ファイアーエムブレムif 白光と黒闇の双竜 作:キングフロスト
すっきりとしない気持ちのまま、アマテラスとヒノカは皆の場所へと戻ってきた。
アマテラスは既に竜化を解いており、その手には夜にもかかわらず、黄金に輝く神刀・夜刀神が握られている。その視線の先には、ジョーカーとフェリシアを背後に、暗夜の騎士が立っていた。
「………」
途中、アマテラスを見送るようにヒノカは立ち止まり、隣に立つ天馬へと手を置き優しく撫でる。それは先程の労をいたわるようでもあり、彼女自身が不安な気持ちを落ち着けようともしているようだった。
ゆっくりと歩を進めるアマテラスを、他の者達もヒノカと同じく見守る。未だ彼女を信用しているとは言い難いタクミやサイゾウなども、口を挟む事もなく静かだった。彼らもまた、1人の戦士としてアマテラスと暗夜の騎士の結末を見届けようとしていたのだ。
「…お待たせしました。正々堂々、人間の姿で闘いましょう。それが私の、あなたの騎士道への礼儀というものでしょうから」
アマテラスは夜刀神を構え、佇む騎士へと向けて闘気を放つ。未だ未熟なれども、マークスに鍛えられたアマテラスなのだ。その闘気はそこらの兵よりも遥かに研ぎ澄まされている。
その闘気を、暗夜の騎士は一身に受ける。そして戦闘が再開されようとして───
「参った。俺の負けだ」
騎士はそう言うと、その手にしていた仕込み槍を地面へと投げ捨てた。ちょうどアマテラスのすぐ前に転がるように。
「な…!?」
当然、その突然の投降に、アマテラスは面食らってしまい、目を白黒させて騎士と投げ捨てられた槍とを何度も交互に見る。
それはアマテラスに限った話ではなく、ジョーカーとフェリシアを除く、様子を見守っていた者達も、開いた口が塞がらないといったように、唖然としていた。
「何故ですか!? まだ、私達の闘いに決着はついていないのに…」
「…決着は必要ない。俺にはもう闘う理由も意味もない」
騎士はその場で膝を付き、アマテラスに見上げるように視線を送る。その顔には、一切の悔いもなく、むしろ清々しい程だった。
「それは、どういう…?」
困惑を隠せないアマテラス。彼女の疑問に騎士は答える。
「そうだな…。まずは昔話から始めようか」
それは今から何年も前の話、アマテラスとスサノオが、北の城塞で暮らしていた頃の話。
アマテラスとスサノオが北の城塞で暮らし始めてしばらく経ち、2人が徐々に周囲の者にも心を開き始めた頃、とある1人の少年が北の城塞へと連れて来られた事があった。
彼は暗夜でも有数の、名のある貴族の家の出身で、北の城塞へはアマテラス達の遊び相手として召喚されていた。
初めの頃は、彼も理由は分かっているとはいえ、城からのその命を快くは思っておらず、アマテラスやスサノオとも進んで仲良くしようとはしなかった。
しかし、そんな彼に2人は何度も何度も声を掛け、笑顔を向けた。2人からしてみれば、彼は従者やきょうだいとはまた違った『外』の存在だ。『外』の世界に憧れる2人にとって、彼は新鮮に映り、また、『外』の事を知る彼の存在は、すぐに2人にとっての特別な存在となった。
その純粋な心に触れていくうちに、彼もまた、アマテラスとスサノオに心を開くようになっていったのは言うまでもない。何故なら、彼も根っからの善人。善人と善人がすぐに仲良くなっても、なんら不思議な話ではないのだから。
ともあれ、遊んでいるうちに彼はアマテラスとスサノオの従者ではなく、友となり親友となった。
それゆえに、彼はとある事を考えた。親友の望みを叶えてやりたい、と。
『城の外に出てみたい』
常々、アマテラスとスサノオがそう口にしていた事。幽閉されているが故の願い。軟禁されているからこその望み。
2人の願望は、幼いからこその単純明解なものだった。ただただ外に出てみたい。そんな幼い願いを、親友として彼は叶えてやりたいと思ったのだ。
ただし、それは許されざる事。ガロン王が直々に『スサノオとアマテラスを外に出してはならない』という命令を出している以上、それを叶えられる者は1人もいなかった。例外の1つもなく、マークス達王子王女にも出来なかったのである。
そしてそれを、彼はやってしまった。
こっそりと、アマテラスとスサノオを外へと連れ出したのだ。子どもだからこそ為せる、崩れた壁の穴抜けや、小さめの物影に隠れたり…。
大人では目の届かない隙を、子どもならば突破出来る。好奇心旺盛な子どもだからこそ、誰よりも色々な事に気が付く。そういった大人の盲点を利用して、彼は2人を外に導いたのである。
そうやって、北の城塞に来てから初めて外に出たアマテラスとスサノオだったが、すぐに居なくなっている事がバレてしまい、自由にどこかに行く間もなく連れ戻されてしまう。
そして、外に出る事を禁じられていた2人を連れ出したとして、彼は処刑される事になってしまったのである。
「───そんなところを、お前達が必死に庇ってくれたおかげで、俺はなんとか処刑されずに済んだ。ただし、それっきり俺はお前達の元に行く事は許されなかった」
騎士は目を閉じて座りながら、思い出に浸るように語っていた。
彼にとって、その出来事は今まで生きてきた中で一番印象に残っている事だった。
だからこそ、感傷的になってしまうのだろう。
「それから、俺はお前達にもう一度会うために、騎士になると決めた。王城兵になれば、また会えると思ったんだ」
騎士は閉じていた目をゆっくりと開き、思い出から現実へと戻ってくる。その様は、とても穏やかなもので、敵に取り囲まれているとは思えない程に落ち着いたものだった。
「……そんな、事、が」
話を聴いている中で、アマテラスは幼い頃の記憶を思い起こしていた。なんとなく、昔そんな事があったような気がしているのだが、どうしても彼自身の事を思い出せない。
でも、それはとても大切な事だったというのは、心で感じ取っていた。
「……すみません。そんな事があったような気はするのですが、あなたが誰であったのかが…」
「思い出せない、か。……まあ仕方ないさ。お互い、まだガキだったんだ。小さい頃の事を鮮明に覚えている俺の方が、ちょっと特殊なだけさ」
少し寂しげな顔をする騎士は、何故かアマテラスには、どこか満足気にも見えた。
「失礼ながら申し上げます」
と、申し訳無さそうに騎士を見つめていたアマテラスに、ジョーカーが声を掛ける。
言うか言うまいか、悩んだようであったが、意を決したという風にジョーカーは語る。
「ジョーカーさん…?」
「その男は名をサイラス。彼がアマテラス様とスサノオ様の遊び相手として城塞に連れてこられた事は、真実です。アマテラス様がサイラスの事を覚えていないのも仕方ないでしょう。その事件の後、サイラスが城塞への出入りを禁じられてからというもの、アマテラス様とスサノオ様はそれはもう大層お泣きになられ、私達従者は話題を反らして彼の事を思い出させないようにするのに必死でした」
「ほんと、大変だったんですよ~。私と姉さんでお慰めしても、アマテラス様はずっとお泣きになられて…。スサノオ様だって、ジョーカーさんとギュンターさんが変な顔をしたり、おかしな踊りを踊ったりって、なんとか笑わせようと必死だったんですから~」
フェリシアが穏やかな笑みを浮かべて、ジョーカーの過去を暴露し始める。それを聞いた白夜の者達は、「あのジョーカーが…!?」と普段彼からは想像も出来ないその姿に、思わず吹き出しそうになっていた。
「…ですが、誠に気に食いませんが、サイラスとの事があったからこそ、あなた達は外への憧れがより一層強いものへとなったのです。そして、マークス王子にその実力をお認めさせ、外へ出る事が出来たのです」
ジョーカーの言葉に、アマテラスは今一度、幼い頃の記憶を思い起こしていく。
どうして、あんなに外に出る事に必死だったのか。何が自分達にそこまでさせたのか。そうまでさせたキッカケは一体何であったのか。
そこまで深く考えて初めて、アマテラスは朧気な幼い記憶を知覚する。
どんな事をして遊んだとか、どんな話をしたとかは覚えていないけれど、確かにそこに、アマテラスとスサノオ以外に、きょうだいや従者以外に、幼き男の子が居たという事を。
「…あ、サイラス、さん」
目の前に膝を付いてこちらを見る騎士に、その少年の面影を見るアマテラス。ようやく、騎士が過去に会った事のある人物であると確信したのである。
「思い出したみたいだな」
「は、はい。サイラスさん、私とスサノオ兄さんと、あなたの3人で…遊んだ事があります。それに、小さい頃、一度だけ外に出たのも…。どうしてか、その時の事をはっきりと思い出せなかったのですが……あなた、だったんですね。私達を外に連れ出してくれたのは…」
彼の『親友』という言葉には、何の嘘偽りも無かった。それどころか、アマテラスは忘れてしまっていたのに、彼は未だにその事を覚えてくれていて、アマテラスの事を今も親友と言ってくれる。その事に、アマテラスの胸の内はどうしようもなく暖かな気持ちで満たされていた。
「そうか、思い出してくれたか…。これで、もう思い残す事はない」
そして再び目を閉じる騎士、いや、サイラスに、アマテラスはその言葉の意味を問う。その言い方が、あまりにも物騒であったからだ。
「何を言っているんですか…?」
「さあ、俺を殺すといい」
「な!?」
アマテラスは耳を疑った。彼は今、何と言ったのか。サイラスの後ろにいたフェリシアも、同じく驚いた顔をしていたが、その隣のジョーカーは何かを悟ったような顔で、サイラスを見下ろしていた。
白夜の者達も、ほとんどがジョーカーと同じように、サイラスの心情を理解しているようで、フェリシアのように驚いているのは、そういった事に疎いサクラくらいのものだ。例外として、セツナは依然ボーッとしたままだが。
「どうしてですか! あなたは、私を親友と…!」
「だからこそ、だ」
「何を…」
ため息を吐くと、サイラスは再び目を開け、アマテラスを見上げる。今度はその目に強い意思を込めて。
「俺が暗夜王国から受けた任務は、『アマテラスの捕獲または抹殺』というものだった」
「私を…抹殺…?」
それはつまり、ガロン王はもはやアマテラスを我が子とは思っていないという事だ。元々は白夜の生まれとはいえ、暗夜を裏切ったも同然なのだから当然と言えば当然だ。
しかし、ならば暗夜へと帰ったスサノオの扱いはどうなるのか。妹が裏切り者の烙印を刻まれた以上、その実の兄であるスサノオも、きっと良い扱いをされるとは思えない。
そんなアマテラスの不安をよそに、サイラスは続ける。
「俺はこの任務を受けた時、チャンスだと思った。スサノオは暗夜に戻ったと聞いたからな。最悪な事にならない限り、またいつでも会える。でもお前は違う。お前は白夜についた。だから、俺はこの任務で是が非でもお前を連れて帰ろうと思ったんだ」
「おい、アマテラス様の捕獲または抹殺、それはつまり暗夜に帰っても処刑されるって事だろう。なのに、どこがチャンスなんだ?」
ジョーカーの問いかけに、サイラスはさも当然とばかりに答えた。
「確かに、アマテラスを生きたまま連れ帰れば、ガロン王は処刑しようとするだろう。そして、スサノオやマークス様、他の王族方も反対するのは間違いないはずだ。あのスサノオの事だから、周囲が折れてもあいつだけは最後まで諦めないはずだからな。それに、俺なんかでもこの命を差し出せば、アマテラスを助命出来るかもしれない。こう見えて俺も有力貴族の一員だからな」
もちろん、保障は出来ないが…と自信なく笑うサイラスに、アマテラスは尚も問う。
どうして、
「どうして私の為に、そこまで…」
「そんなの決まってる」
アマテラスの惑う心を、これまでにない程に良い笑顔で、サイラスは撃ち貫いた。
「親友だからだ」
「!!」
その答えには、その場の全員が驚きを露わにした。
家族の為にその命を投げ出す事はあるかもしれない。王族たるヒノカやタクミ、サクラも、そしてリョウマも家族を守る為に我が身を犠牲にする覚悟は持っていた。
主君の為に命を投げ捨てる事は、臣下としては当然だ。それは臣下として仕えると決めた時から、彼らの命は主君の為にあるのだから。
でも、それが血のつながりも無ければ、主従関係にもない、赤の他人だったら?
『親友』とはいえ、そこにあるのは友情だけ。自分なら、友の為に命を差し出す事が出来るだろうか。たとえ出来たとして、一切の躊躇もなくそれが出来るだろうか。
だからこそ、彼らはその騎士の決意に驚かざるを得なかった。
「俺の命は、お前達をあの城塞から連れ出した時に既に1回は死んだも同然だ。お前やスサノオに救われたこの命、お前達の為に使えるのなら、悔いはない」
言いたい事を言えたのか、サイラスは満足そうに息をついた。
「まあ、今となっては、お前を暗夜に連れて帰るなんて無理だし、部隊は俺しか残っていない。おまけに周りを取り囲まれてる。親友のお前の手で逝けるなら、本望だ。惜しむらくは、スサノオに会えなかった事か…」
「サイラスさん…」
「躊躇うなよ。どうせ生きて帰ったところで、俺は任務失敗の責を取らされ処刑されるだろう。それなら、親友の手で死ねるならその方が良い。それにお前にとっても悪い話じゃない。俺は敵であり、敵部隊長の首を取れるんだからな」
目を瞑り、俯く彼は首を差し出す罪人のようだった。一思いにやってくれと言わんばかりに、その首を差し出していたのだ。
「………、」
アマテラスは、たまらず周囲に視線を送った。自分はどうすればいいのかと。でも、王族臣下達は何も答えを示さない。これはこの部隊の長であるアマテラスが決断すべき事だから。彼女が決断しなければならない事だから。
同様に、タクミもサクラも、アマテラスを静かに見守っていた。
そしてヒノカは、アマテラスを優しく見つめていた。お前がどんな決断をしようとも、私はお前の答えを受け入れる…そんな意思が見て取れた。
アマテラスは答えを探す。自分が選ぶべき答えを、道を。後悔のないように。
そんな主君を、執事とメイドは静かに見守る。アマテラスが悔いのない答えを見つけられるように祈りを込めて。
そして、
「…サイラスさん」
アマテラスは選んだ。
「私はあなたを────
────殺さない」
「キヌの『コンコン! お狐通信』~!!」
※ここからは台本形式でお送りします。
キヌ「やっほーう!! お狐通信はーじまーるよーう!!」
カムイ「キヌは元気だね」
キヌ「ふふーん! 遊びは楽しまないと損だからね~」
カムイ「そっかぁ。あ、みなさんはじめまして! 今回からあしすたんとを任されたカムイです!」
キヌ「詳しくは活動報告の方を見てね~」
カムイ「それじゃあ、今日のげすとさんを呼ぶよ」
キヌ「げすとさん、どうぞー!」
シノノメ「おう! 今日のゲストはこの俺、シノノメだ! よろしく頼むぜ」
カムイ「あ、シノノメ! この前は一緒に遊んでくれてありがとう!」
シノノメ「ん? ああ、この前の雨の日か。いいっていいって。俺が好きで付き合ってるんだからな」
キヌ「えー!? なにそれ! アタシ知らないよう!!」
シノノメ「いや、だってお前、お袋さんと化粧の練習してたし」
カムイ「うん。せっかくお化粧したのに汚したら悪いと思って。でも、お化粧したキヌすっごくキレイだったよ!」
シノノメ「まあ、確かにえらくベッピンさんだったな」
キヌ「うーん、手放しに褒められるとなんだかこそばゆいよ~…」
カムイ「うんうん! お父さんも褒めてたよ。普段のキヌからは想像もつかないって」
シノノメ「化粧が崩れんのを意識してたせいか、全然動き回らないキヌは新鮮だったなぁ!」
キヌ「ぶー! アタシだって遊びたくてウズウズしてたの我慢してたんだからね! 今度雨が降ったらアタシも誘ってね!」
シノノメ「はいはい。ま、当分は晴れ続きらしいからな。覚えてたら誘ってやるよ」
キヌ「よーし! じゃあ、雨が降るまではアタシの遊びに付き合ってもらおっと!」
カムイ「あ! それじゃあ、山に狩りに行こうよ! シノノメもキサラギと一緒に狩りに行くんでしょ?」
シノノメ「ああ。俺は槍でキサラギは弓でな。そういや、お前らもだっけか?」
キヌ「そだよー! アタシとカムイはね~、妖狐と竜に変身して狩りをするんだ~」
カムイ「うん! 闘う時も狩りの連携を応用してるよ!」
シノノメ「あ~…軍の連中も誉めてたアレか。俺は直接見てないけど、マトイやヒサメがえらく絶賛してたな。普段のキヌからは想像出来ないってな」
キヌ「またそれー?」
カムイ「僕も後から聞いた話だったよ。あ、でもその日の内に僕も、えらいねってお母さんに頭を撫でてもらえたんだ!」
キヌ「そういえば、アタシもあの日はいつもより夕飯のおかずが多かったな~」
シノノメ「で、狩りにはいつ行くんだ?」
キヌ「じゃあ~、これが終わってから行こう! もちろん、明日もだけどね」
シノノメ「よーし…腕が鳴るぜ」
カムイ「それじゃあ、今日のお題に行くよ」
キヌ「あっ、シノノメのお母さんヤッホー!」
シノノメ「これが話に聞く、ゲストの親がカンペ係ってやつか…」
カムイ「えっと…『サイラスが受けた任務について』だね」
シノノメ「確か…『アマテラスの捕獲または抹殺』だったか?」
キヌ「あ、そういえばスサノオの方だと話が違うよね」
シノノメ「らしいな。えっと…」
ベロア「それについてはわたしがお話しましょう」にょん
シノノメ「うおっ!? き、急に出てくるなよ! びっくりしただろ…」
キヌ「あ、ベロア! ヤッホー!」
カムイ「突然出て来たね…」
ベロア「おや、未来のわたしの弟(予定)のカムイ。こんにちわ。シノノメもこんにちわ」
カムイ「カンナも苦労してるよね…」
シノノメ「あいつも大変だな…。あいつが皆から可愛がられる理由が分かったような気がするぜ」
キヌ「ところで、ベロアはどうしてこっちに来たの?」
ベロア「そうでした。ここからは暗夜編にも関わってくるのでわたしが来たんです。では本題に入りましょう」
シノノメ「入るまでがなげーな」
ベロア「暗夜編では、スサノオにはアマテラス捕獲命令が出ています。ガロン王から必ず生け捕りにせよ、と」
カムイ「あれ? でもサイラスさんが言ってた事と違ってるよ?」
ベロア「はい。それは、サイラスが暗夜を出立した日が原因です。サイラスが城を出たのは、スサノオ達が帰還するよりも前の事。スサノオ達が帰還に要した日数から考えて、サイラス達がテンジン砦にたどり着くには同様に時間が掛かります」
シノノメ「あ~なるほどな。つまりはあれか。命令の行き違いか」
ベロア「そういう事です。まあ、サイラスは最初からアマテラスを殺す気は無かったようですが」
キヌ「ふーん、なるほどー」
シノノメ「お前分かってないだろ」
ベロア「では、わたしは仕事は終わったのでスサノオから追加報酬を貰ってくるとしますね」
カムイ「…行っちゃったね」
キヌ「よーし! 終わった事だし、それじゃ狩りに行こう!」
シノノメ「キサラギに声かけてくるから、お前らは先に行っててくれ」
カムイ「集合場所はあの山の河辺にしよう」
シノノメ「おーう」
キヌ「それじゃ、今日は終わりだよー! みんな、またね~」
カムイ「またよろしくね! …何気に、キヌのこーなーが無事に終わったのって、今回が初めてなんだよね」