桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

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遂に進路の時間ですね。
原作も終わりが近くなり少しさみしい気分になります。
さて!皆さんが気になるのはやはり桜井和生くんの進路でしょう!
彼がどんなに未来を選ぶのかには注目ですよね!
それでは今回も拙い文ですが読んで頂けると嬉しいです!(〃・д・) -д-))ペコリン


進路の時間

「「「えぇーっ!?英国王家の御子!?」」」

 

 

教室に生徒達の叫び声が響き渡る。

現在E組では和生の素性についてレグルスが説明していた。

 

 

「なんかそうみたいなんだよね…あはは」

 

 

「ってことはルウシェちゃんも?」

 

 

中村がそう問うとレグルスは肯定する。

 

 

「はい、ルウシェ様も王家の血を継いでおります。そして私とカノープスはお2人にお仕えする眷族です」

 

 

「だから和生の家はあんなデカイんだね〜」

 

 

「カルマやめてよ。広すぎて困ってるくらいなんだから」

 

 

「それはいいですが、レグルスさん、カノープスさん。王族である2人がこのような場所に居て大丈夫なのですか?」

 

 

殺せんせーが懸念しているのはそこだ。

英国において最高階級である人物が2人も日本の学校の教室にいる。

 

 

「大丈夫ですよ。ルウシェ様のことは私が、カズキ様のことはレグルスが責任をもってお守りします」

 

 

「わかりました。ですが何かあった場合は私もすぐ駆けつけますので」

 

 

レグルス、カノープス、殺せんせーは3人で今後の話し合いを始める。

そんな時、ルウシェが和生の制服の裾を引っ張った。

 

 

「お兄様ぁ…」

 

 

「ん?どうしたの?」

 

 

「あの…先程から皆さんの視線が…」

 

 

「あぁ、ルウシェが可愛いからだよきっと」ナデナデ

 

 

和生に頭を撫でられるとルウシェの顔が綻ぶ。

 

 

「「「(かわいい…)」」」

 

 

生徒全員が同じ気持ちでルウシェを見つめていた。

 

 

「皆、ルウシェが怖がってるからあんまり見つめないであげてよ」

 

 

「それにしても兄妹そろって美形かよ…殺してぇ…」

 

 

「お、岡島!男は顔だけじゃないぞ?」

 

 

「磯貝…お前が言っても逆効果だ…」

 

 

「えぇ!?」

 

 

前原の的確なツッコミが磯貝に入る。

すると前原の言う通り岡島の憎しみはドンドン膨れ上がっていく。

 

 

「お、岡島!落ち着け!」

 

 

「岡島くん!冷静に!」

 

 

三村と渚が岡島を止めようとするのだが、岡島はドンドンヒートアップしていく。

 

 

「お兄様…怖いです…」ウルウル

 

 

岡島の様子に怯えているルウシェ、そんな様子を見た和生が岡島のもとへと行こうとするとその前に女子たちが岡島に立ちはだかっていた。

 

 

「岡島くん!ルウシェちゃんが怖がってるでしょ!」

 

 

「そうだよ!可哀想だよ!」

 

 

片岡と倉橋が容赦なく岡島を注意する。

 

 

「ルウシェちゃん大丈夫?」

 

 

「危ない人はお姉さんたちが追い払ってあげるからね」

 

 

矢田と岡野がルウシェの顔を覗き込んで優しく声をかけるとルウシェは和生の影から顔を出した。

 

 

「は、はいっ!ありがとうございます。えっと…桃花さん、ひなたさん」ニコッ

 

 

「「はぅっ…///」」

 

 

この時横で見ていた茅野は思っていた。

 

 

「(今この2人落ちたよね)」

 

 

そしてその頃岡島は…

 

 

「桜井くんがカッコいいのは今に始まった事じゃないでしょ!それにルウシェちゃんは桜井くんの妹なんだから可愛くて当たり前よ!」

 

 

「岡島くん、分かるわよね?」

 

 

「ヒィィィ!?」ガクブル

 

 

倉橋と片岡に説教されていた。

そして殺せんせーたちも話がまとまったようでこちらに振り返った。

 

 

「今日はこれから進路相談をします!」

 

 

「「「進路相談?」」」

 

 

「はい、もし誰かが先生を殺せて地球が無事なら皆さんは中学卒業後も考えなくてはなりません。ま…殺せないから多分無駄になりますがねぇ」

 

 

殺せんせーの顔には緑の縞模様が浮かび上がっている。

完全にナメきってる顔だ。

 

 

「1人ずつ面談を行うので進路希望が書けた人から職員室に来てください。もちろんその間も暗殺はしていいですよ」

 

 

「ルウシェ様は私たちと来てください。お話がありますので」

 

 

「わかりました。ではカノープス、レグルス、参りましょう」

 

 

殺せんせー、ルウシェ、カノープス、レグルスが相次いで教室を後にする。

残された生徒達は進路希望調査の紙を手に悩んでいた。

 

 

「進路なぁ〜…地球を滅ぼすモンスターに相談したってなぁ?」

 

 

「手厚いんだかナメてるんだかね」

 

 

杉野と茅野が話していると中村がコソコソと動いているのに渚が気付いた。

そして自分の紙を見てみると…

 

 

志望校 女子校

 

職業 第一志望 ナース

 

第二志望 メイド

 

 

「…中村さん。何で人の進路を勝手に歪めなてんの」

 

 

「渚ちゃん。君には漢の仕事は似合わんよ」

 

 

「渚君、卒業したらタイかモロッコに旅行行こうよ。今はタイの方が主流らしいよ」

 

 

カルマが怪しげな書類を片手に話しかけてくる。

 

 

「なんでカルマくんは僕から取ろうとするの!?大事にするよ!!」

 

 

渚が悲痛な叫びを上げているとどうやら他にも被害者がいたらしい。

 

 

「莉桜!なにしてるのよ!」

 

 

「はやみ〜ん♪間違ってないでしょ?」

 

 

「進路相談でしょ!何でこうなるのよ!」

 

 

「なんて書いてあるの?」

 

 

「ちょ、茅野!見ないで!」

 

 

茅野が速水の手から紙をスルリと抜き取る。

そして茅野が目にしたものとは…

 

 

志望校 和生と同じ学校

 

職業 第一志望 和生のお嫁さん

 

第二志望 なし

 

 

「これは流石に酷いんじゃないかな…」

 

 

「そうよ!莉桜は何でいつもそうやって!」

 

 

「じゃあなりたくないの?桜井ちゃんのお嫁さん」ニヤニヤ

 

 

「そ、それは…///」

 

 

「素直じゃないなぁ、はやみんは♪」

 

 

「てか、それは職業じゃないでしょ!」

 

 

「あ、それもそっか。あっ、そろそろ私の順番だから行ってくるね〜」

 

 

「あ、逃げた」

 

 

「はぁ…」

 

 

「速水さんも大変だね」

 

 

「そうね。でも本当にどうしよう…やりたいことなんてあんまり無いし。茅野は?」

 

 

「未定かな。こんな状況じゃ決められない人の方が多いと思うけど」

 

 

「そうだよね。和生はどうするんだろ」

 

 

速水がそう言って和生の方を見ると和生は磯貝と竹林と一緒に話していた。

 

 

「竹林が書いてるとこって国内最難関のとこ!?」

 

 

「桜井は分かるのか、まぁ、医学部に行くならいい所に行っておいて損はないと思うからな」

 

 

「凄いなぁ。悠馬も終わったんでしょ?公立行くんだっけ?」

 

 

「あぁ、家の経済事情が入った時とは違うからな。少しでも学費の負担は減らさないと」

 

 

「悠馬は本当にイケメンだなぁ…」

 

 

「それには同意するよ」

 

 

「そんな事はいいから和生はどうなんだ?ちょっと見せろよ」ヒョイ

 

 

「あぁ!ちょっと待ってよ!」

 

 

磯貝が和生の紙を奪い取ってその紙を見てみると…

 

 

志望校

 

 

職業 第一志望

 

第二志望

 

 

「なんだよ、全部空欄じゃないか。らしくないな?」

 

 

「まぁね…正直自分の正体が何者なのかもまだイマイチ掴めてないからさ」

 

 

「桜井の言いたいことは分かるよ。でも殺せんせーと話せば決まるんじゃないか?」

 

 

「うん…そうかもね。とりあえず行ってくるよ」

 

 

「おう!頑張って暗殺してこいよ!」

 

 

「あはは…精進します」

 

 

和生が教室を出ようとすると速水が近付いてきた。

 

 

「和生も今から?」

 

 

「うん。凛香の後にお願いしようかな」

 

 

「そうなの?」

 

 

「長くなりそうだから先にどうぞ」

 

 

「じゃあ遠慮なく」

 

 

速水は職員室の扉を開けて入室した。

 

 

「やはり速水さんが先に来ましたか」

 

 

「どう言うこと?」

 

 

速水はそう言うと対先生弾の入った時ピストルを構えた。

 

 

「残っていたのは速水さん、和生君、渚君の3人だけでしたから。和生君と渚君は時間がかかりそうですからね」

 

 

「そう…じゃあお願いします」

 

 

「はい、速水さんは特に学校は決めてないようですが。どうするんですか?」

 

 

「まだやりたい事とかよく分かんなくて」

 

 

「そうですか。では良いところを伸ばしてみては?」

 

 

「私の良いところ?」

 

 

「はい、速水さんは手先が器用ですし服もセンスがいいので服飾系の仕事も悪くは無いと思いますよ?」

 

 

「服飾系…」

 

 

「それに料理の腕もなかなかのようですからそれも悪くないかと」

 

 

「なんで殺せんせーが知ってるの?」

 

 

「和生君が嬉しそうに話してくれましたからねぇ」

 

 

「和生のばか…///そっか…でもそう言う勉強するならやっぱりいい所に行った方がいいよね」

 

 

「そうですね。オススメとしては蛍雪大学付属高校などでしょうか?あそこなら入るのは大変ですが、大学受験もエスカレーター式で免除出来るので専門知識の勉強をする時間も増えるはずです」

 

 

「で、でもそこってかなり厳しい所じゃないの?」

 

 

「そうですね…ですが今から勉強すれば狙えないことはありませんよ!公立のいい高校も探しつつ狙ってみてはどうでしょうか?」

 

 

「そうだね、少し調べてみるよ」

 

 

「はい、ではまた後で」

 

 

「うん、ありがと殺せんせー」

 

 

速水は感謝の言葉を贈ると退室する。

 

 

「結構話してたね」

 

 

退室した凛香を待っていた和生は速水に声をかける。

 

 

「うん、ちょっと色々調べてみたい事が出来たよ。殺せんせーってやっぱり凄いね」

 

 

「そうだね。じゃあ俺も行ってくるよ」

 

 

「うん、頑張ってね」

 

 

速水のエールを受け取った和生は職員室の扉を開き、殺せんせーの対面に座った。

 

 

「殺せんせー、率直な気持ちを言うよ」

 

 

「はい、大丈夫ですよ」

 

 

「俺は王子になるべきなのかな?」

 

 

「ヌルフフフ、やはりそう来ましたか」

 

 

「まぁね。桜井和生としての人生を歩むか…それともカズキ・エルレンシアとしての人生を歩むか…どうすればいいかわからないよ」

 

 

「そうですねぇ…和生君。君は一日どのくらい勉強していますか?」

 

 

「一日?んー、だいたい夜中の12時くらいまで?」

 

 

「頑張っていますねぇ。ですが体は壊さないようにしてくださいね?」

 

 

「大丈夫だよ!甘いものと特製スムージーでエネルギー補給は怠ってないから!それに修行してる分時間は少ないよ?最近は4時間くらいだけだから」

 

 

「そうですかそうですか。なら国内なら殆どの学校が狙えますね」

 

 

「だといいんだけどね。この学校のテストが難しいのと殺せんせーのおかげでだいぶ成績が上がったよ。ありがとね」

 

 

「生徒が成長してくれるのが先生は一番嬉しいんですよ。そして次は王子になる場合ですね」

 

 

「うん」

 

 

「和生君はイートン校を知っていますか?」

 

 

「知らないや」

 

 

「先程レグルスさんから聞きました。ルウシェさんが通っている学校だそうです。英国の名門中の名門です編入試験は殆ど受け付けていませんが、王族の和生君なら試験を受けられるでしょう。勉強は今よりもしなければなりませんがね」

 

 

「ルウシェのいる学校か…」

 

 

「英国王家は代々その学校を出ているようです。なので和生君も王子になるのであればそこを目指す必要がありますね」

 

 

「そっか。じゃあ俺はどんな道にでも進めるように勉強しなきゃダメだね」

 

 

「そうですねぇ。ですができますかねぇ?」

 

 

殺せんせーの顔が再び縞模様になる。

 

 

「やってみせるさ。殺せんせーの事も暗殺して、勉強も頑張って、凛香の事も幸せして見せるよ」

 

 

「ヌルフフフ、その意気ですよ!」

 

 

「うん。じゃあまた後でね」

 

 

「はい」

 

 

和生が職員室を後にすると渚が歩いてきた。

 

 

「和生くん…どうだった?」

 

 

「俺はさ?やりたいこともあるけど…家系が家系だからね。なんとも言えないよ」

 

 

「そっか…」

 

 

「でも殺せんせーはどんな質問にも最高の答えを返してくれるから」

 

 

「わかった」

 

 

渚は意を決して職員室に入り…

 

 

「殺せんせー…僕にはたぶん人を殺す才能があります…僕の進む道を教えてください」

 

 

殺せんせーに自分の想いを込めた質問をぶつけた。




今回も拙い文ですが最後まで読んで頂いてありがとうございます!

殺せんせーが示した速水の進路!原作では無かった部分を追加させていただきました。
そして何故あの学校なのかは今後の展開への謎とさせて頂きますね!

感想、お気に入りに追加などお待ちしております!
高評価などが頂けたら泣いて喜びますよw
これからも応援よろしくお願いします!

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