申し訳ないです…
渚「第二の刃も大切だからね」
茅野「うんうん!」
二人とも…(´;ω;`)
約束の9時まであと少し、ビーチには生徒達が集まっている。
そこにカズキと速水は二人でやってきた。
それぞれ男子と女子の元へ行き話している。
「カズキもう大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ、それとごめん悠馬は親友なのに隠し事してて…」
「きにすんなって!初めてあった時からカズキにはなんかあるとは思ってたしな」
「イケメンだ…」
カズキと磯貝が友情を再確認していると、岡島が話しかけていた。
「なーカズキ!速水とどうだったんだ!」
「どうって?」
「二人きりだっただろ?何かしらあっただろ!?」
「岡島くん落ち着いて!」
ヒートアップする岡島を渚が宥める。
「あぁ…いわなきゃだめか?」
「あったりまえだろぉ?」
「いや…あのその…皆がいなくなったあとな…?思いっきり泣いちゃって、その…ぎゅーってしてもらったくらいだよ…?恥ずかしい…」
「ぐはっ!?」
「岡島!?」
倒れ込む岡島を前原が支える。
「なぁ、渚」
「磯貝くんどうしたの?」
「カズキって自覚ないのか?」
「ないんじゃないかな?」
「ちょっといってくる」
「やれやれうちの委員長は世話やきだねー」
「カルマくんだってそうじゃない?」
「俺は面白いからってだけー」
「そ、そっか」
「カズキちょっといいか?」
「いいよ?」
磯貝の問をカズキは真摯に向き合おうとしている。
「カズキは速水のことが好きなのか?」
「「「へっ?」」」
カズキを含め男子がアホみたいな声を出す。
「さっき、ずいぶん嬉しそうに話してたからな」
「でも…俺さ、誰かを好きになったことなんてないし…わかんないけど」
「じゃあカズキは誰の前でも思いっ切り泣けるのか?」
そこでカズキははっと気付く、母が居なくなった日から思い切り泣いたことは無かった。
「で、でもさ…」
「じゃあ速水といた時どうおもったんだ?」
「それは…安心した…暖かいなって…」
照れくさそうに言うカズキに聞いている男子も恥ずかしくなる。
「きっとお前は速水が好きなんだよ、お前が暖かさを感じたんだからな」
「悠馬…」
「俺は全力で応援するぞ?」
「まだ好きって決まったわけじゃ…」
「カズキは表情に出やすいぞ?」
「そうかなー?あっ…」
「ん?どうした?」
「あんな恥ずかしい姿見せて…ぎゅーってしちゃって…嫌われたんじゃ…!?」
「「「(鈍感すぎるぞ…)」」」
「うー…怖い…」
カズキは速水に嫌われていないか、男子たちはカズキの鈍感さに怖いと思っていた。
一方女子はというと
「はやみん〜!どうだった〜?」
「凛香ちゃんどうだった!」
中村と矢田が速水に何があったのかぐいぐい訊いてくる。
「別に…慰めてただけだって」
「え〜好きな男とふたりきりだったのに?」
「べ、別に好きとかじゃないし…///」
「凛香ちゃんみんな知ってるからね?」
「うー…///」
「「「(か、かわいい……///)」」」
目に見えて狼狽える速水をみて女子たちはニヤニヤしていた。
「カズキさんのことなら私も好きですよ?」
「「「え?」」」
律のセリフに女子たちは困惑する。
「律も桜井ちゃんのことが好きなの?」
「はいっ!頼れるお兄ちゃんみたいでかっこいいです!何でもできますし」
「確かに桜井くんって勉強も運動もできるね」
「料理もできるよ…女子力ホント高いよ…」
倉橋と速水がことばをつなげる。
「じゃあはやみんと律はライバルってこと?」
中村がそういうと律が否定した。
「いえ、カズキさんは明らかに速水さんに心を開いていますよ。私はカズキさんを支えたいんです」
律の健気な姿勢に女子たちは心を打たれる。
「それにおふたりの熱い抱擁は素晴らしかったです」
「り、律!?」
「律!!動画は!」
「もちろんあります!!」
「だ、だめっ!」
律の抜かりのない行動に女子たちは恐怖を覚えたのだった。