「思いの力」より一時的にこっちで活動すると思います。
では第一話ですどうぞ。
第一話 転校生
「神樹館、ね」
僕は夜空を見ながら考える。
神樹、僕はその言葉に不思議な感覚を覚える。最近おかしな夢を見るようになったからだ。その夢は僕が樹に話しかけられるという不思議な夢だ。
「(……星崎祈…お前は勇者の素質がある。今この国には三人の勇者がいる。その時が来たら、そいつらと一緒に戦ってくれないか)」
事実、この国は神樹の力で守られてる。外の世界がウイルス……バーテックスという敵に滅ぼされてしまい、最後まで残ったこの四国に神たちが集まり力を一つにして一本の樹ができた。それが神樹だ。
「( 星崎祈、お前は他の勇者と違い特別だ。わずかながら神力を感じる)」
僕が夢で見ている樹は神樹そのものだと思う。バーテックス、勇者、神力などを教えてくれるから間違いないと思う。
「(明日から学校か。神樹館、三人の勇者馴染みやすいならいいけど)」
僕はそう思いながら眠りについた。
~翌日~
学校の準備はしていたから朝ごはんを食べ、歯を磨いて登校するだけのはずだった。だが一つだけ問題があった。
「あ、僕道わかんないや」
そう僕はこっちに引っ越してきて一日しかたってない、なら当然道は知らない。親に頼んでも仕事でいないし、誰かいないかな神樹館の生徒さん。
「あの、どうかしました?」
振り向くと神樹館の制服に身を包んだ少女が立っていた。
「あ、いや…(流石神樹館、お嬢さまみたいなのがいるな)」
一瞬戸惑ってしまった。こんな美少女に声掛けられて戸惑わない方がおかしい。
「神樹館に行きたいんだけど、こっちは来たばかりだから道がわかんなくて」
「それでしたら私と一緒に行きますか?」
「(心優しい人だな)お願いします」
学校へ向かう途中僕らは軽い自己紹介をした。この人は鷲尾須美さん、僕も名前は聞いたことはある。大赦という組織でそこそこ発言力がある鷲尾家の娘だろう、その点鷲尾さんは僕の名前を聞いたことが無いようだった。当然といえば当然だろう。なんせ僕は家系の関係でなく僕「星崎祈」として大赦に関係している。僕が大赦と関係していることは親すら知らない、大赦でも上の地位の人が僅か知ってるだけだ。要は裏で繋がっているという形になる。
「そう言えば祈くんは転校生なの?」
「ん、そうだね。六年一組が僕の教室みたい」
鷲尾さんは驚いた表情をしていた。
「そうなの?私も六年一組なのこれからよろしくね」
そういう話をしているといつの間にか学校に着いていた。後は職員室に行くだけだ、だが問題が起きる。そう、それは一人の女の子が鷲尾さんに挨拶をした後のことだった。
「鷲尾さんおはよう……っ!?」
「おはよう。どうかしたの?」
「と、隣の男の子だれ?」
「今日から転入する祈くんだよ。私たちと同じクラスなんだ」
「あ、ああ。転入生ねビックリしたー、鷲尾さんに恋人ができたと思ったから慌てちゃって」
「こ…恋人!?」
はぁ!?なんでそうなる!まだあって数時間しかたってない、それ以前にただいただけなのに!?
「鷲尾さんの恋人?見てみたい~」
「どんな子なの?」
女子の視線はいいほうだ、だが問題は……
「鷲尾さんに恋人!?許せん!」
「お前ら準備はいいな!」
「おう!まかせろ!」
待ってやばい主に男子。やっぱり会った時から思っていたが鷲尾さんは学校でランキング上位に入っていたか。身の危険を感じた僕はダッシュで校内に逃げこんだ。そのまま職員室に行く、職員室の場所を聞いていてよかった。いや、ほんと心の底からそう思う。
「ハァ…ハァ。ほ、星崎祈です。先生はいますか?」
息が切れてる。
「?なんで息が切れてるのですか?」
「いえ、走ってきたもので」
「(面白い子ねー)教室に案内するわ待っててね」
先生について行き六年一組の教室に着いた。そう言えば鷲尾さんもこのクラスだったな。と考えていると出席確認が終わったみたいだ。
「三ノ輪さんは今日も遅刻ね。昨日言っていた転入生を紹介します。入ってき……」
僕が入ろうとした瞬間何かが凄いスピードで教室に入っていった。その後教室から大きな笑い声が聞こえた。何だったんだろう?
「気を取直して、祈くん入ってきて」
僕は教室に入って黒板に名前を書いた。
「はい!星崎祈くんです。みんな仲良くしてくださいね」
先生がこちらに目を向ける。自己紹介をしてくださいという意味だろう。
「初めまして、星崎祈です。これからよろしくお願いします」
自己紹介が終わり先生が僕の席を教えた。僕の席はなんと鷲尾さんの隣だった。
「(嫌な予感がする……うん気のせいだろう、気のせい)」
席について鷲尾さんに声をかける。
「や、やぁ鷲尾さん。さっきぶり」
「っ!?」
鷲尾さんはビックリした表情で僕を見た。そしてすぐに目をそむける。
「わ、鷲尾さん?」
「~~~~!(言えない!少し祈くんを意識してたなんて!)」
顔が赤い、熱でもあるのかな?少し心配になってきた。それに周りからヒソヒソと…
「今日の鷲尾さん少し変じゃない?」
「やっぱり、あの転入生と…!?」
そんな声が聞こえる。いや、違うから本当に!そんなんじゃないから!
「鷲尾さんも何か言ってやってよ!」
とりあえず鷲尾さんに話を流す。それが間違いと知らずに…
「あ、うぁ……」
顔が赤くなっている、それもさっきよりもだ。しまったもしかして鷲尾さんこの手の話に弱いのか。なら少し強引だけどこれしか手はないな。
「ちょっと失礼」
「………ぇ?」
手を握って走り出した、鷲尾さんの手を握ってだ。屋上に行くと手を離す。
「ごめんなさい!これしか逃げる方法が思いつかなくて」
「い、いえ。私こそごめんなさい、誤解を広げてしまって…」
「いやいいよ(でも途中で抜けたけどいいかな)」
普通に考えれば誰か追いかけてくるだろう。でもうまく巻いたから誰もここには(ガチャ………)っ!?
「鷲尾さん~いる~?」
「おいおい乃木さん、ここには流石にいないだろ」
鷲尾さんの友達か?それに乃木?聞いたことが…。考えているとき鷲尾さんが立ち上がった。
「鷲尾さんどこ行くの?」
「あの二人友達なの、だから大丈夫よ」
二人のもとに行くと仲良さそうに三人で話している。鷲尾さんにこっち来ての仕草をされた。足を踏み出しその場へ行こうとした、その時。
ドーン!と大きな衝撃が周囲を包んだ。すべての時間が止まっていた。鳥は止まり、時計の針は動かず、風も吹いてない。僕はこの現象を神樹に聞いたことがある、そうか、これが……
「神樹の力による、大地の“樹海化”……」
そう僕が戦わないと行けない時が来た。自分の役目を果たすために。
相変わらずの文章力の無さですねすいません。
僕がこれを書いた理由は単純、タグにもある「銀生存」これをやりたいからです。
アニメ版「結城友奈は勇者である」みたいに次回予告をここでします。
次回予告
「来たんだ、お役目をする時が…」
「さっぱり分かんないね、全部木だよ」
「四人目の勇者!?」
「わぁ、すごいよ、ミノさん!」
「僕は、勇者じゃない…」
次回 勇者の力・神の力