世界を渡りませんか? IS編【更新停滞中】 作:tarmil
なんやかんやあって今日はクラス代表戦である。
「一回戦から鈴が相手か......」
『あちらのISは甲龍。織斑君の白式と同じ近接格闘型です。』
「わたくしの時とはかってが違いましてよ?油断が禁物ですわ。」
「固くなるな。練習の時と同じようにやれば勝てる。」
「........あれで殴られたらすげぇ痛そうだなぁ.......」
そしてようやく試合が始まるらしい。
『両者既定の位置まで移動してください。』
そうするとアリーナの天井が開き、そのあと白式はカタパルトから出たのであった。
ただし、ここには萃香はいなかった。
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ならば萃香はどこにいるのかというと、
「ようやく始まったか......」
空に浮いていた。いいや、『立っていた』。
なんとなく『イレギュラー』が来そうな予感がするのだ。
なぜアリーナのシールドの外にいるのか。
それは、『イレギュラー』なのかの判断である。
もしも対処しきれないほどであれば、自分が対処せざるを得ないのである。
「さて、どう来るのかな?束?『聞いているのはわかっているんだしね。』」
なんでこんなことを言っているのかというと、実は、最初に来た時に部屋のカメラや盗聴器をすべて破壊したのだが、浮遊しているナノマシン(「とある」の滞空回線参照)だけは破壊していなかったのだ。
もちろんわざとだ。
そういって萃香はその最後のナノマシンを破壊した。
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「今謝るなら、痛めつけるレベルを下げてあげるわよ?」
「そんなのいらねぇよ。全力で来い。」
「一応言っておくけど、絶対防御も完璧じゃないのよ。シールドを突破する攻撃力があれば、殺さない程度にいたぶることは可能なの。」
「わかってる。」
その時萃香はそういうことを軽々しく言えることにちょっとイラついたらしい。
『それでは両者、試合を始めてください。』
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数分立ったものの、試合は膠着状態が続いていた。
(このままじゃ消耗戦になるだけだ!一度距離を取って....)
そうは思っているが接近戦闘中なのでそう簡単に鈴は距離を取れないでいた。
しかしそのとき、
「.......なっ!?」
何かが当たった。
「今のはジャブだからね?」
そしてまた何かが当たった。
「うわっ!?」
そう、これは龍砲。衝撃砲であるため弾道が見えないのだ。
SEはこれのせいで大幅に減っていた。
なんとか起き上がった一夏だったが、そこから追撃が始まうものの、なんとかよけることができた。
そこで一夏は思い出した。零落白夜と瞬時加速のことを。千冬姉から教わったことを。
(バリア無効果攻撃.......使えるか?)
「鈴!.......本気で行くからな?」
「そんなこと当たり前じゃない!」
そして一夏は瞬時加速使う瞬間を狙って距離を取るように離れていた。
瞬時加速を使った攻撃は奇襲が基本。奇襲は一回限りなのでよく狙わないといけないのである。
そしてその時が来た。ようやくちょうどよく鈴の背後に回れたのである。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そして突撃を仕掛けた。
が、
突然空から光線が降り注いだ。
それが着弾した場所には萃香ほどではないが、クレーターができていて、
ISがいた。
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萃香が見た感じでは、このISはイレギュラーではないようであった。
しかし、萃香は驚愕していた。
それはそのISの魔力と妖力が宿っていたわけからというわけではない。
その量は大妖怪ほどではなくて、下級妖怪の下っ端ほどのわずかであったため一夏でも倒せると判断したからだ。
萃香はそこではなく、ほかのものに注目していた。
『それ』は上空に存在していた。
『それ』は浮いていた。
『それ』は人間であった。
『それ』は魔法使いであった。
『それ』は黒いゴスロリ風の服と白のエプロンを着ていた。
『それ』は箒に乗っていた。
『それ』は霧雨魔理沙であった。
「なんでここにいるんだ?萃香。」
「........それはこっちのセリフだよ?魔理沙。」
「これまでどこに行っていたんだ?山の奴らみんな心配してたぜ?」
「知らないよ。気づいたらここの上空にいたんだしね。」
(紫の仕業か?.........いや、)
「そんなことは今はどうでもいい。なんでここにいるんだ?誰かから頼まれたのか?」
「ここを襲撃しなさいって頼まれたのさ。誰からかは言えないけどな。」
「ほう......差し詰め、篠ノ之束か紫といったところか?」
「......」
「だんまりかい......まぁいいや。勝ったら教えな?それで、襲撃ってことは戦うんでしょ?もちろん弾幕ごっこ関係なしで。」
「...ああ、そうだな。」
萃香は空中で構えた。
魔理沙は空中で箒に乗りなおした。
「鬼をなめるなよ?」
「こっちこそ、魔法使いをなめるなよ?」
「いくぞ(ぜ)!!」
そして戦闘が始まった。
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そのころ一夏は原作通りにISと対面していた。
「な、なんだ?.....何が起こっているんだ!?」
「一夏!試合中止よ!すぐにピットに戻って!」
「所属不明のIS......ロックされている?このISに?」
「一夏、速くピットに!」
「お前はどうするんだよ!」
「私が時間を稼ぐから、その間に逃げなさいよ!」
「逃げるって......女を置いてそんなことできるか!」
「バカッ!あんたのほうが弱いんだからしょうがないでしょ!?」
「ッ!?」
「......別に私も最後までやりあうつもりもないわよ......こんな非常事態、すぐに学園の先生が来てすぐに
その時、突如鈴に向かって煙の中から光線が襲い掛かる。
が、
「鈴、危ない!」
一夏がとっさに鈴を助けることで回避することができた。
「......セシリアのISより出力が上のビーム兵器か......」
「......ちょっ!?一夏話しなさいよ~~!」
「お、おい鈴!暴れるな~!......!?くるぞ!」
そして煙の中から出てきたIS......それは黒いゴーレムのようなISであった。
「なんなんだ、こいつ......これでもISなのか?」
誰なのか呼びかけてもその声に見向きもせず、まるで聞いていないようであった。
そこに山田先生からの通信が入った。
『織斑君、鳳さん!今すぐアリーナから脱出してください!すぐに先生たちが向かいます!』
「......いや、みんなが逃げるまで食い止めないと。」
『そ、それはそうですけど......でも織斑くん!』
それ以外にその場にいた人(千冬以外)も止めようとするものの、一夏はすでに食い止めることを決意していた。
「......いいな、鈴。」
「いいなって.......それよりも離しなさいよ!」
「ああ、悪い。」
すると正体不明のISがこちらに向かってきた。
「よし、鈴!いくぞ!」
「ああもう!わかったわよ!」
そしてこちらも戦闘が始まった。
が、
観客席のシェルターの上に極太の黄色いレーザーが直撃した。
そしてそこには、
「最初っからマスタースパークかよ!」
「萃香に勝つにはこの方法がいいからな!」
凹んだシェルターに叩きつけられている萃香と、
悠々と浮いている霧雨魔理沙がいた。
「「............は?」」
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戦闘が始まった瞬間、伊吹は魔理沙に高速で突っ込んでいった。
魔理沙はその場でミニ八卦炉を構えて、
スペルカードを取り出した。
「...はぁ!?」
「早速やってやるぜ!恋符『マスタースパーク』!」
これほどの太さのレーザーを突っ込んでいる途中に避けることはできない。
そのため、必然的に能力で疎めることになる。
が、
「くっ......」
さすがに疎める能力といえど『処理速度』というものがあったり、『勢い・衝撃』などは相殺しきれなかったりする。
さらに今いる場所は空中だったりする。
そのため萃香は、
バリン!と音を立ててシールドを突き破り、
ドゴン!と音を立ててアリーナの中のシェルターにまで落とされてしまった。
「最初っからマスタースパークかよ!」
「萃香に勝つにはこの方法がいいからな!」
二人は純粋に楽しんでいるらしかった。