ファイアーエムブレムif 白光と黒闇の双竜   作:キングフロスト

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第49話 神々の坐す国

 

 風の部族の村から数日掛けて、アマテラス達はようやくイズモ公国の手前へとたどり着く。道中、何度かの野生化したノスフェラトゥとの戦闘があったが、特に問題無くここまで来れた。

 

「ここがイズモ公国……」

 

 国の玄関口である鳥居の形をした門前で、そこから見える建ち並んだ家屋へと視線を向けるアマテラス。街並みは、白夜の城下町程の華やかさは無くとも、それ以上に荘厳さで満たされており、質素であっても白夜の城下町に負けず劣らずといった印象を受ける。

 街並みでさえそこはかとなく神秘性を感じるのだから、中心へと進む程、それも比例して強さを増していくのだろう。

 

「白夜とは違って、こちらは神々しさが主に前面に出て来ているように感じます」

 

「そうね。ここは古くから神々の居る国として知られているわ。それに、他の国々が対立をしている時も、常に中立を守り続けているの。ここなら戦闘は禁じられているから、暗夜からの手の者も迂闊な真似は出来ないはずよ」

 

 アマテラスの率直な感想に、アクアが補填するように説明をする。なるほど道理で頷けるというもの。神々の居る国、つまりは『神々の坐す国』という事なら、この神秘性に満ちた雰囲気も納得出来る。

 

「この国は古くから、我ら白夜王国とも友好があると聞く。こうして訪ねるのは初めてだが、特に心配要らずともイズモの公王と面会が適うだろう」

 

 そう言うや、ヒノカはズンズンと鳥居の門へと向けて直進していく。アマテラス、そして他の者達もその後を追い、門へと近付いて行く。

 しかし、ヒノカが丁度、門の真下付近にたどり着いた時、その行進は妨げられる事となる。

 

「何者だ。ここから先は神聖なるイズモの地。怪しき者は立ち入る事を許さぬぞ」

 

 鳥居の柱の根元に立っていたであろう2人の門番が、互いに手にした薙刀を交互にクロスさせるように、アマテラス達の行く手を阻んだのだ。

 

「あ…いえ、私達は怪しい者では……」

 

「む、イズモ公国の衛兵か。よし、ここはお姉ちゃんに任せろ、アマテラス」

 

 と、ヒノカがアマテラスを擁護するように前に立ち、衛兵達と向き合う。姉としての威厳を示したいのだろうか。何故か少しだけ得意気に見えるのは、気のせいではないだろう。

 

「我らは白夜王族直属軍の部隊だ。急な話で失礼ではあると承知しているが、此度はイズモ公国の公王であらせられる『イザナ公』に面会を希望するために馳せ参じた次第」

 

 そう言って、ヒノカは何かを手に、前へと突き出した。

 

「おお…これは確かに、白夜王家の者が持つと言われる紋章の彫られた『白銀刀』…! どうやら、ヒノカ様ご本人で間違いの無いようですね」

 

 ヒノカの手に握られていたのは、太陽光を反射して白銀に輝く小振りの刀。刃の部分には白夜王家の紋章が刻まれており、その下にヒノカの名が刻まれていた。それを見て、ヒノカが王族本人であると理解したらしい。

 

「アクアさん、あれは…?」

 

 しかし、そんな事はつゆ知らず、アマテラスは不思議に思いアクアへとこっそりと尋ねる。そんなアマテラスに、アクアもこっそりと内緒話でもするように耳打ちした。

 

「あれは白夜の王族が生まれた時に、祝いとして職人に打たせる『白銀刀』よ。銀自体は珍しくも無いけれど、白夜でも滅多に採れないとされている『白光銀(びゃくこうぎん)』を素材としているの。話では、暗闇の中であっても輝きを放つと言うわ」

 

「へえ~……。すごく希少な鉱石なんでしょうね」

 

「ええ。白光銀が採れる鉱山は、普段は出入り禁止にされているから。先代の白夜王が、神秘に満ちた白光銀を無闇に採掘しないように、王族が生まれた時のような祝いの時以外は入る事を禁じたそうよ」

 

 その話を聞き、アマテラスは今更ながらに、自分が白夜の事を全然知らないのだと、改めて思い知らされる。白夜の王家に生まれたはずなのに、自分の国の事もまともに知らないなんて……と、情けない気分になってくる。

 それを感じ取ったのか、アクアはアマテラスに励ましの言葉を掛けた。

 

「アマテラス、これからもっと、白夜王国の事を知っていけばいいの。あなたには、“これから”があるんだから」

 

「アクアさん……」

 

 そうだ。アマテラスには、“これから”がある。白夜を選んだからこその“これから”。だから、もっと知っていけばいい。知らない事も、忘れた事も全部含めて、“これから”取り戻していけばいいのだ。

 

 そして、その話が聞こえていたのだろう、ヒノカが口を挟んでくる。

 

「その通りだ。分からない事があれば、何でも私に聞け、アマテラス。私はやっと取り戻した妹に、愛する祖国の事をたくさん教えてあげたいと思っているんだからな」

 

「ヒノカ姉さんも……ありがとうございます」

 

「礼など要らないさ。私達は姉妹なんだ。当然の事なんだからな。それはそうと、衛兵達と話は済んだぞ。面通りの許しを正式に得るまで、街中を見て回っていてくれとの事らしい」

 

 いつの間にか話は終わっていたようで、衛兵の1人が町通りを走っていく姿が見える。遠くに見えるこれまた和風な城。しかし、やはり白夜とは違って神々しさを纏っているような気がする。

 

「日暮れまでには許しを貰えるそうだから、それまでに指定された食事処に来てくれれば良いそうだ。良し、ではしばらくはのんびりと姉妹で散策に出るとしよう。女子会というやつだ!」

 

 言うや否や、ヒノカはアマテラスとアクアの手を取り、サクラに声を掛けて国内へと歩き始める。引っ張られるアマテラスとアクアは戸惑いながらも、拒否するはずもなく、サクラは慌ててヒノカ達の後をトテトテと走って追いかける。

 

 アマテラスは去り際に、大きな声で部隊全員に聞こえるように叫ぶのだった。

 

「と、という訳で、少しの間は自由に過ごしてくださーい!!」

 

 

 

 

「……僕も王族の一員なのに、僕だけはぶられたんだけど」

 

「ヒノカ様は女子会って言ってましたし、別に仲間外れのつもりじゃないんじゃないですか? という事で、俺らも見て回りましょうよ!!」

 

「賛成よ!! タクミ様とお店を見て回るなんて、滅多に無い事だもの! …ヒナタは要らないけど」

 

「なんだよ! お前こそ、1人で布切れでも見に行けばいいだろ!?」

 

「行きませんー! 私はタクミ様と一緒に行きますー!」

 

「……何か前にもこんな事があったような気がする」

 

 ギャーギャーと言い争いながら歩く2人に挟まれ、タクミはとぼとぼと街中へと姿を消して行った。

 

 

 

 そんなタクミ達を見送ったエマ、ユウギリ。そしてポンと手を叩き、何かを閃いたような素振りをするユウギリに、エマは疑問符を浮かべていると、

 

「ちょうど良い機会です。エマさん、あなたに淑女としての嗜みを教えて差し上げますわ」

 

「え、淑女…ですか?」

 

「ええ。女武者たる者、勇ましさだけでなく、気品も兼ね備えておらねばなりません。かのイコナ王妃はもちろん、御息女であるヒノカ様も、昔は王女としての教養を受けておられましたもの。まあ、最近は武者修行ばかりのようですが」

 

「ふむ。それは良いのう。どれ、わらわも久しぶりにユウギリの淑女ぶりを見学するとしよう」

 

「ああ。私もユウギリのお手前には敬意を払っている。この前の生け花など、素晴らしいとしか言えなかったからな」

 

 ずいっと割り込むオロチとカゲロウ。

 

「……審美眼はそれなりですのに、どうしてあのような摩訶不思議な出来映えになるのでしょうか?」

 

「ん? 何か言ったか、ユウギリ?」

 

 ボソリと呟いたユウギリの言葉に、カゲロウがジッと見つめ返す。理解出来ていなかったのはカゲロウだけであり、ユウギリ、そしてオロチとエマでさえカゲロウから目を反らした。

 

「では、私達は淑女のお勉強会といたしましょう。リンカさん、モズメさんもそのおつもりで」

 

「な!? 何故あたしまで!」

 

「そ、そうや! なんであたいもなん!?」

 

 突然声を掛けられ、狼狽える2人。しかし、お構いなしにユウギリは2人の腕を掴んで逃さないとばかりに離す様子はない。

 

「お二方共に、そういった教養を身につけていないようですし。この機に伝授して差し上げますわ」

 

「い、要らん! あたしは誇り高き炎の部族だぞ! そんなもの無くとも、戦士として立派に闘えているじゃないか!」

 

「私は、1人の女としての話をしているのです。それに先程も言いましたが、炎の部族とはいえ今やあなたも白夜の女武者としてこの部隊に所属しています。ならば少しくらいは気品を持って欲しいと私は思うのです」

 

「ぐ…た、確かに、お袋も男勝りなところはあるが、女らしさもしっかりと持っている。なんとも耳が痛いぞ……!」

 

「じゃ、じゃあなんであたいもなん!? あたいはただの村娘やで? 別にそんな気品とか要らんのとちゃう?」

 

「女性として身につけておいて損はありません。村娘だとか、そんな事は関係ありませんわ。女としてより美しく在り、そして気品のある作法は周囲からも良く映るものです。それに、もしこれから先、意中の殿方が出来たのなら、その心を射止める役に立つかもしれませんよ?」

 

「うう…な、なんか妙に説得力があるわ。それに、あたいだけやないんやったら、ちょっとだけ気が楽やし……」

 

 流され気味のモズメと、頭を抱えて唸るリンカ。そしてユウギリは有無を言わさず、2人を言葉巧みに丸め込んでいく。

 

「なんでしたら、今回はお試しとして参加すれば良いのです。参加してみて気に入らなければ、次回からは参加しなければ良いだけの話ですし。どちらにせよ、あなた方にはこれっぽっちも損はありませんよ。本来なら、こういった講習会のようなものはお金が掛かるものですから、むしろ得ではありませんこと?」

 

「え…ほんまやったら、お金掛かんの!? そ、そしたらユウギリさんのお誘いって、むっちゃ得なんやろか……!?」

 

「ま、まあ確かに? 本来なら金が掛かるところを、金が掛からん上に、こちらには足ししか無いというならば、受けてみるのも一興かもしれないな!」

 

 ユウギリの口車に乗って参加表明を匂わせる2人を見て、当の本人達を除いた者達は皆一様にこう思っていた。

 

(チョロい………)

 

 

 

 

 

 

「あっちの女性陣は盛り上がってるねー」

 

 そのやりとりを遠目で眺めていたツバキが、のんびりとした口調で述べる感想に、カザハナは特に顔色を変えず、

 

「お作法ねぇ……あたしは小さい頃に習ってたけど、今は興味無いなぁ。それよりサクラ様よ! せっかくの御姉妹揃って遊びに行かれたんだし、出来ればあたしも一緒に行きたかったけど、ここは我慢するとしてだよ? あたしはあたしで、サクラ様に似合いそうな小物でも探してみようと思うわ」

 

「ああ~。そういえば、君は王族の親戚の一族だったね。なら、作法なんてもう知ってるよねー。よし、じゃあ俺もカザハナに付き合おうかなー。まあ俺はサクラ様だけじゃなくて、アマテラス様やアクア様、他のごきょうだいの分も見繕うけどねー。なんてったって俺って完璧だしー」

 

「へえ~。なら勝負しましょ。あたしも王族方に似合う物を見繕ってくるから、どっちがより気に入ってもらえるかを競うの」

 

「別に良いけどねー。どうせ俺が勝つだろうし」

 

 余裕のツバキと、特に挑発したつもりの無いツバキに食ってかかるカザハナ。そして、火花を散らすサクラの臣下達に、新たな参戦者が名乗りを上げた。

 

「私も、ヒノカ様に贈り物を買いたい……」

 

「んー? セツナも参加するのかい?」

 

 ぼんやりしながら、セツナがぬべーっと2人の間に顔を突っ込んできたのだ。

 

「私は声を掛けられなかった……」

 

「あー……、セツナも俺と同じ貴族層だから、そこら辺しっかり身に付いてると思われたんじゃないかなー?」

 

 目を反らしながら言うツバキ。何故なら、それは本音では無かったから。真実は、『セツナに何かを教えるのは自分より強い敵を倒す事よりも困難だから』であろう。だから、ユウギリも見るからに淑女としての心得が成っていないセツナを呼ばなかった。セツナとは1対1でドシリと構えて向かわなければ、とてもではないが教えるなど無理なのだ。

 

「じゃあ決まりだね! 制限時間は集合時刻まで。それまでにサクラ様達に似合う物を見つけてくるって事で! それじゃ、よーい……どん!!」

 

 カザハナは合図と共に、街中へと走り姿を消して行った。それに続き、セツナもスローモーションで街へと歩き始める。

 

「セツナを1人にするのも心配だし、俺も付いて行こっかなー。遅刻なんてしたら大変だからねー」

 

 ツバキはそう判断を下すと、すぐさまセツナの後を追いかけるのであった。

 

 

 

 

 

 

「………」

 

「おや? サイゾウさんもどこかへ行かれるのですか?」

 

「……アサマか」

 

 仲間達が続々と動き始める中、サイゾウもまた何処かへ行こうとするも、そんな彼に掛けられるのはアサマの声。

 

「俺は待ち合わせ場所の食事処に行く。観光気分でここに来ている訳ではないんでな。動き回るよりも、最初から目的地に居る方が早かろう」

 

「そうですか。では、私ももう食事処に行くとしますかねぇ。ゆっくりとお茶でも頂いて待つとしましょう。その方が何かと楽ですからねぇ」

 

「勝手にしろ。……おい、一つ聞かせろ。僧侶というのは、進んで苦労を被る輩ではなかったのか? そのように楽をしても良いものなのか?」

 

「はっはっは。何を仰いますか。僧侶とて人間。それにこんな言葉もあります。『苦も楽も同じ事』、どちらも甘んじて均等に貪ってこそ、『平等』というものでしょう。それに、私は戒律にはさほど縛られてはおりませんので」

 

「そんなものか……。まあいい。職、そして人それぞれに責務も思想も異なってくる。そういうものだと思っておいてやる、破戒僧」

 

「おやおや。破戒僧とは失敬な。そういうあなたこそ、王族であるアマテラス様に失礼な物言いばかりでしょうに。他の国なら首が飛んでもおかしくないですよ。文字通り、首は胴体とお別れする、という意味ですがね」

 

「貴様にだけは言われたくない。貴様こそ、主君であるヒノカ様を困らせてばかりではないか。臣下として、主君の心身を尊重出来ずしてどうする?」

 

「私を召し抱えたのはヒノカ様ご自身です。そんな事まで一々気を回すなんて面倒以外の何物でもありませんよ。そも、私は僧な訳ですし。私が真に仕えるべきは本来、神であるところをヒノカ様にお仕えしているのですから、少しは多目に見て頂いても罰は当たらないでしょう?」

 

 サイゾウの正論に対して、持論で反論するアサマ。ヒノカでさえ手こずるアサマに口で勝てる訳も無く、サイゾウは早々に諦める。言い合ったところで、無駄に疲れる事が目に見えているからだ。

 

「…もういい。そもそもヒノカ様ですら手に負えぬ貴様を、俺がどうこう出来る道理も無し。もう俺からは何も言わん。付いて来るなら好きにしろ」

 

「それではお言葉に甘えて、ご一緒させて頂きますかねぇ。なに、別にお邪魔はしませんので。存分に苦手な甘味の克服でも為さって下さい」

 

「甘味が苦手なのは認めるが、別に克服する為の特訓をするつもりは無いからな……!!」

 

 

 

 

 

 

「ふむ。初めての外の国がイズモの国とは面白い。呪い師にとって、神秘性に満ち溢れた土地は相性が良い。それもイズモ公国となれば別格よ。この地であれば、質の良い呪符や新たな呪術の開発も捗るであろう」

 

 風の部族の村を出て初めて訪れる他国。ツクヨミは平静を装ってはいるものの、滲み出る興奮が顔に隠しきれずに表れていた。具体的には、目が爛々と輝いており、口角が限界ギリギリまで引き上がってしまっている。

 

「なるほど、呪いとは暗夜で言うところの魔道…。やはり土地柄にも影響されるという事か」

 

 と、うずうずするツクヨミの肩に、サイラスがポンと手を置いて話しかける。

 

「俺は騎士としての修練しか積んでこなかったからな。魔道には疎いが、興味自体はそこそこある。この際、異国の呪いという技術に触れてみるのも良い経験になるかもしれない。ツクヨミ、良ければ俺にも付き合わせてくれないか?」

 

「ほう…? 良い。殊勝な心掛けではないか。特に、この私に頼んだところは良い視点である。お主も私同様、白夜の人間ではないようだし、共に異国情緒を堪能しつつ、呪いについて語ってやろうではないか!」

 

 頼まれた事に上機嫌になるツクヨミ。こういうところが子どもっぽいと言われる原因である事に、彼はまだ気付いていない。

 

 

 

 

 

 そして、

 

「か、完全に出遅れてしまいました~!!」

 

 他の者達がそれぞれ街へと消えていく中、オロオロとあちこちに視線を移すフェリシア。それを呆れた様子で見ているジョーカーと、困ったような笑みを浮かべるスズカゼ。

 

「せっかく姉妹お揃いでの観光だ。出来れば俺はアマテラス様のお邪魔はしたくない。だからお前も、アマテラス様に迷惑が掛からないようにあまり近付くなよ」

 

「ひ、ひどいですぅ~!?」

 

「ですが、お邪魔をしたくないというのは同感ですね。ヒノカ様は長年仰っていました。『いつかスサノオやアマテラスと共に、街へと繰り出したい』……と。異国の地ではありますが、ようやく叶ったその願い……スサノオ様は残念ながらいらっしゃりませんが、せめて今は楽しんで頂きたいものです」

 

 スズカゼから語られるヒノカの願い。それを聞き、フェリシアとジョーカーも、少ししんみりとした空気を纏う。

 彼らのもう1人の主であるスサノオ。彼は、付き人2人に妹を託した。今度会う時は、恐らく敵としてであろう。それが分かっていて尚、彼は決断を下し、そしてフェリシア、ジョーカーもその決断を受け入れた。全ては主を想ってこその事ではあるが、やはり遠く離れたとて主への気持ちが薄らぐ事など無い。

 

「……さて、俺は質の良い茶葉でも探すとしよう。どうせだ、お前らも手伝え」

 

 気を取り直すように、ジョーカーは首を振ると、フェリシアとスズカゼに同行を頼む(命令)。純粋に人手を確保するだけではなく、さりげないフェリシアへのフォローも含まれていた。だがしかし、それは当の本人に気付かれる事も無く、スズカゼにのみジョーカーの本心は伝わるのであった。

 

「よーし! 張り切って良い茶葉を見つけますよー!!」

 

「では、私はなるべく気配を消して茶葉を探しましょう。気が付いたら大勢の女性に取り囲まれていた……では、まともに動けそうもないですので」

 

「……なんだそれ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、

 

「ヒョーホッホッホ! 来てくれちゃいましたね、アマテラス様…! 万全を期してお待ちしちゃってますからねぇ~!!」

 

 アマテラス達の預かり知らぬ所で、密やかに陰謀が動き出そうとしていた……。

 

 




 
「キヌの『コンコン! お狐通信』~!」

※ここからは台本形式でお送りします。

キヌ「いや~……もうすぐ白夜編も50話に届くんだね……。感慨深いなぁ~」

カムイ「暗夜編も、次で50話だけど、まだトータル100話には届いてないんだよね」

キヌ「まあ、分岐したのが20話辺りからだったしね。それでも、100話まではもう近いんだけどねー」

カムイ「さて、それじゃあ今日の本題に入るよ」

キヌ「と言っても、今日は簡単に済ませちゃうけどね! 次回は50話記念! この前のあんけーとも、更新と同時に終了するからね」

カムイ「でも、アンケートのアンケートだから、そこまで重要じゃないんだよね。重要なのは、その次の特別企画だもん」

キヌ「そう! 『オリジナル兵種の募集』だよ! その時にまた改めて、それ用の活動報告を上げる予定だから、詳しくはまた今度!」

カムイ「それでは、次回もよろしくお願いします!」

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