D-HEROと共に戦うデュエリスト   作:無言の短パン

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質問……尊敬しているヤツを1人答えろ? 因みに俺はブッ○ォン。


未来の答え……エド。

激しく同意する。


セームベルの答え……お兄ちゃん。

はいはい、ブラコン、ブラコン。


プノの答え……チーさん。

誰だよ!?

ピケルの答え……未来さん。

未来の事、尊敬してんだな。


クランの答え……師匠。

良かったなー、ショナー。


エドの答え……父さん。

エド……親父の分も生きろよ!
では、本編のスタートです!



決着 ドグマガイ VS ブルーディー

「……ふっ、所詮この程度か。……D-HEROはお前ごときが扱うことが出来るカードではなかった……それだけの事だっだんだよ……」

 

「……へへ、なに勘違いしてんだ……まだデュエルは終わってないぞ!」

 

「何!……何故、ライフが減っていない?」

 

「俺はドレッドガイのダイレクトアタックを受ける直前、カウンタートラップ、D-フォーチュンを発動してたんだよ。このカードの効果により、墓地のドゥームガイをゲームから除去することでバトルフェイズは終了した」

 

 因みにこのD-フォーチュンは、俺の世界では通常トラップだ。

 ところでこの「発動していた」って台詞。現実のデュエルではまず言わないけど、遊戯王アニメでは良く言う台詞だよなー。

 

「おー、上手くかわしたねー」

 

「なるほど……やるな。バトルフェイズ終了時に、ダッシュガイのエフェクト発動!攻撃宣言を行ったダッシュガイは守備表示(1000)になる。そしてダンクガイのエフェクト発動。手札のダイハードガイを墓地へ送り、お前に500ポイントのダメージだ!……そして、カードを2枚伏せる、これで僕はターンエンド」

 

 

 未来

 D-フォーメーション(永続魔法) カウンター2

 伏せカード2枚

 手札2枚

 ライフ3000

 

 

 

 

 エド

 モンスター

 D-HERO ダイヤモンドガイ(攻撃表示)1400

 D-HERO ダンクガイ(攻撃表示)1200

 D-HERO ドレッドガイ(攻撃表示)5000

 D-HERO ディスクガイ(攻撃表示)300

 D-HERO ダッシュガイ(守備表示)1000

 D-フォーメーション

 伏せカード2枚

 手札4枚

 ライフ4000

 

 

「俺のターン、ドロー。この瞬間、ドゥームガイの効果発動。ドゥームガイが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、次の自分のスタンバイフェイズ時に、自分の墓地からドゥームガイ以外のD-HERO1体を特殊召喚する。俺は墓地からD-HERO ディスクガイを特殊召喚! そしてディスクガイの効果でデッキからカードを2枚ドロー」

 

 さてどうしよう。……ドグマガイを召喚したいが、2枚の伏せカードが気になる。

 ……良し、このターンはダブルガイで探りを入れてみるか。

 

「……今度は俺の番だ!ディスクガイを生贄に、D-HERO ダブルガイを攻撃表示(1000)で召喚」

 

「1体のモンスターを生贄にして攻撃力1000?」

 

「ベルベル―。こうゆうモンスターは大抵、特殊効果を持っているんだよ」

 

 流石、プノは分かってるな~。

 

「そして、神剣フェニックス・ブレードをダブルガイに装備。これにより、ダブルガイの攻撃力300ポイントアップ(1300)」

 

 ダブルガイは持っていた杖を腰にさして、フェニックスブレードを両手に持った。

 

「そしてダイヤモンドガイの効果により死者蘇生発動! 再び墓地からD-HERO ディスクガイを守備表示(300)で特殊召喚するぜ!そしてディスクガイの効果で、デッキからカードを2枚ドロー」

 

「すごーい!おじさん、あのモンスターを上手く使いこなしてるねー」

 

「そうだね〜」

 

「バトル!ダブルガイでダッシュガイを攻撃!フェニックス・ブレイク!」

 

 ダブルガイは紳士の姿からマッチョの姿になって、フェニックスブレードでダッシュガイを切り裂いた。

 ダッシュガイは破壊され墓地へ送られた。

 

「この瞬間、D-フォーメーションのエフェクト発動! D-カウンターが1つ貯まる」

 

「ダブルガイは1度のバトルで2回の攻撃を行うことが出来る。ダンクガイを攻撃!フェニックス・ブレイク!」

 

 ダブルガイはマッチョバージョンから紳士バージョンになって、フェニックスブレードでダンクガイを切り裂いた。

 ダンクガイは破壊され墓地へ送られた。そしてエドは100ポイントのダメージを受けた。

 

「く!……この瞬間再び、D-フォーメーションのエフェクト発動! D-カウンターが1つ貯まる」

 

「カードを1枚伏せる、俺はこれでターンエンド」

 

「これなら少しは、おじさんのペースになるかもね」

 

「そうなるといいね〜……(このターン、ライライがエドに与えたダメージはたったの100ポイント。一方エドのフィールドには、攻撃力がD-HEROの攻撃力を合計した数値になるドレッドガイがいる……もし次のターンで高い攻撃力を持ったD-HEROを出されたら。攻撃力1300と守備力300のモンスターだけじゃ防ぎきれない……正直、ライライがどうしてダブルガイを攻撃表示で出したのか分からない)」

 

 

 未来

 モンスター

 D-HERO ダブルガイ(攻撃表示)1300 神剣フェニックスブレード装備

 D-HERO ディスクガイ(守備表示)300

 D-フォーメーション(永続魔法) カウンター2

 伏せカード3枚

 手札4枚

 ライフ3000

 

 

 

 

 エド

 モンスター

 D-HERO ダイヤモンドガイ(攻撃表示)1400

 D-HERO ドレッドガイ(攻撃表示)1700

 D-HERO ディスクガイ(攻撃表示)300

 D-フォーメーション カウンター2

 伏せカード2枚

 手札4枚

 ライフ3900

 

 

「僕のターン、ドロ―。ダイヤモンドガイのエフェクトにより、ドクターD発動。セメタリーのダイハードガイをゲームから除外し、ダンクガイを攻撃表示で特殊召喚! そしてダイヤモンドガイのエフェクト発動……引いたカードはD-バースト。エフェクト確定」

 

 D-バーストが墓地に……警戒すべきだな、

 

「そして僕は、D3(ディーキュービック)を守備表示(0)で召喚。この瞬間D-フォーメーションのエフェクト発動。モンスターを召喚したとき、D-カウンターが2つ以上乗ったこのカードをセメタリーに送ることで、召喚したモンスターと同名のカードを2枚までデッキから手札に加える。僕は2体のD3を手札に加える」

 

 これはヤバイ。 恐らくエドはこのターンで確実に、ドグマガイかブルーディーを召喚して来る。

 

「攻撃力と守備力が0のモンスターを、手札に加えるなんてバカだね。……もっと違うモンスターに使えば良かったのに」

 

「バカはベルベルだよ〜いい加減学ぼうね〜」

 

「むー!バカにするなー!」

 

 はは、この2人は本当に仲がいいなー。この2人のやり取りを見てると、心が和むなー。

 

「そして、D3のエフェクト発動。D3を生贄とする場合、手札のD3を1枚セメタリーに送れば2体、2枚送れば3袋分の生贄となる。1枚のD3をセメタリーに送り、ディスクガイと2体分の生贄となったD3を生贄に。カモン、D-HERO ドグマガイ!」

 

 エドのフィールドにドグマガイが攻撃表示(3400)で出て来た。

 ドグマガイの特殊召喚により、ドレッドガイの攻撃力が上がり6000になった。

 くっ。味方だと心強いけど、敵だと厄介だな。

 

「さらにヘビーストーム・ブレードをドグマガイに装備!」

 

 ドグマガイの片手にヘビーストーム・ブレードが装備された。

 

「バトルだ!ドグマガイでダブルガイを攻撃……そしてこの瞬間、ヘビーストーム・ブレードのエフェクト発動」

 

 ドグマガイが装備しているヘビーストーム・ブレードが、すごい速さで回り出した。

 するとドグマガイの周りから突風が吹き出してきた。

 

「ヘビーストーム・ブレードを装備したモンスターが攻撃するとき、この剣以外の場のマジック・トラップはすべて破壊される!」

 

「そんな……伏せカードを破壊されたら、おじさんの負け……」

 

「そうでもないよ~。まだこのタイミングなら、ミラーフォースとかマジック・シリンダーとかを発動できるよ~。(……まぁ、エドの顔からして。トラップを無効にするカードを伏せてあると思うけどね~)」

 

「(僕はトラップ・ジャマ―のカードを伏せてある。ヤツがどんなトラップカードを発動しようとも、このカードで無効にする)」

 

「速攻魔法、ハーフ・シャットを発動!」

 

「何!速攻マジックだと!」

 

「ああ、速攻マジックだ。このカードはフィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動でき、選択したモンスターはこのターン戦闘では破壊されず、攻撃力はこのターンのエンドフェイズ時まで半分になる。俺はディスクガイを選択する。これでディスクガイは攻撃力が150になるが、このターンは戦闘では破壊されなくなった」

 

「……ライライやるね〜。これでこのターンは凌ぎ切れるね〜……(でも。もしドレッドガイで攻撃されてたら、負けてたんだよね〜。運がいいね〜)」

 

「まだだ!さらにもう一枚の伏せカードをチェーンして発動。速攻魔法、禁じられた聖杯。このカードはフィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動でき、ターン終了時までそのモンスターは攻撃力が400アップし、効果は無効化される。俺はダブルガイを選択!これでダブルガイの攻撃力は1700になった」

 

「……(なるほどね〜。もしドレッドガイで攻撃して来たら、そのカードを使って返り討ちにするつもりだったんだね〜)」

 

 2枚の速攻魔法を発動した後、ヘビーストームブレードから凄まじい突風が起こり、ヘビーストームブレード以外の俺とエドの魔法・トラップゾーンにあるカードが全て破壊された。

 フェニックスブレードが破壊された事で、ダブルガイの攻撃力が1400に下がった。

 

「バトルを続行する。行けドグマガイ、デスクロニクル!」

 

 ドグマガイは右左の腕の横に納刀していた剣を出して来て、その剣でダブルガイを十字に斬り裂いた。

 その攻撃で、ダブルガイは破壊され墓地へ送られた。

 

「うぁ!!……」

 

 俺は2000ポイントのダメージを受けて、残りのライフが1000になった。

 ……少し効いたぜ! 流石ドグマガイ、良い攻撃だったぜ。

 

「カードを1枚伏せる。これでターンエンド。……ふっ、すでに勝負は決まったも同然だな」

 

 ……くっ、確かにエドの言う通りだ。エドのフィールドには攻撃力3400のドグマガイと、攻撃力6000のドレッドガイがいる。それにエドのライフはほとんど減っていない。

……だが俺の手札にはドグマガイがいる。まだ勝敗の行方は分からない!

 

 

「うーん。これは……おじさんの負けかな。相手の場には攻撃力6000と3400のモンスターが居るし、ライフはまだ3900もあるしさ」

 

「あははは〜、ベルベルも少しはデュエルの事が分かってきたみたいだね〜。……でもデュエルの勝敗はライフポイントとモンスターだけじゃ決まんないんだよ〜。……それにデュエルでは、次のターンに形成逆転なんて、良くあることだよ〜」

 

 

 未来

 モンスター

 D-HERO ディスクガイ(攻撃表示)300

 手札4枚

 ライフ1000

 

 

 

 

 エド

 モンスター

 D-HERO ダイヤモンドガイ(守備表示)1600

 D-HERO ドレッドガイ(攻撃表示)6000

 D-HERO ダンクガイ(守備表示)1700

 D-HERO ドグマガイ(攻撃表示)3400 ヘビーストームブレード装備

 手札3枚

 ライフ3900

 

 

「俺のターン、ドロ―。この瞬間、ダブルガイの効果発動!ダブルガイが破壊された時、次の俺のスタンバイフェイズに2体のダブルガイトークンを特殊召喚できる!」

 

 俺のフィールドに2体のダブルガイトークンが守備表示で出てきた。

 

「ダブルガイには、そんな効果もあるんだね~」

 

「だが同時にドグマガイのエフェクトも発動する。行け、ドグマガイ!ライフ・アブソリュート」

 

「うぁ!」

 

 ドグマガイの効果で、俺のライフは1000の半分の500ポイントになった。

 ……ヤバイ。次のターンにダンクガイの効果を使われたら負ける。このターン確実にダンクガイは破壊しとかないと。

 

「墓地の神剣フェニックスブレードの特殊効果発動。墓地に存在する戦士族モンスター2体をゲームから除外する事で、このカードを自分の墓地から手札に加えることができる。俺はダブルガイとダイヤモンドガイを除外して、手札に加える」

 

「そして俺は手札から、サイクロン発動!これでエドの伏せカードを破壊する!」

 

 エドの伏せカードはD-シールドだった。良し、破壊して正解だったぜ。

 ……さて。もう障害になりそうなものはないし、コイツを召喚するか。

 

「いくぞ!ディスクガイと2体のダブルガイトークンを生贄に、ドグマガイを特殊召喚! 来い!ドグマガイ!」

 

 ドグマガイが攻撃表示(3400)で出て来た。

 ……出すのは久しぶりだな。最後に出したのは確か、ホルアクティとのデュエルの時だったっけなぁー。

 

「……ほう、相手もD-HERO使いか……了解した」

 

 おっ、喋った! 喋るのは久しぶりだな!

 

「何! お前もドグマガイを!」

 

「おじさんもあの攻撃力の高いモンスターを……凄ーい。面白くなってきたねー!」

 

「さらにドグマガイに神剣フェニックスブレードを装備。攻撃力300アップ(3700)」

 

 ドグマガイは両手にフェニックスブレードを装備した。

 

「バトルだ! 俺のドグマガイで、エドのドグマガイを攻撃! フェニックス・ブレイク」

 

「……遅い」

 

 ドグマガイは目にも留まらぬ速さで、エドのドグマガイを斬り裂いた。

 

「くっ!」

 

 エドは300ポイントのダメージを受けて、残りのライフポイントが3600になった。

 さらにドグマガイが破壊された事で、ドレッドガイの攻撃力が下がり、2600になった。

 

「まだだ!墓地に存在するD‐バーストの効果発動。墓地に存在するこのカードをゲームから除外することで、このターン戦闘を行った装備カードのついたモンスター1体は、攻撃力を1000ポイントダウンする事で、もう一度攻撃することができる!ドグマガイでダンクガイを攻撃!フェニックス・ブレイク」

 

 ドグマガイは再び目にも留まらぬ速さで、エドのダンクガイを斬り裂いた。

 

「うぁーーーー!!」

 

 エドは1500ポイントのダメージを受けて、残り2100になった。これは効いたな。

 そしてダンクガイが破壊された事で、ドレッドガイの攻撃力が下がり、1400になった。

 

「……す、すごーい!怒涛の連続攻撃だったね!」

 

「そうだね〜。……でもライフポイントでは圧倒的に不利だよ〜」

 

 そうでもないさ。次のターンにドグマガイの効果で、エドのライフは減る。

 

「さらにD-HERO デビルガイを守備表示(800)で召喚。カードを2枚伏せる。これでターンエンド」

 

 

 未来

 モンスター

 D-HERO ドグマガイ(攻撃表示)2700 神剣 フェニックスブレード装備

 D-HERO デビルガイ(守備表示)800

 伏せカード2枚

 手札1枚

 ライフ500

 

 

 

 

 エド

 モンスター

 D-HERO ダイヤモンドガイ(守備表示)1600

 D-HERO ドレッドガイ(攻撃表示)1400

 手札3枚

 ライフ2100

 

 

「僕のターン、ドロー」

 

「この瞬間、ドグマガイの効果発動! 今度はエドが受ける番だぜ、行けドグマガイ!ライフ・アブソリュート!」

 

 エドの周りを赤い光が包み込んだ。

 

「うぁーー!……大した事はない」

 

 エドのライフは2100の半分の1050ポイントになった。

 

「ダイヤモンドガイのエフェクトによりD-バースト発動。デッキからカードを1枚ドロー!そしてダイヤモンドガイのエフェクト発動。……引いたカードはD-マインド、エフェクト確定」

 

「……未来、お前のタクティクスは素晴らしい。……正直僕はお前の事を舐めていた。お前みたいな得体の知れない奴が、D-HEROを使いこなせる訳ないとな。……だがお前は僕と同レベルと言っていいぐらいに、D-HEROを使いこなしている。素直に賞賛しよう」

 

「……そいつは嬉しいな」

 

俺……エドに褒められちゃったよーーー! イヤッッホォォォオオォオウ!!!

 

「だがこのデュエル。僕はD-HERO使いのプライドに掛けて、負ける訳にはいかない! 僕の全力をお前にぶつける!」

 

「いいぜ来いよ! 俺も負けるつもりはない!」

 

「D3を守備表示で召喚。……行くぞ! ダイヤモンドガイ、ドレッドガイ、D3の3体を生贄に……現れろ、D-HERO ブルーディー」

 

 エドのフィーに禍々しいオーラを出しながら、ブルーディーが攻撃表示(1900)で出て来た。

 ……ここでブルーディーを出してくんのかよ。 へへへ。サイコーに楽しませてくれるな。

 

「……こ、怖いよー」

 

「……(明らかに普通のモンスターじゃない。ブルーディーか……確かおじさんも持ってたよね)」

 

 2人ともブルーディーを怖がってるみたいだな。

 ……ピケルやクランも怖がってたけど、そんなに怖いかなー。むしろカッコイイと思うけど。

 

「さらにD-フォースを発動。このカードを表側表示でデッキの上に置く。この状態の時、僕はドローフェイズにドローする事は出来なくなる」

 

 D-フォースも使って来たか! これはマズイな。

 

「ほぇ? 自分がドロー出来なくなるカードを使うなんて……それになんの意味があるの?」

 

「きっと何か意味があるんだよ~……(ドローフェイズにドロー出来なくなるカード、D-フォースか……いったい何をしてくるのか楽しみだな~)」

 

「そしてブルーディーのエフェクト発動! 相手フィールドのモンスター1体を吸収し、吸収したモンスターの攻撃力の半分とモンスターエフェクトを得る。対象はドグマガイだ。行け、グラプティー・ブラッド!」

 

 ドグマガイが少しずつ、ブルーディーの翼に吸い込まれていった。

 

「……(この状況でドグマガイを奪われたら……ライライは負ける)」

 

「させるか!トラップ発動!」

 

「悪いが、D-フォースが僕デッキの上に表で存在してる時、僕のカードを対象にしたマジックとトラップの発動と効果は無効化され破壊される」

 

 その効果ぐらい知ってるよ!さらに相手の場のモンスター効果を無効にするのもな。

 

「亜空間物質転送装置。このカードの効果でドグマガイをこのターンのエンドフェイズ時まで、ゲームから除外する! ドグマガイがフィールドから離れた事で、ブルーディーの効果は不発だ!」

 

 ドグマガイは場に出現した亜空間物質転送装置の虹色の光を受けて、一瞬でフィールドから消えた。

 

「何!…やるな…ならばバトルだ!ブルーディーでデビルガイを攻撃! ブラッディー・フィアーズ!」

 

 ブルーディーの攻撃でデビルガイは破壊され墓地へ送られた。

ドグマガイを装備されてたらD-バーストを使われて負けてた。ふぅ、危なかったぜ。

 

「……カードを3枚伏せる、僕はこれでターンエンド」

 

「このターンのエンドフェイズ時、除外されていたドグマガイが戻ってくる」

 

「ほぇー! スゴい攻防だね」

 

「そうだね〜。見ていて、とっても面白いよ〜……(この状況だと。多分、次のターンで決着が付くかな)」

 

 

 未来

 モンスター

 D-HERO ドグマガイ(攻撃表示)3400

 伏せカード1枚

 手札1枚

 ライフ500

 

 

 

 

 エド

 モンスター

 D-HERO ブルーディー(攻撃表示)1900

 伏せカード 3枚

 ライフ1050

 

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「トラップ発動、血の咆哮 ブラッド・ロアー! このカードは相手のスタンバイフェイズに、僕のフィールドにブルーディーが存在する時、このカードにブラッドカウンターを1つ乗せる」

 

 ブラッド・ロアーか。……さて引いたカードは(超融合)……ここで……よりよってこのカードかよ!! 俺のデッキは一体何を考えてんだ。

 ……このカードを使えばこのデュエルは勝てる。だが……流石に使うわけにはいかないよな。

 このカードは覇王となった十代が、沢山の人や精霊を生贄にして完成させた究極のカードだ。

 だからこの世界で、軽々しく使っていいカードじゃない。

 こんなカードを使わなくても、このデュエル、勝ってみせるぜ!

 

「俺は再び墓地の、神剣 フェニックスブレードの効果発動。墓地のデビルガイとディスクガイをゲームから除外する事で、フェニックスブレードを手札に加える」

 

「そしてフェニックスブレードを再びドグマガイに装備。攻撃力300ポイントアップ。」

 

 ドグマガイは再び、両手にフェニックスブレードを装備した。

 

「これで終わりだ! ドグマガイでブルーディーを攻撃。デスクロニクル!」

 

 ドグマガイは目にも留まらぬスピードで、ブルーディーに接近した。

 

「この勝負貰った!トラップ発動、ブラッド・カウンター! このカードは自分のデッキの上にD-フォースが表側表示で存在し、自分フィールドのD-HEROブルーディーが攻撃対象となった時に発動できる。相手の攻撃モンスターの攻撃力を半分にして、ブルーディーの攻撃力はダメージステップの間1500ポイントアップする。」

 

 ドグマガイが少しずつ縮んでいき、逆にブルーディーは巨大化していった。

 ブルーディーの攻撃力は3400になり、ドグマガイの攻撃力は1850になった。

 

「これで終わりだ! ブルーディー、ブラッディー・フィアーズ!!」

 

 ドグマガイに大量のブラッディー・フィアーズが命中した。

 

「……残念だったな。……だが……お前はD-HEROを僕と同レベルに使いこなせてた。……僕はお前の事を認める」

 

 やったね! エドからD-HEROを使う事を認められたよー。

 ……だが……このデュエルの勝者は俺だ! 言っておくが、超融合のカードは使わないぞ。

 

「…………フェニックス・リバーサル・ブレイク」

 

 ドグマガイは煙の中から凄まじいスピードでブルーディーに接近して、フェニックスブレードで斬り裂いた。

 ブルーディーは真っ二つになり、やがて消え去った。

 

「な、何!? 何故ドグマガイじゃなく、ブルーディーが破壊された!?」

 

「俺はブラッド・カウンターの効果処理が終わった直後にトラップカード、反転世界(リバーサル・ワールド)を発動していた。このカードは、フィールド上に存在する全ての効果モンスターの攻撃力・守備力を入れ替える効果を持っている。因みにこの効果は、対象を指定しないからブルーディーの効果でも無効には出来ない」

 

「つまりそのカードのエフェクトで……ドグマガイとブルーディーの攻守が変化してた……」

 

「そうだ。 俺のドグマガイの守備力は2400、エドのブルーディーの守備力は600。つまり」

 

「……その差1800ポイントのダメージを僕は受けて……僕の負け……」

 

 エドがそう言った直後、エドのライフは減っていき、やがて0になった。

 ……空気を読んだな。流石、遊戯王の有能デュエルディスクだ。

 しかし、かなり危なかったなー。……でも

 

「……エド!お前とのデュエル……サイコーーに楽しかったぜ。またいつかやろうな!」

 

「……未来。……今日のところは僕の負けだ。お前はD-HEROを使うのに相応しいと認める……だが勘違いするなよ。僕のD-HEROがお前のD-HEROに劣っていた訳じゃない。僕がまだまだ未熟だっただけだ」

 

「それは違う。エドは超強かったよ。 俺が勝てたのはただ運が良かっただけだよ」

 

「運だけじゃない。お前とD-HEROの間に、確かな絆があったからこそ勝てたんだ」

 

「いや、D-HEROとの絆はエドにもあったよ」

 

「当たり前だ! D-HEROと僕との絆は、誰にも負けるつもりはない」

 

「奇遇だな。俺もD-HEROとの絆は、負けるつもりはないぜ」

 

「ふ……どうやら僕たちは気が合うようだな」

 

「ああ、そうみたいだな」

 

「……そういえば。最初に出会った時、未来は僕のファンだと言っていたな。アレは本当なのか?」

 

「ああ。大ファンだぜ!!なぁエド、同じD-HEROを使うもの同士、仲良くしようぜ」

 

「ああ。……だが、いずれ僕はお前にリベンジする! そしてその勝負は、どちらが真のD-HERO使いか決める戦いになるだろう」

 

「ああそうだな。楽しみにしてるよ」

 

 真のD-HERO使いって……そんなのやらなくてもお前が1番のD-HERO使いだよ。

 俺はお前に憧れてD-HEROを使い始めたんだからさ。

 

「エド……これからよろしくな」

 

俺はそう言って手を出した。頼む……握手してくれ!

 

「ああ。……お前とのD-HERO同士のデュエル……とても楽しかった。久しぶりに心の底から、デュエルを楽しめたよ」

 

 そう言って、俺とエドは握手をした。

 ……俺……俺…エドと知り合いになれて握手してるぜ。

……へへ、サイコーの気分だぜ。

 

 

 

「一瞬おじさんが負けたと思ったけど、勝てたねー」

 

「うん。すご〜く見応えのあるデュエルだったね〜」

 

「そうだよね! こんな、楽しみながらやるデュエルもあるんだねー。私、ますますデュエルの事が好きになったよ」

 

「ベルベル。……デュエルは……そんなに甘くなんてないよ……」

 

 

 

 

 とある世界……

 

 

「……はぁ〜……なんで私はこんな性格なんだろ……人見知りでいつもおどおどして……」

 

「きっと、エミリアちゃんやアバンス君、ウィンダちゃんやカームちゃん、他の皆んなも……私の事なんか嫌いだよね……」

 

「それに私なんて……ただ勉強が出来るだけで何の才能もない、氷結界一族の落ちこぼれ。……きっと、ノエリアさんやナタリアさんとかも……心底私に失望してるよね……」

 

「……はぁ〜……こんな事に成るなら……私も妹のエリアちゃんみたいに氷結界の一族から抜けて、外の世界に旅立ってみれば良かったのかな」

 

「……あはは、無理か。私みたいな意気地なしに、そんな事出来る訳ないよね……」

 

「?……何だろこの音……え?……う、うわぁーーーー!!?」




今日の最強カードはトラップカード、反転世界。
通常トラップで、フィールド上の全ての効果モンスターの攻撃力・守備力を入れ替える効果を持ってるんだ。
この効果で入れ替えた数値は発動ターン以降も、そのモンスターが表側表示でフィールドに存在する限り、入れ替わった数値のままなんだぜ。

D-HEROとD-HEROのデュエル……書いててとっても楽しかったぜ!
いやー、それにしても。最後に出た子は一体、誰なんだろうなー。

「DTを知っている人なら誰でも分かると思いますよ。……でも短パンさん。何故、彼女を出そうと思ったんですか?」

俺が気に入ってるからに決まってんだろ。……あと、境遇が可哀想だからってのもあるな。

「はぁ、そうですか。……あっ!僕が尊敬しているのは未来さんで」

さーて、次はいよいよGXの本格的な異世界編のスタートです。原作改変は極力しませんけど。
なので、これからのキャラたちが言う台詞をちょっとネタバレします。

「いやいや!どうしてそうなるんですか!?」

ではスタート。


近くに居た……お前が悪い!

いいか!……生き物は皆、デュエリストなんだよ!

ママン、ナシむいてくれよ〜!

セェイシュンッテェェーッッ!!! ナンヤァァアァァーーッ!!!!

俺ひとりででロリロリハンターズを旗揚げしてみせるぜ!

あははは〜……ま〜〜〜だ分からないの〜〜。


「いやいやいや! これほとんど嘘ですよね!」

いや、そんなことはない。きっとどっかで使う……と思う。

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