ファイアーエムブレムif 白光と黒闇の双竜   作:キングフロスト

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第39話 悲劇にさす光明

 

 決着は一瞬だった。エマとノスフェラトゥは接近するや、全力で腕を相手に目掛けて振るったのだ。エマの渾身の一撃を、ノスフェラトゥの猛烈な一撃が凪払い、それによってエマの腕はグンと反動を受けて、その手から薙刀を手放してしまう。

 

「しまっ……!!」

 

 腕も弾かれ、闘う手段の途絶えたエマに、ノスフェラトゥは再びの咆哮と共に腕を大きく振りかぶる。エマも、ここまでかと目を閉じ、静かに最期の時を待つ。死が目前に迫っているというのに、エマは不思議と落ち着いていた。この常に死と隣り合わせという臨場感も込みで、()()()は闘いを楽しんでいたのだと思うだけで、エマは満足感を覚えていたのだ。

 エマとて死ぬのは怖い。でも、それもまた、命懸けの闘いの醍醐味なのである。

 

 

 

「あら? まだ死ぬには若すぎますよ、見習いさん?」

 

 

 

 と、死を覚悟したエマの耳に、ヒュンという空を切る風の音と共に、聞き覚えのある声が届いた。それは、自身もその域に達したいと焦がれた人の声。かつての恩人の声。共に戦場に立ってみたいと憧れた人の声。

 

 閉じていた目を開いてみれば、相も変わらずノスフェラトゥの姿がある。しかし、咆哮は呻きに変わり、そしてその額には、血濡れの鏃が生えていた。

 

「……あ」

 

 ピタリと動きを止めて、異形のノスフェラトゥはその場に立ち尽くして、しばらくの後、ゆっくりと地面に倒れ付した。エマは巻き込まれないように、とっさに飛び退いてノスフェラトゥから離れる。

 

「グゥオォォ……………、」

 

 そんな、断末魔を残して、ノスフェラトゥは完全に停止した。

 

「間に合ったようですね」

 

 エマは声のした方に目を向ける。そこには、輝く金の毛をたなびかせて空を舞っている大きな鳥と、その背に乗っている、弓を手にした妙齢の女性がいた。

 

「ユ、ユウギリ様……!!」

 

 その女性の名はユウギリ。昔から白夜王城に仕える、白夜で武勇を誇る将の1人で、金鵄と呼ばれる伝説の霊鳥を駆る『金鵄武者』だ。そして、今は亡きミコト女王の直属の臣下でもある。

 白夜でも有数の領主の家の出で、その佇まいにも目に見えて分かる品の良さが表れており、本人の礼儀の良さや、おしとやかな口調も相まって、良いとこの令嬢であったのは明らかだ。

 そんな彼女だが、かなり変わった性癖を持っている。どうにも、戦闘狂の気があり、好きなものは敵との闘い、何より大好きなものは敵が死に際に上げる断末魔。と、その性格や話し方からは想像もつかない、令嬢とは程遠い完全に武人寄りな人物なのである。

 それを象徴するかのごとく、彼女の眉間には額から頬にかけて、×印のような大きな傷痕が残っている。

 

「もう少し早く到着すれば、私がこの強そうなノスフェラトゥと闘えましたのに……。少し残念ですが、まあ、良しとしましょう。あなたの危機には間に合ったみたいですし」

 

 ゆっくりと地上に降り立つと、ユウギリは金鵄から飛び降り、呆然として自分を見つめているエマに歩み寄る。

 

「ユウギリ様、ど、どうしてここに…?」

 

 突然の憧れの人の登場に、エマは動揺を隠せない。しかも自分の命を救ってもらった形なのだから、なおさらだ。二転三転と、状況が次から次へと変化していきすぎて、エマはお礼を言うのも忘れてしまうくらい混乱してしまったのである。

 

「えっと…どこから説明しましょうか…」

 

 エマの質問が何かを分かっていたようで、ユウギリは少し困ったように、

 

「それについては、あちらのカゲロウ達と合流してからにしましょうか」

 

 

 

 

 

 

 そして、エマは訳も分からずに天馬を呼び戻し、ユウギリが天馬を追っていた残りのノスフェラトゥを瞬く間に駆逐するのを見てから、ユウギリと共にスズカゼ達の所に戻ってくると、

 

「ん? おお、無事じゃったか!」

 

 所々焦げたノスフェラトゥの上に腰掛ける女性が、陽気な笑顔で手を振っていた。その女性は、薄着にへそ出しスタイルとかなりの軽装で、頭の後ろではなんだか結わえるのが難しそうな髪型をしていた。

 

 エマは周囲を見渡すと、ノスフェラトゥのほとんどは倒されたようで、そこかしこでノスフェラトゥが倒れている。木陰では、カゲロウが少女に寄り添っており、スズカゼも残敵の確認をしていて、どうやら全員無事だったらしい。

 

「あ、あなたは…!!」

 

 エマはユウギリの救援だけでさえとても驚いたというのに、目の前にいる女性がまさかの人物であり、またもや驚愕の表情を浮かべていた。

 

「ふむ…そこまで驚く事かえ?」

 

 エマの驚いた様子に、その女性は訝しむように視線を送る。

 

「まあまあ、仕方ないでしょう。本来はここに居るような立場でもないのですからね。特に私達は」

 

 ユウギリの言葉は的を射ていた。彼女は軍を率いておかしくない立場なのだ。そして、もう1人の女性も、一般人からすればとんでもない地位の人間だ。

 

 彼女は名を『オロチ』。白夜王城お抱えの(まじな)い師の家系の生まれで、彼女自身も高い魔力を秘めている。それだけでなく才能も白夜王国一で、ミコト女王に見出され、直属の臣下として仕えていた。

 

 言ってみれば、ユウギリとオロチの2人は、前王に仕えていた、国でも最高峰の地位にあるのだ。そんな2人が、こんな場所まで援軍のために出向いてくるなんて、普通はありえない。

 

「ふーむ…。まあ良かろうて。スズカゼの話では、先程の狼煙はテンジン砦に居った者らへの報せであったし、皆もじきに来るじゃろう。その時にでも説明してやろうかのう」

 

 そう言って一つ伸びをすると、オロチはノスフェラトゥの上で何やらゴソゴソと、1枚の布を取り出してその上に小さな物をバラまき始める。

 

「ふーむむむ……。ほうほう…なるほどのう…」

 

「あらまあ…そんな場所で占いなんて、品がありませんわよ」

 

 ユウギリに注意されたものの、オロチはいたずらな笑みを浮かべて言葉を返す。

 

「別にいいじゃろう? なに、動物の骨を用いた簡単な占いじゃ。こんな骸の上で、本腰入れて占いなんぞする訳なかろうて。ちょっとした遊びみたいなもんじゃ」

 

 あっけらかんと、悪びれる風もなく言い放つオロチ。その様子からして、全く反省していない。それどころか、行儀が悪いとさえ思っていないのだ。とはいえ、普通の人間の死体の上でならばの話で、何度も煮え湯を飲まされているノスフェラトゥだからこそ、無碍に扱ってしまうのだろう。

 その証拠に、そこらで転がっているノスフェラトゥ達は、容赦なく燃やされ、焦がされ、焼かれていたのだから。

 

「はあ…。あなたもそろそろ、その茶目っ気を気にする歳なのですよ?」

 

「う、うるさいわい! なんじゃ、ユウギリはわらわの母様か何か!」

 

 呆れるユウギリに、突然歳の事を言われて取り乱すオロチ。その、あまりにも想像と理想からかけ離れた女王臣下達のやり取りに、エマは言葉を失うほかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それからしばらくの後、アマテラス一行がようやく襲撃を受けた村へと到着した。そして、当然のごとく、その惨状を目の当たりにして言葉を無くす。

 

「………ひどい」

 

 それは一体誰の呟きだったのか。村の状態を前に、到着した全員の顔が曇る。

 ボロボロに破壊された家屋、白い羽を鮮血に染めて地に伏す家畜の鶏、まるで全身を凄まじい力で殴られたかのように、ところどころ体のひしゃげた遺体、死んだ我が子に手を伸ばすように絶命している親子……。

 

 何から何まで、滅茶苦茶に蹂躙された姿が、そこにはあった。

 

「う……うぅ、」

 

 そのあまりの凄惨な光景を前に、アマテラスは思わず吐き気を催した。死体があちこちで転がっている、戦場とはまた違った地獄。人を殺す事にすら慣れる事はないのに、もっと酷い現実を目の当たりにして、怒りよりも、悲しみよりも、憎しみよりも、他のどんな感情よりも、まずアマテラスの心に湧き上がった感情は、『恐怖』だった。

 

 どうして、暗夜王国はこんな悪魔のような事が出来るのか。平気な顔で、罪無き人々を殺せるというのか。ガロン王は、こんな悪魔の所業を黙認しているのか。

 そんなの、答えは最初から決まっている。ノスフェラトゥを使役する時点で、暗夜王国は、いや、暗夜王ガロンは、人の心を持ってはいないのだ。死者を愚弄する非道。自国の民をも厭わぬ悪道。暗夜王ガロンは、そんな修羅の道をそれこそ堂々と歩いている。

 アマテラスは確信した。ガロンをこのまま放ってはおけない。暗夜で育った者として、白夜で生まれた者として、彼はもはや捨て置く訳にはいかない。

 

 誰の手でもない、アマテラス自身の手で、ガロン王を打倒せねばならない。それが、今まで暗夜王国で生きてきた、白夜王女のアマテラスの最初の、暗夜王女だったアマテラスの最後の使命なのだ。

 

 そして、ガロン王の呪縛から暗夜王国を解放し、離れてしまった絆を再び取り戻す。

 ここで初めて、アマテラスは確固とした目標を手にした。今までは暗夜の家族へ想いを馳せていた事もあった。いや、それは今も変わらない。ただ、彼らを暗夜の闇から助けたいという願いが新たに芽生えたのだ。

 たとえ大切な家族と決別してでも、大切だからこそ、救い出す為に闘う。もう、それしかない。

 

 

 

「大丈夫か、アマテラス?」

 

 吐き気を我慢していたアマテラスに、ヒノカがそっと背中を撫でる。その優しい手付きに、アマテラスは自然と気持ちも治まってきた。

 

「はい…もう大丈夫です。それより、スズカゼさん達が心配です。早く探しましょう」

 

 村を見渡す限り、この辺にはスズカゼ達らしき者は居ない。それらしき遺体も見られないため、アマテラス達は村の奥へと歩を進めていく。

 しばらく進んでも、村の悲惨な状況はどこまでも続き、あちこちで村人が死んでいるのが見え続けていた。やがて、村の外れの辺りにまで来ると、途端にノスフェラトゥの群れが現れ始める。しかし、そのどれもが既に機能停止した状態ではあったが。

 そして、

 

「スズカゼさん、カゲロウさん!」

 

 少し大きめの木陰で、何人かの人影があるのを発見する。その内の3人は見知った顔だったが、

 

「エマさん!? どうしてここに!!」

 

 テンジン砦に居るはずのエマがここに居た事に、そして負傷した姿であった事にアマテラスは驚き、思わず叫ぶようにエマに問いかけた。

 

「あ、いや、色々と、その…ありまして…」

 

 しどろもどろに、答えを濁すエマ。そんなエマを不憫に思ってか、さりげなくスズカゼがフォローを入れる。

 

「彼女は私達よりもいち早く、この村の異変に気付き、駆け付けたそうです。そのお陰で、私達は1人の命だけは何とか守る事が出来ました」

 

 そう言って、スズカゼは木を背にもたれる1人の少女に視線を送った。その小柄な少女は、未だに泣きじゃくっており、カゲロウが肩を抱いてどうにか落ち着かせようとしていた。

 

「その方が、この村の唯一の生存者…? ですが、すごく泣いて……」

 

「無理もないのう…。目の前で母を喪ったそうじゃからな。立ち直るのはそうそう容易にはいかんじゃろうて」

 

 古風な話し方をする女性、オロチは、彼女にしては珍しく陽気なナリを潜めていた。それだけ、少女に気を遣っているという事だろう。

 

「あの、あなたは…?」

 

「む? おっと、そうじゃったそうじゃった。お初にお目にかかります、アマテラス様。わらわは名をオロチと申す。今は亡きミコト女王の臣下としてお仕えしておった、白夜王城専属呪い師じゃ。よろしく頼みましょうかのう」

 

 わざとらしく、上品そうにお辞儀をするオロチ。彼女に続いて、アマテラスとは初対面であるもう1人の女性も名乗り出る。

 

「初めまして。私はユウギリと申します。このオロチと同じく、ミコト様に仕えておりました金鵄武者でございます。この度は、ノートルディアへの遠征に参加するために、アマテラス様御一行に加えて頂きたく存じますわ」

 

「…! お2人とも、お母様の……」

 

 母の臣下が遠征に同行するとはアマテラスも聞いていた。しかし、まさかこんな形で合流する事になろうとは思ってもいなかったために、より驚きが増していたのだ。

 

「そうじゃ。わらわ達は、アマテラス様らに合流しようとしておったところを、この集落の異変に気付き、こちらにまで出向いたという訳じゃな。これで理由は分かったかえ? エマとやら」

 

「は、はい! 説明頂き、ありがとうございます! って、あいたたた…」

 

 急に声を掛けられて、反射的に敬礼をしたエマは、無意識だったためか、上げていないとはいえいきなりの動作に、反対側の腕に盛大な痛みが走ったのだ。

 

「! すぐに治療しますっ」

 

 エマの痛がる姿にハッとして、サクラはエマを座らせると、その場で祓串による治療を開始した。されるがままのエマは、申し訳なさそうにサクラに頭を下げている。

 その様子を一瞥し、アマテラスはオロチとユウギリの2人に、改めて歓迎の意を伝える。

 

「こちらこそ、よろしくお願いします。そして、スズカゼさん達の救援に駆け付けて頂き、ありがとうございました。私達では間に合わなかったかもしれませんでした」

 

「うむ。しかし、この村の者達を救えなかったのは辛いのう…」

 

「そうですわね…。スズカゼやカゲロウ、それと見習いのお嬢さんに生存者を1人でも救えたのは、不幸中の幸いなのでしょう」

 

 その顔は晴れず、申し訳ないように、2人の視線は泣いている少女へと送られた。少女はひどく憔悴しており、目と鼻は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっている。嗚咽は止まらず、大粒の涙は止めどなく零れていた。

 

「じゃが……、この娘はこの先どうする。家族を失い、帰る場所も失い、どう生きていく? わらわ達は、この娘の大切なものを守ってやれなかった。それがどうしても悔やまれるのじゃ……」

 

「………」

 

 オロチの言葉は、その場に居る全員の心に重くのしかかった。もっと早く気付いていれば、もっと早く助けに来られていれば。いくら悔やんでも悔やみ切れないのだ。それはこの村に限った話ではない。先のヒノカとツバキが見てきた2つの村の惨状も同じ。アマテラス達は、間に合わなかった。間に合わず、3つの村が滅んでしまった。後悔と自責の念が、彼ら彼女らの胸中で渦巻いて、空しさが去来する。

 そんな中で、静寂を破る声が上がった。それは他ならぬ───

 

 

 

「あんたら、は……わる、くない…」

 

 

 

 泣いている少女のものだった。

 少女は、嗚咽を必死に堪えながら、懸命に言葉を紡ぐ。涙は流れ続けているが、口調もたどたどしいが、彼女は確固とした意思を伝える。

 

「忍びの、人ら…も、天馬の、女の子も…あたいのために、闘ってくれた……。おっ母が守ってくれた、このあたいの命を、命を懸けて…守って、くれた……」

 

「……、」

 

「でも、ぐずっ、あたいには、もう何も、残ってない…。あたいは、これから、どうやって生きて、ひっく、いけばええんかなぁ……」

 

 その悲嘆は、アマテラスらに向けられたものではなく、自身のこれからに向けられた言葉だった。少女が悲劇の末に失ったものは、家族と故郷の喪失。得たものは未来への絶望。大切なものを失った哀しみ。それらを受け止めるには、少女はまだ若すぎた。

 

「なんで、あたいは……あたいの村は、襲われやなあかんかったん…? なんで、こんな目にあわなあかんの? あたいが、何か悪い事したん? なんでなん…なんで……?」

 

 それはアマテラス達を責める言葉ではない。しかし、少女の嘆き、哀しみはアマテラス達にとっては重責のようにのしかかってくる。

 

「うっ…うぅっ……あたいは、どうしたらええの…? なあ…教えてえな。あたいは、どうやって生きていったらええの…?」

 

 縋るような、失意の底から発せられたその声に、皆は押し黙ってしまう。全てを失ったこの少女に、掛ける言葉を思いつかなかったから。

 

 だけど、それでも……母を、兄をその手から失い、全てに絶望しかけたかつての自分と似たその少女を、アマテラスは放ってはおけなかった。

 

「…………あの。もし…もしあなたが望むのなら、私達と一緒に来ませんか?」

 

「アマテラス、それは彼女には……」

 

 アマテラスの申し出が少女にとってどれほど危険であるか、それを知っているアクアは、心配して口を挟もうとしたが、アマテラスはそれを手で制した。その目は、「分かっている」と物語っているようで、アクアもそれ以上は口出しを止める。

 

「え、ええの? ほんまに?」

 

「はい。…ですが、私達は長い闘いの途中です。私達について来れば、危険な目に遭う事になります。戦争に巻き込まれて死ぬ事だってあります。それでも……」

 

「ええよ、それでも」

 

 少女はアマテラスのその問いに、一瞬の間もおかずに即答した。その涙で赤く泣き腫らした目に、一筋の希望の光を灯して。

 

「本当に良いのですか? 今ならテンジン砦に行って、他の人達と生活を共にする事だって出来るんですよ?」

 

「いいよ。あたいにはもう、何もないんやし、あんたらに救ってもろうた命やもん…。それに、あの怪物は暗夜の悪い人らが作ったんやろ? あの怪物は、暗夜のあたいらみたいな村も襲うんやろ? あたいは、村のみんな…そういった目に遭った人達の仇を取りたい」

 

 意志の強いその眼差しは、もう何を言っても無駄だろう。アマテラスはそんな目を、幼い頃から何度も近くで目にしてきた。

 

「1人ぼっちはもう…いやや。あんた達と一緒に行かせて……」

 

 涙は、もう止まっていた。少女は、覚悟を決めたのだ。無念を晴らすと、生きて闘うと。それが、自分を生かしてくれた母や、助けてくれた者達への恩返しになると信じて。

 

「分かりました。今日からあなたは…私達の仲間です。これから、よろしくお願いしますね。えっと……」

 

「…『モズメ』。あたいの名前や。……あたいも頑張るしな。死んでしもたおっ母と…それから…村のみんなの分まで」

 

「…では、モズメさん」

 

 アマテラスは手をさしのべる。悲劇に見舞われた、新たな仲間に。少女──モズメも手を取る。自分のような悲劇を生まないために。

 

 

 この日、とある村を襲った、とても惨く、酷かった悲劇の中、1人生き残った少女に、一筋の光明がさしたのだった。

 




 
「キヌの『コンコン! お狐通信』~!!」

※ここからは台本形式でお送りします。

キヌ「いや~、それにしても良かったよね! だうんろーどこんてんつの第三弾が配信されて!」

カムイ「いきなり本編と関係ない話が出たね…」

キヌ「えー? だって今回はけっこう原作沿いだったし…」

カムイ「うん。まずユウギリさんはこんな場面で仲間にならないからね? それに他のメンバーだって…」

キヌ「いいじゃん別に。今回のお話は疑問に思うとこなんてそんなに無かったし」

カムイ「え~…? いや、今回はけっこう大事なお話だったと思うよ? モズメさんの加入に、オロチさん、ユウギリさんもだし、お母さんの方針というか目標も固まったみたいだし」

キヌ「ん~、そういえば、アマテラスは『ガロン王を止めたい』って思ってただけだもんね。でも、今回は『ガロン王を倒す』って目的が出来たんだっけ」

カムイ「そうだよ。だから、そろそろ新しい章に入っていく事になるらしいよ」

シグレ「そうです。暗夜編も、スサノオさんの目標が定まったようなので、そろそろ新たな章に入っていくそうですよ」

キヌ「うわ!? びっくりしたー! いきなり出てくるから驚いちゃった!」

シグレ「すみません。少し時間が掛かりそうだったから、出てきてしまいました」

カムイ「という訳で、今日のゲストはシグレだよ!」

シグレ「よろしくお願いします」

キヌ「あ! そうそう、シグレと言えば~、すごかったじゃん! 『泡沫の記憶編』!」

カムイ「うん! あらすじの部分だけだけど、フルボイスだったもんね!」

シグレ「喜んで頂けたのなら、引き受けた甲斐がありますね」

キヌ「アタシはそれも良かったけど、何より楽しかったのは『絆の白夜祭』かな~」

シグレ「子世代上位陣と、2人の特別枠の書き下ろしイラストはとても良い出来でしたね」

カムイ「それに、全親子の組み合わせで発生する親子会話も、それぞれ違っててすごいよ!」

キヌ「エルフィがお母さんのミタマなんて、『わたくし、脱いだらけっこうすごいんですのよ?』って言ってて、面白かったよね~!」

シグレ「ああ…あれは衝撃発言でしたね」

カムイ「ベロアも、いつもはすごくテンション低いのに、『うおぉぉぉ…』ってやってて、普段とは違う顔を見れて楽しかったな~!」

キヌ「アタシ(作者の本命データのキヌ)なんて突撃ごっこしてたしね!」

シグレ「あはは…あまり人に迷惑になるような事は止めましょうね…。他にも、面白かっただけじゃなかったのでは?」

カムイ「うん。面白かったのもたくさんあったけど、うるっとくるような親子会話もたくさんあって……、僕、感動しちゃった!」

シグレ「それは…俺達の境遇も関係あるから、かもしれないですね」

キヌ「何はともあれ、残りの追加まっぷも明日配信だね! アタシ、楽しみすぎて今日は眠れないよ!!」

カムイ「僕も! 禁断の第四の歌詞もだし、僕達の運命がどうなるのかも気になるよ」

シグレ「俺としては、第四弾が来てくれるかの事の方が気になりますね。『覚醒』も、第三弾くらいまでだったと思うので」

キヌ「今回は『神軍師への道』みたいな、上級者向けのまっぷは来ないのかな?」

カムイ「まあ、それは期待して待ってようね」

シグレ「それでは、今日はこの辺で終わりましょう」

キヌ「次回もよろしくね~!」

カムイ「追加DLCも、興味があったらプレイしてみてね!」

キヌ&カムイ&シグレ「ありがとうございました!!」


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