何故こんなにも投稿が遅かったのかというと、ARCーVでエドが使ったダスク・ユートピアガイが余りにダサく、またエドとアスリンの扱いが余りにも酷すぎたため遊戯王に失望してしまい、少し前まで遊戯王から離れてポケモンに浮気してました。
最近になってようやく、ARCーVに出て来るエドやアスリンといった過去キャラは別人と割り切り、復帰しました。
投稿をお待ちしていた方々、大変申し訳ありませんでした。
ジムと覇王のデュエルを見た後、俺たちは森まで引き返した。覇王軍に見つかると面倒だからな。
そして今は森の中を当てもなく歩いているんだが。
「……」
うん。なんか凄く空気が重い。さっきからみんな無言だ。
みんな、覇王の事が余程ショックだったんだろうな。
いつも誰かと話し続けてるセームベルも無言だ。
まぁ、あの明るくて優しかった十代が、仲間だったジムを何のためらいもなく殺したんだ。
セームベルは十代がどんな奴か知ってるから、ショックなのも無理ないよな。
……しかしこの空気は辛い。
こんな時はアレだな、何か元気が出る歌でも歌うか。
よし、俺が好きなあの歌にしよう!
……なんか空気が更に重くなっちゃった、てへ。
やっぱり、アンインストールはダメだったか。
うーん。それなら……ひぐらしのOP、ひぐらしのなく頃になんていいんじゃないか。
もしくはAnotherのOP、凶夢伝染とか歌えばみんな元気に……うん、ふざけるのはここまでにしよう。
流石に、これ以上空気が重くなるのは耐えられない。……空気が重くなった原因は俺だけどさ。
こうなったら、本当に元気が出る曲を歌うか。
うーむ。元気が出る曲かー……Wake Up Your Heartとか?
または太陽…99%…限界バトルもいけそうだな。
とにかく、俺の力でみんなを笑顔にしてやる。……うん? 何か今、誰かの助けを呼ぶ声が聞こえたような。
今は覇王軍が手当たりしだいにモンスターを狩っているから、誰か覇王軍のモンスターに襲われてるのか。
だが、そうだとしても俺には特にそんな奴らを助ける義理はないし、それにもしそんな事に首を突っ込んだらこいつらを危険な目に合わせる事になる。
俺はコイツらを守るためにデュエルをするんだ。
よし、聞かなかったことにしよう。うん。
…………だが、本当にそれで良いのか?
おそらく覇王軍に襲われている奴は、別の世界から無理やり連れてこられた奴らだ。そんな何の罪もない奴らを見捨てて、本当に良いのか?
そんなの……いいわけ無いに決まってるよな。
よし、やっぱり助ける事にする。……だが、コイツらを危険な目に合わせるつもりは無い。
俺はモンスター回収のカードを発動して、セームベルたちをデッキに回収した。
何か言われると思ったけど、セームベルたちは回収されても特に何の文句も言わずに大人しくしている。
まぁ、今はそれが好都合だ。
俺はいくつか使えそうなカードをカードフォルダーから抜き取って、声がした方に全速力で駆け出した。
「頼むから間に合ってくれよ」
「随分と手こずらせてくれたな、小娘ども」
「だが、もう終わりだ」
私たちは今、覇王軍のモンスターたちに追い詰められてるです。
それも全部、私のせいです。お姉ちゃんと一緒に必死で逃げてる最中、私が転んだから。覇王軍のモンスターに囲まれて……。
何度も「お姉ちゃんだけでも逃げて」って言っのに……。
「覇王様は貴様らの様なザコには用はない。すぐに片ずけてやる」
そう言って、覇王軍のモンスターたちは一斉にディスクを起動させました。
覇王軍は強いデュエリストは攫い、それ以外の人は……。
……嫌です。私はどうなってもいいです。……でも、私のせいでお姉ちゃんが消えちゃうのは嫌です。
「…誰か…お姉ちゃんを助けてください…」
「ピケル……いいわよ。……上等じゃない!私があんた達の相手になってやるわ!」
そう叫んで、お姉ちゃんはディスクを構えました。
どうして、お姉ちゃん。こんな沢山の人とデュエルして、勝てるわけないのに。
お姉ちゃんだけでも逃げて欲しいのに。
「ふん、舐められたものだ。まさか貴様の様な小娘1人で、我らに勝てると思っているのか?」
「あんまり舐めないでくれる。私…結構強いわよ!」
「生意気な。……いいだろう。望み通り、貴様からあの世に送ってやる」
もう無理です。お姉ちゃんと覇王軍のデュエルを止めれそうにないです。
「ピケル。……私がコイツらを引き付けておくから……スキをみて貴方だけでも逃げなさい」
お姉ちゃんは私だけに聞こえるくらいの声で、そう言ってきました。
そんな……こんな事に成ったのは私の責任なのに。
お姉ちゃんはなんで私を責めないの!なんで私のために犠牲になろうとしてるの!
そして……なんで私は何もしようとしないの!本当なら私が犠牲になるべきなのに!
もっと私が強ければ……勇敢なら……どうして私はこんなに臆病で弱いの。
せめて、お姉ちゃんと一緒にこの人たちとデュエルをしないと!
(さぁ、お前達の言う通りデッキのカードを信じてドローしてみろよ!!出来るか?出来る訳ないよな!)
(ブルーディー!ザコどもを蹴散らせ!ブラッティー・フィアーズ!)
(クソ!……さっきから何なんだよ、お前ら!……いい加減にしろよ!しぶとく生き残りやがってよ!いい加減、沈めよ!沈めぇえ!!)
…………ダメです。デュエルの事を考えると、未来さんとのデュエルを思い出してしまうです。
情けない、本当に情けないです。
私はいつもそうです、いつも危険な時は誰かに守って貰って。本当に不甲斐ないです。
私にもっと勇気があれば。
「助けて、誰か助けてください…誰か……み、未来さん…」
「トラップ発動!グラヴィティ・バインド 超重力の網」
突然、トラップカードを発動する声と同時に、覇王軍に緑色の網が覆いかぶさってきたです。
覇王軍のモンスター達は逃げる間もなく囚われてしまいました。
「な、何だこれは!?」
「いったい何が起こった!?」
覇王軍のモンスター達は何が起きたのか分からないみたいで、とても困惑してるです。
私も同じです。いったい何が起きたの?
「グラヴィティ・バインド 超重力の網。確か効果は……」
「おい大丈夫か!ピケル、クラン!今のうちに逃げるぞ!」
私たちが困惑していると、近くの茂みから私達に呼びかける声が聞こえたです。
声のした方を見てみると、声の主はフードを深く被ってる男の人でした。
「あんた誰よ。何で私達の名前を知ってんのよ!」
「いや、それは、その〜……えーい、話は後だ!覇王軍の奴らがアレを破壊するカードを使う前に、早く此処から離れるぞ!」
「お姉ちゃん、今はこの人の言う通りだよ。早く逃げないと」
「……分かったわよ。でも、もし変なマネしたら、タダじゃおかないわよ!」
「分かってるよ……さぁ、行くぞ!」
そうして私達は走って、その場から離れることができました。
ふぅ、何とか間に合って良かったけど。……はぁー、まさか襲われていたのがピケルとクランだったとは夢にも思わなかった。
顔を合わせると気まずくなると思ったから、咄嗟にフード被ったけど。……ヤバい、どうしよう。
というか、何でコイツらがこの世界に居るんだよ!
「あ、あの……私たちを助けて頂いて、ありがとうございました」
「私も感謝してる、ありがとう」
「いや、気にするな」
へへ、感謝されちまった。助けた甲斐があったよ。
「でも、アンタ一体何者?どうして私たちを助けたの?」
くっ、やっぱりそれを聞いてくるかー。
どうしよう。いつも見たいに、誤魔化すか。
……いや、いつまでもこの2人から逃げてる訳には行かないよな。
「分からないか、少しショックだな。……俺があげたカード達は元気か?ピケル、クラン」
俺がそう言うと2人は俺の正体に気づいたのか、とても驚いた顔をした。
「えっ!!……うそでしょ。……あ、あんた…まさか!……」
「未来さん…ですか?」
「ああ」
俺はゆっくりとフードを取って、2人に顔を見せた。
「よっ、久しぶり」
「久しぶりって……あんた今までどこ行ってたのよ!何も言わずに急に居なくなって!ピケルがどれだけ心配したと思ってるの」
「仕方なかったんだよ。なんせこの世界の創造神さま直々に召集されたからさ。それにその後も色々会ってさ」
「な、何よ……それ!…私たちが、どれだけ心配したと」
「ごめん。ピケル、クラン、本当にごめんな。……でも俺だって、いきなり2人と離れ離れになってとっても心配してたんだぜ。だから、それでおあいこって事にしてくれないか」
「ふざけないで!」
「いたって真面目だぞ。……本当に心配してたんだぞ」
「だからって!「未来さーーーーん!!」ちょ、 ピケル!」
……な、な、な……ピケルが勢いよく俺に抱きついて来た、だと!?
あわわわ!こんな時はあれか、優しい抱きつけばいいのか。
良いんすか、やっちゃって!
よ、よーし。へへへへ〜、抱きついてやるぞ〜!
「良かったです。……未来さんにまた会えて、本当に良かったです!」
ピケルは涙をポロポロと流しながら、そう呟いた。
その姿を見て、さっきまでの俺の不純な感情が一気に霧散した。
……俺はそっとピケルの頭を撫でた。
「ああ。またピケルに会えて、とっても嬉しいよ。……勿論クランにもな」
「あっそ。……はぁー、なんかもう怒る気が失せたわ。……そ、それで…あの、その……私も未来にまた会えてその……嬉しかったわ…」
「ああ、俺もだ!」
その後、ピケルが落ちついた時を見計らって、俺は2人と別れる事になった原因を説明した。
「創造神ホルアクティに、邪神使いを見つける事を頼まれたねー」
「創造神であるホルアクティ様直々にお願い事を任されるなんて。……やっぱり未来さんは凄いですね」
「いやー、それ程でも〜」
「あんた…よくそんな呑気でいられるわね。邪神に関わるなんて、とてつもなく危険な事なのよ。あんた、その自覚はあるの?」
「……あぁ、当然だろ。危険だってのは百も承知さ。でも俺はある邪神使いと戦わなくちゃいけない理由が出来たから」
ガープ……アイツだけは絶対に許さねえ。
「そう……」
うっ、なんか微妙な空気になっちまったな。
幾ら何でもコイツらに真面目に答えるべきじゃなかったかな?
「あっ、そうです!ベルちゃんは何処にいるんですか?」
「そう言えばそうね。あんたあの子と一緒に居るって言ってたけど。……ここには居ないの?」
「いや居るよ。ちょっと待っててくれ。おい、そろそろ出て来い」
俺はドローしてセームベルのカードを召喚した。
するとセームベルが出てきた。
「何、おじさん。いきなり回収したと思ったら呼び出して。今私、おじさんと遊びたい気分じゃないんだけど」
いつもの元気が無いな。まだ覇王の事を引きずってるのか?
セームベルはしばらくボーっとした後、ピケルとクランが居ることに気づいた。
「あれ、もしかして……ピケルちゃんとクランちゃん?」
「はい。ベルちゃん、お久しぶりです」
「久しぶり」
「うん、久しぶり!でも、どうして2人が此処に居るの?」
「それはですね」
「ピケルと2人であんたたちを探してたのよ。そしたらいきなり変な光に包まれたのよ。それで気がついたらこの世界だったのよ。……ってこんな事、とてもじゃないけど信じられないわよね」
「うーうん、そんな事ないよ。だって私も同じだし。2人とも奇遇だね」
「全く……異世界に飛ばされた方法が同じって。どんな奇遇よ」
「うふふ、そうですね」
ふふ、微笑ましいな〜。見てて和むな〜。
この後しばらく3人は、こんな感じで和気藹々と話し続けた。
「ねぇ〜、ちょっといいかな〜」
3人の話しの区切りがついたタイミングで、プノが話しかけて来た。
プノの奴いつの間に出てたんだ?全く気づかなかったぞ。
というかランドスターとエリアルもいつの間にが出て来てるな。
2人とも俺の後ろに隠れてるけど。
「あんた、誰よ」
「私〜?私はベルベル達と一緒に旅をしている、ピュプノシスターのプノだよ〜。よろしくね〜」
「これはご丁寧に。私はピケルです。こちらこそ、よろしくです」
「(なんか、胡散臭い奴ね)……私はクラン。よろしくね」
「何よあんた!私とピケルちゃんとクランちゃんとで楽しく話してたのに、いきなり話しかけて来て!」
「ベルベル〜。そんなに怒らないで仲良くしようよ〜。ね〜」
「うるさい!誰があんたなんかと仲良くするか!」
「あははは〜」
「ベルちゃんにも、私達以外のお友達が出来たんですね。良かったです」
「あのブラコンも少しは成長したみたいね」
そしてその後はランドスターとエリアルも、ピケルとクランとの軽い自己紹介をした。
しかしランドスターもエリアルもシャイな奴だな。
自己紹介の時、顔真っ赤だったよ。まぁ、2人とも可愛かったから良いんだけどさ。
エリアルなんか今だに真っ赤っかだぜ。
まぁ何にしても、さっきのお通夜みたいな雰囲気じゃあ無くなったし良かったよ。
しかし、こんな所でいつまでも立ち話をするのは危険だな。
そろそろ何処かに移動した方が良いなよな。
「なぁ、覇王軍に見つかるとヤバイし。何処か安全そうな場所まで移動しないか?」
「安全な場所って……具体的に何処よ」
「いや、そんな事言われても。この世界にどんな場所があるかなんて知らないし……」
「あっ、そうです!断崖の町に行くのはどうでしょう?確かそこはまだ、覇王軍の手は周っていないって逃げている途中で出会った人が言ってたです」
なるほど、断崖の町か。
確かアニメでは最後に残った町だったな。
でもそこって確かスカルビショップが町の人を騙して支配してるんだよな。
まぁでも、そこなら此処よりは安全だよな。
どうせオブ様が倒してくれるし。
「よし、じゃあ取り合いず。その断崖の町って場所を目指して出発だ」
「いや、あんた。断然の町がどこにあるか知ってるの?」
「いや、全然。誰か知ってる?」
俺が質問に全然が首を横に振った。
まぁ、そうだよな。
「まぁ適当に崖がある所を目指せば、きっと辿り着けるよ」
「あんたは…相変わらず……適当な奴ね」
「だって場所が分からねーんだし、仕方ないだろ。よし、断崖の町目指して出発だ!」
今日の最強カードはグラヴィティ・バインド 超重力の網。
永続トラップでこのカードが発動している限り、フィールド上に存在しているレベル4以上のモンスターは攻撃が出来なくなるんだ。
自分フィールドのモンスターも影響を受けるから、使うタイミングが重要だぜ。
エクシーズモンスターが出て来るまで制限カードだった、強力なカードなんだぜ。
セームベルが元気を取り戻してくれて良かった。
ピケル様とクラン様には感謝の気持ちでいっぱいです。
当てもなく森を彷徨っていると、なんとモンスターの大軍と出会ってしまいました!
絶対絶命のピンチ!しかし何故か未来さんに焦りの色は見えません?
おや、どうやら大軍の先頭にいる2人の人物は未来さんの知り合いのようです。
次回。突入、覇王城に乗り込め!!
……ってぇええーー!!! いったい何故、そうなったんですか!!
しかしいったい何故ARCーVにエドを出したんでしょうね。
エドの無駄使いにも程がありますよ。
「ARCーVのエドは別人だって割り切ったんじゃないの」
それとこれとは話が別だ!
だいたい、なんでクロウあんなにあっさりと蘇ったんだよ!
遊戯王で死んだりカード化したりしたキャラが蘇るのは決まって、その章のラスボスを倒したらだったのによ!!
「うーん。もう大人の都合ってことで割り切るしかないと思うよ」
そうか……虚しいな。何もかも……