桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

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家族の時間

暗殺旅行を終えてから数日が経ち、いよいよ夏休みが終わろうとしていた。

ピンポーン

「はーい!少し待ってくださいね!」

カズキは自宅に鳴り響いた呼び鈴の音に反応して玄関へと向かう。

「はい、どちら様で…って烏間先生!?」

「突然来てすまないな」

「いえ、それはいいんですけど後ろの荷物はなんですか…?」

「旅行の時に家が寂しいと話していたからな、囁かなプレゼントというわけだ」

訪れたのは烏間であった。

なんでもカズキに渡すものがあるらしい。

しかし、それにしては量が多い。

ダンボール箱が5個ほどとかなり大きめのケースがひとつある。

「とりあえず中に入ってください」

「わかった。荷物を運んでくれ、終わり次第帰っていいぞ」

荷物が家に運び込まれそれが終わると烏間と二人だけになる。

「それでこれは一体なんですか?」

「くわしく説明すると時間がかかるから簡潔に話す」

「お、お願いします」

「これはコピーロイドと呼ばれるものだ」

「コピーロイド?」

「先ずはダンボール箱を開けてみてくれ」

「これって…!?」

カズキが烏間に言われるまま、ダンボール箱を開けたところ。

そこには女性用の服が沢山入っていた。

「それの中で好きなものをコピーロイドに着せてくれ」

「わ、わかりました」

カズキは白のブラウスと薄いピンクのスカートをコピーロイドに着せた。

着せている最中に感じたのは、まるで人間のような手触り出会ったことだ。

人肌のような暖かさと張りがあり、髪?もサラサラとしている。

「着せられたようだな、それでは電源を入れるぞ」

烏間が電源を入れると髪が紫色に変化し、コピーロイドに表情が現れた。

「こ、これって…!?」

「こんにちわっ!カズキさんっ!」

「烏間先生!律じゃないですかっ!」

「ああ、今日から君の家族になる自律思考固定砲台さんだ」

烏間は律が転校してきた時と同じように律を紹介する。

「よろしくおねがいしますっ!」

「あとは律から聞いてくれ。それじゃあ俺は帰るぞ」

「あ、はいっ!ありがとうございます!えっとケーキ持ってってください」

「ありがとう。いただくよ」

カズキからケーキを受け取り烏間は帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと、律なんだよね?」

「はいっ!」

「どうしてこんなことに?」

「カズキさんが旅行中に話していたことから推測して、家族が必要だと烏間先生は考えたようです。そこで私が立候補させていただきました」

「それでコピーロイドなんだね」

「はいっ!これからよろしくおねがいしますっ!」

「うん、よろしくね」

「おやおや、律さん。随分可愛くなりましたねぇ」

「あ、殺せんせー久しぶり」

「お久しぶりです、殺せんせー」

「はい、律さんはその姿で学校に来るんですか?」

「いえ、基本的には普段通りです。外出は可能ですが、あまりボディに良くないので」

「そうですか、なら今日のお祭りは来れますか?」

「あー、今日はお祭りだっけ。律?行っておいでよ」

「カズキさんは行かないんですか?」

「律の部屋と荷物をまとめておくから行けないかな」

「なら私も行かずにお手伝いを…」

「いいのいいの!律は遊んできて?お金は多めに渡すからお土産期待してるよ?烏間先生に聞いたけど食べたり飲んだりもできるみたいだからきっと楽しいよ。あとお願いも頼まれて欲しいから」

「なんでしょうか?」

「悠馬にこれを渡して欲しいんだ」

カズキが律に手渡したのは手紙と封筒だった。

「??わかりました」

「そういうわけだから殺せんせー。律をよろしくね」

「はい、もちろんです。それでは律さん参りましょう」

「はいっ!カズキさん、いってきますっ!」

「うん、いってらっしゃい!」

挨拶をかわす2人、殺せんせーに乗って飛んでいく律の後ろ姿を見て…

「いってらっしゃい…か。やっぱりこういうのっていいな」

カズキは小さく呟いた。




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ほかにもカズキと凛香にこんなことをしてほしいなどありましたら、感想に書いていただけるとうれしいです!
『コピーロイド』ロックマン好きならわかりますよね?笑

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