その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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二日早い投稿です。

週末は色々予定ありなので早めに出した方が良いかなぁと思い書いたので中途半端かもしれませんが…。


影響

 

 

 

若獅子トーナメントから数日経った昼下がり。

 

 

大々的に計画していた偽の仮面ライダーの正体は一先ず成功という形で収め、あの日以降悠の周りは以前と違い探られるような視線は無くなり変わりに大会で目立ってしまった分の好奇心的な視線を受ける事になってしまったが、疑われる前と同様に流してしまえばどうという事は無かった。

 

 

そして暫く経った今、悠達はと言うと…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──それではこれより、皆さま待ちに待った量産型ドライバーのお披露目でーすッ!!」

 

 

「「「「おぉ~。」」」」

 

ガレージ地下ラボ。ラボ室内の中心で今回の主催者である夕張が司会者の如く目の前の四人。悠達と移動用台座に嵌ったクリムが小さい拍手をしながら静かに夕張の言動に注目していた。

 

「では早速細かい説明は後にして実物をご覧入れましょう!今回協力してくれるのは…嵐ちゃん!」

 

 

「いよっしゃー!遂に嵐起こす時代が来たぜェ!!」

 

「嵐ィー!くれぐれも気を付けてね!!」

 

「キャー!嵐カッコイィーッ!!」

 

「萩風。心配し過ぎ。それと舞風。少し落ちつこ?」

 

夕張に紹介されて出て来たのは駆逐艦である嵐。離れた所では姉妹艦である萩風、舞風、野分が付き添いで来ていた。

 

一同は前に出て来た嵐の腹部に巻かれてるドライバーに目をやり、いち早く声を上げたのは秋だった。

 

「アレ?アレってマッハドライバーだよな?」

 

「えぇ。見た目は秋さんのマッハドライバーそのものですが中身は別物。艦娘専用に仕上げた特注品です!」

 

「いよっし、ちゃんと見とけぇ?コレがオレの、変身だぁ!」

 

色以外マッハドライバーと同じ外見のドライバーの上部パネルを勢い良く上げ、挿し込み部に錨が描かれたキーを挿し込みパネルを倒した。

 

「ライッダァーーーー………。」

 

 

 

 

 

 

「「「タメ長ッ!!」」」

 

 

 

 

「…………変身ッ!!…トォッ!!」

 

 

 

 

「「「跳ぶ のかよ/んかい/の !?」」」

 

 

「アラアラ…。」

 

<彼女もそうだが、キミ達のツッコミも息が合いすぎるぞ…。>

 

 

する必要があるのかどうか知らない大ジャンプをして四人を飛び越えた嵐の姿は、船の汽笛を鳴らしながら纏ってた光が晴れたと同時に変わっていた。

 

 

黒のボディスーツに身に付けていた制服がそのままアーマと化し、頭部は水平が被るような帽子と目のデフォルメがされたツインアイとなっていた。

 

「仮面ライダー嵐!ここに見参!!」

 

 

 

 

「「「「…おぉ~~!」」」」

 

 

ポーズを決める嵐を前に四人は拍手で答えた。

 

 

「へぇ~。本当に艦娘専用ってカンジだな…。」

 

「その通り!!耐久アップをメインに、艤装・機動力のステータスアップと共に、ライダーの近接戦闘を実現した正に艦娘と仮面ライダーの融合です!」

 

「融合って事は…マッハドライバーのブースト機能も備わってるってか。」

 

「ハイ!」

 

「スッゲエじゃん夕張ちゃん!オリジナルのライダーシステム造るなんて、さっすが機械オタク!」

 

「エヘヘ~。イヤ~それ程でも、お二人とベルトさんのデータがあってこそ出来たモノですよぉ~。」

 

<ウッ!……や、役に立ったなら、それはそれで……。>

 

「ちょっと、ベルトさんが機械なのにトラウマ作る程ってどれだけの事したのよ…。」

 

「それにしても悠達とは違って変わったデザインですね。何といいますか…来ている服をそのままスーツにしたみたいな?」

 

「お!イイとこ気付きましたねラ・フォリアさん!

そうなんです!量産型ドライバーには装着者の艦娘の識別データを読み取り、それにあった個々のレベルと艤装、機動力、パワー。スーツのデザインも変わる様にされているんですよ!!」

 

「百人近くもいる艦娘の一人一人に合わせてか?」

 

「ハイ!デザイン一色ていうのも女の子的にどうかな~って思ってその辺も色々考えた末に出たのがそれでして。」

 

「ほぉ。…流石に俺もそこまで思いつかなんだ……いや、マジスゲエよお前等。」

 

「恐縮です!!…うぅ、やっと!やっと悠さんにここまで認められた…!」

 

「……あの~。」

 

悠から率直な意見を貰い感極まってる夕張に、野分が少し気まずそうに声を掛けて来た。

 

「ん?どうしたの、のわっち?」

 

「のわっち言わないでください……あの、嵐が、その…。」

 

「ん?嵐ちゃんがどうしたの?……ん?…。」

 

「アレ?嵐ちゃんまだあのポーズ取ってるよ。そんなに気に入ったのかな?」

 

「…いや、そうじゃないみたいだぞ…。」

 

「ハイ。その………動けない、みたいです。」

 

 

 

 

「…………えぇッ!?」

 

 

 

「ちょッ!全然動かない!!どうすれば良いんだよコレェ!?

萩ッ!!萩ィィイイッ!!!」

 

「だ、大丈夫嵐!?ここ、こういうのは慌てちゃあダメよッ!!うんッ!!」

 

「うわぁ~。ホントだカチンコチンだぁ…あ、ベルトも全然動かないや…。」

 

 

 

 

 

 

 

「………コレは。」

 

<あぁ。実用化は、まだまだ程遠い様だ…。>

 

悠とクリムが下した率直な評価に、夕張は静かに膝を着いた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後ろで固まった状態の嵐にあたふたと騒ぐ艦娘達を置いといて悠達はトーナメント以降の街の影響について話し合う事になった。

 

「クリム。あの日以降の住民の動きは?」

 

<あぁ。>

 

台座に嵌められたクリムがスクリーンを宙に写しだすと何かの数が記されたグラフの様なグラフィックが写しだされた。

 

<トーナメント以降の街の住民総人口を表したグラフだ。あの日を境に総人口の約4%がこの街から出ている。>

 

「思ったより少ないなぁ。最低でも10%は期待してたんだが…。」

 

「それだけこの街を愛してる人が居ると言う事ですよ。いくら怪人だ仮面ライダーだで騒がれても、長年住んで来た故郷を離れるのは容易な事ではありませんから。」

 

「おぉ。ラ・フォリアちゃんが言うと妙に納得できちゃうよ。」

 

「流石一国の王女様。貫禄があるわね…。」

 

「いいえ。王女としてでは無く、国を愛する者としての意見です。」

 

「まぁ確かに王女の言葉には一理ある………だがこれならどうだ?

街に対する愛を優先するか、街に住む住民の命を優先するか…。お前ならどっちを選ぶ?」

 

「…………その質問はズルイですよ…。」

 

「どれだけ愛着以って貫こうが、命が終わればそんな意味が無いよ。

敵対者には容赦しないのが俺のモットーである。が、無関係なヤツと巻き添えで傷付ける気は無い。だからこれは必要な行為だ。BABELがこの街限定で企んでる目的潰すのに、ギャラリーは要らない。」

 

「それもそうだねェ。確かに命優先に考えるなら仕方の無い事、か…。」

 

「これからの戦いが楽になるなんて保証はどこにもないものね。やり方がやり方だけど…。」

 

最終的にはラ・フォリアも納得したと言う形を残してこの話題は終わり、ラボ内に置いてある端末を弄るハルナはおもむろに口を開いた。

 

「にしてもこっちはこっちで書き込みが増すばかりよ。見てよコレ。」

 

 

そう言って全員は端末に描かれてる書き込みに注目すると…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○○ 00月00日 00時00分 ○○○

 

─────────────────────────

 

マジでコイツ等何なん?

戦争なら余所でやってくれ。

 

 

 

 

 

○○○ 00月00日 00時00分 ○○○

 

─────────────────────────

 

この街オワタ。オレ田舎帰る。

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

仮面ライダーって本当に居たの?やらせじゃなくて?

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

武神をデコピンでとかマジウケルwwww無敗録破れたり!

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

大道 克己……嫌いじゃないわ!

 

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

大道 克己ーーー!化け物と一緒に悪魔もぶっ倒してくれ!!

 

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

 

カッケエなぁ、オレもライダーになりたい!!

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

 

イケメン死すべき!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「……こういうの何度見ても馴れないわねェ…。

ねぇ、ベルトさんの力使えば消せるんでしょう?どうしてほったらかしにしておくのよ?」

 

「ほったらかしにして都合良い事があるからに決まってるだろう。ホラ、コレの前の書き込み見て見ろ。」

 

 

そう言われて渋々操作してみると…。

 

 

 

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

 

変態橋で鳥人間見た!!コレってファントム?

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

 

○○通りで幽霊見た!!なんかこう…植物みたいなオバケ!!

 

 

 

 

××× 00月00日 00時00分 ×××

 

─────────────────────────

 

 

今どんより体感中!!ktkr!!!www

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とまぁ、こう言った書き込みも有る訳よ。実際シフトカーで調べさせたらファントムいたし、コッチにとってマズい書き込みはそれこそクリムに任せて消して貰えばいい。」

 

「そっかぁ、確か設置したレーダーって重加速や破壊行為なんかしないと作動しないんだっけ?」

 

「それなら確かに残しておくに越したことないけど…。」

 

「コレって敵側にとっては非常に不利ですよね?どうして向こうも消さずに残してるんでしょうか?」

 

「さぁなぁ……余裕の表れか、こんなのに気にする程ヒマじゃない状況のどちらか、かねぇ…。」

 

ラ・フォリアの疑問に思いつく案をそのまま口に出す悠だが何処か腑に落ちない様子、それは他の三人にも影響し頭を捻る。

何とも言えない空気に包まれる中、クリムが悠に声を掛けた。

 

<悠。時にキミ、時間は大丈夫なのかね?そろそろ待ち合わせ時間じゃないか?>

 

「え?…あ、ヤッベ。」

 

「なによ?何か用事?…そういえば格好も何時もと違うけど。」

 

慌てた様子で椅子に掛けたジャケットを羽織る悠の格好について疑問を口にするハルナ。いつもと違い何処かオシャレした感じの服装に秋が横から口を入れる。

 

「あぁ~、アレだよ。ホラ、凪沙ちゃんとデートするって約束。アレ、今日なんだって。」

 

「そういう事。…でも本当に俺抜きでやれるのかお前?」

 

「だーいじょぶ、だって!!この間のスパルタ修行でオレの腕もか~な~り上がったし、ベルトさんも姉ちゃんも居るし、ここに勝利の女神もいるし。」

 

「アラアラ、そんな事言っても何も出て来ませんよ。」

 

<まぁこの間の作戦の事もあるし、少し息抜きしたまえ。こちらは私が全力で対応するよ。>

 

「……そ、なら任せた。んじゃ今日メシ外で食って来るから。」

 

「ハイ。行ってらっしゃい。」

 

階段を上る悠を見送る三人。

姿が完全に見えなくなった後、秋の呟きを二人の耳が捕えた。

 

「にしてもなぁ、凪沙ちゃんも可哀そうに。これからフラれるとか…。」

 

「…秋?今の、どういう事ですか?」

 

「え?……あ……い、いやぁその、ねぇ、ホラ。そんな目が笑って無い状態で詰め寄られても「秋?」ハイ喋ります……何か悠兄さん古城センパイ等と揉めちゃったらしくてさ、それが切っ掛けで凪沙ちゃんと関わるのコレが最後って…。」

 

「ちょっと何ソレ?私達初めて聞いたわよ。」

 

「いやぁオレも機嫌がいい時に偶然聞いちゃったからさ、これって言って良いのかどうかうやむやになってる内に今日に…。」

 

「……悠。」

 

「あ、でもラ・フォリアちゃんにとってはチャンス到来じゃない?凪沙ちゃんには悪いけど恋敵が減る訳だしさ!!」

 

「秋…。」

 

秋の発言にハルナは冷めた目で見る。弟とか関係無しの異性としての侮蔑の目で。

 

「アンタ……流石にその台詞は本気の女の子に言っちゃいけないわよ。」

 

「え?」

 

<私のただのAIデータである故、人間の恋愛事情に口を出せないが……先程の発言は禁句だとだけ言っておく。>

 

「ベルトさんまで!?」

 

ハルナとクリムの集中砲火に非の打ちどころが無い秋を余所に事の真相を聞いたラ・フォリアは複雑な心境でいた。

それは悠に向けてか、凪沙に向けてか、将又両方かは知らないが彼女の心に秋の言ったようなチャンスと言う考えは一切無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~~ん。何処が不具合起こしてんだろ。

それよりもどうやってコレ外すか………仕方ない。バラすしか無いか!」(ギュイィイィインッ!!)

 

 

「ヤダ!ドリル怖い!!音怖い!!!萩ィィィィイッ!!!」

 

「嵐ィッ!!」

 

「うっわぁ~~、コレ正にカオスだね!野分。」

 

「…悠さん。これなんとかしてから行って欲しかったなぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──あっちゃ、やっぱ待たせてたか…。」

 

待ち合わせ場所まで駆けて来た悠は待ち合わせ場所で待っている凪沙の姿を見て失態を呟いた後、真っ先に彼女の元まで行った。

 

此方に近寄る気配に気付いたのか凪沙が悠の方へ顔を向けると待ってたことなど気にしてない程の笑顔で迎えた。

 

「ゴメン、待っちゃった?」

 

「ううん。凪沙が早く来ただけだから。そういうゆーくんこそ、まだ時間の二十分前だよ?」

 

「こういうのは先に待ってた方が良いと思ってねぇ。ま、それ取られちゃったけど。」

 

「アハハ…じゃあ行こうか!……ねぇゆーくん。」

 

「ん?どうしたん?」

 

「あの…イヤじゃなかったら良いけど…手、握っていい?」

 

「あぁ、ハイ。」

 

モジモジと頬を赤くさせてお願いする凪沙に悠は即決で手を差し伸べた。凪沙は少し驚くが悠の手を掴み、満悦な笑顔で隣に並び歩き出す。

 

「ゆーくんそのジャケットカッコイイね!初めて見たよ。」

 

「あぁコレ?一張羅引っ張り出してきたんだよ。凪沙ちゃんも今日は一段とオシャレに決めてるじゃないか。」

 

「えへへ、そうかなぁ…まず何処行こっか?」

 

「行きたいとこがあれば何処へでも。」

 

「う~~~ん……じゃあ遊園地でも行こうよ!」

 

「遊園地かぁ……そういえば行った事無かったな。」

 

「えぇ!?それ本当!?だったら尚更行こうよ!!凪沙がゆーくんに遊園地の面白さ教えてあげる!!」

 

「お手柔らかに。」

 

手を繋ぎながら歩く光景は正にカップルと言ってもいい位睦まじく見える。

そんな二人の後姿を建物の影から覗き見る人影が一人…。その者は特に悠を血走った目で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「灰原ァ…ッ。テメエ何凪沙と手ぇ握ってんだよ!ていうか近すぎるだろ!!凪沙もさりげなく腕に抱き着いてんじゃねえよ!!…ってあぁ!そんなッ、ペタペタ野郎の腹筋触んな!!凪沙のヤツ、何時から筋肉フェチになっちまったんだ!?」

 

「……先輩。いい加減落ち着いてください。今の先輩、何時通報されても可笑しくない位に怪しいです。」

 

興奮しすぎて半ば吸血鬼化してる古城に少し離れた位置で冷めた視線を投げる雪菜。

 

二人がここに居る理由の大半は古城の凪沙に対する行き過ぎた心配性。簡潔に言ってシスコンがこじらせた行動である。それに監視役である雪菜は無理矢理付き合ってる訳であり当の本人からも乗り気でない表情が窺える。

 

「いや、違うぞ姫柊。オレはただ灰原が…。」

 

「その灰原先輩ですけど確か今日を最後に凪沙ちゃんに関わらないって言った筈ですよ?……酷い人だと言うのは事実ですけど…。」

 

「……お前、灰原の事嫌いになったか?」

 

「…それは何とも言えませんけど、少なくともこの前の一件で見損なったのは事実です。…先輩に対してあんな事言うなんて…。

先輩はどうなんですか?」

 

「オレは………正直、分かんねえんだよ。アイツってさ、何時も本心語らねえヤツだし、あの時のアイツの表情初めて見たからアレが本心なのかなって思ったんだけど…。

……オレにはどうも違和感が拭い切れないんだよ…。」

 

「違和感って……先輩はあの時灰原先輩が言ってた事は嘘だって、言いたいんですか?」

 

「そうでもないんだ。実際ファントムが元人間って言うアイツの話は正しかった見てぇだし…。何というかアイツのやる事言う事に裏があると思うと、何かこう…モヤモヤして来るんだよなぁ…。」

 

「裏ですか…仮面ライダーじゃなくとも未だ疑惑の多い人ですね、あの人…。って先輩!二人もうあんなとこまで行ってますよ!!」

 

「あぁしまったぁ!!追い掛けるぞ姫柊!!!」

 

「ちょ、待ってくださいよ先輩!!」

 

 

 

物陰からとび出ていった古城を追いかける雪菜。多分この日は目の前の監視役のシスコンぶりに気の休まらない一日になるだろうと内心溜息を吐く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪菜の考えはおおよそ当たっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日この日を切っ掛けに彼等も転生者同士の争いに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その領域に足を踏み入れる日である事はまだ誰も予期しなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~天界~

 

 

 

「──よし!これでお終い、と…。」

 

夕張に量産型ドライバーの説明を任せ一人天界にてある作業を終わらせていた。

 

途中まで手掛けていたあるアイテムと武器をほったらかしにしていたのを思い出し長い時間を掛けて今ようやく仕上がった所。作業台に置かれている一回り大きい斧を見て満足気に頷いた後。足元でツンツンと当たって来る黒いシグナルバイクを掌に乗せて眼前に持って来る。

 

「ゴメンネ、アナタの事ほったらかしにしちゃって…でももうすぐだから。もうすぐアナタも皆と一緒に戦えるわ。

だからお願い、頑張って皆の助けになってあげて?」

 

明石の言葉に景気良く返事のクラクション鳴らすシグナルバイクの反応に、明石は掌に乗せたシグナルバイクを近くにあったケースに入れる。

そしてそのケースには量産型では無いマッハドライバー炎も一緒に入れられていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、夕張から両型ドライバーの不備が見つかったと言うニュースを聞いてあまりのショックに気絶した事は此処だけの話し…。







量産型ドライバーによる艦娘のイメージは仮面ライダーポッピーをイメージすればいいかと。
制服がアーマーと化して、髪の代わりに水兵帽と言うそんなイメージ。

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