その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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大ッ変ッお待たせしました!本日から復帰です!!












「前回のあらすじ!!
学生たちの宿泊してるホテルへと襲撃を仕掛けるガンマイザーを剣バカが止めに入ったものの呆気無くブッ飛ばされマジ使えない!
そんな中桜井が突然新しいエグゼイドになったり、仕舞いには分裂したちゃったりでもう訳分からん!一体どうなるこの展開!?」

「なぁなぁ悠兄さん。前回もそうだけど、なんで今になってあらすじ紹介?」

「ほら俺主役なのにここ最近出番無いじゃん。だからこういった場で見せ場作ろうと思って。」

「ちょっとそれ悠兄さんより先に出番無くなったオレに対する当て付け?
只でさえ陰で死亡フラグ建ってる不憫なメインキャラ差し置いて我儘すぎるぜ。」

「あぁだからお前の後ろにお迎えの人がずっとスタンバって居た訳ね。」

「ちょっと前回ラ・フォリアちゃんにノセられたからってそんな見え見えなウソ…ってマジで居るーーッ!?鎌持ったガイコツーーーッ!!」

「ま、こんなカンジで久々の最新話どうぞ!」

「ヤメローーーッ!!オレが退場したらこの作品の人気ガタ落ちだぞ!! フィ○ップの居ないダ○ルになるぞ!! あ、マジでやめ、ああああああああッ!!」




合否

 

 

「「───えぇぇぇえええーーーーッ!?!?!?」」

 

 

「…何が、一体どうなっている……?」

 

森の中に響き渡る絶叫。蓮司が未だに状況を上手く捕え切れない為に呟いた一言はこの混乱の元凶とも言える”二人”に向けられた。

 

 

 

「ちょちょちょちょっと待って!!あ、アンタ誰よ!?」

 

「えぇ!?わ、”私”は桜井 ハルナよ!!」

 

「ハァ!?”アタシ”も桜井 ハルナよ!!」

 

「何言ってんのよアンタは!? 桜井 ハルナは私よ!!」

 

「だからそれはアタシだって!!アンタは誰かって聞いてんの!!」

 

「だからハルナは私だって!!」

 

「いやハルナはアタシ!!」

 

「私!!」

 

「アタシ!!」

 

「「んぎぎぎぎぎぎぎ!!!!」」

 

 

 

 

「…………本当に何がどうなっているんだ?」

 

二人のエクゼイド、オレンジの一人称が”アタシ”のエグゼイドRとグリーンの一人称が”私”のエグゼイドLが互いの手を掴んでの腕を掴んで取っ組み合いを始める光景を目に蓮司は幾らか落ち着いた頭で観察する。

 

二人のエグゼイドの話し方や雰囲気、動作から見てオレンジのRは恐らくエグゼイド変身時に見られる性格が変わったハルナで、グリーンのLは普段から接しているハルナと判断出来る。

蓮司は思った。ハルナは変身前と直後では二重人格と思える位の性格の変わり様は一種の闘争本能が芽生えた事による副産物と思っていたが、分裂したとなるとその考えは見直さなければいけないかもしれない。

 

こうなった原因は今使ってるガシャットだろうが、根本的な理由はもっと別の所にある。蓮司は二人の取っ組み合いを観ながら下した仮説を立てた矢先だ、突然血相を変えて二人のエグゼイドに向かって叫んだ。

 

「避けろォ!!」

 

「「へ?───うわぁァアアッ!?」」

 

突如二人に降り掛かって来た電撃。凄まじい威力に粉塵が巻き上がりながら吹き飛ぶエグゼイド達。

 

頭上の黄色のエネルギー体から電撃を放って来たガンマイザーは、地面に伏せるエグゼイド達を見据える。

 

『脅威対象。身体的変化ノ効果、皆無。行動ヲ再開。速ヤカナル、排除。』

 

 

「あいたた……あんにゃろう…!」

 

「…あぁいけない。私またやらかす所だった…こんなケンカしてるヒマは無い!」

 

 

先程の電撃で眼が覚めたかのように立ち上がるエグゼイドLと不意打ちをかまして来たガンマイザーに怒りを向けるエグゼイドR。

二人は互いに横目で視線を交わしながら会話をする。

 

「アナタに言いたい事はまだまだあるけど…今は一緒にアイツを倒してからにしない?こっちは人命が掛かってるの。」

 

「いーわよ。さっきのカチンってきたし……ボッコボコにしてやりましょ!」

 

<< ガシャコンキースラッシャー! >>

 

 

エグゼイドRから召喚されたガシャコンウェポン。剣、斧、銃形態の三つを備え真ん中にボタンがある[ガシャコンキースラッシャー]を手に二人は並んだ。

 

 

「さて、気合入れる為にあのセリフ言っちゃう?」

 

「いいわね!それじゃあ…。」

 

 

「「このゲーム──協力プレイでクリアする!!」」

 

 

 

『……抹殺!』

 

 

並び立つ二人のエグゼイドを前に、ガンマイザーは電撃と炎を打ち放つ。電撃と炎が爆ぜるなか、二人は前に飛び出て行く。

 

 

「ハッ!」

 

キースラッシャーを持って先頭を走ってるエグゼイドRが、キースラッシャーで炎と電撃を弾く。爆炎の中からジャンプ。弧を描く様な軌道で跳ぶRにガンマイザーがライフルを構えるなか、後ろに付いていたエグゼイドLが跳躍しながらRに気を取られていたガンマイザーの正面に着き、懐に入り身を低く拳を構える。

 

『ッ!!』

 

 

「しゃあああああんらああああッッッ!!!」

 

 

拳が地面に着くか着かないかのスレスレまでに下から振り上げた拳はガンマイザーの鳩尾に入った。エグゼイドLのパワーによって打ち上げられたガンマイザーをエグゼイドRが待ち構えていた。

 

 

<< ジャジャジャ・キーン! >>

 

「デェェエイッ!!」

 

 

キースラッシャーのボタンを押しブレードの刀身がエネルギーに纏われたソレをエグゼイドRは豪快に振り降ろす。

上段に降ろされたキースラッシャーの斬撃がガンマイザーの体に縦一文字に刻まれる。ダメージで僅かに悶えるガンマイザーは宙に浮いて電撃のエネルギー体から二人のエグゼイドへ攻撃する。

 

二人のエグゼイドは上から降ってくる電撃を躱しながら、アイコンタクトを送った。

 

 

<< ズキュキュ・キューン! >>

 

 

「パス!──ッ!」

 

「ありがとッ!」

 

 

エグゼイドRはキースラッシャーを銃形態に変えエグゼイドLへ投げ渡す。

Rはチョコブロックを足場に宙を駆け回りながら、Lは銃形態のキースラッシャーでガンマイザーに牽制射撃を行う。

 

地上からの牽制銃撃によって放つ電撃に乱れが生じ、その隙を狙いRがガンマイザーに掴み掛った。

 

 

「セェイッ!!」

 

『ッ!!』

 

 

掴み掛ったRは柔道の背負い投げの要領でガンマイザーを地面目掛け投げる。Rの強い力で体勢を崩されたガンマイザーは地面へと落ちていくが、途中で体勢を整え、着地する。

 

そして立ち上がったガンマイザーへ、Rが上空から、Lが死角からキースラッシャーを構え突っ込んでいく。

 

 

「デェエエイッ!!──」

 

「ハァアアァッ!!──」

 

 

『………。』

 

 

 

ーガッ!-

 

 

「「ッ!!」」

 

 

 

Rの蹴りを、Lのキースラッシャーの斬撃を、出現させた”薔薇の指先”で防ぐガンマイザー。

 

『攻撃パターンノ解析、完了………抹殺!』

 

 

「「うわあァァッ!!」」

 

 

防いだ腕で二人のエグゼイドを弾き飛ばすガンマイザー。

 

その頭上に浮かんでいるのは深緑色のエネルギー体。そこから翼の生えた無数の雲がエグゼイド達の周囲を飛び交い雷、氷塊等をエグゼイド達に放出させ更には嵐の様な突風が二人の動きを阻害し、大いに苦しめられる。

 

「「グァアァァ!!!」」

 

『追撃』

 

風が誘導するように一カ所に集められたエグゼイド達目掛け、”薔薇の指先”を地面に叩き込むと地鳴りが起こる。二人目掛け一直線に土が爆ぜ、二人はそれを喰らってしまい吹き飛ばされた。

 

「「ゥアァァーーーッ!!」」

 

 

「桜井ッ!!」

 

 

ガンマイザーの攻撃で二人のライダーゲージが大きく減った。ゲージの数は普段と比べ3本に増えているが、先程の一撃は本来だったら0になるくらい強烈な攻撃だった為に、ゲージ1本丸々無くなっていた。

 

 

「ぐ、ぐぅぅ……大丈夫?まだやれる?」

 

「えぇ…やっぱり、一筋縄じゃいかないわね…。」

 

Rに駆け寄り安否を確認するL。二人共闘志は消えてはいないもの、目の前のラスボスを攻略する手が思い浮かばなかった。

 

 

そんな中離れて見ていた蓮司は四本の腕に四つの武器と周りにエネルギー体を浮かばせているガンマイザーを観察していた。

 

(客観的に見て相手の方が武器の数も、能力も、桜井と比べて手数の多さがヤツを優位に立たせている…。

唯一、勝機があるとすれば桜井同士の連携…。)

 

エグゼイド達の勝算を見出そうと必死に頭を働かせる蓮司。その際に、エグゼイドLの持つキースラッシャーに目がいった。

 

(武器……ッ!そうだ、これなら…!)

 

「桜井!!コレを使え!!」

 

「へ?──ッ!とッ、と!…これって…。」

 

 

蓮司から投げ渡されたソレ等をエグゼイドRがキャッチする。

投げ渡されたのは、ハルナが蓮司に渡していたマイティアクションXのガシャット。それとブレイドと電王のレジェンドライダーのガシャットであった。

 

 

「これって、彩守君…。」

 

「…情けない限りだが……後は任せたぞ。」

 

「……分かった!行くわよ私!」

 

「そういう事ね…いよぉーし!いっちょいきますか!!」

 

<< KING OF POKER BLADE >>

 

 

「よし!」

 

<< MIGHTY ACTION X >>

 

<< ZIKUU TOKYUU DEN-OU >>

 

 

エグゼイドRはキースラッシャーをにL渡しマイティアクションXと電王を、RはLから渡されたブレイドのガシャットを起動させると、二人の周囲をガシャットから出たアイコンが出現し、二人はそれにソレ等に手を伸ばした。

 

<< ガシャコンブレイカー! >>

 

<< デンガッシャー! >>

 

「フッ!」

 

<< ブレイラウザー! >>

 

「ハッ!」

 

エグゼイドLは自身の武器と言えるガシャコンブレイカーと電王のメイン武器デンガッシャーのソードモードを。

エグゼイドRはキースラッシャーとブレイドのメイン武器、ブレイラウザーを手にした二刀流スタイルとなった。

 

 

「へ~、いいじゃない!コレなら…!」

 

「えぇ!これなら攻略できる!」

 

 

『脅威対象ノ変化ヲ確認。速ヤカナ排除ヲ……抹殺ヲ!』

 

 

「行くわよ!」

 

「えぇ!」

 

 

ガンマイザーの放ったボウガンとライフルの攻撃を左右に分かれて回避。

 

その際に近くにあったチョコブロックを壊した二人の前にエナジーアイテムが出現。それぞれがアイテムを確認した後、それを取り込んだ。

 

 

<< 挑発! >>

 

<< 透明化! >>

 

 

エグゼイドRが挑発のアイテム、エグゼイドLが透明化のアイテムを取り込み、ガンマイザーの視線がアイテムを取り込んだエグゼイドRへ向けられる。

 

「ホーラホラ!こっちよこっち!」

 

『抹殺!抹殺!抹殺!』

 

ガンマイザーはライフルとボウガンに加え、電撃と火炎弾の攻撃をRに向けて放つ。ガンマイザーの気を此方に向かせたRはブレイラウザーにカードを読み込ませる。

 

<< メタル──マッハ >>

 

「おりゃああああッ!!」

 

体を硬化させ高速で真っ直ぐガンマイザーへ駆けるR。体に銃弾と矢、電撃と炎が直撃するが、ラウズカードの効果によって全て無効化され、ダメージを負う事無く懐に入り込む。

 

「セェェイッ、ヤアァッ!!」

 

『ッ!!』

 

懐に入ったエグゼイドRはキースラッシャーとブレイラウザーを振るい、ガンマイザーを滅多切りにする。

堪らずガンマイザーは距離を取って斬られた個所を手で抑える。その時、透明化で姿を消していたエグゼイドLがハンマーモードのブレイカーとアックスモードのデンガッシャーを手に死角からガンマイザーへ奇襲をかける。

 

「デェェアッ!!」

 

ブレイカーをガンマイザーの頭部へ叩き入れる。体が前のめりになった所を追撃にデンガッシャーで横に払う様に斬り付けガンマイザーを吹き飛ばす。

 

地面を転がるガンマイザー。先程のLによるパワー攻撃の奇襲がかなり効いたのか、立つ際に足元が覚束ない感じで立ち上がる。

 

『多大ナダメージヲ確認……戦闘ノ継続、可能……排除…抹殺!』

 

 

「「ぬおぉ!?」」

 

 

ガンマイザーの眼前に現れた紺色のエネルギー体。磁力を操るその力に、蓮司も深い傷を負わせられ力で二人を引き寄せ”薔薇の指先”に持たせたハンマーで叩こうとするガンマイザー。

磁力でガンマイザーの方へ引き寄せられる二人。踏ん張って足に力を入れる中、エグゼイドRはブレイラウザーにカードを取り出す。

 

「目には目を!磁力には磁力ッ!」

 

<< マグネット >>

 

 

ブレイラウザーの切っ先から放たれた磁力は互いに引き寄せる力が綱引き状態となってエグゼイド達を磁力の脅威から解放させる。

 

<< ズキュキュ・キューン! >>

 

「撃って!」

 

「分かった!」

 

Rはキースラッシャーを銃形態にしながらLに指示を出す。Rの指示を聞いてLはデンガッシャーをガンモードへ組み立て、ガンマイザーに二つの銃口が向けられる。

 

「「ハァッ!!」」

 

二人の放った銃撃はガンマイザーの体から火花を散らし、絶えなく放った連射によってガンマイザーの体が僅かに崩れるのをRは狙っていたかのようにLに指示を飛ばした。

 

「今よ!体の力抜いて!!」

 

「ッ!そういう事ね!!」

 

Rの指示の真意を読み取ったL。Rはラウザーから放たれる磁力を止めると、ガンマイザーの放っている磁力の力によって二人共ガンマイザーの元へ引き寄せられる。

 

<< ジャジャジャ・キーン! >>

 

<< ジャ・キーン! >>

 

「「ハァアアアッ!!!」」

 

『ッッッ!!!』

 

ガンマイザーの磁力を利用してキースラッシャーとソードモードにしたブレイカーの切っ先を突き立てたエグゼイド達。

二振りの剣戟を喰らってしまったガンマイザーの体から電流が奔る。先程の一撃が危険域にまで達した報せであった。

 

ガンマイザーもこの状況が危機的状況と感じ取り、最大の一撃を放つ事を決めた。

 

体中から赤黒いエネルギー波を放出しながら宙に浮かび上がり、体から触手が生やして来る。エグゼイド達は地上からその様子を見上げる。

 

 

「なんか、凄いのが来そうなカンジ…!」

 

「だったらこっちも凄いワザで迎え撃ってやるわよ!」

 

「えぇッ!?」

 

<< ガッシューン! >>

 

<< ダブルガッシャット! >>

 

エグゼイドRがドライバーから抜き取ったガシャットをキースラッシャーへ挿し込むとキースラッシャーがもう一本増え、エグゼイドLの前に来た。

 

「はいコレ。」

 

「あ、ありがと…じゃなくて!ココは普通避ける所じゃ…!?」

 

「ほら来るわよ!構えた構えた!」

 

「あぁもう!人の話全然聞いてない!…もうこうなったらやってやるわよ!!」

 

「そうこなくっちゃ!」

 

 

<< キメワザ! >>

 

 

 

『完全ナル排除!……完全ナル抹殺ヲ!』

 

触手が自信を覆うように束なり、ドリルのような形状で突っ込んでいくガンマイザー。それを前に、エネルギーが蓄積されるキースラッシャーを持ちながら、エグゼイド達は腰を落として構える。

 

 

<< MIGHTY BROTHERS CRITICAL FINISH! >>

 

 

「「デェェァァッ!!───ハァッ!!」」

 

 

『ッッッ!!!』

 

 

左右に立つ二人は剣が交差し☓状となった斬撃を放ちガンマイザーの特攻を僅かに止めた後、更にもう一振り、続けざまに放った二人の斬撃は、ガンマイザーの特攻を打ち破った。

 

ガンマイザーが起き上がる様は最早満身創痍と言っていい位のダメージを負わされていた。

 

『セ、戦闘、ゾ、ゾゾゾ続行不可カカカノ能…テテ撤退へ即座ザザ移ココ行…。』

 

 

「逃がす訳無いでしょ!──さぁトドメ行くわよ!」

 

「えぇ!トドメはやっぱり──。」

 

「「必殺技!!」」

 

 

<< ガッチョーン!──キメワザ!──ガッチャーン! >>

 

 

エグゼイド達は揃ってドライバーのレバーをを閉じ、再び開くと、互いに前に突き出した足にオレンジとグリーンのエネルギーが集まっていく。

 

 

<< MIGHTY DOUBLE CRITICAL STRIKE! >>

 

 

「「ハァァアアアーーーーッ!!」」

 

 

揃って踏み出し跳んだ二人。無防備なガンマイザーに二人のキックが叩き込まれ完全に決まったと思った矢先、二人はガンマイザーにコレでもかと言わんばかりに連続でキックを叩きこんでいき、揃ってサマーソルトを繰り出しガンマイザーを高く宙へ。

そして二人はガンマイザーよりも高く跳び、急降下からタブルキックを繰り出した。

 

 

「「セェァアーーーーーッッッ!!!」」

 

 

『カッ…完全ナル、敗北……確、認…──ッ!』

 

 

<< GAME CLEAR! >>

 

 

二人のキックが決まり空中で爆散して行くガンマイザー。

 

地面に着地した後ゲームクリアの証であるレジェンドライダーガシャットを手にしたエグゼイドR。タイトルを見ると、”KAIGAN GHOST”と書かれたパーカーを着たオレンジの仮面ライダーが描かれていた。

 

「ん~~ッ!やったねぇ!イェイ!」

 

「えぇ……あ、それはそうとアンタって結局…!」

 

「あ~~、今日はそういうのもういいかなぁ。攻略した余韻に浸りたい気分だから。」

 

<< ガッチョーン!──ガッシューン! >>

 

「ちょ!、まだ話は──ってうえぇ!?」

 

Lの疑問が口に出るよも先にRはガシャットを抜き取り変身解除をすると、RとLが互いに引き合う様に引っ張られると、元のハルナの姿になった。思わず尻餅をつき、強く打った臀部を擦りながら手にしているガシャットを眺める。

 

ゲームエリアも解除されたなか彼女の元に折れた腕を抑えた蓮司が歩み寄って行く。

 

「……桜井。」

 

「イタタ……あ、彩守君…。」

 

「お前…なんともないのか?」

 

「え?…えーっと、どうって言われ、て…も?……──。」

 

「ッ! オイッ!!」

 

突然糸が切れた様に倒れたハルナ。健在の片腕で抱き上げ安否を確認する蓮司。静かに呼吸をしている事からただ気を失ったようであった。

 

蓮司はハルナが握っているマイティブラザーズXXのガシャットを思い詰めた目で見つめる。

 

(このガシャットは一体……少なくともゲンムが渡したヤツでは無いのは確かだ。一体誰が?……まさか。)

 

ハルナの持っている同じタイプのガシャットを扱う人物を思い浮かべる蓮司。だがそれなら全く以てその真意が分からない。何故敵に塩を送るようなマネを向こうがするのか。

 

目覚めたら色々と聞かなければいけないなと思いながら、何時までも道端に寝かせておく訳にもいかない為片腕でハルナを肩に担いでホテルへと戻って行く蓮司。

 

 

 

 

 

 

 

途中、馴れない運び方の所為で肩からずり落ちそうになった時に思わず臀部を鷲掴みして固まった事は、彼の胸中に留める秘密となった。

 

 

 

 

 

「───うん、素晴らしい!これなら文句無しの合格、だね♪」

 

何処かのビルの屋上でハルナにガシャットを渡したアベルは、ガンマイザーと戦ったエグゼイドの戦闘を見て拍手を送っていた。

 

彼の手にあるバグバイザー。その画面には八つのライダークエストが映されていた。

 

「今回はかなり得るモノがあった♪ 

バグスターウイルスの更なる可能性、新しい舞台役者の誕生…予想外の事態だが、ボクにとっては嬉しい誤算だよ!

あぁ、楽しい♪つまらない天界で過ごすよりずっと楽しい!!

…でもコレはまだ準備期間…だからその為に、もっと強くなって、ボクを楽しませてくれよ♪」

 

その言葉を最後に、アベルは夜の闇に溶けて消えていった。

 

 

 

 

※残りのラスボスバグスター/レジェンドライダーガシャット = 10体

 

 

・エグゼイド = 2

 

 

・ブレイブ = 2

 

 

・スナイプ = 1

 

 

・レーザー = 1

 

 

・ゲンム = 1





熱くて汗ダラダラの中でどうにか出来ました。次回は修学旅行編エピローグみたいな話です。ではでは。

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