ベイビー・パニック   作:高嶺 蒼

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ベイビー・パニック 17

 さて、レオは洗い終わったし今度は自分も洗わないとと、レオに嫌がられたボディタオルを泡立て始める。

 レオは、1人で湯船につかれないので、洗い場のすみで待機中だ。

 乙女がタオルを泡立ててるのを、興味深そうに見ている

 乙女はレオの見ている前でゴッシゴッシと身体を洗い始めた。それは豪快に、力を込めて。

 

 

 (うむ。やはりこのくらいの固さがないと洗った気がしないな)

 

 

 うんうん頷きながら身体を洗っていると、すぐ近くに小さな気配が。

 ふと見ると、乙女の足に抱きつくようにしてこちらを見上げるレオとバッチリ目があった。

 

 

 「どうした?レオ」

 

 「あのね~、今度はレオが洗ってあげゆ」

 

 「??」

 

 「乙女ちゃんの身体、レオが洗ってあげゆの」

 

 

 にっこり笑って手を差し出すレオに、うっかり反射的にボディタオルを渡してしまう。

 しまった、断るべきだったと思うものの、そう思ったときにはもう遅く、レオは嬉しそうに乙女の背中の方へ行ってしまった。

 

 

 「レ、レオ。そっちはもう洗ったから・・・・・・」

 

 

 もういいと言おうとした瞬間、尻の辺りに得も言われぬ感触が。

 

 

 「ひゃあっ」

 

 

 くすぐったいというか、むずがゆいというか。

 レオの背では乙女の尻の辺りまでしか届かないのだろう。執拗なまでに擦られて、しかも幼児の力だから何ともくすぐったいのだ。

 乙女は身悶えして、しかしあまりきつく拒絶するわけにもいかず、苦肉の策で思わず叫んだ。

 

 

 「レオ、そ、そろそろ前も洗ってくれないか」

 

 

 と。

 それが更なる地獄を呼ぶとも知らずに。

 

 

 「うん!」

 

 

 元気良く返事したレオが前に戻ってくる。そして乙女に手を伸ばして言ったのだ。抱っこ、と。

 なんでここで抱っこなのかと内心首を傾げつつ、レオを膝の上に抱き上げた。しかし、それがまずかった。

 

 乙女の膝の上に尻を落ち着けたレオは、張り切ってボディタオルを動かし始める。

 敏感な胸や引き締まった腹の辺りを。

 乙女はわき腹を擦られては身をよじり、胸の先端を擦られては甘い声を上げる。

 レオの力だから痛いわけではない。

 くすぐったいのも段々なんだか、なんというか気持ちよくなって来てしまって困る。そう、困るのだ。

 風呂場で幼児に身体を擦られて悶えるなど、はっきり言って変態ではないか。

 

 

 「はんっ、はあっ・・・・・・レ、レオ。タ、タオルはもういいから」

 

 

 言いながら、乙女はなんとかレオからタオルを取り上げてほっと息をつく。

 だが、それで終わりではなかった。

 

 レオは覚えていた。

 さっき乙女が手を使って洗ってくれたこと。

 そして、特に足と足の間の所を丁寧に洗ってくれたことを。

 

 レオは、そのお返しをしようとした。もちろん、純粋に。

 乙女の膝に腰掛けたまま、レオはぷよぷよした指先を腕ごと乙女の股間に滑り込ませた。泡だらけの、ぬるぬるの手で。

 

 

 「なっ、レオ、そ、そこはいいから!!」

 

 

 乙女は慌ててレオの身体を抱き上げる。ものすごい勢いで。

 だが、不幸なことに、引き抜かれる際のレオの手が、まるで狙ったかの様に乙女の敏感な突起を擦りあげた。さっきまで、尻やわき腹や胸をさんざん擦られ、密かに充血して固く尖っていたそこを。

 

 乙女は最悪の事態を防ごうとして、自ら最悪の事態を引き起こしてしまったのである。

 

 その瞬間、風呂場に甘やかな悲鳴が響き、それからしばらくの間、乙女は使い物にならなかったという。

 レオはぷるぷる震える乙女の脇で、きょとんとした顔をして不思議そうに乙女を見ていたそうな。

 

 

 




読んで頂いてありがとうございました。
お風呂の回がもう一回続くか、あるいはもうお休みの回になるのか、まだ決めてませんが、もう少々お待ちください。
あまりお待たせしない様に頑張ります。

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