その効果により、このターンのエンドフェイズまで俺の場のモンスターは戦闘によって破壊されなくなり、俺が受ける戦闘ダメージは0になる」
ドグマガイの攻撃力は三幻魔に勝ってるけど。このデュエル、何が起こるか分からない。
デュエルは一瞬の油断が敗北に繋がるから、念のためにな。
「図にのるな!私は手札から、命削りの宝札を発動!その効果により、私は手札が5枚になるように、デッキからカードをドローする。ただし、このカードを使用したプレイヤーは5ターン後、全ての手札を捨てなければ成らないくなる」
命削りの宝札。海馬が使ったチートカード。
まぁ、俺は天よりの宝札や運命の宝札を使ったし、文句も何も言えないな。
コブラの手札は0なので、5枚のカードをドローした。
「遂に……来たか。…私は手札から大嵐を発動!その効果により、貴様の場の装備カードは全て破壊される」
大嵐によって、最強の盾は破壊された。
くそ、こうもあっさりと破壊されちまったか。
ふぅ。和睦を発動しといて良かったー。
「そしてバトルだ!まずはハモンの失落の霹靂を喰らえ!!」
「何?和睦の使者の効果でこのターン、ドグマガイは戦闘では破壊されず、俺にも戦闘ダメージは与えられないんだぞ!」
ハモンが放った巨大な落雷がドグマガイを襲った。
「おぁぁーー!」
「ぐぅ!だ、ダメージを受けてないのに、痛みが!?」
「愚かな。和睦の使者ごときで、三幻魔の攻撃を全て防ぎきれるとでも思ったか!さぁ、次はウリアのハイパー・ブレイズだ!」
そうか、一時休戦を使った時もダメージは一切なかったけど、技の衝撃と余波でライフポイントとは別のダメージを受けたな。
休む間もなく、ウリアの巨大な火炎放射器が俺たちを襲った。
「おぉぉー!」
「くぅ!ドグマガイ。耐えてくれ」
「ラビエルの攻撃、天界蹂躙拳!!」
ドグマガイをラビエルのみだれひっかき(威力 4000)が襲った。
「おぁ!!おぅ!!おぉ!!」
ドグマガイは攻撃を受けるたびに、微かに悲鳴を上げた。
俺を心配させないと、悲鳴を上げるのを必死で堪えてるんだ。
数回攻撃したのち、ラビエルの攻撃は終わった。
もう、コブラのフィールドに攻撃ができるモンスターは居ない。
「よく耐えたな、ドグマガイ。次のターンにお前が受けたダメージの何倍にもして、幻魔に返してやろうぜ」
「バトルフェイズが終了したことで、もうモンスターがダメージを受ける事はないと思っているのか? ……甘いわ!!バトルフェイズでなくとも、幻魔にはモンスターにダメージを与える方法が一つだけ有るのだよ!!」
バトルフェイズ以外で、モンスターにダメージを与える方法だと。
三幻魔にそんな効果、または関連カードがあったか?
「うーん」
「ベルちゃん、どうかしたです?」
「何か忘れてる気がするんだよねー。ごちゃごちゃした凄い何か……」
「あんたねぇ。……今 未来は生死を掛けたデュエルをしているのよ。どうでもいい事を思い出すより、今はデュエルの行方を見守ることだけに集中しなさい!」
「うーん、そうだよね。……でも、何か引っかかるんだよなー」
何かあったか……
「ーーーーーーは一ターンに一度、相手モンスターに10000ポイントの戦闘ダメージを与える」
!!!…まさか……嘘だろ。
「私は手札から、次元融合殺を発動する!!その効果により、私の場に存在する、神炎皇ウリア、降雷皇ハモン、幻魔皇ラビエルをゲームから除外することにより、混沌幻魔 アーミタイルが特殊召喚される!! 現れろ、混沌幻魔 アーミタイル!!!」
三幻魔から黒い霧の様なものが放出されて、自身を覆った。そして黒い霧は一つに集結していき、やがて霧が晴れて、アーミタイルが姿を現した。
「な……何よ、このモンスター」
「ふ、震えが止まらないです」ブルブル
「そうだ、これだよ!ごちゃごちゃした凄いの!……あれ、攻撃力0。確か、物凄く高かった気がー」
「あ、あのモンスターから、今までに感じたことのないぐらいの、凄まじい闇の力を感じるよ。……ま、ま、まさか、あのモンスターは邪神の一体!?」ガクガクブルブル
「多分違うよ〜ラウラウ〜。きっと邪神は、もっとおっかないと思うよ〜」
「マ……マンマミーア」
「まさか…アーミタイルまで従える事が出来るとは」
「アーミタイルの特殊効果発動!!アーミタイルが攻撃表示で存在する時、一ターンに一度、 相手モンスターに10000ポイントの戦闘ダメージを与える事が出来る!!」
「…やめろよ…」
「三幻魔の連撃により満身創痍のそいつが、果たしてこの一撃に耐える事が出来るかな」
「……やめろ……」
「全土滅殺・転生波(ぜんどめっさつ・てんせいは)!!!」
「やめろーー!!!」
アーミタイルが放った巨大な紫色の渦に、ドグマガイは飲み込まれてしまった。
しばらくしたのち転生波は収まり、そこには鎧の殆どが砕けて、翼が無くなっている姿のドグマガイが倒れていた。
「嘘だろ……おい!しっかりしろ、ドグマガイ!!」
「耐えたか。……ならばアーミタイルのもう一つの特殊効果発動!! 1ターンに一度、アーミタイルのコントロールをエンドフェイズまで、相手に移すことができる」
「止めろ!……頼む、これ以上はもう止めてくれ!! 」
アーミタイルは俺のフィールドに瞬間移動してきた。
「そして、アーミタイルが移動したプレイヤーの場に存在するモンスターはアーミタイルを除き、全てゲームから除外される事になる。……消え去れ、虚無幻影羅生悶(きょむげんえいらしょうもん)」
アーミタイルは黒い霧のようなものを吐き出した。
黒い霧のようなものは俺のフィールドを覆い尽くし、それに包まれたドグマガイは、抵抗する事も出来ず消滅した。
「ドグマガイ……ドグマ…ガイ…ごめん。俺、何もできななかった。」
「どうした!……たかがモンスター1体が痛みつけられ、除外された程度でそのざまか。……愚かな奴め。その様子からして貴様も、カードとの絆などという、くだらないものを信じているようだな。……いいか、デュエルにおいてもっとも重要なのは、勝つことのみだ!!たとえ、どのような手段を使おうとも、自身のカードを使わなくとも、勝てば良いのだ!! モンスターなど所詮、勝つための手駒にすぎん! そんな事も分からぬような貴様では、私は倒せぬ!」
……なん だと。
こいつ今、俺の大切な信念を馬鹿にしやがったぞ。
……ふざけんなよ。
「くだらなくなんか……ねぇよ。カードとの絆は確かに存在する。だって俺はこのデッキに……カード達に……何度も、何度も助けられてきたんだぞ。…… あんたがカードとの絆を心の中で否定するのは勝手だけどさ。……その概念を俺に勝手に押し付けたあげく、馬鹿にすんじゃんじゃねぇよ!!」
「そうだ、未来の言う通りだ!プロフェッサー、あんたも知ってる筈だ、俺と宝玉獣たちの絆の強さを!!俺の大切な家族を否定するのは絶対に許さない!」
そうだった。ヨハンは宝玉獣を家族って言うぐらい、お互いが信頼し合ってたんだったな。
俺もD-HEROたちに、家族だって思われてるぐらい信頼されてるかな。
そうだったら嬉しいな。
「ふん、どうやら貴様らには何を言ったところで無駄のようだな。……仮に、カードとの絆とやらが存在するのならば、この圧倒的不利な状況で私に勝ち、それを証明してみせろ!!私はカードを3枚伏せ、これでターンエンドだ」
未来
手札4枚
ライフ 300
コブラ
混沌幻魔 アーミタイル 攻撃表示(0)
伏せカード 3枚
手札 0枚
ライフ 5600
「いくぞ。俺のターン……ドロー!!」
「一ついいことを教えてやろう。私が伏せているカードの1枚は永続罠、守備封印。このカードは貴様が守備表示でモンスターを召喚した瞬間発動し、互いの場に存在するモンスターは攻撃表示になり表示形式の変更が行えなくなる効果を持つ」
守備封印。確か、デュエルモンスターズの王国編あたりで出てきたカードだったか。
……これはあれだな、絶対絶命ってヤツだな。
「完全に追い込まれたわね。このターンでどうにかしなければ、次のターンに10000のダメージで終わりよ」
「待って、アーミなんちゃらの攻撃力は0だよ。ヘビマッチョのライフポイントは高いけど、さっきみたいにもの凄く高い攻撃力のモンスターを出せれば勝てるよ」
「甘いよ〜。守備封印のカードの他に、コブラのフィールドには2枚の伏せカードがあるよ〜。攻撃力0のモンスターがいる状況で守備封印のカードを使うって事は、残りの伏せカードは確実にアーミタイルを補う効果を持ったカードがだと思うよ〜」
「そうだ! それならいっそのこと、モンスターを出さなければいいのでは。あの効果はモンスターがいなければ発動できないから」
「ダメです。未来さんの残りのライフポイントはたったの300です。余りに危険過ぎるです」
さてと……絶対絶命のこの状況で来たカードは、貪欲な壺か。
今、俺の墓地に存在するモンスターはエリアル、zero、の2体だ。
貪欲の発動には墓地に5体以上のモンスターが必要だから、今のままだと発動はできない。
それなら。
「俺は手札から異次元からの埋葬を発動。このカードの効果で俺の除外されているディアボリックガイ、ブルーディー、そして……ドグマガイの3体を墓地へ戻す」
「その後、手札から貪欲な壺を発動!このカードの効果は墓地に存在する5体のモンスターを選択して発動し、選択したモンスターをデッキに戻してシャッフルする。その後、俺はデッキから2枚のカードをドロー出来る。俺はドグマガイ、ブルーディー、ディアボリックガイ、zero、エリアルを選択。融合モンスターであるzeroは融合デッキに戻し、それ以外のモンスターをデッキに加えてシャッフル」
俺の残りの手札はフュージョン・ゲートと、限られたモンスターにのみ使う事が出来るカードが2枚。
つまり、このドローに全てが掛かってる。
一番来て欲しいカードは、今戻したドグマガイとブルーディー。
この2体をフュージョン・ゲートで融合して、あのカードを出せれば、まだ俺に勝てる可能性がある。
ヨハンとクロノス先生にあのカードを見せるのはマズいかもしれないけど、もうそんなことを気にしている余裕はない。
俺は入念にデッキをシャッフルした。
そしてコブラにもデッキをシャッフルさせ。そしてさらに、デュエルディスクのシャッフル機能でデッキはシャッフルされた。
これだけシャッフルされてれば、何が来ても文句は言わないはず。
「いくぞ……カード…ドローーー!!……フィールド魔法、フュージョン・ゲート発動。……そして効果発動。このカードは手札・フィールドから、融合モンスターによって決められた融合素材をームから除外する事で、 そのモンスターを融合召喚する効果を持っている。俺は手札のドグマガイ、ブルーディーの2体を融合する」
「何、バカな! その2枚は貪欲な壺の効果でデッキに戻したカードのはず。それを引き当てたというのか!」
「あぁ、そうだ。見たか……これが俺とカード達との、絆の強さの証だ。……フュージョン・ゲートの効果によって、ドグマガイとブルーディーの2体をゲームから除外して融合。……現れろ!究極を超えたD。ドラグーン・ディー・エンド!!」
俺のフィールドに全身に黒いオーラを纏った、ドラグーン・ディー・エンドが現れた。
「なんだ、このモンスターは。……見た事も聞いた事もないぞ」
「シニョール未来。彼は一体、何者ナノーネ」
「このモンスターは確か……アイスティーだかなんだかとデュエルした時に、おじさんが使ったモンスター」
「アイスティーじゃなくて、ホルアクティだよ〜」
「か、か、か……かっこいい。」キラキラー
「まさか、ドグマガイとあのおっかない奴が融合するなんてね」
「びっくりです」
「ドラグーン・ディー・エンドには1ターンに1度、相手のモンスターを破壊して、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える効果を持っている。だが、この効果を使用したターン、俺はバトルを行えなくなる。この効果を使用すれば、あんたにダメージは与えられないが、アーミタイルを破壊する事ができるぞ」
「ほう。なかなか強力な効果を持っているな」
うーむ。コブラのこの余裕な表情からして、ドラグーン・ディー・エンドの効果を使用しても、アーミタイルは倒せないな。
つまり伏せカードの中の1枚は、モンスターの破壊を防ぐ効果を持ったカード、またはモンスター効果を無効にするカード、あたりが伏せてるって事だな。
コブラの伏せカードは3枚。その中で全く情報がないカードは1枚。
恐らく、最後に残った伏せカードは戦闘時に発動できる系のカードだろうな。
もし、伏せカードがスピリット・バリア系の戦闘ダメージを0にする効果を持ったカードだったら、俺の負け。
ディメンション・ウォール系のダメージを与える効果を持ったカードでも負け。
……はぁ。分からない事を、ごちゃごちゃ考えでも仕方ないか。
ハッキリしてることは、このターンでアーミタイルを倒すかコブラのライフを0に出来なければ、俺の負けって事だけだ。
ここは、攻撃するしかないよな。よし、腹を括るか。
そうだ!リスクを少しでも減らすために、攻撃の前にこのカードを使ってみるか。
「俺は手札から速攻魔法、アルティメット D-バーストを発動する。このカードは俺のフィールドにドラグーンディーエンドが存在する時に発動でき。このターンのエンドフェイズまでドラグーンディーエンドは、相手のカードの効果を受けなくなる」
「それがどうした!強力な耐性を得たところで、私の伏せカードがドラグーン・ディー・エンドに影響を及ぼすカードとは限らんぞ。例え攻撃が通ったところで、そいつの攻撃力では私のライフは削りきれんぞ」
「まだだ!さらにこのカードには、このターンのエンドフェイズまで俺の墓地および、除外されているD-HEROと名のつくモンスター1体につき、ドラグーンディーエンドの攻撃力を800ポイントアップさせる効果を持っている。俺の墓地にD-HEROは居ないが、除外ゾーンには、デビルガイ。ダイハードガイ。ダイヤモンドガイ。ディアボリックガイ。ディスクガイ。ダッシュガイ。ダンクガイ。ドレッドガイ、ブルーディー。ドグマガイの合計10体が存在する。よってドラグーン・ディー・エンドの攻撃力は8000ポイントアップして、11000だ!」
ディー・エンドの周りに、除外されているD-HERO達が半透明な姿で現れた。
D-HERO達は黒い光の玉状のものになって、ドラグーン・ディー・エンドの体に吸収されていった。
全てのD-HEROを吸収したドラグーン・ディー・エンドは、全身がドス黒いオーラで覆われていた。
「こ、攻撃力一万ごえで耐性つきって。……もう、何でもありね」
「これなら、行けるぞ!」
「凄い!まるでD-HERO達がドラグオンに力を分け与えてるみたい!」
「あはは〜、そうかな。私には怨念を抱いてる魑魅魍魎が、恨みを晴らさせるために力を与えてるように見えるよ」
「これで終わりだ!! ドラグーン・ディー・エンド、アーミタイルを攻撃!!俺のD-HERO達の想いがこもった一撃をくらえ!! アルティメット・D-END・バーーーースト!!!!」
ディー・エンドが纏っているドス黒いオーラが、自身の右手の剣と左手のドラゴンの顔に吸収されていった。
全てを吸収したのち、その2つから同時にドス黒い色をした巨大な衝撃波を繰り出した。
衝撃波はアーミタイルに激突して、大爆発を起こした。
これは決まったかな。くそ、爆煙でよく見えない。
しばらくして爆煙が晴れて来た。
そしてその先には……アーミタイルが五体満足な姿で存在していた。
そしてコブラのライフポイントは5600のままだった。
「なっ、アーミタイルに攻撃は命中したはずだ! なんでダメージを受けてないんだ!」
「残念だったな。私は貴様の攻撃に対して、伏せていた速攻魔法発動。全土滅殺・転生波を発動していた」
「な、何だそのカードは?」
「このカードはアーミタイルが場に存在し、戦闘を行う場合のみ発動でき。このターン、アーミタイルはカード効果を受けず、攻撃力が10000ポイント上昇する。さらに、私の除外ゾーンに三幻魔が存在する場合、もう10000ポイント攻撃力を上昇させる。
ここに来て、俺の知らないアーミタイル専用の補助カードかよ。
「私の除外ゾーンには当然、三幻魔が存在する。よってアーミタイルの攻撃力は20000だ!!!」
「こ、攻撃力……20000。……もう未来さんには後がない、この状況で、攻撃力20000。……そんな……」ヘナヘナ
「あとほんの少しで勝利だったのに、嘘でしょ」
「返り討ちにしろ、アーミタイル!! 全地滅殺・転生混沌波!!!」
アーミタイルはさっきの倍はある超巨大な紫色の渦を放って来た。
ディー・エンドはひとたまりもなく、渦に飲み込まれていった。
「な、何という事だ」
「おじさんなら大丈夫だよ……大丈夫」
「嘘ですよね……未来さんが」
「もう嫌です!デュエルなんて…デュエルなんて……」
「ケルルン〜、デュエルは遊びじゃないんだよ〜。どんなに頑張っても、あと一歩まで追い詰めても、長い間勝ち続けていたとしても……負けたら終わり。それがデュエルだよ〜」アハハハハ~
「あんたねぇ!! あいつが……未来が負けたこの状況で、なにへらへらしてんのよ!!今すぐ止めないと、引っ叩くわよ!!」
「ランラ〜ン、落ち着きなよ〜……だから言ったでしょ〜。負けたらってね〜」
「いちいち、しゃくに触る奴ね! 引っ叩かれないと分かんないのかしら!」
「ぼ、暴力はダメです」
「所詮、カードとの絆など、圧倒的な力の前では、何の役にも立たないのだよ。……さぁ、次に私とデュエルをする相手は誰か「待てよ」何!?」
「フィールドをよく見てみろ、ドラグーン・ディー・エンドはぴんぴんしてるぞ」
「な、何が起こったというのだ」
「お前と同じさ。俺もお前のカウンター攻撃に対して、手札から速攻魔法、決戦融合 バトル・フュージョンを発動していたのさ。このカードの効果によって、ディー・エンドはやられたように見えたかもしれないが、実際にはアーミタイルの攻撃と融合していたのさ」
「おのれ。まだ、歯向かうというのか!」
「もうこれで終わりさ。ディー・エンドは融合した攻撃の数値分、攻撃力が上がった。よって、今のディー・エンドの攻撃力は31000だ!」
転生波と融合したディー・エンドは、全身が黒と紫色で覆われている。
「ば、バカな。こんなことが……ありえん」
「今度こそ本当の終わりだ!! 決めろ! 混沌のアルティメット・D-END・バーストストリーーーーム!!!!」
ドラグーン・ディー・エンドはさっきのアーミタイルの攻撃に勝るとも劣らない、超巨大なドス黒い紫色の衝撃波を全身から放った。
衝撃波は波紋のようにフィールド全体を駆け抜けた。
「ぬぁぁああーーーーー!!」ピピピピーブー
「やった……やったーー!!」
「凄いです!未来さんの勝利です!流石です!」
「全く、驚かせんじゃないわよ。ギリギリのデュエルばっかりして」
「……(今回のデュエルを見て、はっきり分かったです。私はデュエルなんて……命を奪う戦いなんて大っ嫌いです)」
「凄いすご〜い」アハハハハ~
「やってくれたな未来。……へへ、俺も負けてられないぜ」
「見事ナノーネ。素晴らしいノーネ」
終わった。……何とか、勝てたなぁー。
俺だけの力じゃあ、絶対に勝てなかった。
デッキのカード達、そしてエリアルのおかげで勝てた。後で、ちゃんと礼を言わないとな。
それにひきかえコイツは……そうか、さっきから感じていた違和感の正体が分かった。
「何故だ!何故私が貴様の様な甘い奴に、二度も負けなければならない! 何も背負ってない奴らなどに、何故だ!!」シュウーー
「あのさぁ。俺の事を大して知らないくせに、何も背負ってないだとか、勝手に決めつけんなよ。あんたに比べたら大したことないかもしれないけど、俺にだってしっかりと背負っているものくらいあるんだぞ。それに、あんたが負けた理由はカードとの絆が無かったからだ」
「絆だと、何を馬鹿な。私は三幻魔を完全に使いこなしていた。絆などなくとも、あのかたの力でな!」シュウーー
「そうかな、少なくとも俺にはあんたが使いこなしてるというより、三幻魔が好き勝手に暴れてる様に見えた。……きっと、ユベルだったら、三幻魔を場に揃えた時点ですぐさまアーミタイルを出してだと思う。……なぁ、あんたにもきっと、長年共に戦い続けてきた、信頼できるデッキがあるんじゃないのか?」
「黙れ!知ったような口を聞くな!!貴様に、貴様に何が分かるというのだ!!……うぅ!?……申し訳ございません、ユベル様。……すまない、リック……」パァーン
こうして、コブラとのデュエルは俺の勝利に終わった。
なんとも、後味が悪い終わり方だけどな。
今日の最強カードは決戦融合 バトルフュージョン。
速攻魔法で、融合モンスターが戦闘を行う時に発動出来る。
戦闘する相手モンスターの攻撃力だけ、融合モンスターの攻撃力をアップさせるんだ。
このカードを使えば、殆どの確率で戦闘に勝つことができるぜ。
十代とカイザーがこのカードを使ったあのデュエルは、永遠に忘れられない最高のデュエルだったな。
いやー、未来さんが勝てて良かったですよ。
アーミタイル強すぎです。そしてドラグーン・ディー・エンド……カッコよかったなー。
喜びの中、ユベルと十代さんの決着がつき。現実世界への送還に巻き込まれる前に次元の裂け目で別世界へ。
ついた世界で何日間か休息を取っていると、そこで驚くべき人物が。
次回、夢の対決第二ラウンド!? 次回もお楽しみに!
※ここから先はいつもの……いや、いつにもましてクソ駄文です。興味のある方だけ見てください。
因みにただ、イタリアの悪口を言うだけです。
ヴェ○トゥーラまじふざけんなよ! なんであんなクソみたいな奴に監督任せたんだよイタリアは!
ブッ○ォンの最後のw杯が観戦とかマジでふざけてんだろ!
デ○ッシやバル○ーリも代表から引退するみたいだし、イタリアはおしまいだよ!
イ○ラがいないスウェーデンに負けたとか、言い訳も出来ないし。
もし、バ○テッリが居れば何かが変わったかもしれなかったのに、なんで呼ばなかったんだろ。好調だったザ○は呼んだのに。
だいたいセリエAもユベントスとナポリの一騎打ちで、インテルは最初は好調だったけど、結局いつもの珍テルになったし、ローマもCLの予選は突破したとはいえ、リーグ戦はいまいちだしさ。
2006年の全盛期だった頃が懐かしいよ。……なんでこうなっちゃったんだろな。