受験生なんですヽ(;▽;)ノ
竹林は悩んでいた。
生徒のことを全く考えない授業。
余裕のない生徒の姿。
そして窓を見ればE組の仲間と黒くなった先生。
自分がここに何を学びに来たのかわからなくなった竹林はどうすればいいのかわからなかった。
そんな時
「竹林くん、理事長が君を呼んでいるよ。君を必要としているようだ」
理事長からの呼び出しがかかった。
呼び出しの理由は至極簡単だった。
創立記念日の集会でスピーチをするという簡単な役目。
しかし、内容が恐ろしかった。
E組の生徒を管理更生する組織の立ち上げについての内容。
これを見た竹林は思わず息を飲んだ。
悩んだ末竹林は…
「…やります」
そう一言だけ呟いて理事長室を後にした。
「警察呼びますよ?殺せんせー」
「にゅやっ!?な、なぜ闇にまぎれた先生を!?」
「何のようですか?」
殺せんせーは超スピードで竹林にメイクを施した。
「ビジュアル系メイクです。君の個性であるオタクキャラを殺してみました」
「こんなの僕じゃないよ」
殺せんせーは竹林のメイクを落としながら話し始める。
「竹林君、先生を殺さないのは君の自由です。でもね?『殺す』とは日常に溢れる行為ですよ。君ならいつか自分の中の呪縛された君を殺せるはずです。いつでも殺しに来てください、相談があれば闇にまぎれてまた来ます」
そう言って立ち去る殺せんせーの後ろ姿を竹林は呆然と眺めていた。
創立記念日、予定通り集会が開かれた。
竹林が壇上に上がってくる。
「…っ」
「千葉、どした?」
杉野が身震いした千葉に話しかける。
「竹林からさっきを感じる。なにか大事なものを壊してしまうみたいな」
次の瞬間竹林が話し始めた。
「僕のやりたいことを聞いてください。僕のいたE組は弱い人達の集まりです。学力という強さがなかったために本校舎の皆さんから差別待遇を受けています」
竹林は淡々と話し続けるが、次の瞬間表情が柔らかくなった。
「でも僕は、そんなE組がメイド喫茶の次くらいに居心地良いです。…僕は嘘をつきました。強くなりたい一心に、でもE組の仲間たちは何度も様子を見に来てくれた。先生は手を替え品を替え教えてくれた。だからこそ僕はまだ弱者でいい」
竹林を壇上から降ろそうと浅野がやってくる。
「僕はこれからも弱者でいい、弱いことに耐え、強いものの首を狙う生活に戻ります」
「竹林!撤回して謝罪しろ!」
そんな浅野の言葉に竹林は行動で答える。
竹林が取り出したのは理事長室にあった表彰楯。
「過去にこれを壊した生徒がE組送りになったそうですね」
ガシャン!
竹林はポケットから取り出した鈍器でそれを叩き割る。
「理事長はいつも合理的で正しい。合理的に考えれば、E組行きですね。僕も」
こうして短い竹林のA組生活は幕を閉じた。
「二学期からは新しい要素を暗殺に組み込む。その一つが火薬だ」
「「「か、火薬!?」」」
「空気では出せない力が暗殺に大きな力になる」
そういって烏間は分厚い参考書を取り出した。
「俺の許可とその1名の監督が火薬を使う条件だ。さぁ?誰か覚えてくれないか?」
「(うわ〜分厚い参考書…)」
「(やだよ、あんな国家資格の勉強…)」
「勉強の役にも立たない知識ですが、まぁこれもどこかで役に立つかもね」
生徒たちが彼の方を見る。
「暗記できるか?竹林君」
「ええ、アニメのopの替え歌にすればすぐですよ」
そういった彼の表情は晴れ晴れとしていた。
感想、評価まってまーす!
コラボとかもいつかしてみたいですなぁ…