桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

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2人の時間

数時間経ちがたち

「…っ、はぁー良く寝たでもなんで部屋にいるんだろ」

学校でカルマと話したあと意識を手放してから、気づけば自室のベッド上で、左手がなにか柔らかいものに包まれている感覚。

カズキはまだ状況を理解できていなかった、つまり寝ぼけているのである。

数秒後頭が冴えてきたカズキは

「えっ、ちょっとなんで、速水さんが俺の手を握ってるの?」

カズキの視界に入ってきたのはベッドの脇で椅子にすわり、自分の手を握りながら眠っている速水の姿だった。

「あ、そっか。あんなことがあったら疲れちゃうよね。眠らせてあげなきゃ」

カズキは速水の手からそっと自分の手を離し速水を自分のベッドに寝かせた。

そして時計をみると針は6時を指していた。

「もうこんな時間か、あれから結構たってるし速水さんが起きたらご飯食べられるように作っとこうかなー」

そういってカズキはベッドから抜け出しキッチンに向かっていった。

「寝顔…可愛かったな…///」

その呟きを聞くものは誰もいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから一時間後、速水も目を覚ました。

「どういうこと…?」

目覚めた速水は自分がベッドで寝ていることに困惑していた。

それから部屋にカズキがいないことに気づき急いで下の階に行くと電気がついている部屋があったのでそこに入った。

「おはよう、速水さんよく眠れた?」ニコッ

「ごめん…」

「なんであやってるの?俺のこと見ててくれたんでしょ?」

「うん…でも寝ちゃって…」

「今日は色々あったから疲れてたんだよ、だからきにしないでね?」

「あ、ありがと…」

部屋に入った速水はカズキにこれまでの経緯を説明した。

「そろそろ夜ご飯できるからそこに座って待ってて」

「そ、そんなのわるいよ。すぐ帰るから」

「でも2人分で作っちゃったから速水さんが帰っちゃったら俺食べきれないよ。それに久しぶりに1人じゃない夜ご飯が食べたかったんだけど…」

そう言ってカズキは哀しそうに笑った。

「そこまで言うなら…お願いする」

そういって速水は自宅にその旨を伝えるメールを母親に送った。

「ありがとうね、じゃあ仕上がるまで待っててね」

「うん」

速水が座っているあいだにカズキはテキパキと料理をこなしていく

「桜井は料理いつもしてるの?」

「家に俺以外誰もいないからするしかないよw」

そういってカズキは笑った。

「さみしくないの…?」

するとカズキはビクッと震え、少しの沈黙の後答えた。

「さみしくないわけないけどさ、慣れたから」

そう言ったときのカズキの笑顔はなんだか冷たいと速水は感じた。

「よし、完成した。じゃあ一緒にたべよ」

「…っ!すごい!」

「速水さんのためにちょっとだけ張り切って作ったんだ」

カズキが作ってきたのはグラタンとチーズトーストだった。

「よくこんなの作れるね」

「日々の努力の賜物かな?w」

桜井はどれだけの努力をしたのだろうと思っていると。

「冷めちゃうから食べよっか」

「うん、じゃあ頂きます」

「はーい、召し上がれ」

「…おいしい」

「よかったぁ…、じゃ俺も、うんいつもより美味しいや」

「そうなの?」

「うん!、速水さんと食べてるから一層ね!」ニコッ

「…っ///」

カズキがそんなことを笑顔で平然と言うのだから、その威力は計り知れないものだ。

その後2人は談笑しながら夕食を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあそろそろ帰るね」

速水は荷物をまとめ帰ろうとした。

するとカズキは少しだけ玄関で待っててねといい、自室に走っていった。

戻ってきたカズキの姿は青いシャツに白のパンツという

先ほどまで来ていたジャージとは違いかなりお洒落な服装になっていた。

「どうしたの、その格好?」

「夜遅いしさ、送っていくよ」

時刻は8時半夏といえども外は真っ暗である。

カズキは夜道を女の子1人で帰らせるような性格の持ち主ではないので送っていこうとしたのである。

「でもなんでそんな服装してるの?」

「外に出る時ジャージ着ないんだよ、だからこの格好」

「そっか、じゃあそろそろいかないと」

「じゃあしゅっぱーつ」

「はいはい」

2人が夜道を歩いていくと

「凛香?なにしてるんだ?」

速水が名前を呼ばれ振り向くと

「お、お父さんなんでここに!?」

「仕事がいつもより早く終わってな、それでそっちの彼は誰だい?」

「申し遅れました、凛香さんと同じクラスの桜井和生と申します。本日は僕が学校で倒れてしまって、凛香さんが僕の看病をしてくださったんです」

「おお、そうだったのか、桜井君といったかい?そんなに堅苦しくならなくていいよ。私は凛香の父親だ凛香を送ってくれているのだろう?もう遅いから後は私に任せて君は帰りなさい」

「わかりました、じゃあまたね速水さん」

「うん、今日はありがとうね夜ご飯ももらっちゃって」

「良かったらまた来てよ、じゃあまたね!」

そういってカズキは引き返していった。

「なぁ凛香」

「何?お父さん」

「いつの間にあんな格好いい彼氏を作ったんだ?」

「ち、ちがうわよ!桜井は彼氏なんかじゃないっ!」

「そ、そうか…」

「いいから帰ろ?」

「ああ、そうだな。でももし彼氏ができたら紹介しろよ?」

「あーもうその話はこんどね」

速水親子も仲良さそうに帰路についていた。




速水の家って母親は厳しそうだけど
父親は優しそうなイメージがあります。
まぁ、ご都合展開なんですがねw

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