その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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お待たせしました!
ここ最近パソコンが調子悪くて中々投稿できる余裕がありませんでした。



それと、悲報。

ファイズで木場勇治を演じた泉 政行さんの死去。
とてもショックです。泉さんのご冥福この場を借りてお祈り申し上げます。


開幕

「っと、まだ終わってないな。」

 

結界の張られた学園を見ながら悠は言う。

あの場に居たリアス・グレモリーから引いた後ある程度の準備をして訪れたが、被害を収めるためか学園全体に結界が張られ、尚且つ門や裏門にも見張りがいるため直接入ることが出来ない状態なのだが。

 

「パーティーって言うんならそれなりのご馳走は期待してもいいよな?」

 

悠はマスターパスと一本のガイアメモリを持って結界の張られてる学園の中へ入ろうとしていた。

 

 

 

<<ZONE>>

 

 

 

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「どうした?サーゼクスの妹。ケルベロス相手に随分手こずってるようだが?」

 

「くっ!」

 

その頃学園ではコカビエルの放った数匹のケルベロス相手にリアス率いるグレモリー眷属たちは苦戦していた。

リアス達の先には協会から奪った二本とイリナ、ゼノヴィアから奪った合計四本のエクスカリバーをバルパーが一つにしようと術式を掛けている頃だった。

途中から別行動を取っていた祐斗とゼノヴィアも合流してケルベロスを相手しているがそれでも戦況は変わらずコカビエルはリアス達の実力に対しつまらないといった表情を見せる。

 

「つまらん、全く持ってつまらん。そっちには伝説の二天龍の一体が居るというのにこの体たらくとは、・・・そういえばあの時の小僧。

あれさえ来れば多少は・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<FULL CHARGE>>

 

コカビエルが何か言いかけた所で電子音声が鳴り響く。

次の瞬間、宙を舞う剣の刀身が光りながらリアス達の戦ってたケルベロス達を無残な肉塊へと変えていった。

刀身が戻っていくその先にはガオウガッシャーを振りかぶった牙王がコカビエルの元へ歩いて行く。

 

「ここか、パーティー会場は。」

 

「ア、アナタは。」

 

「・・まさか、武神鎧武?」

 

突如現れた牙王に疑問を抱くリアス達だがハルナは目の前の牙王がさっき出会った武神鎧武と推測する。

 

「へえ、よく分かったな。」

 

「アンタ、何しに来たの?今私達この町の存続が懸かった戦いをしてるんだけど?」

 

「パーティーに呼ばれたから来た。それだけだ。」

 

「お前ふざけんなよ!エクスカリバーを一本壊してその上パーティーだ?!

こっちはお前と違って必死で戦ってんだよ!」

 

「ふぅん、必死に戦ってあの犬コロに苦戦か。

俺が来てなかったらお前たちどうなってただろうな?」

 

「っく!」

 

ハルナの問いに答えた牙王の答えに怒る一誠だが牙王の言葉に何も言えなくなる。

牙王の言う通り自分たちがさっきまで苦戦してたケルベロス達を目の前の牙王が一瞬で倒さなかったらコカビエル以前に自分たちはやられてたかもしれない、そのイメージが脳裏に浮かんでしまったのだ。

 

それだけ言った牙王は一誠達から離れコカビエルの元へ近ずいて行く。

 

「来てやったぞ、お前の言うセレモニーパーティーに。」

 

「貴様、あの時の小僧か。

また随分と奇妙な姿だがあの数のケルベロスを一瞬で倒すとは。」

 

「俺としては全然喰い足りないんだがな、もっと豪華な料理は無いのか?」

 

「なに、そう急ぐことは無い。そろそろ出来上がる頃だ。」

 

コカビエルの視線の先には四本だったエクスカリバーが一本の剣に為っていたとこだった。

 

「出来たぞ。今有る四本を全て一つの形にすることが出来た。」

 

「ご苦労だったバルパー。さてご覧のとおり今最高の料理が出来上がった所だ。

フリード、振る舞って差し上げろ。」

 

「アイアイサー!さぁてとお兄さん。

この間のリベンジ前より強くなったエクスカリバーちゃんで倍返しさせてもらいやすよん!」

 

「待てフリード!お前の相手はこの僕が・・!。」

 

エクスカリバーを持ったフリードに祐斗が前に出ようとするが牙王は祐斗にガオウガッシャーを突きつける。

 

「どけ!僕はその剣を・・・仲間の仇を取らなきゃいけないんだ!」

 

「そんなのどうでもいい。たかが道具相手に憎悪を抱くお前の理由など。」

 

そう言うと牙王は祐斗に蹴りを入れ一誠達の元へ無理やり下げさせる。

一誠達は牙王を睨むが牙王はそんな事お構いなしにフリードと相対する。

 

「待たせたな。」

 

「いえいえ、こうしてアンタとまた殺しあえるってんなら構いやせんよ~。

あれからお兄さんと殺り合う事しか頭になかったから今オレっちスッゴク興奮して早くアンタを斬りたくて斬りたくて辛抱ならんのですよーーー!」

 

フリードは雄叫びに近い叫び声を上げながら牙王に斬りかかって来る。

ガオウガッシャーとエクスカリバーがぶつかり合い大きな剣戟音が響き渡り鍔迫り合いになる。

 

「コレコレェ!これっすよ!このビンビン感じる殺気がたまらんのですよ!」

 

鍔迫り合いの最中エクスカリバーが光を放つ。

牙王は剣を引いて距離を取り出方を見る、するとエクスカリバーの刀身が枝分かれに伸び、枝分かれした剣が触手の様に牙王に襲い掛かる。

 

牙王は剣を弾いたり避けたりするが防戦一方だった。

何とか反撃しようとマスターパスをベルトに翳す。

 

<<FULL CHARGE>>

 

刀身が離れ、牙王はタイラントクラッシュで剣を壊そうとガッシャーを振るうが枝分かれした剣が一本になり強い光を放ちながらタイラントクラッシュを弾き返した。

 

「あれは、・・擬態と破壊の力か!」

 

ゼノヴィアは先程使われた能力は自分たちが持っていたエクスカリバーの能力だと知る。

コカビエル達を追う際に返り討ちに遭い、持っていた二本のエクスカリバーを奪われイリナも傷を負わせてしまう失態に唇を噛んでいた。

 

「ぎゃははは!どうですかお兄さん!これがエクスカリバーの力ですよぉ!

あと二つほど能力があるみたいだがそんなん使わなくても余裕の余っちゃんですがな!

ホントはあの赤いのの姿の時に殺りたかったんですが、そろそろ首チョンパと行きますか!」

 

剣が枝分かれし牙王に再び剣先が向けられる。

 

「へえ、少しは喰い応えがありそうだ。」

 

<<FULL CHARGE>>

 

牙王も再びパスを翳し、ガッシャーにエネルギーを溜めながらフリードに向かって行く。

 

「ぎゃはははは!お兄さんトチ狂ったんですかぁ?!だったらお望み通りバラバラのズタズタにしてあげちゃいますよぉ!」

 

誰もが牙王の行動を自殺行為だと思った。

あの強化した剣でフリードを斬ると予測は出来るが、それでは破壊の力を持ってるエクスカリバーに弾かれるのがオチだと誰もが思った。

擬態で枝分かれした剣が破壊の力を帯びて牙王に斬りかかるも牙王は走るのをやめない。

誰もが牙王の無様な死に際が来ると疑わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<FULL CHARGE>>

 

牙王はパスをもう一度ベルトに翳しガッシャーのエネルギーを倍にする。

先程より纏う光が強くなったガオウガッシャーは枝分かれした剣を難なく砕いて行く。

そして距離が1mぐらいにまで詰められたフリードは剣を通常の形に戻し破壊の力を最大限に引き出して牙王に斬りかかる。

 

オーラエネルギーと光の力が激しくぶつかり合う。

エネルギーの余波が辺りを吹き飛ばすほどの威力を出し、ガッシャーとエクスカリバーは激しく火花を放ちながら打ち合う。

 

「こんのぉぉぉーーーー!」

 

「ウラァ!」

 

またしても鍔迫り合いになり、お互い一歩も引けを取らず力を押し付ける。

 

「ぎゃはははははは!お兄さん!やっぱアンタ最高だ!こんなにオレっちのハートが震えたのアンタが初めてだ!」

 

「そうかい、だがこれでシメだ。」

 

<<FULL CHARGE>>

 

牙王は三度目のフルチャージでガッシャーの威力をさらに上げる。

威力が上がったガッシャーはエクスカリバーを段々押していき遂に刀身に亀裂が走っていく。

 

「マジか!!マジでー!!四本に合わせたエクスカリバーなんですぞ!?それもまさか・・・!」

 

「マジだ!」

 

鍔迫り合いからガッシャーを押して弾き、無防備になってしまったフリードの持ってるエクスカリバーに渾身の上段を振り下ろす。

渾身の一撃を喰らったエクスカリバーは爆散し、フリードは爆発の衝撃をモロに喰らい吹き飛ばされた。

 

「ぎょええええええ!」

 

「ま、まさか。・・・エクスカリバーが・・・・私の人生を捧げた研究が。」

 

エクスカリバーが爆散した事実にバルパーは膝を着きぶつぶつとうわ言を言い。

この事に聖剣使いのゼノヴィアや復讐を誓った祐斗もこの現実が受け止められなかった。

 

「そんな、・・教会のエクスカリバーが破壊されたなんて。」

 

「僕は・・・僕は・・・・うあああああああ!」

 

余りの怒りに祐斗は牙王に斬りかかって行く。

祐斗の剣は牙王のガッシャーで受け止められるが祐斗は牙王を親を殺された様な目で睨んでいた。

 

「よくも・・よくも皆の仇を!

あれは僕が破壊しなきゃいけなかったものをお前が!」

 

「まだそんな事言ってんのか。何でも自分の思うように事が進むと思ったら大間違いなんだよ。

それにさっき街の存続が懸かった戦いだと言ったな?そんな大事な事よりお前の復讐を優先しろだとふざけた事抜かすつもりか?あァ?」

 

牙王に言われてなお剣を引かない祐斗、その時牙王に向かって何か向かってきたので牙王は祐斗を蹴り飛ばし後ろへ下がらせる。

次の瞬間、牙王の居た所は巨大な光の矢で包まれ爆発した。

 

祐斗は先程まで自分が居た所を唖然とした様子で眺め、あの時牙王が蹴ってなかったら自分はあの場で確実に死んでいたと冷や汗を流した。

 

「まさかエクスカリバーを破壊するとは大した奴だ。

しかし、わざわざそこの悪魔を助けるなど何とも愚かな結末よ。」

 

先程の攻撃を放ったコカビエルは牙王の居た所に憐みの目を向けて言う。

 

「ふん、折角のゲストもココで終いか。

仕方ない、おいそこの赤龍帝。

リアス・グレモリーに倍加した力を渡せ、それなら多少はこのオレを・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーGuoooooooooon!-

 

 

 

 

 

突如鳴り響いた咆哮にその場に居るものは皆視線を向ける。

 

咆哮が響いた所は先程コカビエルが光の矢を放った場所。

 

煙が晴れ段々と姿が見えるようになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程咆哮を上げた黒い龍ドラグブラッガーが何かを中心に飛び回っており、その中心には黒いボデイーに包まれた竜騎士、リュウガがコカビエルに向けて言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次はお前か?」

 

 

 

 

 

 

 

堕天使と竜騎士の戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、VSコカビエル

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