その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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「前回のあらすじ!
ハイパームテキのその圧倒的な力を見せ付けたエグゼイド!俺も剣バカの助力あってオルタナティブを撃破し、俺等は勢いに乗りつつあったtって時に突然凪沙ちゃんが家に押しかけて来た!一体何が起きた!?」

「今日はみんなをよく知る為の質問コーナー、始めるよー!
先ずは特異な教科!」

「なんか急に始まったし…。えー、あえて言うなら化学。」

「オレ体育!」

「歴史。」

「私は…文系?」

「アタシ勉強キラーイ!」



「それじゃあ次は、好きな音楽のジャンル!」


「リラックス効果のあるやつ。主に安眠系。」

「ロックかJ-POP!」

「琴と三味を聞いたり引いたりしている。」

「アニソンとゲームBGM。」

「アニソンとアイドルの歌!」



「じゃあ次は休日の過ごし方!」


「寝るかバイクの整備とツーリング。」

「食べ歩き!」

「鍛練か楽器を弾く。」

「んー、ウィンドウショッピングかネットサーフィン。」

「ゲーム!」



「それじゃあ次は…!」

「もうキリが無いから本編いくぞ!」







写真

 

 

 

 

ハルナのハイパームテキエグゼイドへの変身を遂げてからの圧勝から一日経った今日この日。

 

新たなる戦力を得て活路を見出して来た悠達の元に突然やって来たのは大荷物を持った凪沙だった。

彼女の様子から見て何か起きた事は明らかであったので、全員がリビングに集まって対面のソファーに座る凪沙から詳しい事情を聞いて見た所以下の様な事情があったという…。

 

 

「えーっとつまり…買い物から帰って来たら、冷凍庫の限定品アイスを食べている兄貴と遭遇した…と。」

 

「うん…。」

 

悠の要約に頷く凪沙。

 

「しかもそのアイスが限定品の希少で、買うのに苦労したから当然ケンカした…と。」

 

「うんうん…。」

 

ハルナの要約に二度頷く凪沙。

 

「んで、エスカレートしてく内に古城センパイがうっかり癇に障る一言言った…と。」

 

「うん!うんうん!」

 

秋の要約に涙目になって頷く凪沙。

 

「それで今に至る。という事ですか。」

 

「そうなんですよぉ!!」

 

ラ・フォリアが要約を纏め終えた所で、凪沙の溜まってた欝憤を晴らすかの如くテーブルに身を乗り出して吐き出してきた。

 

「古城クンってば凪沙が重たい荷物持ってようやく帰ってきた時に限って、楽しみにとっておいたアイスを食べちゃって!凪沙のだから間違って食べないでね、ってあれほど言っておいたのに関わらず!!

ソレに加えて古城クン凪沙に対して何て言ったか分かります!?”コッチはお前と比べて苦労してるんだ”って!!

苦労って何!?いっつもご飯作ったり深森ちゃんとこ行ったり部活に行ってる凪沙に対して、古城クンは雪菜ちゃんに起こして貰ったり浅葱ちゃんに宿題見せて貰ったり!だらしなく過ごしてる古城クンと比べてどっちが苦労してるのって!!」

 

日頃の兄に対しての愚痴をこれでもかと口にする凪沙の勢いに若干押されつつも悠達は黙ってウンウンと頷きながら聞くだけ。

 

暫くして古城に対する愚痴を吐き続けた凪沙はやっと落ち着いたのか、乗り出してた体をソファーへと深く沈ませると両サイドに座っていた夏音とウラナが阿吽の呼吸で頭を撫でる。

 

「…それで、どうするの?」

 

「う~ん……まぁ取り敢えず、お泊り会的な扱いで、良いんじゃね?」

 

「悠兄さんなんだかんだで凪沙ちゃんに甘いよねぇ。」

 

「るっさい…吹雪、取り敢えず布団とか必要なの用意してあげな。」

 

「分かりました!」

 

「私もお手伝いします、でした。」

 

「凪沙ちゃん泊まってくの?…なら今日はみんなで一緒の部屋に寝ようっぽい!」

 

「パジャマパーティーだね!なんだか修学旅行みたいにゃしぃ!」

 

「じゃあお菓子用意しようよ!ね!いいでしょユウ!!」

 

「…太っても自己責任な。」

 

「やったー!」

 

ウラナを含めた中学生組が盛り上がる中、散々愚痴を吐き出して冷静になった凪沙はその場任せの勢いで勝手に上がり込んだ上に世話になる事に対して申し訳なさそうに表情を曇らせるが、当の悠達はこれといって気にした様子などこれっぽっちも見せなかった。

 

「暁からは俺が言っといてやるから、今日は羽休めのつもりで居ていいよ。」

 

「そそ、オレ的に賑やかな方が嬉しいし!」

 

「ウラナの相手に疲れるかもしれないけど、この機会にあの子と仲良くなってあげてね。」

 

「…うん!みんなありがとう!

あ、でも夕飯の手伝い位はしますよ!せめてものお礼という事で!」

 

「それじゃあお願いしましょうか。料理上手な凪沙なら安心して任せられますし。」

 

「はい!どんと任せて下さいね!」

 

そう言って凪沙はラ・フォリアと共に台所へと向かったのを見届けた悠は、隠してた携帯を取り出した。画面には通話中の文字が出てるソレをスピーカーにして口元まで持っていく。

 

「そういう事だから、今日はコッチで泊めるけど別に良いよな?」

 

『…あぁ。悪いな、そっちも大変だってのに変に巻き込んで…。』

 

「ダメじゃんセンパ~イ。凪沙ちゃん思春期真っ只中なんだから言葉気を付けないと~。」

 

「どうして止めなかったの?その場にいたんでしょ?」

 

『いやぁ、行くにしても姫柊の部屋か浅葱か友達の所だとばかり思ってて…でも実際どの家にも行ってないって聞いたから、焦って…。』

 

「そしたらココってワケだ…まぁともあれ、そっちも言った通りコッチは今大変だから、そんな長居させたくないからさっさと仲直りする方法考えて実行してよ。コッチはコッチでなんとかするから。」

 

『あぁ、そうするよ。凪沙の方は任せたぞ!じゃ…──。』

 

通話を終えて携帯をしまう悠に対し、ハルナは先程の会話で気になった点について聞き出す。

 

「灰原君、さっき言ってた大変、って?」

 

「そうだよ、コッチは姉ちゃんのムテキがあんだし、そんな前程切羽詰まってる状況じゃ…。」

 

「…あぁ。」

 

二人の疑問に答えるべくソファーから立ち上がって振り返る。その目には只ならぬ雰囲気を纏っていた事に二人は思わず固唾の呑んでしまう。

 

「恐らく…いや、高確率で、最後の戦いが始まる筈だ。」

 

「ッ!」

 

「最後の、戦い…。」

 

「あぁ。こっちはムテキとディケイドの力で、向こうとの差はほぼイーブンと言って良い。

番堂はともかくアベルは愉快犯みたいに好き勝手してるが、ヤツには確固たる目的がある。今まで遊び感覚でけしかけて来たのはゲムデウスっつう絶対的なアドバンテージがあったから何時でも俺達を消せるつもりで居たんだ…昨日までは、な。」

 

ハルナとウラナが完成させたムテキガシャット。それが良くも悪くも戦況を大きく変える原因となっていた事に初めて気づかされた二人であった。

 

「そう近いうち向こうは塔を動かすかもしれん。今はまだ動かしてないという事は準備に時間が掛かるか、何か特別な条件が有るか。あるいは…。」

 

「あるいは…?」

 

「…もし、俺が向こうの立場なら……秋や剣バカにしてやったように、強化案を考える。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──間違いなくヤツは…アベルは更なる力を得る為に、──を狙うだろうな…。」

 

同時刻、ラボにて神太郎はアベルのこれから取るであろう行動について、自らの考えの内をクリムに明かしていた。

 

台座に載せられたクリムは唖然とするが、当の神太郎は確信があった。

 

「分かるさ。ヤツの考えそうな事くらい…アレは元々、”私”でもあったのだからね…。」

 

<…もし、アナタの考えが当たってアベルがそれを実現したら…。>

 

「…ハルナ君のムテキの力を持ってしても、此方が不利になってしまうだろうね…。」

 

<そんな……一体どうすれば…。>

 

「………いや、考えが有るんだ。その手を逆手に使った、唯一の逆転劇が───。」

 

神太郎の告げる唯一の逆転劇を聞かされたクリムは、驚愕の顔を映した。

 

<そんな!……そんな事をしたらアナタの存在が…!!>

 

「でもコレがヤツにとって一番有効になりうる手だ…上手くいけば、彼等が手を下さずに全てが終わるかもしれないんだ。」

 

<どうしてそこまで…。>

 

「決まってる、彼等が命懸けでこの世界を守ろうとしてるのに、私だけ何もしないなんてカッコ悪いじゃないか……それに、元々の原因は私にもある。

アベルの秘めた狂気に早く気付いて止めておけばこうはならなかった……コレは私にとってのケジメなのさ。」

 

<………。>

 

「さて、そうとなると早速行動に取り掛かるとしよう。クリム、手伝ってくれないか?」

 

 

 

 

 

 

 

時刻は夜。凪沙は悠に割り当てられた部屋の一室で吹雪達とウラナを含めた同年代組はパジャマパーティーを開催していた。

 

灰原宅へとやって来てからの凪沙の機嫌は最初の時と比べみるみる内に良くなっていった。普段よりも賑やかな場での食事にガレージの地下にあるドッグと言う名の大きな風呂に入り、その後は吹雪達と混ざって意中の相手である悠に髪を梳かして貰ったりなど至れり尽くせりの扱いを受けた為に古城に対する怒りなど最早忘れている模様。

 

同年代と夜遅くまでのガールズトークは華を咲かせ盛り上がるなか、凪沙は突然吹雪達に対してある質問を投げる。

 

「前から聞こうと思ってたけど…吹雪ちゃん達って、正直ゆーくんの事どう思ってるの?」

 

 

「え?」

 

「にゃ?」

 

「ぽい?」

 

「いやぁ、同じ職場の関係、って聞いてもいまいちピンと来なくて…上司と部下というより仲の良い兄妹みたい…。」

 

「あー…まぁ確かに私達もそういうカンジに接しちゃってる所は自覚あるかなぁ。」

 

「ムゥ…ユウはアタシにだけは厳しい!お菓子食べ過ぎるなとか!前出過ぎるなとか!!」

 

「そ、それはウラナちゃんを思っての行動ですよ。嫌いだから厳しくしてるんじゃ無い、でした。」

 

「アハハ。でも悠さんってホント面倒見がいいんだよねぇ、睦月の妹達も懐いちゃってるし。」

 

「あ~、でも江風はユウの事目の敵に見てるっぽい。川内姐さんを取られたー!って。」

 

「へぇ~…他にはどんな話があるの?」

 

「えーっとぉ…。」

 

 

 

 

 

「───私、色々知ってますよ?」

 

「「「「「「わぁぁぁぁッ!?!?!?」」」」」」

 

吹雪が自分以外の艦娘との印象的なエピソードを掘り出そうと思考していた最中、何処からかぬっと出て来た早霜に思わず悲鳴を上げる面々。

 

何故か寝間着姿の早霜は抱えていた大きなアルバムを中心に置いた。

 

「は、早霜ちゃん…何時から?」

 

「ずっと、ずぅ~~っと前からですよ?フフフフ。」

 

「び、びっくりした、でしたぁ…。」

 

「心臓、止まるかと思った…。」

 

「あ、相変わらずの神出鬼没…。」

 

「ぽいぃ~~…。」

 

急遽飛び入りで参加して来た早霜の登場に驚くなか、早霜は持って来たアルバムを開く。その中には、これまでの悠と艦娘達の一場面が撮られた写真がずらりと納まっていた。

 

「あれ?なんかこの前凪沙が見た時よりも増えて無い?」

 

「えぇ。アレから更に追加しましたので。」

 

「…というか、コレどうやって撮ってるの?青葉さんだって悠さん撮ろうとして、バレてプロレス技喰らったのに…。」

 

「フフフ……秘密、です♪」

 

幼いながらも妖艶に笑う早霜に苦笑いを浮かべるしか出来ない面々。一先ず視線を早霜からアルバムに目を移して話題を切り替える事にした。

 

「お~、ユウの髪が黒くて短い!」

 

「ッ…。」

 

「あ、そうか。ウラナちゃんはまだこの時居なかったんだね。」

 

「うん!どうしてそんなヘンな頭なのー?って聞いたら、イメチェンだって!

…でもなんであんな中途半端に白くしたんだろうねぇ~?」

 

「あ、あー!この写真前には無かったやつだよねー!?早霜ちゃんコレって?」

 

露骨に話題を変えた凪沙は咄嗟に一枚の写真を指差しながら早霜に聞いていく。

 

 

「あぁ、コレは───。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※スーパーでお買い物~暁型と~

 

 

 

「悠さん、今日は何を作るのです?」

 

「今日は青椒肉絲だ。」

 

「あ!あそこ特売やってるみたいよ!ちょっと見て来る!──ってぐぇ!?」

 

「こら一人で突っ走らない。前ソレやってはぐれたでしょうに…。

ってオイ響。カゴの中にウォッカ入れるな。俺未成年だから買えねぇんだぞ。」

 

「ちぇ、なら代わりにボルシチの材料を…。」

 

「いや作った事ねぇから…暁、こっそりピーマンを戻そうとするな。」

 

「ギクッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※壁ドン~最上型~

 

 

 

ードンッ!ー

 

「へぇあッ!?」

 

「最上……。」

 

「はわッ、はわわわわ…ッ!?」

 

「…こうして良く見るとカワイイじゃん、お前。」

 

「へぇぇぇぇぇッ!?!?!?………キュゥ…。」

 

「あ…おい、気絶したぞコイツ。」

 

「も、もがみん!?」

 

「お、思ったよりも破壊力あるのですね、壁ドンは…。」

 

「で?もういい?俺寝たいんですけど…。」

 

「まだですわ!次はこの、あすなろ抱きで甘い台詞を囁くシーンをお願いしますわ!」

 

「え~?」

 

「すみません、三隈の我儘に付き合わせて…。」

 

「まさか実演させるまで少女マンガにハマちゃったとはねぇ~。」

 

「だって実際にどんなものか気になるではありませんか!取り敢えず最上が気絶してるので、鈴谷がやってくださいまし!」

 

「えぇッ!?」

 

「あ、コレ鈴谷も気絶する流れですわね…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※たかいたかい~睦月型~

 

 

「オラたかいたかぁーーいッ!!」

 

「うわぁ~~ッ!!」

 

 

ー推定飛距離 約10mー

 

「…………っとキャッチ!」

 

「アハハハ!もう一回!」

 

「ズルいよ皐月!次は水無月の番だよ!」

 

「フミも~!」

 

「うーちゃんも空飛びたいぴょん!」

 

「……私も。」

 

「私も!」

 

「菊月も!」

 

「あ…わ、わたしも…!」

 

「ハイハイ順番順番…。」

 

「ふぁ~~…人気者だねぇ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※日本の味~金剛・ウォースパイト・アークロワイヤル~

 

 

「ぶふぅッ!?」

 

「酸っぱい!」

 

「Oh~、梅干しにそこまでのリアクションとは、マダマダですネ~!」

 

「…余裕そうに振舞ってるけど、お前の食ってるソレ、はちみつ漬けだからな。」

 

「え…。」

 

「こっちが二人が食った一般的な梅干し…食ってみ?」

 

「そ、ソウなんですか~、まぁ梅干し位……ッ!?No~~~!!」

 

「す、すまないがそっちのはちみつの方くれないか?」

 

「わ、私も…。」

 

「ハイよ…なんか、海外組が入った時のお決まりになっちまったな、梅干し…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※苦手克服~潜水艦~

 

 

「………イヤだ。」

 

「そんな事言わずに来るでち!」

 

「手取り足取り教えてあげるの~!そうすれば泳ぐことが大好きになるの~!」

 

「…絶対ヤダァ!」

 

「あ、逃げた!!」

 

「捕まえろー!」

 

「ッ!!……ぐおおおおおおッ!!!」

 

「壁にしがみついた!?」

 

「引っ張れー!」

 

「うおぉぉぉぉぉッ!!」

 

「ダメだ!全員で引っ張てるのに全然動かねぇ!」

 

「そんなに水が怖いの?」

 

「放すもんか!絶対に放すもんかァ!!うおぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──あの時の悠さん、可愛かったなぁ…ウフフフ。」

 

「これパッと見すごいシュールな画だよね、水着姿の女の子達に引っ張られるって…この後どうなったの?」

 

「58さん達が根負けする形で終わりました。」

 

「か、艦娘10人相手に力勝負で勝つって…。」

 

改めて悠の規格外の存在力を痛感した面々。アルバムのページを進めていくと、思い掛けない画が出て来た事に一同目を見開いた。

 

「早霜ちゃん!コレ!!」

 

「えぇ。悠さん達のお仕事時の写真です。」

 

これまでの写真とは打って変わり、写っていたのは悠が変身する仮面ライダーの写真があった。悠だけでなく、この場に居るウラナを含めたチームの分まで全部。

 

「…ねぇ早霜ちゃん。本当にコレ、どうやって撮ってるの?結構近い所からのアングルとか沢山あるんだけど?」

 

「フフフフフフ……ちなみにコレが渾身のベストショットです。」

 

(((((はぐらかした!)))))

 

早霜が指差した一枚の写真。クリスマスの時、ライダーズが揃って変身し立ち向かって行こうとする姿をバッチリ捕らえたその出来栄えは確かにプロと言っても過言でないベストショットだった。

 

「あーーッ!!これアタシ写って無いーー!!」

 

「まぁハルナさんの中に入っていますから、ある意味写ってますよ?」

 

その場に居た当事者(?)のみで盛り上がってる微妙な空気になってしまい付いていけなくなった他の五人は、了承を得てライダーの写ってるページから進めると、そこに写っていたのは…。

 

 

「あ、コレ…」

 

「コレは最近のですね。吹雪さん達や夏音さんも写ってますよ。」

 

 

写っていたのはここ最近の日常風景が沢山撮られてる写真がズラリと納まっているページ。

 

悠と蓮司が腕相撲する写真。秋とウラナと夕立がゲームしてる写真。ラ・フォリア、ハルナ、夏音、吹雪、睦月が台所で食事の支度してる場面などのありふれた日常が写されたページだった。

 

「あ、コレ覚えてる!悠さんと蓮司さんがお饅頭取り合って腕相撲したんだけど、それを秋さんが食べちゃったヤツだよね!」

 

「それで秋さんが両側から腕固め喰らってる時の悲鳴は凄かったよね…。」

 

「あの時はホントびっくりした、でしたね。お皿落とし掛けたです…。」

 

「あの後三人を正座させたハルナの気迫もスゴかったっぽい!」

 

「アハハハ!……なんか、こうして聞いてくと今でも信じられないよね。ウラナちゃんやゆーくん達が命懸けの戦いをしてるって。」

 

「ふふん!アタシとハルナが居ればもう勝ったもどーぜんだもんね!みーんなケチョンケチョンにしてやるんだから!」

 

「「「「「お~~!!」」」」」

 

「それでね~、戦いが終わったらアタシレンジとケッコンして~、一緒に住んで~、一生イチャイチャしながら生きて…。」

 

「ウラナちゃん!それ、聞き方によっちゃ死亡フラグだからその辺にして!!凄くピンクな空気出してるけどフラグ立っちゃうから!!」

 

こうした盛り上がりを見せつつ、夜は更けていった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──さぁ~て、なんか予想外のが来ちゃったけど、コッチだって黙って調子付かせる気は無いよ?」

 

バベルの塔。頂上部に闇に包まれた街を見下ろすアベル。

 

その背後には配下であるBABELの三人。コーカサス、ソーサラー。そしてクロノス。

 

更にはアベルが生み出した四体のバグスターライダー。正にこれから大一番を仕掛ける気のアベルの姿が変わり、ゲムデウスとなる。

 

『待ってろよ、カイン…今行くぞ!』

 

 

 

 

 

 





そろそろラストスパートを仕掛けようと思います。

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