その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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「前回のあらすじ!
4つの場所で姿を現したアベル、BABEL、バグスターライダーを殲滅すべく現場に向かったオレ等であったが、拠点であるラボにアベルが急襲しかけてきやがった!
一体全体どうなる最新話!?」



「ハーイ!ココでまたまた質問コーナー!!
本編は結構ヤバイカンジだけど、ココでは何時ものノリでいっくよー!」

「何で一番ピンチのヤツが此処でもはしゃげるかね?」




「まず最初の質問!みんながこの世界に来て一番印象に残ったのは?」


「あー、もういいや、えーっと…。
……この髪が白くなった時の戦い、かね?」

「オレはそうだなぁ~、色々あったけど、やっぱ速吸ちゃんと付き合う事になったってのが一番かな!」

「…師との、祖父と立てた誓いを思い出せた時だな。」

「私は修学旅行の思い出かなぁ。アレから気持ちとか向き合い方とかガラリと変わったし。」

「アタシはレンジやハルナと!みんなとこうして会えた時の事今でも覚えてるよ!」


「そっか…じゃあ次に、将来の夢!聞いてみようかな!」


「夢ねぇ……ホントに夢語りだけど、孫に囲まれて死にたい、とか。」

「そうだなぁ…ゆくゆく速吸ちゃんと結婚とかして、悠兄さんや姉ちゃんとまたくっだんねぇ事で騒ぎてぇとか!」

「オレは…一本の剣でどこまで世界に通じるのか挑んでみたいな。」

「私は…速くこの戦いを終わらせて、平和に過ごしたい。」

「レンジとケッコンして、ずーっとイチャイチャする!!」


「そっかそっかぁ!うんうん!」

「なぁいい加減この質問コーナー何の意味があんのか聞かせて欲しんだけど?コッチはホンット忙しくて余計な事付き合ってやれねぇんだけど?」

「いやぁねぇ…最後の思い出にみんなの事知っておきたいなぁ、って。」

「は?……何言って…。」

「いやぁ、本当にキミ達と一緒に過ごせて、私はとても貴重な体験をしたよ。うん……












あぁ、ホントに、楽しかったなぁ…。」














 

 

 

魔神の振り下ろした凶刃が、白い戦士を両断する。

 

斬り捨てられた戦士は電子の塵となって消えては、数ある命を消費して蘇る。それが何度も、何度も繰り返され、戦士の心が折れるのを今か今かと心待ちにする魔人。

 

戦士は何度も立ち上がる。自身の力では到底敵わないと知っても。胸の内に灯す光を、唯一の希望を信じて、何度も立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<< カチドキ! >>

 

斬月の頭上に降りて来た黄緑色の重厚なアームズ。戦極ドライバーへセットする斬月のアームズチェンジを阻止すべくタイラントはドライバーのドラゴンエナジーロックシードをソニックアローへ。セイヴァーはカッティングブレードを二回倒しセイバーアローのリムと大橙丸の刀身に赤いエネルギーが纏わせる。

 

<< LOCK ON >>

<< ドラゴンフルーツエナジー! >>

 

<< ザクロオーレ! >>

<< ブラッドオレンジオーレ! >>

 

タイラントのソニックボレーと、セイヴァーの繰り出す二つの赤い斬撃が交差しながら斬月へ放たれる。

 

斬月がカッティングブレードを倒したと同時に頭から被るのと同じタイミングで二つの必殺技が直撃し、爆炎が立ち昇る。瞬く間に赤い炎が斬月を包み見えなくなる中、次の瞬間、燃え上がる炎を振り払い霧散する斬月の姿が。

 

<< カチドキアームズ! いざ出陣!エイ・エイ・オー! >>

 

 

ジンバーメロンアームズより更に強固な装甲を腰部より膝下まで纏われ、額も鍬形に加え日輪を思わせる様な金の輪が付いている。両手には炎を振り払って消したのに使った斬月のクレストが描かれたカチドキ旗を持っている。

 

悠が蓮司用に攻撃力と防御力を極限にまで底上げさせた仮面ライダー斬月・カチドキアームズ。炎が渦巻くなか堂々と姿を見せた。

 

「──参る。」

 

両手のカチドキ旗から新たな装備である火縄甜瓜DJ銃大剣モードを手に、タイラント、セイヴァーに向けて歩いていく斬月。

 

重厚なアームズを纏ってる所から、機敏に動けるタイプではないと察した二体は集中砲火と言う名の無数の矢を斬月に浴びせていく。

 

斬月は向かって来る光矢に対し、避ける動きもガードもせずただアームズで受けながら一歩一歩進んで行く。

纏ってるアームズが衝撃も熱も全て撥ね退けてくれながr向かって来る斬月に対し、タイラントとセイヴァーは戦法を変え、斬月に確実にダメージを与えるであろう一撃を直接叩き込むべく行動に移した。

 

<< ドラゴンフルーツエナジースパーキング! >>

 

<< ザクロスパーキング! >>

<< ブラッドオレンジスパーキング! >>

 

斬月に勝ってるであろう瞬発力を活かし間合いを一気に詰めて斬り掛かって行く。

 

三つの光刃が斬月のアームズを切り裂くべく振り下ろされた最大限の一撃。肩口から腰まで交差になるように斬られ、斬月の足が僅かに下がったが…。

 

「──大した耐久度だ。」

 

二つの必殺技を受けて体幹を崩されかけたが、極限にまで底上げした耐久性によって斬月事態にそこまでのダメージは入って無かった。

 

「ハァッ!!」

 

斬月は両手で持った大剣を横薙ぎに振るい、緑の軌跡を描いた一振りがタイラントとセイヴァーを吹き飛ばしていく。

 

胸に横一文字に刻み込まれた一撃が相当重い一撃で中々立ち上がってこないバグスターライダー達。この好機を逃さず、斬月はドライバーのカチドキロックシードをDJ銃へセットする。

 

<< LOCK ON >>

 

<< 一・十・百・千・万・億・兆! >>

 

刀身に纏う緑のエネルギーが巨大な剣を形成する。高々と掲げられた長大な大剣を握る手に自然と力を籠め、雄叫びと共に振るった。

 

 

<< 無量大数! >>

 

「セェェエエエヤァッ!!」

 

回転と共に振るわれた一振りはタイラントとセイヴァーの胴を両断。構成するデータが斬られた断面から血の様に噴き出た直後、二体のバグスターライダーは声を上げる事無く爆散。

 

敵の消滅を確認し、斬月は変身を解除。

 

「急がねば!ッ!!」

 

直ぐ様を踵を返し、蓮司は来た道を一目散に戻る為走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<< HYPER CAST OFF >>

 

「ハイパーキャストオフ!」

 

ガタックの思いに応え現れたパーフェクトゼクターのゼクターホーンを倒すと、ハイパーゼクターがガタックを進化させていく。

 

頭部の二本角が禍々しく巨大化し胸部の装甲も厚みを増して力強く見えるガタックの最強形態。

 

仮面ライダーガタックハイパーフォーム。進化したガタックを前にヘラクスとケタロスは、ベルトに手を掛けた。

 

<< CLOCK UP >>

<< CLOCK UP >>

 

ガタックより先にクロックアップを発動させて仕掛けに行くヘラクスとケタロスはブレスのゼクターを回転させ青白く光るクナイガンがガタックへ迫って行くが…。

 

 

<< HYPER CLOCK UP >>

 

 

ードォドォン!ー

 

ガタックの姿がヘラクスとケタロスの前から見えなくなったと同時に後ろに吹き飛ばされていく。

 

体をくの字にしながらゆっくりと吹き飛んでいくヘラクスとケタロスの背後に、胸部が金色に輝くハイパーガタックがいた。

クロックアップするヘラクス達よりも速く動けるハイパークロックアップの世界。ヘラクス達を殴り飛ばし背後に回り込めるほど速い今のガタックは、パーフェクトゼクターのゼクターホーンを倒す。

 

<< MAXIMUM RIDER POWER >>

<< ONE・TWO・THREE >>

 

「ハイパーキック!」

 

<< RIDER KICK >>

 

「ウオォォリャアッ!!」

 

ガタックゼクターとハイパーゼクターから流れるタキオン粒子が頭部の角に集まり、角の輝きが限界に達すると粒子はガタックの右足に。

ハイパーゼクターの力によって強化されたハイパーキック。渾身の回し蹴りはヘラクスとケタロス、二体のライダーを纏めて爆散し塵と化した。

 

<< HYPER CLOCK OVER >>

 

「よし!コッチは片付いた!このまま一気に──ッ!」

 

<< HYPER CLOCK UP >>

 

ガタックはもう一度ハイパークロックアップを発動させ、その場から姿を消していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シャアァァラアアアッ!!!───」

 

一方のエグゼイドは、BABELの三人を相手にムテキの名に恥じない無双っぷりを見せていた。

 

近接格闘に長けたコーカサスの拳と打ち合って打ち負かす程、高火力の魔法を操るソーサラーの魔法を片手で振り払い一蹴する程。

 

そして時を自在に操るクロノスでさえも…。

 

 

<< PAUSE >>

 

「ハアアアッ!!!」

 

「ッ!──やっぱりポーズは通じないのか!」

 

クロノス以外の全てが停止するポーズの世界にムテキのエグゼイドが入り込んだ。

 

拳を突き出すエグゼイドに対しクロノスはチェーンソーモードのバグヴァイザーⅡを駆使して渡り合って行く。

クロノスはポーズだけでなく、時間経過の度に防御力が上がっていくアーマーと攻撃する度に威力を増していくグローブとシューズ。そしてこれまでエグゼイドの戦闘データを駆使する事で戦えていたが、それでも戦況はエグゼイドに傾いたままだった。

 

拳と鋸が衝突し合い激しく火花と音が起こる喧騒の中で、エグゼイドはクロノスに叫んだ。

 

「アンタ達ねぇ!!あんだけ世界を壊してやるだ何だ言っておいて、今じゃあアベルの言いなりになり下がって!

アンタ、プライドとか意地とか無いワケ!?」

 

「ッ!──煩いッ!!」

 

感情を乗せて突き出した鋸がエグゼイドの胸部を炸裂するも、強固なアーマーのお陰でダメージが入らず後退するだけが、クロノスの怒涛の勢いによる猛攻にエグゼイドが押され出していった。

 

「その力を手にして、私に説教垂れるほど偉くなったつもりかッ!

お前の様な小娘如きにッ、どやかく言う権利があるものかぁ!!」

 

「うぅ…ッ!」

 

一心不乱に振り回す鋸の猛攻にダメージは貰って無いものの、クロノスの勢いに呑まれ反撃する猶予を奪われエグゼイドに僅かな焦りが。

 

「ココに来るまでのうのうと生きていたヤツがッ!人の持つ醜い欲を知らない凡人がッ、私を語るなぁぁッ!!」

 

「うッ!?」

 

クロノスの前蹴りがエグゼイドの腹部に炸裂。後退するエグゼイドに追撃を仕掛けに前に出るが…。

 

<< ガシャコンキースラッシャー! >>

 

「ハァッ!!」

 

「グゥッ!?──」

 

再びコールしたガシャコンキースラッシャーを手に突き出すと、剣の切っ先が向かって来たクロノスの胸部へ突き刺すと、そのまま横に薙ぎ払い、クロノスに斬り付けた。

 

「アンタがどんな人生歩んで来たかは知らないけど…!大人ってのはね!どんなにイヤな事あっても、目を背けないで向き合っていかなきゃいけないのよ!

アンタ等みたいに、世界を壊すだ何だ言って逃げてるヤツ等なんかに──」

 

<< キメワザ! >>

 

「絶対負けない!」

 

 

「ッ!!───舐めるなァァッ!!」

 

<< キメワザ! >>

 

 

「「ハァッ!!──」」

 

 

<< HYPER CRITICAL SPARKING!!! >>

 

<< CRITICAL CREWS-AID! >>

 

同時に上に跳んだエグゼイドとクロノス。強い思いを込めた空中で二人の繰り出すライダーキックが衝突し合い、余波が一瞬空気を揺らすがポーズの世界によって止まる。

 

 

「ハァアアアアッ!!───ハァッ!!」

 

「グッ!?───グァァァアアアッ!!」

 

<< Re・START >>

 

繰り出されたキックのせめぎ合いの有したのはエグゼイドであった。エグゼイドのキックを浴び変身解除された番堂が地面に倒れる。

 

「ゥゥッ…!私の、クロノスが…ッ!」

 

「速く戻らないと、神太郎さん!」

 

エグゼイドは番堂にトドメを刺すよりも一刻速く神太郎の元に行く事を選び、その場を足早に立ち去っていく。

 

倒れて顔を上げる番堂は、自分を放って去って行くエグゼイドの背中を睨み付けた。

 

その瞳に宿っていたのは、純粋に悔しいという想い。音が鳴りそうな程拳を握り締める番堂は外れて地面に落ちたガシャットとバグヴァイザーⅡに手を伸ばした。

 

「まだだ!!まだ私はッ、負けて無い…!私の頭脳を!野望は!!誰にも負けてなるモノかァァァァァッ!!!」

 

自らの心情を口に手を伸ばした番堂。その手がヴァイザーに触れた途端、ロイミュードである番堂の体が黄金に輝き、触れているガシャットも緑色の光り辺り一面を瞬く間に包まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残るディケイドとゲムデウスの激闘、ディケイドと戦ってるゲムデウスの力はオリジナルに劣っているがそれでも上級怪人を軽く超える程の力を有しており、真・激情態となってるディケイドと接戦が繰り広げられると思っていたが、戦況は片方に大きく傾いていた。

 

 

<< HEY! FAIZ! >>

 

「オラァッ!」

 

『ヌゥッ!?──ウアァァ!!』

 

ディケイドが地面を奔らせる様に振り上げたヘイセイバーから放たれた深紅の光がゲムデウスを捕らえ拘束すると、一目散に駆け出し赤く光る刀身をゲムデウスに振るった。

 

<< FAIZ! DUAL TIME BREAK! >>

 

「オラァァッ!!」

 

『ッ!!──』

 

袈裟懸け、切り返しの二連撃。ゲムデウスは盾であるデウスランパードを前に出し斬撃を受け止めるが、フォトンブラッドを纏った斬撃に盾が耐え切れず灰となる。

 

「ハァッ!──」

 

『グッ!!──このッ!!』

 

一旦ディケイドと距離を取ったゲムデウス。ゲムデウスはサジタリウスゾディアーツの矢でディケイドにダメージを与えようとサジタリウスの力を引き出そうとするが…。

 

<< HEY! DEN-O! >>

<< DEN-O! DUAL TIME BREAK! >>

 

「やらせっかァ!!」

 

『グァッ!?』

 

オーラエネルギーで生成された刀身が飛び出し、怪人の力を引き出そうとするゲムデウスの行動を阻害するように、腹部を抉るように斬った。

 

『このッ、また…!』

 

思い通りにいかない戦いに苛立つゲムデウス。先程からずっとこの流れ。ゲムデウスが次の手を考えいざ実行しようとする直前にディケイドがそれらを中断せざる得ない攻撃を仕掛けて来ているのだ。

 

一度や二度ならただの偶然かと思うも、立て続けに起こる事象となってるならばまさかとゲムデウスは思った。ディケイドが一体、何を見て攻撃しているのか。

 

『お前、まさかボクの動きを…!』

 

「あー、気付いた?何か知んねぇけど──見えてるぞ、お前の未来。」

 

『ッ!!』

 

先程からディケイドの脳裏に浮かんでくるビジョン。それがゲムデウスの未来の動きだと知っては、コレがダークドライブのタイプフューチャーによる予測演算かと思っていたが、ディケイドはコレをジオウⅡによる未来予知とは知る由も無く使っていたのだ。

 

『未来を知った所で…!!』

 

「ッ!──させっか!」

 

次の未来が見えたディケイドはガンモードにしたライドブッカーを構え発射。ゲムデウスの振り上げたデウスラッシャーを持つ手を撃ち抜きゲムデウスを無手の状態にすると、ディケイドはライドブッカーをソードモードにしヘイセイバーの二刀流となった。

 

「パチモンにかまけるヒマなんざねぇ!!」

 

<< FAINAL ATTCK RIDE──De.De.De.DECADE! >>

 

<< HEY! DECADE! >>

 

ディケイドの前にゲムデウスに向かって立ち並ぶクレストと”ディケイド”という文字が書かれたゲート、計20枚を潜っていくと段々と光を纏いながら加速していき、金とマゼンダに輝く二本の剣がゲムデウスに振るわれた。

 

<< DECADE! DUAL TIME BREAK! >>

 

「セェアアアッ!!」

 

『グァァッ!ガアアアッ!!!』

 

袈裟懸けからの回転を加えた横薙ぎ。4つの斬撃を浴び体から電流が流れるゲムデウスは、自分の敗北を知ると不敵に笑いだした。

 

『フ、フハハハハハ…スゴイねぇ、まさかこんなあっさりやられるとは思って無かったよ……でも、もう遅いよ、オリジナルは、今頃……──』

 

ゲムデウスは最後まで口に出来ず爆散。ディケイドは既に目の前のゲムデウスに目もくれず拠点である自宅にクロックアップを発動して向かっていた。

 

ゲムデウスが言ってた事が耳に入らない位、後ろで派手な炎が立ち昇ってる事など気付かない位に焦燥しながら足を動かしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

汗が伝って地面に落ちる程、肩で息をするほど肺を酷使したライダーズを待ち構えてたのは、安息を齎す我が家が倒壊した光景と、その跡地に立つ二つの影。

 

変身が強制解除されグッタリと腕が垂れる神太郎の首を掴むアベル。

 

「さぁカイン、そろそろ一つに戻ろう♪──ッ!」

 

「がッ!!──」

 

アベルが首を掴んで持ち上げてる神太郎の胸に、妖しげに光るその手を突き刺した。

 

「ッ!」

 

「おやっさん!」

 

「ゲンム!」

 

「あぁ…ッ!」

 

「ダメェ!!」

 

 

「かッ、あ、ぁぁぁ……。」

 

唖然と立ち尽くしていた5人が目の前の光景に意識を取り戻し一斉に駆けだす。

 

神太郎を貫いてるアベルの手が脈動するかのように神太郎から何かを吸い取っているようであり、その証拠に地に着いてない神太郎の足先から徐々に薄くなっている。

 

時間が経つ事に満たされていく快感から笑みが止まらないアベル。

 

悠達がアベルを止めるべく走るも、神太郎の体はもう下半身が消えている。

 

体がもう頭を残ってない神太郎は決死の表情で此方に向かって来る悠達に向けて──た直後…跡形も無く消えていった。

 

それを見て悠達5人は自身の目を疑った。目の前の現状が、悠や蓮司ですら受け入れられない現実にウソであって欲しいと。

 

そんな5人を他所に神太郎を消滅したアベルは、地面に落ちているゲーマドライバー、神太郎が使っていたのを拾いそのまま自身の腹部に装着。

 

そして懐からブランクのデュアルガシャットを取り出し、そのままドライバーへ挿し込んだ。

 

<< ガッシャット! >>

 

「感じる!欠けていたモノが完全にボクの中にあるのを!!これでボクは完璧な存在!…神となったッ!!

今こそその力の本領の発揮する時!!ーーぬうぅんッ!!」

 

アベルの全身から吹き出た黒いモヤのようなモノがドライバーに挿さってるガシャットに集まっていく。その様はまるで、ハルナとウラナがガシャットを生み出す光景と同じであった。

 

暫くしてモヤが全てガシャットに吸い込まれていくと、ガシャットが独りでに飛び出しアベルがソレを掴み取る。

 

すると銀色のガシャットが黒へ。形状もハルナの持つマキシマムマイティXと同じなり、アベルはその仕上がりを見て更に笑みが高まった。

 

「フハハハハハ、ブェァアッハッハッハッハッハッハッハッハ!!

コレが神の力!!コレでもう誰もボクを止められない!!神であろうとも!!ダァァァッッハッハッハッハッハッハッハァッ!!!」

 

 

 

<< GOD MAXIMUM MIGHTY X >>

 

 

 





令和初ライダーが悪堕ちとか、マジかよ…。

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