世界を渡りませんか? IS編【更新停滞中】   作:tarmil

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白式

『......なぁ、』

 

 

「なに?」

 

 

『コア同士のネットワークでわかったんだが、白式が撃墜されたらしいぞ?』

 

 

「まぁ、そうなるな。」

 

 

『......はい?』

 

 

いや、そりゃあ驚くかな?

 

 

「いや、そりゃあさ、専用機もらって慢心していた箒と、襲撃者を倒したとはいえまだまだ初心者一夏だぞ?」

 

 

『そうだけどな......』

 

 

「しかも相手は仮にも最新鋭のISに2対1で挑むんだぞ?そりゃ、まともに対峙すれば負けるのが必須じゃないのか?」

 

 

『......まぁ、そうだな。』

 

 

事実そうだもんな。

 

 

『あ、これもコアネットワークで知ったんだが、白式が撃墜される直前に福音から聞いた声があったらしい。』

 

 

「へぇ?それは気になる。なんて聞こえたんだ?」

 

 

『『反魂蝶 ‐八分咲‐』......らしい。』

 

 

「......その声って女の声?」

 

 

『いや、機械的な声だったらしい。』

 

 

っていうことは......

 

 

 

 

 

「福音の正体って......西行妖か?」

 

 

 

 

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現在4時。

やっと一夏の搬送が終了し、治療の開始をして、やっと安定してきたところだ。

 

 

「織斑先生は箒さんにも声をかけませんでしたわ......冷たすぎるのではなくて?」

 

 

「......教官はやるべきこと、作戦に集中することをやっているに過ぎない。」

 

 

確かに言っていることは正論だが、

 

 

「教官だって苦しいはずだ。だからこそ集中するしかない。......心配するだけで作戦を遂行できると?」

 

 

と、その時。

 

 

「どうした?」

 

 

「......え?」

 

 

「萃香!?どこ行ってたの?」

 

 

萃香が帰ってきた。

 

 

言ってしまうとISを一掃し終えたのだ。どうせまた増援が来るだろうが。

 

 

「どうしたも何も、大体は知っているんだろう?」

 

 

ラウラが聞く。

 

 

「まぁな。」

 

 

私が答える。

 

 

「そうだな......何よりも、問題は......」

 

 

「ああ、箒だな。」

 

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「私は......違う......」

 

 

一夏のいったことを思い返す。

 

 

「違うんだ......見えなくなったわけじゃない......]

 

 

思い返す。

 

 

「なぜ......なぜお前は強いんだ?......」

 

山田先生が入ってくる。

 

 

「篠ノ之さん、あなたも少し休んでください。これは織斑先生からの要請でもあります。」

 

 

「ここにいたいんです......」

 

 

「いけません。休みなさい。......いいですね?」

 

 

そう、話しかけると箒は無言で部屋から出ていったのであった。

 

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私は3人に話しかける。

 

 

「行ってあげたら?」

 

 

と、

 

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「戦えるなら、私だって戦ってる!」

 

 

「......やっとやる気になったわね。」

 

 

鈴が箒を説得した。

 

 

「あーあ、めんどくさかった。」

 

 

そこには4人いる。

 

 

「な、なに?」

 

 

「みんな気持ちは一つってこと。」

 

 

デュノアが答える。

 

 

「負けたまま終わっていいはずがないでしょう?」

 

 

セシリアが答える。

 

 

「まだ戦えるだろう?」

 

 

私も答える。

 

 

......まだ『本当の意味で』負けていない。

 

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「ラウラ、福音は?」

 

 

「うむ、ここから30km先の沖合の上空に確認した。どうも光学迷彩は持っていないようだ。」

 

 

「やるわね。」

 

 

着々と準備が進んでいく。

 

 

「待て......命令違反ではないのか?」

 

 

「だから?戦うっていったでしょ?」

 

 

「私は......戦う、戦って勝つ。」

 

 

「決まりね。今度こそ勝ちましょう?」

 

 

そして出撃するのであった。

 

 

 

 

の前に。

 

 

「堂々と命令違反しようとしているところで悪いんだけどさ、これ見てくれる?」

 

 

そういって私は地図とISの反応が新たに出た画面を5人に見せる。

 

 

『......!?』

 

 

どうやらみんなすごい驚いている。当然だが。

 

 

「昼の時も私はどこかに行っていたが、その時は反応全部で95だぞ?」

 

 

「......あんた、それだけ相手して無傷なの?」

 

 

「まぁね。」

 

 

みんな絶句。

 

 

「まぁ、今回も私が止める。だから思いっきりやってこい。」

 

 

「......わかったわよ。」

 

 

その言葉を最後に私は再び森の中に入っていった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「...い...........」

 

 

あれ?俺は何をしていたんだっけ?

 

 

「...い......か...」

 

 

学校にいたんだっけ?いや、臨海学校に行ったんだ。

 

 

「一夏!」

 

 

「ぶっ!?」

 

 

何かに叩かれた。

 

 

「何すんだよ!」

 

 

「一夏が起きないからでしょ?」

 

 

そこには女の子がいる。

......っていうか前にも同じことがあったな。

 

 

「あれ?白式?」

 

 

「そ、私。」

 

 

「あれ?なんでいるんだ?」

 

 

「なんでって......一夏が撃墜されちゃったからでしょ?」

 

 

「あ.........」

 

 

思い出した。

作戦......福音を倒すための作戦で箒を庇ったのだった。

 

 

「一夏、今作戦ってどうなっていると思う?」

 

 

「んー......一時中断?」

 

 

「半分正解。」

 

 

「......どういうことだ?」

 

 

「一夏もよーく知っているあの5人が無断で出撃しちゃっているそうだよ?」

 

 

「なっ......」

 

 

まずい。

なぜかそんな予感がしている。

 

 

「白式、急いで戻してくれ!俺も加勢しないとまずい!」

 

 

「どうやって行くの?」

 

 

「え?」

 

 

「現在白式のダメージはとても出撃できるものじゃないよ?」

 

 

「......じゃあどうすればいいんだよ......ってそんなことより白式は大丈夫なのか!?」

 

 

「大丈夫大丈夫、所詮AIだから。」

 

 

言っている意味が少しわからないが、まぁ大丈夫なのだろう。

そんなことよりどうにかしないと、下手したら今日丸ごとISが使えない。

 

 

「そこでね一夏。ちょっとした力を与えようと思うんだ。」

 

 

「力?」

 

 

「そう。それでさ、一夏は何のために力を使いたい?」

 

 

「そうだな......友達を......いや、仲間を守るため、かな。」

 

 

案外世の中って戦うことが多いしな。

 

 

「守るため......か。なんだか一夏らしくていいね。」

 

 

「そ、そうか?」

 

 

「わかった!よし、じゃあ私は新たな力として、第二形態移行(セカンド・シフト)、するね?」

 

 

「え?」

 

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「っと性能は、こんな感じ?」

 

 

「わかった。白式の()を借りるのも少し癪だけど、よろしくな!」

 

 

「うん!」

 

 

そして意識が前回と同じようの浮上していく。

 

 

「そう言えば白式?」

 

 

「うん?なーに?」

 

 

「福音って本当に西行妖なのか?」

 

 

「うーん、何とも言えないかな......?」

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「なんかね?西行妖っぽい妖力はしたんだけど、なんか妖力を無理やり固めたような(・・・・・・・・・・・・・)ものがコアになっていったような......」

 

 

「っていうことは白式も良く分かんないのか?」

 

 

「うん、まぁ全部のISも変わったようなものじゃないけどね。」

 

 

「え?」

 

 

意識が戻る。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

目が覚める。

 

 

旅館の天井だ。

 

 

「ふぅ......」

 

 

腕には心拍を図るための機械の電極が付いている。

 

 

それを俺は思いっきり取る。

 

 

機械から音が鳴っているが気にしない。

 

 

「よし......いくか!」

 

 

一夏は制服を着ると、一気に部屋から飛び出して福音の所へ向かった。

 

 

「待ってろよ、福音!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?おりむー......?」

 

 

「あれって織斑君だよね?」

 

 

「まずいよね......」

 

 

「「うんうん。」」

 

 

「言いに行った方がいいよね?」

 


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