先行・ライズベルト、後行・作者
ライズベルトのフィールド
モンスター
ハイパーサイコガンナー(攻撃表示)3000
伏せカード1枚
手札3枚
ライフ3200
短パンのフィールド
モンスター
アステカの石像(表側守備表示)2000
手札2枚
ライフ8000
俺のターン、ドロー。・・・アステカの石像を生贄に、モンスターをセット。
「また、裏側表示でモンスターを・・・」
カードを一枚伏せる、これで俺はターンエンド。
「俺のターン、ドロー。・・・(よし、いいカードが来た。このカードを使えば・・・。次のターンに仕掛けるか。このターンはバトルはしないでおこう)」
「パンダボーグを召喚(1700)。カードを一枚伏せる。これで俺はターンエンドだ!」
ライズベルトのヤツ、ビビってるな。よし、このデュエル勝てる!
ライズベルトのフィールド
モンスター
ハイパーサイコガンナー(攻撃表示)3000
パンダボーグ(攻撃表示)1700
伏せカード2枚
手札2枚
ライフ3200
短パンのフィールド
モンスター 1体(裏側守備表示)
伏せカード1枚
手札1枚
ライフ8000
今日はここまで。それでは本編を始めます。
俺は今、喫茶店のような店にセームベルと2人で居る。
うん、まるで意味が分からんぞ?と思うだろう。当然だ。
簡単に、どうしてこうなったのか説明しよう。
まず俺はピケルとクランとのデュエルの後、気絶したみたいでショナーのモンスターにお城まで運んで貰ったらしい。
まぁ、命懸けのデュエルをほとんど休まずにやり続けたんだから当然かもしれない。
おいおいちょっと待てよ、おまえかなり体がヤバイとか言ってなかったか?・・・だって?
それはほらあれだ。デュエリストは少し休めば怪我や傷も治るようにできてんだよ。
・・・その後俺は12時間ぐらい寝続けたらしい。目が覚めると知らない部屋のベットで寝てたんだから俺、かなり困惑したよ。
しばらく呆然としてると、部屋にショナーが入ってきたんだ。ショナーは俺が目覚めてるのを見た瞬間、とても喜んでくれた。
暫くしてショナーは俺に「キミは城を飛び出した後、一体何をしてたんだい?」と聞かれた。
俺は怒りのままに4種族のリーダーを殲滅したこと素直に話した。
それを聞いたショナーはとっ・・・ても驚いていた。
その後俺はクランとピケルはどこにいるのか聞いてみた。
クランとピケルは城に帰ると2人仲良く、すぐにぐっすりと眠ってしまったらしい。
・・・・・・相当、俺とのデュエルが・・・キツかったんだるうな・・・。
・・・2人には必ず、心こめて感謝と謝罪をしないと・・・。
ショナーはしばらく話しをしていたが、用事があるからと言って部屋から出ていってしまった。
それから少しして、今度はセームベルが訪ねて来たんだ。
セームベルは最初は何も喋らなかったけど、静かに「私について来て」と言ってきたんだ。
俺は分かったと言って、セームベルの後をついていったんだ。ストーカーじゃないぞ!
そして喫茶店のような店に来たんだ。
・・・うん、全く訳が分からなかったと思うけど、気にしないでくれ。
「ミルクでも貰おうか」
この喫茶店に来たら俺はまずミルクを頼むんだ。ミルクが大好きだからだ。
か、勘違いしないで。決っして不動遊星の真似をしてるとか、低い身長を気にしてる訳じゃ無いんだからね!
・・・しかしセームベルはさっきから一言も喋ららないので、俺は今とても気まずい。
「え、えーと。セームベル、今日はどうして俺を呼んだんだ?」
俺がおそるおそるセームベルに聞いた。
「・・・おじさん!私、強くなりたいの!お願い・・・私にデュエルを教えて!」
セームベルは俺に真剣な眼差しで、そう言って来た。
「・・・ど、どうしたんだ?セームベルはデュエルに興味が無かったんじゃないのか?」
俺は内心とても驚いている。セームベルは出会った時に、デュエルの事は全然分からないし、興味ないと言ってた。
俺がライズベルトとデュエルの事を話してると大抵邪魔してきた。そんなセームベルがデュエルを教えてくれとお願いしてきたんだ。驚くのも無理ないだろ。
あと、俺はおじさんなんて呼ばれる歳じゃない。俺はまだ17歳だ!
「私は今までずっとお兄ちゃんに守られてたの。でも・・・もうお兄ちゃんは・・・死んじゃった。・・・だから私、強くなりたいの!!天国にいるお兄ちゃんが安心出来るくらいに。それに私だって誰かを守りたいの!だから」
そうか・・・セームベルはライズベルトの死がきっかけで色々思う事があったんだろうな。
・・・俺のせいでライズベルは死んだんだ。ライズベルトの代わりに俺が、セームベルの面倒は見ないとな・・・。
「分かったよセームベル。お前にデュエルのいろんな事を教えてやるよ」
「本当!・・・ありがとう、おじさん!」
セームベルはとてもかわいらしい笑顔で感謝してきた。
・・・・・・こんなかわいい妹がいて、ライズベルトが羨ましいな。
あと・・・おじさんって言わなかったらもっと嬉しかったな〜。
「まず始めに、聞きたい事がある。セームベルは自分のデッキを持ってるか?」
これは重要な事だ。デッキを持っていればそのデッキに合った戦略を教えたり、カードをあげたりするからだ。
まぁ、セームベルはまだデュエルを始めてすらいないんだから、デッキは持ってないと思うけど。
「うん、持ってるよ。ちょっと待ってね」
そう言ってセームベルは変な呪文を唱えた。するとセームベルの目の前に魔方陣が出て来た。
そして、その魔方陣の中からデュエルディスクが出て来た。デュエルディスクにはカードが装着されていた。
・・・デュエルを始めてすらいないのに、持ってるのかよ。・・・意外だな。
あと魔方陣からデュエルディスクを出すとは・・・召喚師の片鱗を見たぜ。
「そのデッキ・・・見せてくれないか?」
「うん、いいよ。これが私のデッキだよ・・・」
そう言ってセームベルは俺にデッキを渡してきた。
「どれどれ、どんなカードが入ってるんだ?」
俺は渡されたデッキのカードを見てみた。
魂喰らい(レベル4、攻1200守0、バニラ)
はにわ(レベル2、攻500守500、バニラ)
破壊のゴーレム(レベル4、攻1500守1000、バニラ)
巨大ネズミ、金属探知機、レインボーフラワー、ドラゴニックフォース、地を這うドラゴン、正々堂々、雷ウナギ、守護霊のお守り、火炎草、ダブルアタック・・・・・・。
「・・・・・・なぁにこれぇ?」
俺は思わずデュエルモンスターズの相棒のマネをしてしまった。
だがそれも仕方ないだろ。セームベルのデッキには、昔のカスみたいなカードしか入ってなかったんだから。
「このカードはね、拾ったカードなんだよ」
拾ったカードって・・・お前は遊星やコナミくんかよ。
こんな昔の使えないカードばっかり入ってるデッキじゃ誰にも勝てねえよ。
辛うじて使えるカードは、サイバネティックマジシャンと召喚師セームベルのカードの2枚だけだ。
「・・・仕方ないな。俺がもっとましなカードをやるから、そのカードをデッキに入れてみろ」
俺はそう言ってバックの中からカードフォルダーを取り出した。
おっと、今まで説明して無かったな。このカードフォルダーの中には俺が現実世界で集めたレアカード、使えるまたは気に入っているノーマルカードが合計1万枚ぐらい入ってるんだ。
眠りを誘うルシファーとかトラックロイドはこのカードフォルダーに入ってるカードだったんだ。
えっ、そんな大量のカードが入るカードフォルダー無いだろって?・・・気にすんなって!
「えっ!カードくれるの。・・・ありがとう、おじさん」
・・・おじさんって言うなよ、まぁかわいいから許すけど。
俺はそれからセームベルに、召喚師セームベルやサイバネティックマジシャンと相性のいいカードや使えるカードをあげた。
でもセームベルは、私は私が気に入ったカードしかデッキに入れない!と言って、多くのカードを俺に返して来た。・・・こんなんで大丈夫かよ。
その後俺はセームベルに、デュエルのルールやカードの事を教えた。
「(じぃーーー)・・・・・・」
・・・俺はふと、誰かの視線を感じた。視線を感じた方を見てみると、1人の少女が俺たちの事を見ていた。
その少女は俺が知っているモンスターカードだった。
ヒュプノシスター。かわいいんだけど、かなり怪しい雰囲気を出している女の子だ。
そして額には、縦に真っ赤な目が有るのが特徴だ。ついでに黒い尻尾も。
確かこの子の揺れる眼差しのせいでライズベルトが禍々しくなったんだよな。
「え、えーと。何か用かな?」
俺はおそるおそる訪ねてみた。
「・・・うん・・・ちょっとね〜」
随分、おっとりとした喋り方をするなぁ。
「私、ヒュプノシスター。プノって呼んでくれると嬉しいな〜」
そんな事を考えていると、いきなりヒュプノシスターが自己紹介してきた。
・・・自己紹介されたら、俺も自己紹介しないとなぁ。
「あ、ああそう。俺は未来、よろしく」
「ふ〜ん未来ならライライだね〜。よろしくね、ライライ〜」
ライライ・・・か。こんなかわいい子にあだ名で呼ばれるなんて、俺今とっ・・・ても幸せな気分だぜ。
「おじさん、どうかしたの?・・・あーーーアンタは!!」
いきなりセームベルが大声を出してきたので、俺はとても驚いた。
「あ〜、ベルベルだ〜」
どうやらセームベルの事はベルベルと呼んでるみたいだ。
・・・俺も今度セームベルの事、ベルベルって呼んでみようかなぁー。
「私の事、ベルベルって呼ぶなー!アンタ、いっつもお兄ちゃんをストーカーしてたでしょ!」
・・・マジで!あっ、そういえば、俺の世界のライズベルトのカードにも確かにピュプノシスターが草陰に隠れてたなぁ。・・・そうか!アレはライズベルトをストーキングしてたのか。
「別にいいじゃない、ベルベル〜」
「だーかーらー!私の事をベルベルって呼ぶなー!・・・もう怒ったよ、ここで私とデュエルしなさい!」
この喫茶店のような店にはデュエルスペースがある。セームベルはそこでデュエルするつもりだろう。
「え〜。デュエル〜。・・・いいよ〜」
「いいのかよ!」
やけにサラッと言ったから、思わずツッコミをしちまったよ。俺はボケ役なのに!
「私が勝ったら、もう二度と私の事をベルベルって呼ばない事!」
「うん、分かったよ〜」
そんな事があり、セームベルとプノがデュエルする事になった。
俺達3人はデュエルスペースまで移動した。
セームベルとプノはそれぞれのデッキをデッキゾーンに置いた。
ジャンケンをして勝ったセームベルが先行を取った。
「あはは〜、楽しませてね、ベルベル〜」
「うーーー!バカにしてー!・・絶対にやっつけてやるんだから!!」
「「デュエル(〜)!!」」
セームベルとプノのデュエルが始まった。
「私の先行!・・・えーっと。最初にカードを1枚ドローするんだよね、カード、ドロー」
おいおい、大丈夫かよ。プノも何言ってんだこいつ、って目で見てるぞ。
「魂喰らいを召喚(1200)するよ」
「おいーーー!!なんでまだ、「魂喰らい」入れてんだよ。そいつより強いカードならあげただろーー!」
「えー、だってこのカードは、私が始めて拾った大切なカードなの。だから入れてるの」
・・・マジかよ。いや、だとしても普通なら守備表示で出すもんだが・・・。
「・・・えーっと、モンスターカードは1ターンに1体しか召喚出来ないんだよね。・・・なら、これでターンエンド」
考えてるセームベルはかわいいな。・・・いやちょっと待て。
「おいおい、伏せカードを伏せないのか?」
「ふぇ・・・伏せカードって何?」
セームベルはかわいいく首をかしげた。あっ・・・かわいい。・・・じゃなくって。
・・・マジかよ。かなり丁寧に教えたのに・・・。こんなんで大丈夫なのか?
「・・・ヒントは魔法、トラップカード。・・・後は、自力で思い出してみろ」
「魔法、トラップカード・・・?あっ、そういえば!」
良かった。どうやら思い出したみたいだな。
・・・魔法、トラップカードを使わないならまず、デュエルは勝てないぞ。(ゴンちゃんは除く)
「あはは。ベルベルは面白いね〜。私のターン、ドロー。・・テレキアタッカーを攻撃表示(1700)で召喚するね〜」
テレキアタッカー。サイキック族で微妙な効果と攻撃力を持ったモンスターだ。
サイキック族はまだこの時代には存在してないはずだが・・・。どうゆう・・・ことだ?
「こ、攻撃力・・・1700!」
おいおい。たかが攻撃力1700程度で、そんなに驚くなよ。
「バトルだよ!テレキアタッカーで魂喰らいに攻撃するよ」
「魂喰らいの攻撃力1200だから・・・攻撃力1700のなんとかアタッカーには勝てない」
セームベルは500ポイントのダメージを受けて、残りライフ3500になった。
「私はカードを一枚伏せるよ〜。これでターンエンド」
「私のターン、カードをドロー。・・・うーん、どうしよう?・・・よし!巨大ネズミを守備表示(1450)で召喚するよ」
巨大ネズミ。獣族のそこそこ使える効果を持ったモンスターだ。
守備表示でモンスターを出したか・・・。少しは慎重になったみたいだな。
「私はカードを一枚伏せるよ。これでターンエンド」
セームベルのフィールド
モンスター
巨大ネズミ(表側守備表示)1450
伏せカード1枚
手札4枚
ライフ3500
プノのフィールド
モンスター
テレキアタッカー(攻撃表示)1700
伏せカード1枚
手札4枚
ライフ4000
「いくよ〜。私のターン、ドロー。・・・ベルベル、今から私のお気に入りのモンスターを出すから、よーく見ててね。私は覚星師ライズベルトを攻撃表示(1500)で召喚するよ」
「お兄ちゃん!・・・いや違う。こんなのお兄ちゃんじゃない!」
「違うんだよ。これが本来のお兄さんの姿なんだよー!手札から永続魔法、レベルフォースを発動するよ〜。このカードの効果はね、私のフィールド上のモンスターの攻撃力をそのモンスターのレベル×100ポイントアップするんだよ」
レベルフォースの効果でテレキアタッカーの攻撃力は400ポイントアップして2100、覚醒師ライズベルトの攻撃力は400ポイントアップして1900になった。
「お兄さんの効果発動。お兄さんはね〜、フィールド上のモンスターのレベルを1つ上げる事が出来るんだよ〜。私はこの効果でお兄さんのレベルを1つ上げるよ。レベルが1上がった事でレベルフォースの効果で攻撃力が100ポイントアップするよ。これでお兄さんの攻撃力は2000になったんだよ〜」
「アンタがお兄ちゃんをお兄さんって呼ばないで!お兄ちゃんはアンタのお兄ちゃんじゃないでしょ!」
プノの奴、セームベルをおちょくってんな。ボケ〜としてるようで、色々考えてるみたいだな。
「あはは。バトル〜。お兄さん(覚星師ライズベルト)で巨大ネズミを攻撃するよ」
「巨大ネズミが戦闘で破壊された時、私のデッキから攻撃力1500以下の攻撃力を持ったモンスターを攻撃表示で特殊召喚する効果が発動するよ!私はデッキから、破壊のゴーレムを攻撃表示(1500)で特殊召喚するよ」
破壊のゴーレムもまだ入れてたのかよ。
「テレキアタッカー(2100)で破壊のゴーレム(1500)を攻撃するよ」
セームベルは600ポイントのダメージを受けて、残りライフが2900になった。
「これで、私はターンエンドだよ〜」
セームベルのフィールド
モンスター無し
伏せカード1枚
手札4枚
ライフ2900
プノのフィールド
モンスター
テレキアタッカー(攻撃表示)2100
覚星師ライズベルト(攻撃表示)2000
伏せカード1枚
永続魔法 レベルフォース
手札3枚
ライフ4000
「私のターン、ドロー。・・・あっ、私だ!」
どうやらセームベルは召喚師セームベルのカードを引いたみたいだ。
セームベル。・・・どんなカードを引いても声に出しちゃ駄目だって、あれほど言ったのに・・・。
「私は私(召喚師セームベル)を守備表示(400)で召喚するよ!」
この世界、自分のカードをデッキに入れてるヤツが本当に多いよなー。
「私の効果発動。手札から私のレベルと同じレベル、つまりレベル2のモンスターを特殊召喚するよ!」
「そんなことは、させないよ!私はお兄さんの効果を発動するよ。ベルベルのレベルを1つ上げて3にするよ。これでベルベルはレベル3のモンスターを出さなきゃいけなくなったよ」
そういえば覚星師ライズベルトの効果は相手ターンでも発動出来たな。
「だーかーらー!私の事、ベルベルって言うなー!・・・レベル3のモンスターなら私の手札にあるよ。残念だったね。クリッターを守備表示(600)で特殊召喚するよ」
「あっちゃ〜〜。残念だよ〜」
プノは少し残念そうな顔をしながらそう言った。・・・かわいいな、おい。
「うー、もう何も出来ない。これで私は、ターンエンド」
「私のターン、ドロー。・・強化人類サイコを攻撃表示(1500)で召喚するよ。レベルフォースの効果で攻撃力は1900になるからね」
強化人類サイコ。墓地のサイキック族を除外する事で攻撃力を上げる効果を持った、かなり使えるサイキック族のモンスターだ。
強化人類サイコはレベルフォースの効果でレベル4だから攻撃力が400ポイントアップして1900になった。
「私はお兄さんの効果を発動してお兄さんのレベルを1つ上げるよ。これでお兄さんのレベルは6になって、攻撃力は2100になったんだよ〜」
「バトルだよ!テレキアタッカーでクリッターを攻撃するよ」
「クリッターがフィールド上から墓地に送られた時、私はデッキから攻撃力1500以下のモンスターを手札に加えることができるんだよ。私は攻撃力400のレインボーフラワーを手札に加えるよ」
おい、何で手札に加えるモンスターがレインボーフラワーなんだよ!
バトルフェーダーとか速攻のかかしとかエフェクトヴェーラーとか、使えるカードを手札に加えれば良かったのに。
ちなみにレインボーフラワーの効果は、相手にダイレクトアタックが出来るだ。
うん正直、何故まだ入れてんのか理解できない?まぁ、サイバネティックマジシャンを使いこなす事が出来れば・・・でも俺、もっと強い攻撃力と効果を持ったエレキリンのカード、あげたんだけどな〜。
「強化人類サイコでベルベルを攻撃するよ」
セームベルのフィールドにはモンスターカードがいなくなった。
「お兄さんでベルベルにダイレクトアタックだよ」
セームベルは2100ポイントのダメージを受けて、残りライフが800になった。
「・・・あー、私の残りのライフポイントが800しかない!ど、どうしよう!」
セームベルはようやく大ピンチな事に気づいたようで、かなり焦っている
・・・そんなセームベルもかわいいんだよなー。
「・・・(後は緊急テレポートのカードを使って攻撃力800以上のサイキック族を特殊召喚して、ダイレクトアタックすれば私の勝ち。・・・でも、もう少しだけベルベルとデュエルしたいから。使わないでおこ〜っと)私はこれで、ターンエンドだよ〜」
「おいおいセームベル。大丈夫かよ」
「ふ、ふん、大丈夫だよ。このターンで一発逆転すればいいんだから!私のターン、ドロー。・・・・・・」
セームベルはドローした後、固まってしまった。
あっ・・・積んだなこいつ。・・・さっきのターン、バトルフェーダーか速攻のかかしを手札に加えてれば良かったのに。
「・・・れ、レインボーフラワーを攻撃表示(400)で召喚。レインボーフラワーは相手プレイヤーに直接攻撃が出来るんだよ」
「あはは〜。すごい、すご〜い」
プノは笑いながらそう言った。笑ってるプノは、滅茶苦茶かわいかった。
「馬鹿にしてー!!バトル。レインボーフラワーでヒュプノシスターにダイレクトアタック!」
プノは400ポイントのダメージを受けて、残りライフが3600になった。
・・・苦し紛れにダイレクトアタックが精一杯か。
「カードを4枚伏せるよ。これでターンエンド」
手札を全部伏せたか・・・。モンスターカードが無かったんだなぁ。
セームベルのフィールド
モンスター
レインボーフラワー(攻撃表示)400
伏せカード4枚
ライフ800
プノのフィールド
モンスター
テレキアタッカー(攻撃表示)2100
覚星師ライズベルト(攻撃表示)2100
強化人類サイコ(攻撃表示)1900
伏せカード1枚
永続魔法 レベルフォース
手札3枚
ライフ3600
「あははは〜。ベルベルは本当に面白いね〜」
「笑うなー!!こっちは真面目にやってるんだぞー!」
「そんな事、分かってるよ〜。私のターン、カード〜、ドロー」
「バトルだよ〜。お兄さん(2100)でレインボーフラワー(400)に攻撃するよ〜。あはは〜、この攻撃が通れば私の勝ちだよ〜」
確かにこの攻撃が通れば、ライフ800のセームベルはひとたまりもない。
だが・・プノはフラグを立てた!という事は・・・まさか!!
「・・・ま、負けた〜」
・・・・・・まぁそうなるよな。フラグを立てても負ける時は負けるんだよなぁー。
・・・それにしてもセームベルはどんなカードを伏せてたんだ?
少し興味があったので、俺はセームベルが伏せてたカードを見てみた。
受け継がれる力、団結の力、ギブ&テイク、ダブルアタック、リフレクトネイチャーの5枚だった。
・・・うん見事に事故ってるなぁー。これは負けるのも納得だ。
「こ、今回は手札が悪かったから負けたんだよ!アンタが私に勝ったのはマグレなんだよ!」
おいおい言い訳か、見苦しいな。この世界では負ければ終わりなんだぞ。
「・・・じゃあ。もう一回デュエルしよ〜よ」
「えっ・・・望むとこだよ!次はコテンパにしてやるんだから!」
・・・何か2人とも、結構仲良くなったなぁ。セームベルもプノとのデュエル、楽しかったんだろうな。
だってセームベル、さっきよりも凄く楽しそうな顔をしてるし。
プノ・・・ありがとな。お前本当はセームベルの事が心配で、セームベルの事を見てたんだろう。
・・・今さらだが、プノはどうして俺の事も見てたんだろうなぁ。
セームベルなら分かるが、何故おれの事まで見てたんだ?・・・いや俺の気のせいだなきっと。
「また負けたーーー」
「あはは〜。勝った〜」
・・・・・・セームベルには、まだまだ教える事がたくさん有るみたいだなぁー。
・・・でも、楽しそうに笑ってるセームベルは、最高にかわいいな。
・・・ライズベルト。お前との約束は・・・絶対に守るからな!
「・・・いよいよ彼を呼ぶのですね・・・ホルアクティ様」
「・・・ええ」
「良いのですが?彼は確かに素晴らしいデュエリストです。・・・ですが、彼の闇の力は異常です。もし敵が完全に闇に取り込まれてしまった場合、我々の敵になる可能性も」
「・・・それは心配はいりませんよ・・・ショナー。・・・貴方は引き続き、ピケルとクランの事を鍛えてください」
「・・・分かりました」
今日の最強カードは(魂喰らい)。
攻撃力1200、守備力0、地属性で魚族の通常モンスターだ。
全然使えないカードだけど、作者が近くの神社で拾った大切なカードなんだぜ。
マジック発動!・・・アイシールド21!
「どうでもいいカードを今日の最強カードにしてんじゃねーよ!!」
だって当然だろ、デュエリストなら。
それはそうと、Rewrite(リライト)アニメ化おめでとーーーーーーーーー!!
「お前はまた・・・このssを見ている人たちには分からない様な事を」
テメェ・・・・・・Rewrite舐めてんじゃねーーーーーーーぞ!!
篝ちゃんとか静流やしまこの可愛さを知らねえから、テメェはそんなこと言ってられるんだよ!!
「黙れよロリコン!!」
次回は、ようやく未来君をこの世界に呼んだ奴。そしてその目的が分かります。
お楽しみに!