人間不信な俺と隠れオタクな彼女の青春ラブコメ 作:幼馴染み最強伝説
連日投稿記録が途絶。昨日楽しみにしてくださっていた方はすみません。
今回は甘さ控えめなので大丈夫だと思います。但し、その分次回が甘々になるのでご了承下さい。
「はっ………はっ………」
とある休日。
俺は最近日課となりつつある長距離ランニングを淡々とこなしていた。
何故こんな柄にもない事をしているのか、そもそも休日は布団から出ることさえ、ある種の覚悟がいるというのにわざわざこんな事をしているのかというと、それは至極簡単。弛みきった身体を鍛える為だ。
太っているわけではないのだが、運動不足ではある。
別にそんな事を気にするタチではないが、俺の立ち位置を考えるとやはり鍛えておくに越した事はない。
というのも、俺は少し前から図らずも脱ぼっちした。してしまった。や、別にしたくないわけじゃないんだけどね?
その原因は現在友人となり、過去俺に人間不信とさせる元凶となった相手でもある折本かおりだった。
折本のお蔭………じゃないな。うん。折本の所為で、クラス中どころか学校中に俺と茜の交際は発覚し(茜が皆の前でそれを肯定した事とキスをしたことで裏付けとなった)、学校中の男子から殺意と憎悪の籠ったラブコールを受ける羽目になった。
最悪リンチにされる覚悟くらいは持っていたのだが、俺は殺したくても、茜に嫌われるのは嫌らしく、行動は起こされてはいない。
そして意外だったのは予想外の女子達による援護射撃だ。
茜という学校中の男子から女神扱いされている程の人気女子に俺という冴えない彼氏が出来たお蔭で、ホッとしたのか。はたまた単に友達が恋愛をしているというのが面白いのか、意外にも女子達が俺に対して何かを言うことはなかった。それどころか、男子が陰口を言うと全員でそいつを袋叩き(もちろん言葉の)にする始末。何なら陰口を叩かれている俺が同情するまである。ホント、女子って怖い。
最近では茜の友達に顔を合わせたら「おはよ、比企谷。何時も通りの濁り具合だね」と無邪気に俺の心をえぐる奇抜な朝の挨拶を交わしてくるようになった。どう返事すりゃいいんだよ。奇抜過ぎて「お、おう。おはよう」しか言えねえよ。
まぁ、そんな感じで予想外にも平穏な学園生活を送っている俺ではあるが、そう悠長に構えているわけにもいかない。
さっきも言ったが、茜は学校中の男子から女神扱いをされていた。そしてそれは他校の中学からも噂になる程で本人曰く「見知らぬ男子に告白された事も結構ある」らしい。惚気るわけではないが、あの容姿と性格を持ってすれば寧ろ落ちない男子の方が少ないと思う。
学校中だけではなく、他校の男子からも言われもない恨みつらみを買ってしまった俺はいずれ来るであろう集団リンチに対抗すべく、体を鍛えざるを得なくなった。
ある程度は回避出来るだろうが、学校に乗り込んでくるような馬鹿まで現れたら公開処刑だ。それに中学までは大丈夫だったが、高校進学して間もなく、半殺しにされて病院送りはマジで洒落にならん。
そういうわけで俺は『働かない、動かない』の信条を完全に捨てざるを得なくなり、折本の勧めで少し離れたジムに通いつつ、自主的に鍛える事になった。因みに開始一時間で五回くらい心が折れかけたのは言うまでもない。今も続いているのはまた恥晒しになるのが嫌な事とそれ以上に茜がまたあんな表情になるのが嫌だからだ。あんな悲しそうな表情をさせるわけにはいかない。
茜には身体を鍛えているという旨を「運動不足解消の為」という名目で伝えたが、そうしたら「八幡ムキムキになるの?私あんまりマッチョなのは好きじゃないから細マッチョ?の方がいいなぁ」と言われた。心配しなくてもそこまでやるつもりはない。俺はあくまで自衛目的であって、番長になるつもりもボディービルをするつもりもない。超○貴なんて俺もやだ。
それにしても少しは体力もついてきた。
今まで自主的には全く運動をしていなかったからか、底辺だった体力はそれなりに向上されてきたし、筋肉痛にも慣れてきた。高校進学すれば期待の超新星としてスポーツ界を震撼させるかもしれない。部活なんて面倒なモンやる気はねえけど。つか、誰かと馴れ合うなんて俺には出来ん。色々あった折本と何故か友好関係を築いていることもそれはあの場の空気とあいつの性格が為せる技だろう。普通の人間なら俺か相手のどちらかがその関係に耐えられないだろう。
それに部活で活躍してモテたいとも思わんしな。そもそも、この濁った目でモテるのか甚だ疑問だが。
「劇的ビフォーアフターってやつだな」
休憩がてらに立ち寄った公園のベンチに座り、そんなことを呟いた。
だが、それも仕方のないことだ。ほんの数ヶ月前までは考えられないくらいに俺は変化している。
俺の事を理解してくれる人がいる。相談に乗ってくれる人がいる。二言、三言程度しか交わさないまでも、恨みつらみをぶつけてくる、しっかりと俺の存在を認識している奴等がいる。俺にとっては悪意をぶつけてきたとしても正確に比企谷八幡として認識してくれる存在がいるという状況が数ヶ月前までは考えられなかった。下手をするとクラスメイトにすらマトモに認識されていたかすら危ういレベルだ。
だから、今の状況は危険視するものだが、悲しいかな、以前よりはマシになっているのだ。俺今までどんだけ虚しいやつだったんだ。
けど、前の状況は其処まで嫌いじゃなかった。誰にも干渉されず、静かな学園生活を送る。それでも構わないと思っていた………いや、今でもあの日常が悪かったなどと思う事はない。あれは過去の俺としてもっとも正しい生き方だ。唯一の間違いがあったとすれば、あれだけの経験をしておきながら、それを活かしきれずに結局は上辺だけしか見れていなかった事だ。
ただ、その間違いこそが現状を生んだのだとすれば、あれは必要な間違いで上がるために一度落ちたのかもしれない………まぁ、俺の人生落ちてばっかだけどな!なんならぶっちぎってるまである。回復するのに何年かかるやら。
茜と俺の出会いにはあの日の出来事が必須だった。あの日、もし折本に振られたことを満足した形で完全に終われていたら、俺はラノベを買いに行かず、変装をした茜が普通にラノベを買って、それで終わっていた。
あの数あるうちの最大級とも呼べるミスが、最大級のチャンスを持ってきた。
ピンチをチャンスに。スポーツなんかで通用するような言葉も色々と役立つ事もあるらしい。
休憩も終わったし、最後のランニン……熱っ⁉︎」
不意に頬に硬くて熱い感触が伝わった。別に卑猥な意味じゃない。
「わわっ⁉︎ごめん、八幡!」
「……なんだ、茜か」
咄嗟にベンチから立ち上がって後ろを見ると其処には俺のリアクションにあたふたとする茜の姿があった。
「偶々、八幡を見かけたから驚かそうと思ったんだけど、私も驚いちゃった」
そういう茜の手には千葉のソウルドリンクことマッ缶があった。
ああ、リア充どもがよくやる頬に冷たい飲み物を当てるやつを茜もしたのか。
「八幡って、何時もこの辺を走ってるの?はい」
「いや、来たのは割と最近だ。徐々に距離を伸ばしてたらここまで来た……サンキュー」
手渡されたマッ缶のプルタブを開けて、一口あおる。うん、流石マッ缶。最高に美味い。
「ふぅ………運動後のマッ缶も美味い」
「あはは、本当に八幡はMAXコーヒー好きだね」
「まあな。何なら朝昼晩の三食のお供にするまである」
「私もマッ缶は好きだけど、流石にそこまではないかなぁ〜」
そう言って茜は苦笑する。うん、流石に今のは俺も言いすぎたと思う。三食のお供とまではいかないが、一食のお供くらいなら出来ると思う。マッ缶マジ最強。マッ缶の素晴らしさを語るのに言葉は不要だ。
「ところで茜はどうしてここに?家がこの辺なのか?」
「ちょっとお散歩かな。因みに家はもう少し学校よりだよ?だから八幡は帰るついでに私のお家に寄れます」
「そうか。じゃあまた今度気が向いたら寄るわ」
どうだとばかりに胸を張ってそう宣言する茜になんとなく反抗してみた。すると、茜はまたもやあたふたと慌てふためく。
「わわっ、ごめんごめん!帰りに私の家に寄らない?って誘いたかっただけだから!今度じゃなくて今来てっ!」
…………なんというか、茜は駆け引きをするのがどうにも苦手らしい。
まぁ、あんなに自分の願望を前面に押し出した駆け引きはないわな。まるで一昔前の仮面ライダーの怪人よろしく弱点を武器にしてるみたいな状態だ。但し、茜の場合はこちらに何の危機感も与えない無害な武装だが。
「良いのか?いきなり行って」
「今日はお父さんとお母さんは急用で家を空けてるから私だけだよ?」
え?何それ誘ってんの?八幡だって男の子だよ?狼になっちゃうよ?美味しく食べちゃうよ?
「……いくら、俺が彼氏つっても警戒してなさすぎねえか?」
それとなく忠告する。やはり彼氏とは言っても………いや、彼氏だからこそ警戒は必要だろう。俺も男である。何もしないなんて言い切られるはずもない。
「大丈夫っ。私は八幡の事信じてるからっ」
やめてっ!そんなキラキラした純粋無垢な瞳で見ないで!八幡浄化されちゃうっ!信じるのは凄く嬉しいけど、せめて其処だけは疑って!もし何かの間違いでしでかした時に俺が罪悪感で首吊るから!
「お、おう。そうか……」
「うん。そうと決まれば我が家へレッツゴー!」
「お、おじゃまします」
「いらっしゃい、八幡」
茜の言う通り、彼女の家は俺のランニング帰宅コースの方にあった。
家は5LDKでごく一般的な家庭らしい。これで家もお金持ちとかならリアルに非の打ち所がなさすぎて本の中の人間とすら思う。
靴を脱いだ後、茜に出されたスリッパを履いて軽快に進むその後ろをついていく。
二階に通じる階段を上り、一番奥の突き当たりの部屋へと到着すると茜がその扉を開ける。
「ここが私の部屋だよ」
中を見渡してみると其処はピンクを基調としたなんというか、ふわふわとした空間だった。
壁にポスターなんかは貼られていないものの、部屋のいたるところにはぬいぐるみやら何やらを置いている。その中には某電気鼠やしゃもじより綺麗な闘う鼠、軍曹殿が着ぐるみとして着ていた鼠………おい、鼠ばっかじゃねえか。そしてさりげなく全部アニメキャラばっかだし。
「……オタク隠してんじゃねーの?」
「うん。けど、バレないよ?UFOキャッチャーで取れたっていえば大体誤魔化せるし、なんだかんだで見た目が可愛いから受け入れてくれるよ」
確かに女子は可愛ければ何でもあり的な風潮がある。ましてや、それを所持している人間が人間であれば例えそれが何のアニメのキャラだろうが「これ可愛いよねー」で肯定される。因みに俺みたいなのが持ってると侮蔑の視線で見られる。
「八幡。何か飲み物いる〜?」
そう言うと茜は女子の部屋には似ても似つかない小型の冷蔵庫の中を漁っていた。ちょっ、パンツ見えてる!純粋無垢な俺にはそういうラッキースケベはレベル高いから!べ、別に縞パンだスゲーとか喜んでなんかないんだからねっ!
「いや、俺はさっきマッ缶飲んだからいい。それより何で冷蔵庫あんの?」
「飲み物を取りに行っている間に見逃したりするの嫌だから、買ってもらったんだ」
「筋金入りだな」
「そうでもないよ。皆に隠してるし」
「バラしても問題ねえと思うけどな」
さらに弱点がなくなって人気に拍車がかかるだろうな。
「うーん。でも、家族を除いて私と八幡だけの秘密って言うのが良いかなぁって。八幡はどう思う?」
「………まぁ、茜が良いって言うならそれで良いんじゃねえの」
そう言う言い方をされると他に言いようはない。二人だけの秘密とか男子が割と言って欲しいランキングの上位に入る言葉だ。因みにそれに対してどういう意図があったとしても男子は「あいつ俺の事好きなんじゃね?」と勘違いして玉砕する。ソースは俺。
「さてと………八幡。何する?ゲーム?アニメ?読書?」
「読………いや、ゲームするか」
読書といいかけて、ふと小町が「彼女の家にまで行って読書とかポイント低いよ!ごみいちゃん!」と言っているような気がした。電波的な。
「レトロから最新までいっぱいあるよー」
「あるって何処に?」
「えーとね…………ここに」
ペタペタと何かを探るように壁を手で触ると何かを見つけたのか其処をぐっと強く押すとそこが凹んで下から引き出しのようなものが出てきた。え?ここ普通の5LDKだよね?忍者屋敷か何かなの?
「お父さんに相談したら作ってくれたんだぁ。凄いよね、お父さん」
や、本当に凄いよ、お父さん。一体何の仕事してんの?つか、娘の為に頑張り過ぎでしょ。
「何する?」
「何でもいいぞ」
「何でも?うーん、じゃあこれかな。CA○COMvsS○K2」
まさかの格ゲー。確かに二人で出来ることには出来るが、格ゲーを選んだ事にもチョイスした物にもびっくりだ。しかも何故に二作目。因みに俺はK○Fとかの方がよくやる。庵良いよね?闇とか中二っぽくて。
「因みに負けた方が……」
「負けた方が?」
なんでも言うこと聞く的なノリか?やめてくださいよ、思春期の男子だから変な事考えちゃうじゃないですか。ヤダー。
「これ食べる」
ドンと目の前に置かれたのは『罰ゲーム専用⁉︎お菓子箱』と書かれた真っ赤な箱だった。あんまり真っ赤だから中に人が収納されてるんじゃないかと思うレベル。何処の怪盗だよ。
「そ、それ何が入ってんの?」
「えーと………ありとあらゆる味覚へのダメージを最大限与えるものばかりです。決して小さなお子様と心臓の弱い方には食べさせないでください………って書いてあるね」
それなんてホラー?小さなお子様には食べさせちゃいけないもの作るなよ。間違えて買ったお子様がいたらどうするんだ。食べちゃいけないって言われると食べちゃいたくなるんだよ。
「さ、八幡。早速始めよー!」
「お、おう」
今回ばかりは茜相手でも負けるわけにはいかなさそうだ。負けられない戦いが其処にある。
「ぐおおお………」
「は、八幡大丈夫?」
「もう無理……」
意気込んでは見たものの、茜は鬼のように強かった。
俺もこの手のゲームは割とやりこんでいたものの、最初の三回は三分の一も削れずにぶっ倒され、今は七連敗目。半分は削れるようになったが、全く勝ち目が見えなかった。
因みに罰ゲーム専用のお菓子とやらを食べての感想ははっきり言って作った奴は馬鹿なんじゃないのかと疑うレベルのものだった。
タバスコを凝縮したようなものや、口に含む前に既に嗅覚がやられる程のワサビを凝縮したもの。直搾りしたレモンを舐めさせられているようなものに魚の内蔵を一層苦くしたようなもの、岩塩をそのままお菓子にしたようなものに、角砂糖を濃縮してあんこで纏ったもの、トドメに今まで食った全てを混ぜたダークマターだ。一瞬、味覚どころか脳みそまでやられるかと思った。ある意味俺が負け続けて良かったのかもしれない。
「次からこれ禁止だ。マジで洒落にならん」
「だね………ところで八幡はこれを七つ食べたんだよね?」
「ああ。しかもピンポイントで七つとも別のやつだな」
素晴らしい引きの良さである。何なら某カードゲームの主人公になれるまである。デスティニードロー!
「って事はあと一種類違う味があるんだよね」
「まぁ、そうなるな」
この殺人兵器の味は全七種類に当たり玉として全部の味が混じったやつがある。そして俺は一個しかないそれをピンポイントで引いたわけだ。俺マジ主人公。
「あと一種類。何か気になるなぁ」
「え゛っ。まさか食うのか?」
負けたわけでもないのに。どんなチャレンジャーだ。
「一個だけ一個だけ。あーん」
箱の中から一つだけ袋を取り出し、開けるとその中に入ってあった丸い何かを口の中に放り込んだ。
「何か、中に入ってる?舌が痺れ………んぐっ⁉︎」
「ん?おい、大丈夫か?」
明らかに反応がおかしかった。一体どれを引いたんだ
心配になったので近寄ると茜はパッと顔を上げて俺の顔を半目でじーっと見てきた後、何時ものようにパアッと明るい笑みを浮かべた。
「八幡が三人いる〜!」
は?いやいやいや、俺は一人しかいませんよ、茜さん。
「は〜ち〜ま〜ん〜」
「うおっ⁉︎」
間延びした声を出しながら、茜が抱きついてきた。なにこれ、急にどしたのこの子。
「八幡の匂いがする〜。いい匂い〜」
ぎゃぁぁぁぁぁ。匂い嗅いでるよこの子!くんかくんかしてるよ!そういう事するのは男の特権なのに。や、知らないけどね。でも大体男の方が匂い嗅いでね?
「急にどうしーーんぐっ⁉︎」
はい、お次は口づけもといキスされた。口づけダイアモンド。良い曲だね、あれ。つか、そんな事よりも………
「酒臭っ!」
茜とキスをした瞬間に強烈なアルコール臭が俺の口の中を支配した。どうやら、最後の一種類はアルコール攻撃による舌への攻撃だったらしい。アルコールが強すぎると舌が痺れるらしい。
「八幡と〜キスしちゃった♪」
いつも以上に嬉しそうだ。つか、完全に酔ってらっしゃる。今まで以上に明るさが増した。
「汗かいてるからあんま匂うな」
「そうなの〜?じゃあ、一緒にお風呂に入ろっ♪」
「は、はぁぁぁぁぁぁあああああっ⁉︎」
手をパンと叩いて名案とばかりに茜はそう言った。
いやいやいやいやいや!待て待て待て待て!それはダメだろ!前の添い寝よりもマズいだろ!
「はっちまんとおっふろ♪はっちまんとおっふろ♪」
トドメに何か歌い出した。いつも以上にお花畑だ⁉︎
「落ち着け。一緒に風呂はマズいし、風呂は自分の家で「八幡は……」え?」
「八幡は…………私の事嫌い?」
上目遣い+涙目で茜は問いかけてくる。近い近い!そんな下から覗き込んでくるなっ!見えるだろっ!谷間とか谷間とか谷間とかっ!
「や……そういうわけじゃねえけど……」
「じゃあ……好き?」
「…………お前が想ってるほどにはな」
「嬉しい。八幡、愛してるっ♪」
再度茜はぎゅっと抱きついてきた。ふと思ったんだけどこの子また大きくなってない?前の時よりも柔らかさが増してる気がするんだけど。
「えへへ〜、八幡が〜八幡で〜」
あー、ダメだこりゃ。茜さんはどうやら別世界に羽ばたいているらしい。
「すぅ………すぅ……」
と思った次の瞬間には別世界から夢の世界へと転移していた。空間移動系の能力者か何かなの?世界間移動とかレベル6間違いなしだよ。いや、知らんけど。
まぁ、今は一緒に風呂には入ってやれんが、その内、な。
小さな寝息を立てる茜を見て、俺は頭を撫でてやりながらそう思った。
茜に新たなステータス《アルコールに弱い》が追加されたっ!
今回はいちゃいちゃ成分が少なめだったので皆さんはブラックコーヒーでも凌げたかと思います。
そろそろ一旦時間が飛んで原作に突入する頃合いかなぁと考えています。多分次の次くらいかな?わかりませんがそれぐらいだと思います。
あと遅れてしまってすみません。昨日は色々あって投稿出来ませんでした。