ハイスクールDevil×Dragon×Dhuman   作:4E/あかいひと

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注意:妄想爆発。設定に齟齬があったらマジすんません。

というわけで作中で師匠だと言われてた、リトルウィングの受付嬢:チェルシーとのあれこれです。原作ゲーム知らんとわけワカメだと思います。申し訳ありません。

実は後で投稿する予定の中と下、両方ともハーメルンのメッセージ限定で配ったヤツなのであります。基本深夜テンションの賜物なので内容はお察しであります。
ちなみに、此処に載せてないメッセ配信限定ので『曹操に転生したウォーカー』とか『神器化ウォーカーinイッセー』とかもあるんですが、そっちは此処には流す予定はありません! そっちはさらに需要なさそうですしね。

とまあそんなわけで、ショウ・ウォーカーの過去編の始まり始まり〜。


番外短編-師匠編:上

 

◆◆◆

 

 

『頼む…………お願いだ』

『俺を、同盟軍に…………違う、あの糞共を斬り潰せるぐらいに、強くしてくれ…………ッ!!!』

『お願いだ…………お願いだ…………ッ!!!』

 

 

◆◆◆

 

 

「半年……貴様を拾ってから、まだこれだけしか経っていないのだな。もう、何年も前のことに思える」

「キャストらしからぬ感傷に浸るものですね、教導官」

「いくら私の側付とはいえ、私語を許した覚えはないぞ、ショウ・ウォーカー特殊部隊隊長候補官」

「申し訳ありません、教導官。ですが今は」

「ああ、今は共に非番。なのに不粋な発言をするお前を責めただけだ」

「…………本当に、お変わりになられましたね、師匠」

「当然だ。ヒューマンの、それも手のかかる子供を拾ったのだ。必然、ヒューマンの母親らしくもなるだろう。…………我々だって、人間なのだからな」

「……………………ッ」

「? どうしたショウ」

「…………いえ。なんでも、ありません」

「そうか」

「話は変わりますが師匠。お酒の方は嗜まれますか?」

「いや……私の身体には味覚を感じる機能はついてはいない。軍属のキャストとして製造されたのだ、不必要なものは廃されている…………が、惜しいな。ヒューマンの、酒を飲み交わすというのも、やってみたくなってしまった」

「ですか。ならば、エネルギー触媒はどうでしょう? 味覚のないキャストが、酩酊感を体験してもらうための液体なのですが」

「ほう、そんなものが」

「同僚の間で、流行っていました。自分は流石に飲めませんので、代わりに酒を煽っていましたが」

「…………本来ならば懲罰物だが、今回は聞かなかったことにしておこう」

「それで、」

「ああ、偶にはそういうものもいいだろう。思えば、腹を割って話すこともなかったのだからな」

「…………ええ。では、持ってきましょう。しばらく席を外します」

「すまんな」

 

 

◇◇◇

 

 

「なるほど…………こういうものなのか」

「不快ですか?」

「ああ、それはな。だが、こうやってお前と感覚を共有できるのは、悪い気はしない」

「本来、判断力を鈍らせるのは褒められたものではないのですが」

「…………それで、馬鹿弟子。酒でも呑まなければやってられないことでもあったか?」

「…………まさか」

「人間、辛いことを忘れる為に酒を煽ると聞く。そして、少なくともお前は普段から頻繁に嗜むような人間ではないことは、感情の薄いキャストの私でも理解できる。…………私には察することはできないが、聞いてやることはできる。この不甲斐ない師匠に、話してはくれないか」

「……………………」

「まぁ、無理にとは言わないが」

「…………俺は、元々『SEED』に復讐する為に、武器を握りました。そして、死にかけて、師匠に救われた」

「ああ…………良く覚えているとも。あの時は『なんて愚かなヒューマンだ』と思ったものだ。なんでお前を拾ってしまったのか、今でも自分の思考回路に疑問を持つところではあるが…………今では、当時のバグに感謝している」

「ええ、俺もです。ですが最近…………どうにもその意識が歪んでいる様な気がしてなりません」

「…………続けろ」

「何も知らない、愚かなヒューマンだと蔑まれていたのなら、そうはならなかったと思います。…………ですが、皆変わってしまった。俺というヒューマンの、居場所になってしまった」

「…………」

「同僚は、俺と目線を合わせる為になれない触媒に手を出す様な、不器用な優しさを見せる様になってしまった。あのコテコテのキャスト至上主義のカーツでさえ、俺と話す時は幾分か人間を見下した印象がなくなります。師匠に関しては言わずもがなだ…………自分のことを、俺の母親とまで言ってしまうほどに、変わってしまった」

「ショウ…………」

「悪い変化とまでは言いません。ヒューマン全体で言えば、間違いなくいい傾向でしょう。ですが…………俺にとっては、」

「ショウ・ウォーカーッ!!」

「…………申し訳ありません師匠。ですが俺は…………あの日を、あの日の光景を忘れて、幸せにはなりたくないのです」

「……呑め。私も、とことんまで付き合ってやる」

「ありがとう、ございます」

 

 

◇◇◇

 

 

「…………師匠、寝ましたか?」

「──────」

「……寝た、か」

「──────」

「……こんな形で恩を仇で返す、馬鹿な弟子で申し訳ありません。俺の言えたセリフではありませんが…………お達者で」

 

「─────────」

 

「─────────」

 

「─────────」

 

「─────────」

 

「─────…………」

 

「…………悲しいな」

 

「涙すら出ないのか、この身体は…………ッ!!!」

 


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