魔弾の王と戦姫 ~凍漣の雪姫と死神~ 作:ジェイ・デスサイズ
それではどうぞ~
ミラside
ジェイとの模擬戦を終えた私は部屋に戻りベッドへ倒れた。
「っ///」
ジェイにされた事を思い出しミラは赤面した。恐らく兵達はジェイが私の胸を触った事は気づいていないはず。
「確かに一瞬隙を見せてしまった私の落ち度だわ…でも///」
私はマクラに顔を埋めた。
「あの反応はわざと触ったわけじゃなさそうね。ジェイの眼、本気だったし」
いや、眼を見なくても動きで分かっていた。約4年間ジェイの戦いを見ていた私には分かる。
「…ふぅ」
私はやっと冷静さを取り戻した。取り敢えずやりたい事の1つ目は…まぁ事故があったもののできた。もう1つは―
「ジェイに告白…か」
そう、私がもう1つやりたい事はジェイへの告白。私はジェイを初めは自分を守ってくれる人と思って…いえ、違うわ。私は初めからジェイが好き。だから私はジェイにあんな事を言ったんだと思う。
『(ムッ)私は貴方だからいいの!貴方以外なら願い下げだわ』
思い返すと顔から火が出そうだった。初対面の男の子に告白に近い事を言えたものだ。
「ジェイ…私の思いに答えてくれるかしら」
私はジェイの事を思いながら眼を閉じた。
side out
ジェイside
俺は今、部屋の扉の前で立ち止まっている。ミラにどう謝るかずっと考えていた。
「…ダメだ。何も思いつかない」
念のため、ミラの紅茶に合うお菓子を持ってきたが…
「大人しく罰を受けよう…。ミラ、入るぞ」
俺は覚悟を決めて部屋に入った。だが、ミラの姿は無かった。
「ミラ?…あ、ヨミ」
俺はお菓子をテーブルに置き、ミラを探そうとしたらヨミが左腕から降り、俺の寝室へ行った。ヨミについていくと俺のベッドでマクラを抱きしめながら眠っているミラがいた。疲れて眠ってしまったのか?
俺はミラを起こそうと近づいた、するとミラが何か寝言を言っていた。
「ジェイ…私を置いて…逝かないで…私を…1人に…しないで」
「ミラ…」
恐らく俺が死んだ夢を見ているいるのだろう。俺はミラの涙を拭い、抱き締めた。
「君を1人にしない。俺は君の『騎士』…いや、『死神』だ。『死神』が死んだらカッコ悪いしな」
1人にしないで…。まだ14歳の少女が言う言葉ではないと思う。だが、なぜ言ったのかは心当たりがある。約半年前にミラのお母様…『ソティス=ルリエ』が亡くなったからだ。ただの風邪だったはずが肺炎をこじらせ、数日寝込み亡くなったと聞いた。ミラが戦姫になったのは約半年前なのだ。本当は泣きたかっただろうに、その時間すらも与えられなかったと思う。
「俺はずっと君の側にいる。何があろうとも君を守る」
「その言葉、信じてるから」
「え?」
抱き締めていたミラを見ると両眼でしっかりと俺を捉えていた。
「ミ、ミラ///!?起きてたのか!?」
「こんなに強く抱き締められたら流石に起きるわよ」
「ご、ごめん!今―」
離れる、と言いながらミラから離れようとしたらミラから抱き締めてきた。
「ミ、ミr「好き」…え?」
俺は耳を疑った、好き?思考が一瞬停止し、意味が分からずミラに聞き返した。
「な、何が?」
「貴方がに決まってるでしょ、バカ///」
ミラは恥ずかしいのか、俺の胸に顔を埋める。
「…返事」
「え?」
「返事よ返事!…ふぅ。ジェイ、貴方の答えを聞かせて」
ミラは真剣な眼差しで俺の眼を見る。俺はミラを更に強く抱き締めた。
「俺もミラが好きだ」
「え///ほ、本当?」
「本当、ミラに嘘はつかない…ってか、ここで嘘言う意味無いだろ?」
俺はそう言いながらミラの頭を撫でた。
「ん///浮気したら許さないから」
「するわけ無いだろ?安心しろって…これが証拠」
「んん///」
俺はミラにキスをした。初めは驚いていたが、のちに受け入れてくれて俺の首に腕をまわしてきた。唇を離すと俺とミラの間に銀の橋がかかった。ミラは顔を赤くし、目はトロンとしていた。
「信じてくれた?」
「えぇ///信じるわ…私の、私だけの『死神』。ずっと私の側にいなさい」
「もちろん、愛しの『雪姫』様」
この日、『死神』と『雪姫』は恋人となった。
ミラ:やっと原作の方へ入れそうになったわね
ジェイ:そうだな。にしてもこの時のミラ、可愛かったなぁ~♪
ミラ:そ、そういうのやめなさい///!?
ジェイ:フフ、ごめんミラ
仲がよろしいことで
次回は更に飛んで、原作と同じミラが16歳のお話です。
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