その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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対決!ダークドライブ対ゴルドドライブ


再戦

 

 

 

 

 

ゴルドドライブに敗北し意識不明の状態にされた悠を今度こそ仕留めるべく街を破壊するゴルドドライブ。それを阻止するべく艦娘達だったがゴルドドライブの圧倒的な力に難無く無力化される。

傷が完治していない悠が駆けつけるもベルトの無い悠に成す術無く死を受け入れる寸前だったが、寸での所で来た新マシン、ネクストライドロンにより危機を脱し悠は新ライダー・仮面ライダーダークドライブに変身した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デヤッ!」

 

「!、ヌンッ!」

 

一瞬の内に両者の間を縮めたダークドライブはゴルドドライブに右ストレートで攻め、ゴルドドライブはそれを受け止めるも余りの威力に下がってしまう。

 

「フッ!」

 

追撃にダークドライブが連打の拳や蹴りを放ち、ダークドライブの猛攻を捌くゴルドドライブだが若干押され気味だった。

 

「グゥッ!?(マズイ!このライダーのデータは、ゴルドドライブに入っていない!)」

 

(すげぇパワーだ。プロトタイプとは全然違う!)

 

両者がそれぞれの思いで肉薄するなかゴルドドライブは跳躍して下がり、此方に有利な状況を作ろうとする為

 

「行け!オマエ達!!」

 

控えていた死神部隊をダークドライブへ向け、三体の死神はダークドライブへ向かって行く。

 

ダークドライブは専用武器である銃と剣が合わせた[ブレードガンナー]を手に向かって来る死神部隊を迎え撃った。

 

「フッ!」

 

前方の死神の攻撃を後ろに受け流し、もう一体の死神をブレードガンナーで斬り付ける。

次に斬り付けた死神と近くに居た死神に向けてブレードガンナーの銃撃を浴びせた後最初に攻めて来た死神に向かって行きブレードガンナーを駆使し、剣戟と逆手に持ち替えての打撃の攻撃で攻めて行く。

 

強化態のロイミュード三体を相手に優勢であるダークドライブだが戦いに気を取られていたのか自分にとって大事な事を忘れていた。

 

自身の体が万全で無い事に

 

 

 

 

 

ガクッ

 

 

 

 

「ッ!?」

 

死神との間が空いた時に突如片膝を着いたダークドライブ。

ゴルドドライブによって付けられた傷はマッドドクターが時間を掛けても完治までにはいかず本来なら今の状態でも安静に寝ているべき状態の体をほぼ気力と精神力でここまで動かしたのである。

 

だがいくら精神力が強くとも体がそれに付いて行かなかった。

これを好機と見た死神二体が背を向けて片膝を着いているダークドライブに向かって特攻を仕掛けるもダークドライブは一瞬の隙を作った所為で二体の死神に気付いておらず

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<6時の方角、敵が二体攻めて来てるぞ。>

 

「ッ!?」

 

突如聞こえた声に意表を突かれたがここでやっと後ろの死神二体に気付きブレードガンナーの銃撃で応戦したダークドライブ。

立ち上がって周りを見渡すも此処に居るのは自身を含め死神部隊とゴルドドライブ、傷ついた艦娘達を介抱している天龍達の姿しかなかった。

 

「今のは…。」

 

<何を棒立ちになっている?今度は8時、上だ。>

 

「!」

 

またしても謎の声の言う通り、死角から此方に跳びかかって来る死神の攻撃を躱しブレードガンナーを逆手に持ち替え頭部に強烈な打撃を与え後退させた。

 

「やっぱり今の……まさか…。」

 

ダークドライブが視線を下に向けドライブドライバーに目をやると、先程までネクストのNが中央画面に写しだされていたが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<ん?やっと気付いたのかね?>

 

顔が写ってた。

 

 

 

 

 

 

 

「……お前は…。」

 

<前方から三体同時に来てるぞ。>

 

ドライブドライバーに話しかけようにも死神部隊が三体同時に来ているのをダークドライブはブレードガンナーを駆使し応戦する。

 

「なんッ!なんだよッ!お前はッ!?」

 

<ふむ。戦闘中なのだがキミがどうしても気になると言うのならこのまま話そう。

私はシフトネクストにインプットされていたAIデータだ。キミがシフトネクストを使って変身すると同時に私のデータがドライブドライバーへ転送、起動するようにあらかじめプログラムされていたのだ。>

 

「なんでまたッ!アイツはそんなモンッ!」

 

<私を作った開発者曰く、”私の趣味だ”と言っていたのがデータに入っている。>

 

「またアイツは…!」

 

<それはさておき話を変えるが、今ターゲットであるゴルドドライブはキミの戦闘データを取っている。>

 

「だろうなッ!コイツ等さっきからまともに戦ってるって感じがねえからよッ!」

 

<だが既にゴルドドライブを殲滅する対抗策はとってある。後はキミがロイミュード達を倒せば問題はない。>

 

「そうかよッ!」

 

<< NEXT! >>

 

イグニッションキーを回しシフトブレスのスイッチを押したダークドライブはブレードガンナーから繰り出される斬撃を死神部隊の向けて放ち死神部隊は忽ち爆散していった。

 

死神部隊を撃破し再びゴルドドライブと相対するダークドライブ。

ゴルドドライブは自分を打ち負かした時と同じような笑い声を上げながら此方と向き合う。

 

「随分と性能がイイみたいだねぇ、そのドライブは。AIも組み込まれてるとか…。」

 

「コイツは兎も角、お陰様でね。」

 

「でもいくら性能が良いライダーで来ようとキミがゴルドドライブを前に勝てる見込みは断じて無い!」

 

ゴルドドライブはイグニッションキーを回し胸のゴルドコンバージョンから金色の光が放たれる。

そう相手の武器を強奪するゴルドドライブの能力だ、しかし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<無駄だ。それはもう我々には通じない。>

 

ダークドライブの掛けているタイヤから青の光が放たれ、ゴルドドライブが放った金色の光とぶつかり合うと金色の光はダークドライブに届かず消滅した。

 

「な、何故だ!?何故奪えない!?」

 

<貴様がロイミュードを差し向け此方のデータを取ったのと同様に、私は起動されたと同時にゴルドドライブのメカニズムを解析したのだ。あの光は対象の物体をデータ状に分解し自分の手元に来るようにされているが、反発する波長の光波を此方から放出すれば此方の武器は盗られない。>

 

「馬鹿な!あんな短時間でゴルドドライブを調べるなど…!」

 

<あぁ、あの短時間で解析できたのはたった一つだけだ。

しかしそれが貴様にとって致命的な一手を与えられたことが十分分かったよ。>

 

「…スゲェなお前…。」

 

「グウゥゥッ!!!」

 

<さて、先ほど言った対抗策だが。このドライブには魔進チェイサーに比べシフトカーの力を十全に引き出すことが出来る。…ここまで言えば後は分かるだろう?>

 

「…成程ね。…ならいっちょ行くかぁ。」

 

<OK。では改めてゴルドドライブ、番堂 天治の殲滅。…Start our mission>

 

ゴルドドライブは興奮した状態でダークドライブに向かって駆けだす。

 

ブレードガンナーを振り下ろすがゴルドドライブは腕で受け止め、ブレードを弾いた後蹴りを繰り出すがダークドライブは跳躍して回避する。

それを逃さずゴルドドライブはダークドライブへ肉薄し、先程と比べダークドライブと互角に渡り合ってる。

 

「無駄だ!武器は奪えずともこうして戦ってる際にもキミのデータは取られている!能力を一つ攻略できただけでボクに勝てると思ったかァッ!」

 

「そうかよ。ならこっちは助っ人を呼ぶとするかァ。」

 

「何!?」

 

<シフトカーズ・集合!>

 

組み合っていたゴルドドライブに向かって行くシフトカー達にダークドライブと組み合ってたゴルドドライブはシフトカー達の猛攻に苦戦する。

 

<今だ!この隙に…。>

 

「分かってる!、フレア!」

 

ダークドライブは手元にシフトカー、マックスフレアを呼びイグニッションキーを捻ってシフトネクストをブレスから外しマックスフレアの車体後部を180°回しシフトブレスに装填。レバーになったマックスフレアを倒した。

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

ダークドライブに掛けられたタイヤが外れ、ネクストライドロンの左車輪から炎に包まれたタイヤが出現しそのままダークドライブに向かってタスキ掛けに掛けられた。

 

<< MAX FLARE! >>

 

燃えるような形状のタイヤを身に着けたダークドライブはゴルドドライブに向かって駆けだす。

 

両腕に炎を纏った状態でゴルドドライブに殴りかかり、ゴルドドライブはマックスフレアの能力で威力を上げたパンチに押されつつある。

 

「グゥッ!?(なんだこの熱量!?データ以上だぞ!?)」

 

<< Fla,Fla,FLARE! >>

 

「ハッ!」

 

レバーを三回倒しシフトアップした状態にし、タイヤから炎の竜巻を発生させそれをゴルドドライブに向けて蹴ると竜巻はゴルドドライブへ向かい炎の渦に巻き上げて吹き飛ばした。

 

「ウガァァァァッッ!!?」

 

「次!」

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

<< MIDNIGHT SHADOW! >>

 

紫の十字手裏剣のようなタイヤ、ミッドナイトシャドーに変え能力である巨大な十字手裏剣を休む間もなくゴルドドライブに向けて投げる。

 

「嘗めるなァッ!」

 

しかしゴルドドライブはこれを気迫の籠った声を上げ手裏剣を叩き落とす。

 

これでは効かないと知ったダークドライブは新たにシフトカーを呼び出す。

 

「今度はトリッキーだ!」

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

<< DIMENSION CAB! >>

 

黄色のタイヤ、ディメンションキャブにより、タイヤを境にダークドライブの右上半分が分離され分離した上半分はゴルドドライブの周りを旋回した。

 

「な、何だ!?…グッ!」

 

旋回してる上半分に目がいった所為か残された下半分がゴルドドライブに蹴りを入れ、よろめいたゴルドドライブに残った左腕と蹴り技で翻弄していく。

 

「クソッ!気持ち悪い能力だなァッ!」

 

「オラァッ!」

 

「!」

 

悪態を吐きながら受け流していくゴルドドライブだが後ろから聞こえた声に目をやると、分離した上半分がブレードガンナーを手に此方に斬りかかって来たのが見えてしまい咄嗟に腕でブレードをガードしたがその隙に下半分の強烈なミドルキックを喰らってしまい上半分はブレードガンナーの銃撃を追い打ちに浴びせた。

 

「ガッ……ア゛ァァ……。」

 

<よしフィニッシュだ!今なら決められる!>

 

「ハンター!」

 

分離状態から戻ったダークドライブは必殺技を決める為にディメンションキャブからジャスティスハンター移し替える。

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

<< JUSTICE HUNTER! >>

 

タイヤに付いてる付属武器[ジャスティスケージ]をゴルドドライブに投げるとジャスティスケージが巨大化しゴルドドライブを閉じ込める檻となった。

ベルトのイグニッションキーを捻りシフトブレスのスイッチを押す。

 

<< ヒッサーツ! >>

 

<< FULL THROTTLE! HUNTER! >>

 

レバーを倒すと空中に幾つものタイヤが出現し、タイヤの高速回転によって加速したダークドライブが檻に閉じ込められたゴルドドライブに向けて加速で威力を上げたパンチを叩き込む[ジャスティスマッシュ]を繰り出した。

 

「グウオォォォアァァァッッッ!!!」

 

ジャスティスマッシュをモロに喰らい大きく吹き飛び倒れるゴルドドライブ。ダークドライブも先程の手応えから誰もがこの戦いはダークドライブの勝利に終わったとこの時は思っていたが

 

 

 

 

ムクリ

 

 

「!」

 

<バカな!先程の攻撃で奴はもうやられてる筈…。>

 

「ア………アァ…。」

 

必殺技を受けてゴルドドライブはもう立ち上がって来る事は無い。

それがドライブドライバーが先程のゴルドドライブを見てダークドライブに必殺技を繰り出すように言った理由だが自身の編み出した戦術が間違っていたのかゴルドドライブは幽鬼のように立ち上がってきた。それが今、只のAIデータに過ぎないドライブドライバーから目の前の光景を信じられない様な声を出している。

 

「ア……ア゛ア゛ァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」

 

「!、何だ!?」

 

突如ゴルドドライブは糸が切れたかのように叫びだし、獣のような叫び声を出しながら自身の周りに金の光球を幾つも造り出してきた。

 

「!、ヤベェ、ベガス!」

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

<< DREAM VEGAS! >>

 

タイヤを変えたダークドライブはドリームベガスに付いてるコインのような巨大な盾の二枚の付属武器[ドラムシールド]を構える。

 

「ヌア゛ァァァァァアァァァッッ!!!」

 

ゴルドドライブは造り出した光球をダークドライブへ放ち、冷静ではないのか狙いは定まっておらず見当違いな所に向かって行くも余りの威力に着弾時の爆発で吹き飛ばされそうになるがドラムシールドを構え何とか耐え凌ぐ。

 

「ガア゛ァァァァァァッッッ!!!」

 

<何故だ!?私の見立てでは奴は既に起き上がってこない筈。それなのに何故まだ立ち上がってこれほどの威力を出せるのだ!?>

 

「そりゃ見たまんまじゃねえの?ブチ切れて手当たり次第メチャクチャにしてやるみたいな?」

 

<ブチ切れる…怒りか?怒りの感情でここまでの…私の計算を上回る程の威力を?……>

 

「なあ!考えに耽るのは良いけどさ、この後の事はどうすればイイ訳!?」

 

<ム、済まない。今新たに戦術プランを考える。それまで何とか時間を…。>

 

「いや、ああいうタイプにはいくら戦術立てようと皆力押しで跳ねのけて来るぜ。」

 

<なんだと!?それなら一体どうすれば…。>

 

「簡単だよ。勢いでイッてる奴には…勢いで行くしかねぇ!」

 

その言葉を合図にドラムシールドを前に突き出した状態でゴルドドライブへ特攻を仕掛けるダークドライブ。

 

<お、おい!なんて無茶なマネを!>

 

「無茶も上等って奴だよッ!」

 

「ガッ!?」

 

ドラムシールドをゴルドドライブへ投げ光球を止ませる事に成功しシフトカーを手にする。

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

<< MASSIVE MONSTER! >>

 

マッシブモンスターの付属武器である[モンスター]を挟むように振るい強烈な連撃を出していくもゴルドドライブはダメージを受けてるのに未だその猛攻が止まる気配が無かった。

 

「ヌンゥゥゥゥゥッッッ…ヌアッ!!!」

 

「おわッ!?」

 

二つのモンスターを受け止め弾き返したゴルドドライブはダークドライブに反撃と言わんばかりのラッシュを叩き込み、それは先程まで知的に戦ってたゴルドドライブとはかけ離れたものだった。

ラッシュを喰らい下がるしか無くなったダークドライブはドライブドライバーに声を掛ける。

 

「なあ、このドライブならシフトカーの力皆使えんだよな!?」

 

<あぁ、問題無い。だがそれを聞いてどうするつもりだ?>

 

「もっとパワーが必要だって事だ。来いダンプ!」

 

<< タイヤコウカーン! >>

 

<< RUMBLE DUMP! >>

 

タイヤを攻撃力が一番高いランブルダンプへ変えたダークドライブ。

一方ゴルドドライブはイグニッションキーを回し、体からあふれ出る膨大なエネルギーを自身の右足に集中させていた。

 

<気を付けろ!奴もこの勝負を決めに掛かってるぞ!>

 

「ならこっちも!」

 

<< ヒッサーツ! >>

 

<< FULL THROTTLE! DUMP! >>

 

付属武器のドリル[ランブルスマッシャー]が高速で回転し、対するゴルドドライブは跳び上がりダークドライブへキックの体制を取り、ダークドライブもランブルスマッシャーを突き出す[ドリランブル]をゴルドドライブに突き出し、両者の必殺技がぶつかり合った。

 

「ガァァァァァッッッ!!!」

 

「ウラァァァァッッッ!!!」

 

両者の技が一歩も引けを取らず拮抗するなか、押され始めたのはダークドライブだった。

 

<ダメだ!奴の方がパワーを上回ってる!>

 

「グゥッ!」

 

段々と押されていくダークドライブ。このまま行けば力負けで此方がやられてしまう。

そう思ったダークドライブはベルトのイグニッションキーを捻った。

 

<おい!今度は何をする気だ!?>

 

「黙って見てろ!悪いダンプ、少しだけ耐えてくれぇ!」

 

<< Du,Du,DUMP! >>

 

必殺技の状態から更にシフトアップによる威力倍増。下手したらシフトカーや装着者にフィードバックする程危険な賭けをダークドライブは勝負に出たのだ。

 

威力を上げたドリランブルはゴルドドライブのキックとまた互角の状態にし技の余波は周りの吹き飛ばすほどの強さを出す程であった。

 

「ガァァァァァッッッ!!!」

 

「ゼアァァァァッッッ!!!」

 

両者は相手を押し返す為に咆哮を上げ、そして

 

 

 

 

 

 

 

ドガァァァァァンッ!!!

 

 

 

「ゴアッ!」

 

「グッ!」

 

互いの技が相打ちの爆発を起こし、爆発の影響を受けた両者は大きく吹っ飛ばされてしまう。

 

 

 

 

そんななかいち早く立ち上がり、行動を起こしたのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ベルト!タイヤ全部ブチ咬ませぇ!」

 

<!、あ、あぁ、分かった!>

 

<< ALL・タイヤ・ATTACK! >>

 

ドライブドライバーはあれ程の衝撃を受けて、尚且つ変身する前から手負いの状態であった筈なのにすぐさま立ち上がり新たな一手を出すダークドライブに驚く暇も無く、指示通りに今まで使ったタイヤ、マックスフレア、ミッドナイトシャドー、ディメンションキャブ、ジャスティスハンター、ドリームベガス、マッシブモンスター、ランブルダンプが遅れて立ち上がったゴルドドライブへ向かって体当たり攻撃で動きを止めるなかダークドライブは今度こそ勝負を決めに掛かる。

 

<< DRIVEtypeNEXT! >>

 

「今度こそ、終わりだ!」

 

<< NEXT! >>

 

次の瞬間、傍で停まってたネクストライドロンがダークドライブを中心に高速旋回し青い軌道が円を造り出しゴルドドライブの周りにタイヤが出現しゴルドドライブをダークドライブの方へ弾き飛ばす。

 

「…ハッ!」

 

旋回してるネクストライドロンへ向かって飛び、弾かれた反動を活かしゴルドドライブへ蹴りを喰らわせ蹴った反射でまたネクストライドロンに反射されピンポールの様に反射の反動を活かした連続蹴り[ネクストドロップ]を繰り出した。

 

「フッ!テアッ!ハッ!ソラッ!」

 

「ガッ!グウッ!ゴァッ!ギッ!」

 

ネクストドロップを成す術無く喰らうゴルドドライブにダークドライブは最後の一撃に自身が持つ全ての力を籠めて反射したネクストライドロンからゴルドドライブの真正面に向かい足を突き出した。

 

「ゼアァァァァァッ!!!」

 

「グウアァァァァァァッ!!!」

 

突き出したキックはゴルドドライブの胸に深く突き刺さり向かいのビルの壁まで吹き飛ばされた。

着地したダークドライブは傍に停まったネクストライドロンを横目に立ち上がるも、体中からスパークを放ってるゴルドドライブに目を向けた。

 

「ガ…ガ…メ゛ン゛……ライダァァァァアァァッッッ!!!」

 

咆哮に似た叫びを上げながらゴルドドライブは倒れ爆散していった。

 

 

激しく息を切らしながらダークドライブは爆散した後を見ると、装着者のドクターが倒れてるのを確認しながら近ずいていく。

 

<…フム。番堂 天治から生体反応を感じない。今度こそ、Mission completeだ。>

 

「……あぁ。」

 

遂にゴルドドライブを倒したダークドライブ。

ダークドライブは勝利を確信した後ドクターの腰に付いてる黒いドライブドライバーに目を付け、一種のデータ保存庫でもあるゴルドドライブならもしかしたら他の転生者のデータも入ってるのではと思いベルトを回収しようとするが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<< EXPLOSION NOW! >>

 

 

ドォォォォンッ!!!

 

 

「グゥッ!?」

 

ドクターの傍に魔方陣が現れた矢先、激しい爆発が起こり爆発の影響で吹き飛ばされるダークドライブ。

 

このタイミングで、先程の音声からこんな事をするのは一人しかいないとダークドライブの頭には既に犯人が分かっていた。

 

「ソーサラー!」

 

「フフフ、お久しぶりです。仮面ライダー君。」

 

ソーサラーは丁寧にダークドライブへ頭を下げ、死体となった仲間のドクターを塵も残らず消し飛ばした。

 

回収しようとしたベルトもソーサラーの手に無にされてしまった事に舌打ちするがそれよりも最悪なのはこのタイミングで新手の敵が来てしまった事が何よりの悪い知らせだった。

 

「まさか、死体とは言え仲間に手を掛けるとはな。」

 

「えぇ、私も非常に心が痛いですよ。ですが目的の為と考えればこれも必要な犠牲と言えるモノです。」

 

「目的、ね。そうまでして果たす目的ってどんな奴なんだよ?」

 

「ふむ、そうですねえ。此処で簡単に言いますと……世界を壊す。ですね。」

 

「ハッ!それまた随分お決まりの展開だな。」

 

「アナタからしたらそうでしょうが、少なくとも我々からしたら十分な目的ですよ。」

 

ソーサラーから聞いた目的を前に鼻で笑うダークドライブだが、対するソーサラーはそれを全く気にする様子はない。

これだけでダークドライブは分かった。向こうは本気で世界を壊す気だと。

 

「さて、私はそろそろ失礼させてもらいます。ドクターが居なくなったお蔭でやらなきゃいけない事が出来てしまいましたからね。」

 

<< TEREPORT NOW! >>

 

ソーサラーは此方に対して何も仕掛けずこの場から去った。

 

何も仕掛けて来なかったことに大きく息を吐くダークドライブ。正直言ってあのまま帰ってくれることを強く望んだのだ。

 

シフトネクストをブレスから外し、スイッチを押すと変身が解除される。

闘いが終わった解放感に頭からつま先まであった緊張感が一基解き放たれ

 

 

 

ドサッ

 

 

意識を失い後ろへ倒れた。

 

 

 

 

「オーイ!オイ、悠!大丈夫かよ!?オイ!」

 

<問題無い。所々新たに負傷したが命に別状はない、だが暫くは安静にした方がいいがね。>

 

「オワッ!?ベ、ベルトが喋ったぁ!?」

 

遠くから戦いを見ていた天龍が駆けつけるも説明するドライブドライバーに驚いてしまう天龍。

 

そんなやり取りのなか、意識の無い悠の顔はやり遂げた顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「参りましたねぇドクターがやられてしまうとは…。

まぁどさくさに紛れて何とかコレは回収できましたから何とかなるでしょう。」

 

大臣は手に持ったドクターの黒いドライブドライバーを手にアジトの長い廊下を歩いていく。

 

(このベルトにはドクターの今まで集めたデータやロイミュードの研究資料が入っている。

ましてや、自分のデータもね……。)

 

口角を上げながら、大臣はこれからの活動について考えながら目的の部屋に行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なーんで俺はまた病院のベットに居るんでしょうかねぇ?」

 

「…私の目を盗んで抜け出した罰だと思いなさい。」

 

悠は病院のベットで愚痴を言うも傍らで林檎を皮を剥いてる早霜から言われた言葉に何も言い返せなかった。

 

<まぁあれ程無茶な戦い方で治りかけの怪我も悪化させるのも当然の事だ、敵の組織も仲間が一人倒され暫く派手な動きは無いだろうからこれを機に休養を取るのが最適だろう。>

 

「そんなもんマッドドクターで治しちまえば…。」

 

<マッドドクターなら破損したバイラルコア達のケアとランブルダンプのメンテをしている。

特にダンプはキミが無茶に付き合わせてかなりの負荷を掛けているようだが?>

 

「……何も言えねぇ。」

 

シフトネクストを通じてドライブドライバーと会話してる光景は、端から見れば一人の男がミニカーと話してるように見えて何ともシュールな光景である。

 

<…あぁそうだ。一つ忘れていた事が…。>

 

「何さ?」

 

<私にはドライブドライバーに搭載されたAIデータと言うだけで正式な名称が決まっていないのだ。

だから使い手であるキミが名づけてくれないか?>

 

「名前ねぇ……じゃあ、クリムで…。」

 

「…それかいっその事シンプルにベルトさんって言うのはどうでしょう?」

 

<クリム…ベルトさん……何故だろうか、後者は安直な名前なのに何処か妙に響きが良く聞こえる…。>

 

(…アイツ、コイツの人格データをクリム・スタインベルトを元に造りやがったな…。)

 

悠と早霜が提案した名前の反応からドライブドライバーの製造者である上司のやり方に少し頭を抱えた。

 

<まぁいいさ。初戦からとんでもない使い方だったが、これからよろしく頼むよ悠。>

 

「……ま、此方こそよろしく。」

 

 

 

 

 

病院の近くで停まってるネストライドロンの車内中央部に設置されてるベルトの顔には笑い顔が写っていた。

 








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