「祭りねぇ…、ターゲットからのお誘い。有難いが今は日本から離れていてな」
『にゅやっ!?仕方ありません…またいつでも殺しに来てください』
殺せんせーはロヴロも誘っていたようだがフラれていた。
「烏間に聞いた話ではあの少年、俺が教えた技を難なく実践で決めたとか。さらには金髪の少年もその片鱗を見せたようだな。才能というものは何処にでもいるものだ」
サクッ…
「…!?」
ロヴロが気配に気づくと、目の前にはカロ〇ーメイトをかじる男がいた。
ロヴロは慌てて距離をとるも…
「私はいつも君の隣に…畏れるなかれ『死神』の名を」
男の言葉と共に血を吹き出して倒れるロヴロ。
運命が動き出す予感がする。
「いやぁ、思いのほか集まってくれて良かったです」
「それはいいんだけどさ、殺せんせー…」
「にゅ?」
「「「「その律はなに!?」」」」
「それは私自ら説明致します」
律は自分の状態をすべて説明した。
コピーロイドというものにアクセスしていること。
カズキの家に住むことになったこと。
これはすべて烏間の意向だということを。
「じゃあつまり今日からカズキくんと二人暮らしなんだ」
「はい、渚さんのおっしゃる通りです」
「ねぇ律〜♪」
「なんでしょうか、中村さん?」
「じゃあ桜井の私生活が丸見えなわけだよね〜?」ニヤニヤ
「はい、そうなりますね。ですがプライバシーですので情報を漏洩することはありませんよ」
「ちぇっ」
「中村さんはぶれないねw」
生徒たちは思い思いのことを口にしている。
話に一区切りついたところで自由行動となった。
「千葉くんと速水さんはどうして落ち込んでるの?」
茅野と2人で回っていた渚は落ち込んだ様子の2人に声をかけた。
「射的で出禁を食らったんだ」
「イージー過ぎて調子乗っちゃって…」
「そ、そうなんだ」
射撃センストップの2人には、射的程度ぞうさもないようだ。
一方その頃、カズキにお使いを頼まれた律は片岡と中村と共に行動していた。
「あ、磯貝さん!」
「律?どうかしたか?」
律は手に金魚が一杯に入った袋を手にしている磯貝を発見した。
「はいっ!カズキさんにこれを渡して欲しいと頼まれましたので」
律は頼まれていた手紙と封筒を磯貝に手渡した。
「ありがとう律、なんか悪いな」
「いえいえ、大丈夫です」
「じゃあうちらははやみんを探しに行くからまたね〜」
中村に連れられて律と片岡は去っていく。
「とりあえず開けてみるか」
磯貝は渡された手紙を開いた。
《親愛なる親友へ
旅行の時は本当に悪かったよ。隠し事なんかするもんじゃなかった。それに悠馬は俺の心を素直に、正直にさせてくれた。本当にありがとう。これはほんの少しの気持ちだから受け取って欲しい。弟君たちにもよろしくな》
「カズキ…」
磯貝は涙目になりながら封筒を開く。
そこには福沢諭吉が描かれた紙幣が3枚入っていた。
「あいつ…ほんとに馬鹿野郎だよ。でも大好きだぜ親友」
磯貝は涙を流しながら、親友へ感謝の言葉を口にした。
「はやみ〜ん♪」
「莉桜?どうかしたの?」
「実はちょっと頼まれて欲しいことがあって」
「なに?」
「それは律から聞いてね〜♪」
速水を見つけた律たちは声をかけた。
「実はですね、私の荷物を整理してくださっているためにカズキさんはお祭りに来れないのです」
「そうなんだ…」
少ししゅんとする速水を見て、中村はニヤニヤしている。
「私は、お土産を買ってくるように頼まれたのですが…」
「これから、うちとメグメグとお話があるのよ」
「そういうわけだから凛香ちゃん。律の代わりに桜井にお土産を届けてくれないかな?」
「えっ?なんで私?」
「だってはやみん桜井の家知ってるでしょ?」
「まぁ、そうだけど」
「それに速水さんのほうがカズキさんが喜びますよ」
「そう…かな?」
「大丈夫だよ凛香ちゃん!頑張って!」
「わかった…何をもっていけばいいの?」
「はいっ!これだけですから大丈夫な筈ですよ」
そういって律が手渡したのは袋詰めされたわたあめとたこ焼き、そして花火のバラエティーパックだった。
「う、うん」
「それじゃあ今すぐいってきてね。射的の景品は殺せんせーに運ばせるから」
「いってらっしゃい!」
「2人きりでごゆっくり」
「莉桜っ!一言余計っ…///」
照れながら歩いていく速水を見送る3人の表情はとても柔らかかった。
一方その頃
「君も楽しめましたか?」
殺せんせーはある生徒と神社の陰で話していた。
「えっ…?E組を脱ける?」
二学期は波乱の幕開けをするようだ…
次回からはイチャイチャ会を投稿したいと思います。
ふたりを見てニヤニヤしたい皆さんお待たせしました笑
オリジナルストーリーになりますのでご注意を。
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