俺達チームライダーズ、ていうか桜井は、アナザーライダーの力でわいせつ行為をする兵藤達にお灸を添えるべく中途半端にフルボッコ!そして俺は謎のイライラを解消すべく兵藤に八つ当たり!
一体どうなる最新話!?」
「にしてもこの物語映像じゃないから仕方ないけど、やっぱ始まる前はOPとかの歌が欲しいよね~。気分盛り上がる為にさ!」
「最近のアーティスト豪華だからなぁ、頼むとしたらギャラが相当…。」
「こういう時も金銭考えんのね悠兄さんは…。」
「ハイハーイ!そういう時こそ艦隊のアイドル那珂ちゃんの出番だよお義兄ちゃん!私が気分アゲアゲな歌唄ってみせるよ!」
「アイドルかぁ、なんか、違うなぁ。」
「やっぱライダーの曲はロックで踊れて紅白にも出る位の人気なきゃねぇ。」
「求められる理想が強すぎる!」
*注意
今話の後書きに大事なお知らせがありますので、もしよろしければ最後まで見て下さい。
採石所にて繰り広げられてる激闘。
悠達ライダーズと、一誠達アナザーライダーの繰り広げる戦いの様子を、アベルは重機の上に腰を掛け、吞気にポップコーンを食べながらスポーツ観戦の如く眺めていた。
「う~~ん。試しに買ってみたけどやっぱカレー味じゃなくてオーソドックスな塩味にすればよかったかなぁ……お前ならどっち?」
「私はキャラメル派だね。」
アベルの何気ない質問に答える神太郎。アベルの元に歩み寄る彼の腹部には、ゲーマドライバーが巻かれていた。
「止めとけばー?ボクはただ見てるだけ、それにお前のライフだって数に限りがあるんだし。」
「彼等が戦ってる中で私だけ何もしないっていうのがイヤなだけさ。お前の意見を聞く気は無い。」
一行に引く気配のない神太郎に、アベルは溜息を吐いた後、ポップコーンを投げ捨てた。
「ふーん。そんなにゲムデウスのデータが欲しいんだ…まぁいいや。どうせデータを取ったって、勝てる見込み何てゼロなんだし。」
「そのまま調子に乗っているんだな。その方が、ボロが出やすい。」
<< MIGHTY ACTION X >>
<< DANGEROUS ZOMBIE >>
「余裕だよ。勝者…いや、神の、ね♪」
「おらどうしたァ!?どうしたどうしたどうしたゴラ゛ァ!!これで本気かァ!えぇッ!?」
『グッ…!グァァッ!!クソッ、がァ!!』
アナザーリュウガは自身の懐にピッタリと張り付き、両手に小型のパイルバンカーらしき可変武器・ツインブレイカーを身に着けたディケイドの猛攻撃に悪戦苦闘を強いられていた。
右腕を変えるヒマも、満足に青龍刀を振るう事が出来ず高速回転してるパイルが当たるたび身を削られるような痛みを味わうアナザーリュウガ。
ディケイドの勢いに押され一方的に嬲られるが、意を決してディケイドの攻撃をダメージ覚悟で受け黒炎を纏った右のストレートを叩き込む。
「ガッ…!」
『フゥーッ!フゥゥゥーッ!!調子に乗ってんじゃあねえぇぇエエエエエエッ!!』
<< BEAM MODE! >>
「そりゃお前だろう、がッ!」
『ッ!!───グァァァアアッ!!』
追撃を仕掛けるアナザーリュウガに、ディケイドは左手のツインブレイカーを変形させ二つの銃口が着いたビームモードへ。
接近してくるアナザーリュウガにビーム弾を連射。遠距離攻撃が出来る武器だと思って無かったのかアナザーリュウガは反応出来ずにビーム弾が全て命中する。
『グァァ…ッ!汚ねぇぞテメェ…!!』
「何を今更言ってやがんだ、ボケが!」
ディケイドが取り出したのは、様々な有機物と無機物の成分が収められたボトルのアイテム、フルボトルを取り出すと左右のツインブレイカーに二本づつ装填した。
左手のビームモードのに、クジラと潜水艦のボトルを。
<< TWIN! >>
「俺は最低最悪の…。」
<< TWIN! >>
右手のアタックモードのに、カブトムシとトラのボトルを挿し込んだ。
「悪人だゴラ゛ァァァァァァァッ!!」
『ッ!死ねぇ!!』
「オ゛ゥラ゛ァァァァァァァッ!!」
<< TWIN FINISH! >>
アナザーリュウガの籠手から放たれる黒炎の息吹に対し、左手のツインブレイカーから放たれる水流が黒炎を押し返し、水流の中に紛れた魚雷と共にアナザーリュウガを後退させる。
『ガァァァアアアッ!!!』
「まだだァァァァアアッ!!」
<< TWIN BREAK! >>
『ウオォオオオッ!?』
「ウラァァッ!!」
アナザーリュウガの間合いに入ったディケイドは、右手のツインブレイカーがエネルギーでカブトムシの角を形成し、アナザーリュウガを上空へ投げ飛ばし、跳躍して宙に浮いた状態のアナザーリュウガに、トラの爪による爪撃を叩き込んだ。
『グァァァッ!!───グッ、グソォォォォォォォッ!!!ゴロスッ!!コロシテヤルゥゥゥゥッ!!ゼンブッ、ゼンブコロシテヤルゥゥゥゥゥッ!!!』
アナザーリュウガは大きく飛ばされ地面を転げ回り、ふらついた状態で立ち上がると様子が一変し狂気が表立った状態となった。
対しディケイドはツインブレイカーを外し、また新たに武器を召還する。
<< ライドヘイセイバー! >>
「出来ねぇよ。今のテメェ程度なんざに。」
『ウガァァァァァァッ!!!』
一方、アナザーダークカブトを相手に戦ってるガタックは、ガタックカリバーでアナザーダークカブトに斬り掛かりに行くが…。
「セェェリャ!!」
『ッ!──』
<< PUT ON… >>
「ッ!またそれか!──ガハッ!」
『バァッ!!』
<< CAST OFF… >>
「うわァァァッ!!」
アナザーダークカブトのマスクドフォームの鎧にカリバーの刃が通らず、カウンターの左ストレートを喰らった後キャストオフによって弾かれた鎧に追い打ちのダメージを負わされる。
先程からライダーフォームと防御中心のマスクドフォームを瞬時に切り替えて攻防を繰り広げるアナザーダークカブト。その厄介な所はガタックの様に切り替えの際予備動作のアクションが必要なく、本人の意のままに切り替えられる為どのタイミングでプットオンからキャストオフの範囲攻撃が来るか見極めづらいのだ。
それに引き換えマスクドフォームの弾力性のある重厚な鎧を前に、ガタックの攻撃が通じず今正に苦戦を強いられてる状態である。
吹き飛ばされた後、立ち上がるガタック。両手に持つガタックカリバーではあの重厚な鎧を切り裂く事は出来ない。
残された攻撃手段はライダーキックしかないが、自身が繰り出すと同時にアナザーダークカブトも同じ技を使って相打ちになるビジョンが脳裏に浮かんでくる。
悩むに悩み浮かんだ案は、相手より速く、アナザーダークカブトのクロックアップよりも速く動いて必殺技を叩き込む。
「仕方ねぇ、ホントはアベルとやる時用にとっときたかったが四の五の言ってられねぇか…勿体無いけど初披露だ!とくと目ん玉開けて見とけよ!───ッ!」
『ッ!?』
カリバーを投げ捨て、右手を頭上高く伸ばしたガタック。ガタックの行動に、アナザーダークカブトは警戒心を露わにする。
「来いッ!ハイパーゼクター!──。」
『ッ────?』
「───アレ?」
両者の間に冷たい風が吹いた。
「………来いッ、ハイパーゼクター!……んッ!…んッんんッ!!……なんでだよ!?」
『ウ゛ウ゛ゥゥ……ヴァッ!!』
<< CLOCK UP… >>
「あ、ちょっとタンマ…!──グァッ!」
ガタックはBABELとの決戦の際にコーカサスから奪い取っハイパーゼクターを呼び出そうとしたが、ハイパーゼクターはがったくの元に現れず。そんな隙をアナザーダークカブトは見逃す事は無く、クロックアップでガタックを四方八方から嬲っていった。
「ぐェッ!──イッテ~ッ!どういう事さ!?何で来ないのハイパーゼクター!」
「……何やってんだアイツ。」
『ラ゛ア゛ア゛ァァァァァァァッ!!!「うるせぇッ!」ガッ…!』
「ったくしょうがねぇなぁ──オイ秋!」
「へ?───うおッ!?ゆ、悠兄さん、コレ…!」
そんなガタックの様子を見ていたディケイドは呆れ気味に召喚した剣をガタックへと投げ渡す。
投げ渡された剣を見てガタックは興奮と驚きながら交互に剣とディケイドへ目を向けた。
その剣は本来なら高速を超えた神速の域に達する者だけが振るえる究極武器・パーフェクトゼクターをガタックは手にしていた。
「あまりにも情けなくて見てらんねぇんだよ、貸してやるからさっさとやれ!」
「悠兄さん…!
んもう!ホントそういうとこなんだから!このツンデレさんめ!!いよぉしッもう負ける気がしねぇ!!」
パーフェクトゼクターを手に自信が着いたガタック。パーフェクトゼクターの刀身が光りだすと、地中から蓮司のゼクターであるサソードゼクターが姿を現し、パーフェクトゼクターと合体した。
<< SASWORD POWER >>
<< HYPER SLASH! >>
「ウオォォリャッ!!」
『ッ!──』
<< PUT ON… >>
サソードゼクターの力を帯びた刀身で斬り掛かるガタック。アナザーダークカブトは咄嗟にプットオンで鎧を身に纏いガタックの斬撃をカリバー同様に防ぐが、それは悪手だった。
サソードゼクターの力を帯びた刀身、その正体はサソリの猛毒を光子に変換させたモノ。カリバー同様に重厚な鎧で受け止めてダメージを負う事は無かったが、アナザーダークカブトはサソードの毒に触れてしまった。
『…ッ!!ゥゥウッ!!ガッ、ガァァァァアアッ!!!』
「お次!」
毒に侵されもがき苦しむアナザーダークカブト。パーフェクトゼクターからサソードゼクターが離れると、剣の先端部にハチのゼクター、ザビーゼクター。
<< THEBEE POWER >>
<< HYPER STING! >>
「ハァァ───オラァッ!!」
『グァァァッ!!』
剣の切っ先がタキオン粒子で出来た槍となり、アナザーダークカブトへと突き刺さる。一点を狙った貫通力に、アナザーダークカブトの重厚な鎧に一つの穴が出来た。
「そんでシメ!」
<< GUN MODE >>
<< DRAKE POWER >>
ザビーゼクターが離れたパーフェクトゼクターを、銃形態のガンモードへ。そこへトンボのゼクター、ドレイクゼクターが合体し、銃口にエネルギーが集まる。
<< HYPER SHOOTING! >>
「ハッ!──」
『グゥッ!グゥゥゥゥゥゥッ!……グァァァアアアッ!!!』
「しゃあッ!!」
パーフェクトゼクターから発射された光弾は、先程のハイパースティングであけた穴に命中。あいた穴を中心にアナザーダークカブトの鎧にヒビが奔り、弾け飛んだ。キャストオフではなく、破壊された形で。
「これで丸裸だな!」
<< ONE・TWO・THREE >>
『ゥゥッ!……グゥッ!』
ガタックが必殺技を繰り出そうとしているのに気付くアナザーダークカブトだが、ハイパーシューティングのダメージとハイパースラッシュによって侵された毒の所為で思うように動けずにいた。
<< RIDER KICK! >>
「ライダーキック!───ウォリャァッ!!」
『グァァァアアッ!──うッ…。」
ガタックのライダーキックを喰らったアナザーダークカブトはダメージの許容量を超えて爆散。直後に気を失ってる元浜と地面に転がるアナザーダークカブトのウォッチに火花が奔り、小さな爆発を起こして砕け散った。
「フゥ。おやっさんの読み通りに倒せたな…ん?なんだコレ?」
アナザーダークカブトを撃破し、一息吐いたガタックは元浜の傍に落ちてるアイテムを拾う。
それはアナザーダークカブトを生み出したアナザーウォッチとよく似ているが、こちらのウォッチにはアナザーダークカブトではなく、仮面ライダーダークカブトの顔が描かれたモノだった。
「これって、悠兄さんのかな?…まいっか!後で渡せばイイし。」
「フッ!───ハァッ!!」
『ギャアァッ!!』
一方の斬月は、アナザー武神鎧武との剣術勝負では終始斬月が圧倒していた。
横薙ぎの一振りを喰らい血の代わりに火花を散らし吹き飛ぶアナザー武神鎧武。追撃を仕掛けるべく歩み寄る斬月だが、アナザー武神鎧武は倒れた体制のまま火縄銃を取り出し、斬月へ銃口を向けた。
「ッ!」
火を噴く鉄砲に、咄嗟にメロンディフェンダーで防御する斬月。連続で放たれる銃弾を盾で防ぐ中、アナザー武神鎧武は鉄砲を撃ちながら斬月へ肉薄し、大剣の一振りを浴びせる。
「クッ…!」
上段に振り下ろされた一撃はメロンディフェンダーで防いだが、勢いまでは防ぎきれず後退する斬月。
「鉄砲か…ならばコイツで!」
<< スイカ! >>
<< LOCK ON! >>
斬月はドライバーにメロンロックシードからスイカロックシードへ入れ替えると、斬月の背後に巨大なアームズ、スイカアームズがクラックから出現する。
<< ソイヤ! >>
<< スイカアームズ! 大玉・ビックバン! >>
「ハッ!──ッ!」
<< ヨロイモード! >>
背後のアームズに乗り込む形で装着されると、アームズが展開され人型のヨロイモードへ。両手にスイカ双刃刀を持ち手の真ん中から分離させ、双剣の様に持つ。
「参る──。」
『グゥゥッ!───ォォァァァァァアアアアアアアッ!!』
圧倒的に差のある体格差に負けじと雄叫びを上げながら鉄砲を放つアナザー武神鎧武。だがスイカアームズの鎧の前に対した効果の無い弾丸は軽い音を立てて弾けるばかり。
斬月は重い足音を立てながらゆっくりとアナザー武神鎧武に歩み寄っていく。
「──フンッ!」
『ゴァァァァァァァァァッ!!』
斬月の振るった振り上げの一撃は、アナザー武神鎧武を軽々と上空へ打ち上げた。
<< スイカスカッシュ! >>
「フゥゥゥ───セエェアアアッ!!」
『ガァァアアアアアッ!!───ぉおお…。」
両手に剣を構え、落ちて来るアナザー武神鎧武を待ち構える斬月。
そしてアナザー武神鎧武が自身の眼前に落ちて来たタイミングを見計い、両手の剣で滅多切りに切り刻み、アナザー武神鎧武は細切れとなって爆散した。
炎の中から落ちて来た松田の傍に落ちたアナザーウォッチは爆発を起こして砕け散る。
メロンアームズに戻った斬月は、松田の安否を確認すべく近づいた時、足下に当たった小さいアイテムを拾った。
手に持つウォッチには、アナザー武神鎧武ではなく仮面ライダー武神鎧武の顔が描かれていた。
「これは…ヤツの奪われたのが形となったのか…。」
『ウオオオォォォォォォッ!!!』
アナザーダークカブトとアナザー武神鎧武が撃破された事を知らずにディケイドと戦うアナザーリュウガは、再度背中に蝙蝠の翼を生やして空へ飛び上がり、空からディケイドを嬲ろうと試みる。
<< Hey! AGIΩ! >>
「フッ──。」
ディケイドはライドヘイセイバーの秒針を回すと、地面に浮かんだ紋章が。ヘイセイバーを地面に突き刺すと、浮かび上がってた紋章がヘイセイバーの刀身に吸い込まれ、金色に輝く。
<< AGIΩ! DUAL TIME BREAK! >>
「───ハァッ!!」
『ウァァアアアアッ!!』
降下して近づいて来た所を居合切りの要領で斬り付け、アナザーリュウガを叩き落す。
『グァッ!』
「へばるにはまだ早ぇぞ。」
<< Hey! WIZARD! >>
ヘイセイバーの秒針を再度回すと、魔方陣が現れディケイドが四人に増えた。
そしてそれぞれが持つヘイセイバーに、火、水、風、土の属性のエネルギーが刀身に纏われる。
<< WIZARD! DUAL TIME BREAK!>>
「「「「ハァァァ───オラァッ!!」」」」
『ッ!──グォォォォオオオッ!!』
放たれた四つの斬撃がアナザーリュウガに炸裂。ここ一番のダメージを負い、アナザーリュウガはボロボロの状態だがディケイドに対する恨みの力か、青龍刀を杖代わりに立ち上がる。
『マダダァ!!コイツダケハ殺ス!!絶対ニ!!皆ヲ、世界ヲ元ニ戻ス為ニィィィィィィッ!!!』
「…生憎だがそれは出来ない相談だ。」
<< FINAL ATTACK RIDE──Ryu,Ryu,Ryu,RYUKI! >>
「フッ!ハァァァ───ッ!」
ディケイドは空へ跳躍すると、後を追う様にディケイドの周りを旋回する赤い龍、無双龍ドラグレッダー。
ドラグレッダーの吐く炎の息吹と共に繰り出されるキック、ドラゴンライダーキックに対し、アナザーリュウガは右手の籠手に自身に残った全ての力を込めて迎え撃つ。
『ガァァァァァアアッ!!!』
「ハァァッ!──オゥリャアッ!!!」
『グゥゥゥゥゥッ!!!──ッ!ァァァァァアアアアアアアッ!!!』
全力で迎え撃ったアナザーリュウガの攻撃を、ディケイドは強引に突破しドラゴンライダーキックがアナザーリュウガに炸裂。
爆炎をバックに地面へ着地するディケイド。背後でアナザーリュウガが元の一誠の姿に戻り、一誠を狂わせていた元凶のウォッチも爆発を起こして砕けた。
ディケイドも変身を解くと、爆発の勢いに乗って飛んで来た物体をキャッチする。それは一誠の使っていたアナザーウォッチによく似ているが、アナザーリュウガではなく仮面ライダーリュウガの顔が描かれたウォッチだった。
悠はそのウォッチを懐に仕舞うと一誠に歩み寄る。
[う…うぅ…こ、此処は?]
「?何だ。」
[お前は…そうか、また我を失った相棒を止めてくれたのか…。]
「…あぁそうか。桜井が言ってた神器の魂ってヤツか。」
[そうだ。相棒をあんな姿にした男に妙な術を掛けられて封じ込まれていたが、お前が相棒を止めてくれたお陰で解けたようだ。感謝するぞ、仮面ライダーとやらよ。]
気を失ってる一誠の左手に纏われた籠手の宝玉から聞こえる声の主、赤龍帝ドライグが悠に礼を言った直後であった。
[…それで、お前は今度こそこの男を殺す気か?]
「逆に聞くが、どうしてもらいたいんだ?」
[…出来れば、もう少しだけチャンスを与えて欲しい…頼む。]
「…まぁいいけど。今回は元々あのクソ野郎が原因だし。でもまた記憶とか弄らせて貰うけど。」
[助かる…だが本当にいいのか?]
「まぁぶっちゃけ悪魔勢に結ばせた条例に則って直ぐ殺したい気持ちは満々だが…俺が居る所為で色々メチャクチャになってるのは事実だし、これがせめてものお詫びってヤツ。」
[…そうか。ならこれ以上は何も言うまい。これを機に相棒がまともな人格になってくれればいいが…。]
「それは相棒のアンタ次第だよ。」
[フッ、それもそうか……もしも、もしもお前がオレの宿主だったらコイツよりは苦労しなさそうなのだがな。]
「それは無いね。むしろそっちが天国かもよ?」
[ハハ、それもそうだな。]
「あ、もう終わっちゃったか…今日はこの辺にしようか!お腹の空いてきたし。」
「ぁ……ァァァ──。」
<< GAME OVER >>
一方、離れでアベルことゲムデウスと戦っていたゲンムは、満身創痍の状態で消滅した直後、地面に現れた土管から神太郎の姿となって蘇って来る。
「残り、ライフ…7、9…ウッ…!」
「アハハハ♪大分減っちゃったねぇ♪でもそれだけ残ってればメインイベントまでは死なずに済みそうだね!」
「メイン…イベント……?」
「あぁ。そろそろだよカイン。もうじきボクの舞台はメインイベント、最終章に突入さ!だから今日取ったデータはくれぐれも有効にな♪じゃーね。」
「待ッ…ガハッ!……最終章?…ヤツは、何を、企んでいるんだ…!」
力尽きて地面に大の字で倒れる神太郎の呟きに答えてくれる者はいない。
ここから先の展開を知る者はアベルただ一人…。
「さてさて今宵ボクの舞台をご覧の皆様方。ボクの見せる余興のお楽しみはコレでお終い♪
ここからボクが長年掛けて描き続けた物語のフィナーレと参ります!
一人の神と、それ抗う戦士たちの物語、果たしてそのエンディングは?…
…ん?何か妙な気配が?」
ー予告ー
過去最大…。
史上最大の敵…。
現る!
「誰だテメェ。」
「オレはタイムジャッカー、ウェイド。はぐれが着くがな。」
突如現れたはぐれタイムジャッカー・ウェイドの目的。
「この世界の歴史を滅茶苦茶にしてやる。その為にお前の力を貰うぞ!」
書き換えられる歴史!
「ッ!…コイツは…!!」
「悠兄さん!?」
消滅する悠!
「どういうことだ!?何故バグスターが!?」
「彼が歴史から消滅したことで、倒したはずのバグスターが完全体となっているのか!」
「えっと…エグゼイド?私が?」
「姉ちゃん…嘘だろ…。」
未曾有の世界の危機に…。
「助けるよ。だって、世界は違えど同じ仮面ライダーなんだし!」
「タイムジャッカーが絡んでるなら止めなくてはな。」
「我が魔王の望みなら、それに従うのが家臣の務め。」
平成最後の…
「しょーがない。このラブ&ピースを胸に掲げる天っ才物理学者が手を貸してあげますか!」
「よっし任せろ!このプロテインの貴公子!万丈 りゅ「あーもうそういうのいいからジッとしてなさいよ。」オイ最後まで言わせろよ!!」
レジェンド参戦!
今、世界を震撼させる激闘が始まる!
「お前の偽りの歴史なぞ、残していて何の意味がある!?」
「紛いもんでも俺達が地に足付けて歩いた道だ。そう簡単に消えてたまっかよ!」
劇場版・スターティングジェネレーション。
次回の投稿ですが、勝手ながら作者の都合によってお休みです。
ですのでその空いた期間をアンケートの期間として以下の投票の結果次第で次に投稿する話の内容が決まります!
皆様是非、投票ください!