桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

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カルマの時間2

「柔いもっと良い武器を探すべきだぬ」

「必要ないね」

男はカルマの振った造木をいとも簡単に握りつぶした。

そのまま男はカルマに掴みかかってきた。

「(頭蓋骨を握りつぶすほどの握力。一度掴まれたらゲームオーバー、普通に考えて無理ゲーだけど。立場が逆なだけだいつもやってんだよねその無理ゲー)」

「す、すげぇ…」

「お、おお…」

カルマは器用に体を使って全て躱すか捌いていた。

「烏間先生の防御テクニックですねぇ」

「(殺し屋にとって防御技術は優先度が低い。教えた憶えはないが、目で見て盗んだな。俺が生徒のナイフを避ける動きを。赤羽カルマ、このE組でも戦闘の才能は頭一つ抜けている)」

カルマは攻撃を全て躱しているが、攻めることが出来ずにいた。

すると男が動きを止めた。

「…どうした?攻撃してこなければ永久にここを抜けられぬぞ」

「どうかな〜あんたを引きつけるだけ引きつけておいてその隙に皆がちょっとずつ抜けるのもアリかとおもって」

「…」

カルマの言葉に男は険しい顔をする。

「…安心しなよ、そんな狡いことは無しだ。今度は俺から行くからさ、あんたに合わせて正々堂々。素手のタイマンで決着つけるよ」

「…」

カルマはそういったが寺坂は怪訝そうな顔をしている。

「良い顔だぬ少年戦士よ、お前とならやれそうぬ。暗殺稼業では味わえぬフェアな闘いが」

その言葉を聞くとカルマは走り出し男に飛び蹴りを食らわせ、その後ラッシュから、隙のできた足元にローキックを食らわせた。

男もよろけ背中を見せた。

生徒たちはチャンスだと思った。

そのとき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブシューッ

男は隠し持っていたガスをカルマに食らわせた。

そのままカルマはフラフラと倒れ込み男に掴まれてしまった。

「これで一丁上がりぬ、長引きそうだったんで。スモッグの麻酔ガスを試して見ることにしたぬ」

「き、きたねぇ。そんなもん隠し持っといてどこがフェアだよ!」

吉田が男に抗議の言葉をかけた。

「俺は一度も素手だけとは言ってないぬ、拘ることに拘りすぎない。それもまたこの仕事を長くやってく秘訣だぬ。至近距離のガス噴射予期してなければ絶対に防げぬ」

そうして男が振り返ったとき

ブシューッ

「な、なん…だと…」

「奇遇だね〜、二人とも同じこと考えてた」

カルマはしてやったりというニヤニヤした表情。

逆に男はなぜお前がそれを持っているという驚きの表情。

「ぬぬぬううう!!」

わけのわからぬ叫びを上げつつナイフを取り出し男が襲いかかってくるもガスで弱った攻撃は簡単にカルマに抑えられてしまう。

「ほら寺坂早く早く、ガムテと人数使わないとこんな化けモン勝てないって。」

「テメーが素手でタイマンとかもっと無いわな」

寺坂に続き生徒たちは全員が男の上にのしかかりガムテープで捕縛した。

「くっ…」

「毒使いのおっさんが未使用だったのくすねたんだよ。捨てるのが勿体ないくらい便利だね」

「何故だ…俺のガス攻撃、お前は読んでいたから吸わなかった。俺は素手しか見せてないのに…何故だぬ」

「とーぜんっしょ、素手以外の全てを警戒してたよ。あんたが素手の闘いがしたかったの本トだろうけど、俺らを止めるためならどんな手段でも使うべきだし、俺がそっちの立場でもそうしてる。あんたのプロ意識を信じたんだよ。信じたから警戒してた。」

渚はおもった。

「(カルマくん変わったな…いい感じに )」

「大きな敗北を知らなかったカルマ君は…期末テストで敗者となって身をもって知ったでしょう。敗者だって自分と同じ、いろいろ考えて生きてる人間なんだと。それに気づいたものは必然的に…勝負の場で相手を見くびらなくなる。敵に対し敬意を持って警戒できる人を戦場では『隙が無い』というのです。」

彼は将来大物になれると殺せんせーは感じていた。

「そんな変わってなさそうだよ?殺せんせー」

「にゅ?」

カズキの言葉に殺せんせーは疑問を覚える。

「…大した奴だ少年戦士戦士よ。負けはしたが楽しい時間を過ごせたぬ」

「え、何言ってんの?楽しいのはこれからじゃん!」

「…なんだぬそれは?」

「わさび&からしおじさんぬの鼻の穴にねじ込むの」

「なにぬ!?」

「こんだけ拘束したら警戒もクソもないでしょ、これを入れたら専用クリップで鼻ふさいでぇ…口の中にブートジョロキアぶちこんで、そう上から猿轡して処置完了」

皆カルマを敵にしなくてよかったと心底おもっていた。

「さぁおじさんぬ、今こそプロの意地を見せるときだぬ」

「…殺せんせー、カズキくんの言う通り変わってないね」

「…ええ、将来が思いやられます」

その後男から悲痛な叫びがずっと発されていた。


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