ファイアーエムブレムif 白光と黒闇の双竜   作:キングフロスト

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第50話 侵食する悪意

 

 太陽は既に傾き、そろそろ日も暮れようかという頃合いで、散り散りだったアマテラス部隊が一斉に集まり始める。

 場所はイズモでも有数とされる食事処、『祭り神輿庵』である。夕食時という事もあり、店内店外を問わず人で埋め尽くされていた。

 

「ふう、回り尽くしたな!」

 

「あはは……足が疲れました」

 

「まさか本当に夕暮れまで街を回るなんてね……」

 

「あ、足が棒のようです……」

 

 店先では、満足げに笑うヒノカと、げんなりと脱力するアマテラス、疲れ果てた顔のアクア、そしてサクラは脚をプルプルと震わせて、祓串を杖代わりにやっとの事で立っていた。

 

 アマテラス達以外にも、既に到着しており、各々が過ごした自由時間の感想を言い合ったりしている。

 

「ふっふーん。ツバキ、この勝負、あたしの勝ちね! とっても素敵な物がたくさんあるお店を見つけ出したのよ! まとめて見繕ってきたわ!」

 

「まだ分からないよー? 俺は色んな店から、それぞれ買ってきたからねー。その人に合ったものを色んな店を回って買ってこそだよー」

 

「私も……饅頭をヒノカ様に買った。美味しい…」

 

「お、贈り物をつまみ食いするのはどうかなー……?」

 

 

 

「一通りお教えしましたが、今一度復習が必要ですわね」

 

「……なんかもう、くたくたやわ」

 

「あたしもさ…。作法ってのは心労が付き物なのか…?」

 

「ぷくく…!! リンカとモズメのあの姿と来たら……アハハハハ!!!」

 

「笑ってやるでない。最初なのだから、仕方の無い事だ。それにしても、2人もそうだが、エマも初めてであるにも関わらず、よく頑張ったな」

 

「えへへ…。少しでもユウギリ様に近付きたい一心で、頑張りました!」

 

 

 

「思った通り、良い呪符が作れたぞ。聞いて驚け、サイラス。なんと羞恥心が薄くなる呪符だ!」

 

「ほう…。戦闘で鎧や衣服がはだけてしまった時なんかに便利そうだな! 俺も呪いがどんなものか、なんとなくだが理解出来たし、良い結果尽くしだな」

 

 

 

「結局、甘味の克服はしませんでしたねぇ。意気地がない忍びが居たものですよ」

 

「き、貴様…っ! 甘味と忍びは関係ないだろうが!」

 

 

 

「はあ~……素敵な着物がたくさん見れて、タクミ様とも街を回れて……幸せね」

 

「美味いもんも食えたし、俺も文句ねぇな!」

 

「2人が落ち着いてくれて助かったよ……。まあ、僕も少し満足出来たかな?」

 

 

 

「手に入れたは良いが、異国の茶葉だからな…。淹れ方を学んでおかないと、アマテラス様にお出し出来る代物じゃないのが難点か」

 

「それでしたら、私がご教授出来るかと。簡単にですが、茶の淹れ方をお教えしますよ」

 

「あれ? 私、ジョーカーさんと並んでるのに、ど、どうしてスズカゼさんは私の方は一切見ないで仰るんですか~!?」

 

 

 

 こんな具合にそれぞれが言い合っていると、1人の衛兵らしき武装をした者が、ヒノカの方へと歩いてくる。おそらく、彼が使いの者なのだろう。

 

「白夜王国第一王女ヒノカ様ですね? イズモ公王イザナより、許可書を得て参りましたので、早速ですが王宮へとご招待させて頂きたく存じます。皆様お揃いでしょうか?」

 

「ああ。いつ出発してくれても構わない」

 

「それでは、皆様をお連れ致します」

 

 衛兵の先導で、ヒノカはアマテラス達を引き連れて先頭を行く。既に日は地平線へと沈む手前で、赤みがかった空には、夜の闇が広がり始めていた。

 

 

 

 連れられたイズモ公国の王宮は、入り口が大きな木々に覆われ、王宮自体はそれらの木々の上に立つように建っていた。やはり王宮内も質素を是としているらしく、華美な装飾はあまり見られない。

 中を進んで行き、やがて大広間へと通されるアマテラス一行。ここでしばらく待つように言われると、ここまで案内していた衛兵が、奥へと姿を消して行った。

 

「お城に案内されましたけど…ここで待っていて良いのですよね?」

 

「は、はいっ。もうすぐ公王様がいらっしゃると思いますので、その時にオロチさんの占いの事も分かるのだと思います」

 

「オロチさんの占い…、一体何を示していたのでしょう……」

 

 そして、言われた通り少しの間待っていると、衛兵が消えて行った方から、誰かがやってきた。白い長髪に、金の髪飾りを左右に付けて、陰陽師のような導師服に身を包んだ、全体的に白い格好をした、おそらくは男性。その印象は、

 

「わあ、すごく綺麗な方が来ましたよ…! あの方が公王様でしょうか?」

 

 その神々しくさえ映る姿、立ち振る舞い、足の運び方。あれが公王で無ければ、一体何だと言うのかと思える位、高貴そうな人物なのだ。

 アマテラスの言葉に、ヒノカがヒソヒソと返す。

 

「私は初めてお目にかかるので分からんが、恐らくそうだろう。この国の雰囲気に似合う、何とも神々しい御方ではないか」

 

「な、なんだか、緊張してきました、姉様…」

 

 いよいよイザナ公王であろう人物が近付いて来て、サクラがギュッとアマテラスの手を握る。人見知りする方なサクラは、その神々しさも相まって、臆してしまったのだろう。

 

 ついにアマテラス一行の目前にまでやってきた彼は、細めた目を静かに開け、彼女らの姿を目に映す。そして、その口がゆっくりと開かれた。

 

「キミたち…」

 

「は、はいっ!?」

 

 突然声を掛けられ、思わず変な声が出てしまうアマテラス。固唾を呑んで様子を窺っていると、

 

「はじめまして~! キミたちが白夜王国の使者サマかな~!?」

 

「えっ!?」

 

「思ってたのと違うぞ!?」

 

 無意識に叫んでしまうアマテラスとヒノカ。しかし、そんな彼女らにはお構い無しに、彼は変わらぬ調子で続ける。

 

「僕は公王イザナ! 以後、お見知りおき~! それにしても、よぉ~く来てくれちゃったねえ! ささ、ゆっくりしてっちゃいなよ!」

 

「あ、ありがとうございます…」

 

 ギャップの落差が天井知らずで激しすぎて、アマテラスは逆に萎縮してしまう。

 

「それでそれで~? 僕に何か用があったんだよね? 一体何の用なのかな~!?」

 

「そ、そうですね…」

 

 実際、特にこれといった用事など無いアマテラスはどうせならと、とある事について聞いてみる。

 

「虹の賢者様について、何かご存知でしょうか?」

 

「虹の賢者? ああ、ノートルディア公国に住むってされている賢者様だね~。多分だけど、実在するんじゃないかな~? 今まであそこで力を授かった人もいるからね~」

 

「そうなんですか?」

 

「そうそう! 例えば……白夜王国の亡き白夜王スメラギ、暗夜王国のガロン王や、マークス王子とかね」

 

「!!?」

 

 その思いがけない情報に、アマテラスは唖然となる。強い強いとは思っていたあのマークスも、虹の賢者から力を得ていたのだ。それだけではない、ガロン王でさえ力を授かっているというのなら、絶対に自分達も虹の賢者から力を授からなければならない。そうでなければ、対等になど闘えまい。

 

「マークス兄さん、ガロン王も……そしてお父様も…」

 

「私達の最終的な目標はガロン王の打倒……。そのガロン王が虹の賢者から力を授けられたのなら、私達も力を授からなければ勝てないわ。だって、前提から違っているのだから」

 

 アクアの言葉が、アマテラスの心に刺さる。ただでさえ強大な暗夜王国、それを束ねるガロン王の実力は、恐らくマークスをも越えるはず。同じ土俵に立てない時点で、話にならないのだ。

 

「でも、これで虹の賢者様が実在するという可能性が高くなりましたっ。私達も、賢者様にお会いして、力を授けられさえすれば……!」

 

「…そうだな。私達も力を得れば、白夜にとって大きな戦力に成りうる。ガロン王やマークス王子も力を得たならば、私達もその力を手に入れるだけだ」

 

「だね。それに、父上も通った道なんだったら、子である僕らもその道を辿ってやろうじゃないか」

 

 それぞれが前向きに捉える王子王女達。それを見習って、アマテラスも気を取り直す。悲観してばかりいられない。ガロンやマークスの強さの一端を担っている虹の賢者。その賢者から力を手にするチャンスが、実在していると分かっただけでも良いと言える。噂の真実味が増したのだから、この遠征は決して無駄足ではないのだ。

 

「そうですね…。噂という朧気な虚像でしかなかった虹の賢者様が、確かな形を持って私達の目標へと変わりました。ガロン王やマークス王子、スメラギ王…お父様も得たという賢者様の力。必ず私達も授かって帰りましょう!」

 

 志し新たに、気合いを入れ直すアマテラス。そんな彼女に釣られて他の仲間達も、一部を除きテンション高く声を上げる。

 そんな彼女らの姿を見ていたイザナ公は、にこやかな笑顔で見つめて、

 

「うんうん! 元気が良いのはタイヘンけっこう!! そんなキミたちに、豪華な食事を用意してあるよ~! せっかくだから宴を楽しんで行ってね~!! イズモ流のおもてなしをご堪能あれ~!」

 

 そう言って、紳士の如き礼の格好を執るイザナ。

 

「せっかくの申し出だ。受けねば無礼というものだろう」

 

「そうですね。……行く先々でもてなされてばかりで、なんだか申し訳ないですが」

 

「遠慮しないで、じゃんじゃん食べて行っちゃってね~!!」

 

 イザナの厚意に甘える事にしたアマテラス一行は、彼の後に続いて王宮の中を進む。進むに連れて、なんだか美味しそうな良い匂いが漂い始める。何人かは軽く食事をして来たが、そそる匂いに空腹感が刺激されてくる。

 やがてアマテラス達は、たくさんの膳が並べられた、先程よりは少し小さな広間へと通された。数えてみると、丁度アマテラス達の人数分が揃えられているようだ。膳の前には、これまた高級そうな座布団が敷かれている。

 

「そうそう。この広間は土足禁止だよ~! あの畳の前で靴は脱いでおいてね~」

 

 イザナの注意に、白夜出身の者は特に違和感を抱かずに続々と席に着き始める。しかし、暗夜には土足厳禁という習慣が浸透していない事もあり、アマテラスを除いた暗夜出身の者は戸惑っていた。

 

「靴を脱いで食事をするのは、テンジン砦でも経験しましたが、やはり慣れませんね…」

 

「は、はいぃ~…椅子に座って食べるのに慣れてしまってますから、変な気分です…」

 

「郷に入っては郷に従え……か。これもまた、良い経験だろう」

 

 しかし、彼らも観念して靴を脱ぐ。集団に属する以上、あまり規律を乱すべきではないが故に。たとえ小さな事でも、ともすれば大きな亀裂へと成りかねないのである。

 

「さあ、ゆっくりと召し上がれ~!! ゆっくりとね~。あ、そうそう! 思い出したんだけど、アマテラス王女には少し込み入った話があるんだよね~。ちょっと僕と一緒に来てくれるかな~?」

 

「え? あ、はい。分かりました」

 

 言われるがままに、アマテラスは歩くイザナの後を追い始める。少しの警戒心も見せる事なく。

 

 

 

 

「…………、」

 

 

 

 

 

 

 少し歩いて、なんだかよく分からない部屋に通されたアマテラス。その小さな一室は、古びた人形や置物がたくさん置いてあって、倉庫のように見える。一つ言えるのは、暗さも相まって人気が無いこの場所は、内密な話をするにはうってつけという事か。

 

「あの…それで、イザナ公王。込み入った話というのは…?」

 

 改めてイザナへと問うアマテラス。先程までは明るさもあって神々しく見えていたイザナだったが、今のアマテラスには部屋の雰囲気と暗さも手伝って、その笑みが何故か不気味にさえ映る。

 

「いや~。話というのはね……ちょっと拘束されてくれないかな~……ってね」

 

「え? ……あ゛!?」

 

 瞬間、アマテラスの体に異変が起きる。突然の頭痛、吐き気に襲われ、その場に立っていられなくなる程に、激痛がアマテラスを苦しめる。

 

「あ゙あ゙あ゙!! ぐ、こ、これは…どういう、こと、です……イザナ、公!?」

 

 頭を万力で締め付けられるような苦痛、胸に込み上げてくる異物を飲み込んだかのような激しい吐き気に必死に耐えて、アマテラスはイザナを睨み付ける。信じられないとでも言わんばかりに見開かれた目からは、涙が浮かんでいた。

 

「イザナ公…? ふふふ…、きひひひひ!! ひょーっほほほほ!!! 私はイザナ公なんかじゃありませんよ!」

 

 歪で醜悪な笑い声を上げる彼の顔が、どんどん霞が晴れていくように消えていく。そして、代わりに出て来たその顔は……、

 

「!!! あなた、は……『ゾーラ』!?」

 

 やせ細った体躯に、暗夜の邪術士の衣装を纏った男。垂れ目がちで、陰湿な笑みを浮かべるその男の名はゾーラ。暗夜王国の幻惑、幻影を映し出す事を得意とする魔道師だ。

 アマテラスは何度か、彼と会った事がある。北の城塞でのアマテラスとレオンの魔道訓練に使う魔道書の運び入れなど、雑用として使わされた彼と会った程度の顔見知りという程度。会話こそは無かったが、アマテラスは彼の名前くらいは知っていた。ギュンターは彼の事を嫌っている節があったので、それがアマテラスの印象に残っていたのだ。

 

「ここであなたを捕らえて手柄を上げれば、私はマクベス様よりも出世出来るに違いないんですよぉ!! もしかしたら、一気にガロン王様の側近にまで昇格出来るかも…! ひょーっほほほほ!!」

 

「ぐぅぅ…! こた、えなさい…! 本物の…イザナ公、は…どこに……!!」

 

「本物~? それなら、牢屋にぶち込んでやりましたよ! あ、そうそう。お仲間も、今頃毒入りの料理を食べて死んじゃってるでしょうから、助けを期待しても無駄ですよーっ!」

 

「なん、ですって……!?」

 

 アマテラスを捕らえる事が目的なら、他の仲間達は不要でしかない。良くて捕虜。最悪の場合は殺されるのは当然だ。そして、今回はその最悪のケースが選択されてしまったのだ。

 

「そん、な……あぐぅ!?」

 

 苦痛から来る涙と、自分の不甲斐無さの為に仲間を殺してしまったと、自身を叱責する涙が入り混じり、ポタポタと床を濡らしていく。自分のせいで、仲間が、家族が、親友が。皆、死んでしまった……と。

 悔やんでも悔やんでも、悔やみきれない。闘わずして、こんな所で終わってしまうのか。仲間を犠牲にして、自分は何もせずに終わってしまうのか。

 

「さあ~て、結界が効いているうちに捕縛しちゃいましょうかね~! みなさーん、ちゃっちゃとやっちゃってくださ~~い!」

 

 ゾーラの合図と共に、部屋の入口にゾロゾロと暗夜兵らしき者が入ってくる。アマテラスは抵抗を試みるも、頭痛と吐き気でまともに立つ事さえ不可能だった。

 

「こんな、ところで……終わりたく、ない……!!」

 

 

 

 

 

 

「安心して。あなたの道を、こんな所で終わらせたりなんてさせないわ」

 

 

 

 

 

 その時、吹き抜ける一陣の風。声と共に、アマテラスの前に佇む姿があった。

 水色の長い髪をたなびかせ、薙刀を手に、アマテラスを守るように佇む歌姫。

 

「な、ななな、なんで生きて!!?」

 

「ぎゃあ!?」

 

 当然ながら、取り乱し慌てふためくゾーラ。周囲に居た暗夜兵達も、後ろから来た他の仲間達によって次々と倒されていく。

 

「簡単な事だ。お前のような頭の軽い公王が居るか!」

 

 ヒノカが自身の得物である薙刀を、ゾーラの鼻先へと向けて叫ぶ。その顔には相当な怒りが露わになっており、妹であるアマテラスを苦しめたゾーラに、憤りを覚えていたのだ。

 

「まあ、わらわは最初からきな臭いと思っておったがの」

 

「ふん。私を甘く見てもらっては困る。私とて、こやつから怪しげな気配を感じておったわ」

 

 呪い師2人が、部屋の隅に設置された結界の要を破壊しながら得意気に語る。それにより、アマテラスを支配していた頭痛と吐き気が嘘のように消え去った。

 

「助かりました…みなさん」

 

「姉様っ、大丈夫ですか!?」

 

 ヒノカに睨まれて固まるゾーラを無視して、サクラはアマテラスへと駆け寄る。今にも泣き出しそうなその妹の顔に、アマテラスは情けない気持ちでいっぱいになる。妹に、こんな心配をさせて、あまつさえ、みんなが死んだと思い込み、信じていなかった事に。

 しかし、それと同時に、充足感にも満たされていた。自分には、こんなにも頼もしい仲間達が付いてくれているのだと。

 

「大丈夫ですよ、サクラさん……。さあ、ゾーラさん。これで形勢逆転しました。諦めて投降してください!」

 

 周囲を完全に包囲され、逃げ場の無いゾーラに投降を求めるアマテラス。だが、

 

「誰が投降なんてするもんですか~っ!! キエェェェェ!!!!」

 

「なに!?」

 

 突然奇声を発した彼は、一瞬で姿がその場から消え去る。目の前でゾーラの姿が消失した事に、ヒノカは驚きを隠せず、何度も目をパチクリさせて辺りを確認するが、どこにもその姿は見当たらない。あるのは仲間達の姿だけだ。

 ただ、

 

「姿を視認させぬ術か! となれば、私達が認識出来ぬ間に外に逃げおったな!?」

 

 ツクヨミが部屋の外へと目を向ける。呪い師としてフウガのお墨付きのある彼が言うのだ。恐らくそれが正解なのだろう。事実、

 

『出合え出合えーーい!! こうなれば、全軍突撃しちゃいなさ~~~い!!』

 

 部屋の外、それもそれなりに離れた所からであろうゾーラの声が、アマテラス達の耳に届いてくる。まだ部下の兵士が控えていたらしい。アマテラスはその場の全員に指示を飛ばす。

 

「総員、戦闘の準備を! イザナ公王は城の牢屋に閉じ込められています。暗夜兵を倒して、救出に向かいます!!」

 

「中立国を足蹴にするやり方、到底許せるものではない! 皆の者、必ず勝つぞ!!」

 

 アマテラスとヒノカの号令に、皆が志気を高く武器を取る。彼らとて、こんな卑怯なやり方を許せるものではないのだ。

 

 遠征隊として、テンジン砦周辺の森以来となる、暗夜兵との闘い。アマテラスは気を引き締め、夜刀神を手に取る。再び顔見知りとの戦闘となるが、サイラスの時とは話が違う。

 卑怯かつ卑劣なるゾーラを倒し、イザナ公王を救い出す。今度は防衛戦ではない、真っ向からの正面衝突で、入念な策など敷く間もない闘いが、アマテラスを待ち受けていた。

 




 
「キヌの『コンコン! お狐通信』~!」

※ここからは台本形式でお送りします。

キヌ「あと二日で一周年だね~」

カムイ「なんだかんだで、もうすぐ総計100話にも到達するね」

キヌ「そして今日はマトイの誕生日だよ!」

カムイ「こんなに短い期間にお祝い事が連発するなんて、おめでたいよね!」

マトイ「その分、作者であるキングフロストは苦悩するんだけどね」

キヌ「そうなんだよねー。色々記念にやりたくても、時間が無くて書けないって、若干泣き言言ってるし」

カムイ「まあ、初投降の日がまさかマトイの誕生日近くとか、白夜と暗夜の両方が50話到達と間近なんて、思いもしてなかったらしいからね」

マトイ「その上、仕事が変わって忙しくて書けないなんて、完璧じゃないわね」

キヌ「だよね~」

カムイ「サラッと会話を続けてたけど、マトイがあまりに自然に会話に交じっててビックリだよ…」

マトイ「あら? 今日は私の誕生日なんでしょう? なら別に私がゲストでおかしくないじゃない」

キヌ「うんうん! という事で……マトイ、お誕生日オメデトー!!」

カムイ「おめでとう!」

マトイ「うふふ…こう素直に祝われると、なんだか照れくさいわね」

キヌ「あとでお祝いに、マトイの天馬の毛繕いしてあげるね~!」

マトイ「…ありがたいけど、そこは私に何かしてくれるで良いんじゃ……?」

カムイ「マトイの誕生日もだけど、白夜編50話到達の記念として、少しサプライズもあるよ! 今日、明日と続けて、白夜編と暗夜編の50話を更新するんだ!」

キヌ「今日はこれで終わりだから、明日に日付が変わる頃に暗夜編も更新されるよ!」

マトイ「それだけじゃないわ。一周年当日には、以前のアンケートの結果から、『オリジナル兵種』の募集が決定したわ!」

キヌ「詳しくは当日の活動報告を見てね~」

マトイ「完璧なオリジナル兵種の案、あればで良いから、出来れば送ってくださいね。出来る限り、採用の方向で考えるらしいから」

カムイ「でも、ちょっと無理が有りすぎるものは難しいから、程々にね~……」

キヌ「それじゃ、また当日に……」

キヌ&カムイ&マトイ「次回の更新も、よろしくね!!」


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