世界を渡りませんか? IS編【更新停滞中】   作:tarmil

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原作世界においては東方projectは存在しているが、秘封関連の作品は存在してない設定としています。


閑話:秘封

「そういえばあんた、部活って入ってるっけ?」

 

 

私がいつも通り放課後にて買い物に行くために2組の前を通りかかったときにかけられた言葉だ。

発信源は鈴。

 

 

「部活?」

 

 

「そ、あたしはISの訓練の方を中心にやってるから入っていないんだけどね。」

 

 

「んー......なんか表みたいなのないの?」

 

 

「あるわよ?生徒手帳に。」

 

 

「わかった。あとで見ておくよ。」

 

 

「そ、じゃあね。」

 

 

「ああ。」

 

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夕食が食べ終わり、自分の部屋のもどった時のこと。

 

 

『なぁ、せっかくだからどんな部活があるか見てみないか?』

 

 

「うーん、そうだな見てみるか。」

 

 

生徒手帳を開く。

 

 

なるほど、やはり学園らしく色々な部活動が存在しているようだ.....ってえ?

 

 

ちょっと待って。

 

 

「......はい?」

 

 

一番下にあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『秘封倶楽部』

 

 

 

と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________________________________________________________________________

 

次の日の放課後のこと。

 

 

「織斑先生、この秘封倶楽部ってどんなものなんですか?」

 

 

「む、ああそれか。」

 

 

「それ?」

 

 

「ああ、山田先生が引き受けているものだ。」

 

 

「それってもしかして......」

 

 

「ああ、無理やりな。」

 

 

「ちなみにメンバーは?」

 

 

「確か......2人だったか。」

 

 

ここらへんは予想通りか。

 

 

「宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンだったか。」

 

 

「ふーん。」

 

 

「たしかトーナメント戦でもペアを組んでいたな。」

 

 

他に組む人がいなかったからなんだろうけど。

 

 

「それで?部室はどこになっているんですか?」

 

 

「ああ......................」

 

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秘封倶楽部、記憶が正しければオカルトのような不思議探求する倶楽部のはずだ。

まさかと思って調べてみたところ、この世界には何故か秘封関連の作品が東方projectに存在してない、または抜け落ちていた。

つまり、秘封倶楽部が存在する可能性はあったということだ。

 

 

「ここ......か。」

 

 

そしていま、私は織斑先生に教えてもらった場所に来ている。

 

 

『今入るか?』

 

 

「......そうするか。」

 

 

 

 

スーッと自動ドアが開く。

 

 

 

 

「......あら?」

「......ん?」

 

 

メリーらしき人と蓮子らしき人がいる。やはりというか秘封倶楽部は現実にて存在しているようだ。

 

 

その後二人は数分固まっていた。

 

 

「......さっきはごめんね、固まったりなんかして。」

 

 

「存外、それくらい慣れている気もしてきたね。」

 

 

蓮子が気にかけてはくれたがまさに杞憂だ。

 

 

「......まぁでも、あなたが()()に来た時点で、『空想上の力が存在する。』ということが()()()()()()()()立証されたのは、この倶楽部にとって良いことなのよ?」

 

 

メリーはフォローになるか微妙なことを言った。

 

 

そう、実は私がいることが世界や日本中に知られて居るわけではない。

例外は存在するが、この学園内の生徒しか知っておらず対策もしている。

だから噂の()()()が騒がれることもないわけで、現在も普通にアニメが毎週放送されているわけである。

 

 

「どう反応すればいいのやら......」

 

 

困ったものだ。

 

 

「で、何のために来たの?」

 

 

「まぁ大体わかっていると思うんだけど、用は2つくらいあるかな?」

 

 

「それで?」

 

 

「まず、一つ目。この秘封倶楽部ってどんな部活なんだい?」

 

 

これは単なる確認だ。東方projectが二次元の存在として存在している以上は変わっている可能性もある。

 

 

「そうね......」

 

 

メリーが答えるようだ。

 

 

「ここはメンバーは二人だけどよくあるただの霊能者サークル。霊能者サークルだけど、普通みたいに除霊や降霊とかは好きじゃないの。......実は周りからはまともな霊能活動した事ない不良サークル、と思われてるけどね。」

 

 

不憫なものだ。

 

 

「......実際活動してるのか?」

 

 

「そりゃもちろんしてるわよ?」

 

 

「例えば。」

 

 

「パワースポットだとか、例などで有名な場所に行ったりだとか。......とにかく異能そうなものをしらべているよ。」

 

 

意外と外出してるな。

 

 

「ふーん?じゃあ最後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ2人はどんな異能を持っているの?」

 

 

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「あら、気づいていたの?」

 

 

「仮にも鬼だし。自分自身が異能だし、気づくよ。」

 

 

「......それもそうね。」

 

 

納得したようで何よりだ。

 

 

「まず私から。」

 

 

最初は蓮子だ。

 

 

「私はちょっと長いけど、『星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる能力』だ。」

 

 

「へぇ......あんまり応用が効かなさそうな能力だね。」

 

 

なんだか一つの意味でしかとらえられない能力名だしね。

 

 

「確かにそうかもしれないけど、外にいて時計がない時には便利だね。」

 

 

「そうそうあるか?そんなこと。」

 

 

今時大体の場所には時計があるものだ。

 

 

「それと自分の場所がわからない時も。」

 

 

「迷子を除いたらどんな状況だよ。しかも夜にしか使えないし。」

 

 

迷子になったらそうなる前にどうにかした方がいいのでは?

 

 

「次は私かしら。」

 

 

おっと、次はメリーか。

 

 

「私の能力は、『結界の境目が見える能力』よ。」

 

 

なるほど、ここは変わらないようだ。

 

 

紫の能力の劣化版といっても過言ではないが異能な戦闘が()()()にはない今のこの世界にとっては、日常生活においてとっても便利なのかもしれない。

 

 

「まあ、あなたが来たおかげで私が幻想の中で体験したことの原因がわかったということなのだけれどね。」

 

 

「幻想の中?」

 

 

「そう、()()よく夢で体験するのよ」

 

 

それって確か......

 

 

「......何を体験したんだ?」

 

 

「見るからに異形な物体に追いかけられたり......ね?」

 

 

明らかにどこのことかわかる発言だ。

恐らく妖怪のことだろう。

妖怪のせいなのな。

時計を見ると今は5時。

 

 

「っと、そろそろ時間かな。今日はありがとうね。」

 

 

「あれ、てっきり入部するものかと思ったけど?」

 

 

入部っていっても......

 

 

「私が()()退()()()()()()()()()()()()入部することはしないよ。」

 

 

「『いつ退部するかわからない』、ね......」

 

 

「そういうこと、それじゃ。」

 

 

そう言って私は部室から出ていった。

 

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『結局、どこかの部活に入部しなくてよかったのか?』

 

 

勇儀が聞く。

 

 

「さっきも言ったでしょ。『私がいつ退部するかわからないのに入部することはしないよ。』ってね。」

 

 

『何を考えているんだか......』

 

 

まぁいいじゃん。気にしない気にしない


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