桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

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笑顔の時間

翌日

カズキは朝、シャワーと朝食(ケーキ)を済ませると

地下の部屋に降りて行った。

「今日は何か起こりそうな気がするから1番安全な奴

もっていっておこうかな…」

そういってしまってあったレイピアを1本手に取り

ゆっくりと学校へ足を進めていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…よーしみんな集まったな!では今日から新しい体育を始めよう!ちょっと厳しくなるが…終わったらまたウマいモン食おうぜ!」

「そんな事言って自分が食いたいだけじゃないの?」

「まーなおかげ様でこの横幅だ。」

中村の問いに目をそらしつつ鷹岡は応え、そんな鷹岡をみんなが笑っていた。

「さて!Eの時間割も変更になった。これをみんなに回してくれ。」

そういって回された時間割を見た時生徒たちは

言葉を失った。そこに書いてあったのは最低限の

授業と夜遅くまでの訓練、土曜日まで組まれていた。

「このぐらいは当然さ、理事長も地球の危機ならしょうがないと言ってたぜ。」

「ちょっ…無理だぜこんなの‼︎勉強の時間にこれだけじゃ成績落ちるし、遊ぶ時間もない‼︎できるわけねーよこんなの‼︎」

バシッ!

「前原!」

鷹岡は無表情で前原の腹に膝蹴りをくらわせる。嗚咽を吐きながら地面に転がる前原を岡野が支えていた。

「できないじゃないやるんだよ。言ったろ俺たちは家族、俺は父親だ。世の中に…父親の命令を聞かない家族がどこにいる?」

その時の鷹岡の表情に、E組の生徒は恐怖した。

カズキが言っていた毒とはこのことである、

E組の生徒たちはスイーツにつられ鷹岡のことを

父親だと認めてしまった。それがいけなかったのである

神崎の頭に手を乗せ鷹岡はいった。

「お前は父ちゃんについてきてくれるよな?」

すると神崎は

「私は…いやです、烏間先生の授業を希望します。」

笑顔で言った神崎に鷹岡は平手打ちをする。

「神崎さん!」

茅野が神崎の元に助けにいく。

すると鷹岡は今度は速水のところにいった。

「お前はどうだ?」

「絶対に嫌よ!こんなの軍隊じゃない!私達は学生よ!」

速水の言っていることは間違っていないしかし鷹岡は

速水にも手を挙げた。

「はやみん!」

すかさず中村が助けに向かう、どうやら無事のようだ

みんなが大変な事態になっているときカズキが遅れてやってきた。

「遅刻とは父ちゃん感心しないな〜」

「俺、家族もういないからさそんなのわかんないよ」

カズキの言葉に皆驚いている。そこに烏間もやってきた。

「やめろ鷹岡!前原君、神崎さん大丈夫か?」

烏間は助けには来たがまだ迷っていた。

「(鷹岡のような家族のように接する教育の方が

いいのだろうか…)」

すると鷹岡は提案してきた。

「じゃあ教育者としてお前の育てた1番の生徒をだせ

そいつが俺に1回でもナイフを当てられたら勝ちだ

俺は出ていくことにする」

そういって鷹岡は本物のナイフを取り出した。

「やめろ!彼らには人を殺す訓練はさせていない!」

「じゃあ生徒を見捨てるんだな?」

烏間は苦い顔をしつつある生徒の前までいった。

「渚君、やる気はあるか?」

烏間が渚を選んだことに、渚自身も他の生徒達も驚いていた。

「返事の前に俺の考え方を聞いてほしい。地球を救う暗殺任務を依頼した側として…俺は、君達とはプロ同士だと思っている。プロとして君達に払うべき最低限の報酬は…当たり前の中学生活を保障する事だと思っている。だからこのナイフは無理に受け取る必要はない、その時は俺が高岡に頼んで…報酬を維持してもらうよう努力する。」

(僕はこの人の目が好きだ。立場上僕等に隠し事もあるだろう、なんで僕を選んだのかもわからない。けど信頼できる、この先生が渡す刃なら。それに神崎さんと前原君、速水さんのことせめて一発返さなきゃ気が済まない。)

この時イリーナと殺せんせーは話をしていた。

「渚を選ぶなんてどうしたのかしら。」

「大丈夫です、私もこの状況なら渚君を選びます

もしくはカズキ君ですかね」

「桜井?あいつは渚よりは勝機あるかもね」

「カズキ君はまだ自分の本当の力に気づいてませんから」

「?」

殺せんせーの言葉をイリーナは理解しかねていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渚はナイフを手に取り烏間の言葉を思い出していた

「君は倒さなくていい一度だけナイフを

あてればいいんだ。」

「(そうだ倒さなくていいんだ…殺せば勝ちなんだ)」

渚は笑顔を見せながら普通に歩いて近づいた。まるで通学路を歩いているように。

渚はそのまま鷹岡の腕にポンとぶつかり寄りかかった。

その時思い切りナイフを振り抜いた。

この時初めて鷹岡は自分が殺されかかっていることに

気づいたようだった。

鷹岡は大勢を崩したので渚は服をつかんで倒し、

防がれないように後ろに回って確実に。

「捕まえた」

渚はナイフの峰を鷹岡の首に当てていた。

(殺気を隠して近づく才能、殺気で相手を怯ませる才能、本番に物怖じしない才能。渚には…暗殺の才能がある。)

「あ、峰じゃだめなんですっけ?」

「そこまでです!」

そういって殺せんせーが現れナイフを食べてしまった。

「こんな危ないものを生徒に持たせるなんてダメですよ」

殺せんせーがそういっていると

「こ、この餓鬼ぃぃぃ!」

激昴した鷹岡が渚に襲いかかった。

「怒りに任せた攻撃を弾くのは簡単だよ」

だがカズキにはじかれてしまった。

その後やってきた理事長に辞表を通達され

鷹岡は帰って行った。

生徒たちは烏間にスイーツをねだり放課後皆で

食べに行った。土下座しながらついてくる殺せんせーは

シュールだったそうな…


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