Blood&Guilty   作:メラニン

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「プロポーズされたら~、ゼ〇シィ!」


王女様が若干キャラ崩壊してる感が、やや漂いますがコレでいきます!

では、どうぞ!


天使炎上編XI

 

絃神島は人工物――つまりは人の手によって作られた島である。ひと昔前からすると、信じられないであろうが、人類は遂に島さえも自分たちで作り、そこに街を形成し人が普通の営みを送っている。さて、絃神島は人工島ではあるのだが、その周囲には小さいが天然の無人島が点在している。面積の限られている絃神島において、それらの天然の無人島というのは、それだけで貴重な資源と同義である。

 

 

そんな無人島の1つに、桜満集と楪いのりは置き去りにされていた。そこには偶然にも先日から消息を絶っていたアルディギア王国の王女である、ラ・フォリア・リハヴァインも王族専用救命ポットと共に漂着していた。

 

 

さて、そんな救命ポット中では、国を持っている訳では無いが間違いなく『王』という称号を所持した者と一国の王女が顔を合わせていた。もしここで国同士のやり取りに関する話などでもすれば、ある意味歴史的瞬間なのかもしれないが、彼らが今話している事は、そういった事とは縁遠い内容である。

 

 

「で、お2人の式はいつ挙げるのですか?」

 

 

「………はい?」

「………………」

 

 

集は疑問の声を上げ、いのりは紅茶の入ったティーカップに口を付けたまま固まってしまった。

 

 

「こういった場所で会ったのも何かの縁でしょう。もし、日取りが決まれば、真っ先に教えてくださいね。全てのスケジュールをキャンセルして駆けつけますから♪」

 

 

「あ、あの、王女様?」

 

 

「あら、いけませんよ、集。領地を持たぬとはいえ、『王』の称号を戴く者が他国の者に『様』を付けるなど。私の事もぜひ名前で呼んでください」

 

 

ラ・フォリアはピシャリと窘める様に集へ注意を促し、集も一応従う事にする。

 

 

「………えっと、ラ・フォリア…さん」

 

 

「はい、何でしょう?」

 

 

「『式』って?」

 

 

「あら?もしかしたら、何か間違えたでしょうか?申し訳ありません、まだ日本語を覚えて日が浅いものですから」

 

 

集は、なんだ間違いだったか、とホッと胸を撫で下ろす。が――

 

 

「では、こう言いましょう。集といのりの結婚式は何時ですか?」

 

 

「ぶっ!!?」

 

 

より直接的な言葉となって、彼らに帰ってきた。それも、ラ・フォリアの満面の笑顔と共に。集は思わず吹き出し、いのりは表情を悟られまいと、頑なにティーカップから離れない。と言っても、耳が薄っすら赤くなっている事から、その表情も何となく予想は出来そうなものではあるのだが。

 

 

「あ、もしくは我がアルディギア王国で挙式という手もありますね。ふふふ、向こうでは友人の結婚式をこうして話し合う様な事が無いので、とても新鮮で楽しいです♪」

 

 

「あ、あの……」

 

 

「それとも、古い日本式のものに従って白無垢というのも、いのりに似合いそうですね。確か、その場合は折角ですから由緒正しい寺社に依頼するのが良いのでしょうか?披露宴での余興はどうしましょう?」

 

 

「い、いや、あの、ですから――」

 

 

「もしお決まりでないなら、アルディギア王家ご用達の楽団を呼びましょう。日本の音楽事情にも明るいですから、きっと満足いくものになると思います。あと、お料理はどうしましょう?それに招待状も書かなければなりませんね」

 

 

集は止めようとするが、ラ・フォリアの暴走は止まる気配がなかった。話が進むごとに、集もいのりも恥ずかしさで顔が赤くなっていくのが明白であった。

 

 

「あと、これが一番重要でした。私とした事がウッカリしてました。いのりは、ウェディングドレスはどういった物が良いですか?」

 

 

「………ウェディングドレス?」

 

 

その単語に若干なりとも反応してか、いのりはティーカップからやっと離れた。やはり、彼女も一応は少なからず興味が有るのだろう。

 

 

「はい。その日にしか着る事ができないものなのですから、殊更こだわった方がよろしいと思います。せっかくスタイルが良いのですから、それを活かせる様なものが良いと思いますよ」

 

 

「あ、あの、ラ・フォリアさん。本当にその辺で勘弁して下さい」

 

 

「あら、もうですか?あと他にも、新婚旅行(ハネムーン)や住居など話したい事も多かったのですが」

 

 

「い、いえ、本当にもういいです。そ、それに、その…………ぼ、僕といのりは、えっと……正式に、付き合っているわけでは……」

 

 

「あぁ、なるほど、そういう事だったんですね。先ほどから何か違和感があると思ったら、そういう事でしたか。確か、こういう時に使う言葉は何と言うのが適切だったかしら?………………………………そうでした!思い出しました!集はいわゆる『ヘタレ』というものだったんですね」

 

 

「ぐふ……」

 

 

ラ・フォリアは満面の笑顔で言葉の暴力を振るう。その言葉は槍となって集へと、深く深く突き刺さる。本人もそれを自覚している手前、人から言われると余計にダメージが大きいのだ。

 

 

「まったく、いけませんよ、集。2人きりで同居までしているのに、ハッキリさせないというのは。良い殿方というのは、あまり女性を待たせるものではありませんよ?」

 

 

ラ・フォリアの言葉が再び集へ突き刺さる。もはや、息も絶え絶えといった様子であろう。ここまで来ると、さすがに不憫にも感じ得てしまう。

 

 

「……ま、まぁ、その通りかもしれないんですが……」

 

 

「『かも』ではありません。私の言ったことは強ち間違っていないと思いますよ?気持ちが一方通行やすれ違いになるというのは、寂しい事ですから。ねぇ、いのり」

 

 

「……っ」

 

 

急に話題を振られ、いのりは動揺してか身を強張らせる。先ほどから、この2人はラ・フォリアに振り回されっ放しである。集は何とか主導権を握られたままにならない様に、無理矢理にでも話題を変える。これ以上、踏み込んだ質問をされては溜まったものではないのだ。

 

 

「そ、それよりも!ラ・フォリアさんは何でこんな無人島に?一国の王女がこんな場所に居るなんておかしな話だし」

 

 

「その話より、やはりあなた方の結婚式の話をしませんか?そちらの方が面白そうですし」

 

 

「結構です!」

 

 

「……そうですか、残念です」

 

 

ラ・フォリアは本当に残念そうに肩を落とす。彼女の身の上を考えれば納得もできるが、集といのりにとっては少なからず実害が出ているので、もう勘弁して欲しいのが正直なところなのだ。

 

 

「……先日、アルディギアの飛行船『ランヴァルド』がここより西の海上に墜落しました。その事はご存知ですか?」

 

 

集といのりはフルフルと首を横に振る。と言うのも、アルディギアの非公式の訪問だったので、表に出すわけにもいかないのだ。『日本の領海内』に存在する『魔族特区』に『他国の王族』が訪れるというのは、国家間の火種になる可能性を十二分に孕んでいる。それ故に、情報統制が施されており、この事を知っているのは、絃神島の特区警備隊(アイランド・ガード)の少数や、人工管理島公社の上役、物好きな貴族くらいである。

 

 

「そうでしょうね、それが正しい判断です。少し安心しました。これが切っ掛けでアルディギアと日本の間に確執が生まれるという事態は回避できそうです」

 

 

「……ラ・フォリア、他の船員は?」

 

 

「…………」

 

 

いのりの問いにラ・フォリアは沈黙で答える。アルディギアの聖環騎士団と言えば、王族の守護も行う由緒正しい騎士団である。顔見知りが居てもおかしくは無い。

 

 

「…ごめんなさい」

 

 

「いいえ、いいのです、いのり。確かに彼らの犠牲には大変胸を痛めております。ですが、彼らは自らの使命に殉じたのです……ならば、私も私の使命を果たさなければ申し訳が立ちません。ここで、何時までも足止めをされる訳には……」

 

 

「ラ・フォリアの使命って?」

 

 

「……新たに見つかった王族を迎えにいくことです。王位継承権はありませんが、間違いなく彼女が王族である事は変わりませんから」

 

 

集はラ・フォリアと初めて顔を合わせた時から感じていた既視感に、ようやく得心がいった。ラ・フォリアは似過ぎているのだ。先日まで行動を共にしていた彼女に……

 

 

「私は絃神島にいるという、叶瀬夏音を迎えに来たのです。彼女を我がアルディギアの王族として迎え入れるために」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『金魚鉢』と呼ばれる小さな無人島の東側の海岸に、一隻の小型艇が接岸していた。メガネを掛けた屈強な男性が先頭を切って無人島の砂を踏み、その手に持っている武器で周囲を警戒する。既に日は沈み暗くなってしまっており、頼りになるのは月明かりくらいである。

 

 

それに続く様に一組の男女が降りてくる。少女は不機嫌そうに頬を膨らませ、共に降りてきた少年をジト目で見ている。少年の方は頬に残っている赤い手形の傷跡を摩り、苦い顔をしている。

 

 

「流石に砂浜には居ないか」

 

 

「多分、何処かに姫柊が桜満達に渡したっていう式神があるはずなんだが………なぁ、姫柊。本当に悪かったって。だけど、不可抗力だったんだ」

 

 

「…………不可抗力であっても、身体中をまさぐられた人の気持ちが先輩に分かりますか?」

 

 

「ま、まさぐってはいねえだろ!?た、確かにケースの中で、体勢を直そうと動きはしたが………」

 

 

「その所為で、せ、せせせ先輩の…そのぅ、か、かか下半…が…………………な、何を言わせるんですか!!!」

 

 

「言わせてねえよ!?姫柊が言ったんだろ!?」

 

 

「おんやぁ??暁君、ケースの中で女子中学生相手に、ナニしたんだ?」

 

 

「何もして無え!!ちょこっと、姫柊の身体を触っちまっただけだ!」

 

 

「『ちょこっと』!?ス、スカートの中にまで手を伸ばしてきた事が『ちょこっと』なんですか!?」

 

 

「そ、それは、未遂だ!!俺は何も触ってねえ!!」

 

 

「嘘です!触ってました!」

 

 

ぎゃーぎゃーと騒ぎ倒す少年少女の喧騒に、東條が合いの手の如く油を注いでいく。狭いケースの中で何が起こっていたのかは、ここでは深くは語らない事としよう。しばらく、それを繰り返していたが、ようやく話を本題に戻せるほどには、彼らは落ち着いた。

 

 

「んで?姫柊ちゃん、その式神はどこにある?」

 

 

「…………あっちの方向です」

 

 

雪菜はスッと、砂浜の端の方を指す。それに従い彼らは進み、進んだ先にあった場所で発見した。重石をどかし、式神を2枚とも雪菜は回収する。

 

 

「辺りには……居ませんね。一体どこに?」

 

 

「……いや、足跡がある。森に入って行ったみたいだな」

 

 

「きっちり2人分あるな。まぁ、さすがに森の中には足跡無さそうだけどな」

 

 

「いえ、その心配は無さそうですよ、先輩」

 

 

雪菜はそう言って、森に入ってから10mほどの場所にある木を指差した。そこには、何か鋭利な刃物で切り付けられたと思しき目印があった。集が帰り道に迷わない様にと付けた目印である。

 

 

「きっと桜満先輩が付けたんでしょうね。お陰ですぐに見つけられそうです」

 

 

「なんつーか、桜満の奴しっかりしてるなぁ」

 

 

「先輩も見習ってくださいね」

 

 

「あー……はっはっはっ……」

 

 

「ま、とにかくこれで目的は達っせそ――」

 

 

東條がそこまで言った瞬間に、彼らの後方で爆音と炎が上がった。古城は振り返り、自分たちが乗ってきた船が燃え盛るのを見て、真っ先に駆けつけようとする。が――

 

 

「ふ、船が!――ぐえっ!」

 

 

「馬鹿なんですか、先輩!?」

「馬鹿か、お前は!?」

 

 

駆け出そうとした古城の襟を、雪菜と東條が鷲掴みにして茂みへと引きずり込む。そこからさらに10mほど森の奥へと急いで進み彼らは伏せる。東條が所持していた、大きめの装備が入ったバッグから暗視スコープを取り出し、様子を確認する。

 

 

「げほっ……おい、姫柊、東條さん、船が――」

 

 

(黙ってて下さい、先輩!)

 

 

古城が口を開いた瞬間に、雪菜は古城の口を手で覆って、自らも小声で話す様にしている。

 

 

(さすがは、剣巫だな。こういった場合の初動は分かってる様で安心した)

 

 

(いえ、このくらいは…)

 

 

(………何なんだよ、一体?)

 

 

(はぁ…いいですか、先輩?普通、乗り物が爆発する事態なんかあり得ません。けど、現に私たちの乗ってきた小型艇は爆発しました)

 

 

(あ)

 

 

古城もようやく気付いた様で、声を上げる。彼らの目的である集と、いのりを攫ったのは、おそらくメイガス・クラフトという会社である。そして、集たちがこの島にいるという事は、おそらくここはメイガス・クラフト所有の島である事は想像に難くない。つまり、あくまでここは敵地なのだ。

 

 

(………おいおいおいおい、ありゃ揚陸艇か?嫌な予感しかしねえぞ)

 

 

東條が確認したのは、燃え盛る小型艇から少し離れた場所に接岸した揚陸艇であった。彼らが乗ってきた小型艇よりも二回りほど大きく、軍隊が兵士の上陸などに用いるものである。ハッチが開き、中からは黒ずくめの兵士と思しき集団がゾロゾロと降りてくる。

 

 

(………こりゃ、見られてたな)

 

 

(後を付けられた、という事でしょうか?)

 

 

(いや、多分連中、元からこの近辺に居たんだろう。で、ノコノコ俺たちがやって来た、ってとこだろうな………姫柊ちゃん、俺のカバンから装備一式を出してくれ)

 

 

(ま、まさか、コッチから仕掛ける気ですか!?)

 

 

(もちろん。先手必勝だろう?)

 

 

(でも、相手は――)

 

 

(人間だとでも?よく見てみろ)

 

 

東條は雪菜に、自らのスコープを渡すと、雪菜はそれを覗き込む。

 

 

(………まさか)

 

 

(軍事用のオートマトンだろうな。そもそも、あの会社オートマトンの製造会社だしな。動きは人間のそれに近いが、あそこまで背格好が全部同じ部隊があるかよ。それに、俺はああいうのを相手するのは慣れてるからな。人かそうでないか位は判別できる)

 

 

そう、今しがた上陸してきた彼らは動きが単調であるし、何より背格好、体格などが全て等しいのだ。

 

 

(これなら、あいつら相手に眷獣ぶっ放しても、問題ないだろう?)

 

 

東條はチラリと古城の方を確認し、古城は1つ溜息を吐く。

 

 

(……一応、表向きは一般人なんだけどなぁ)

 

 

(文句言うなよ。俺は巻き添えはゴメンだ。ま、背中は守ってやっから、安心して行ってこい)

 

 

(ったく、分かったよ)

 

 

(あー、あとそうだ。あの揚陸艇ごと吹っ飛ばせ)

 

 

(は!?あれで帰れんじゃ――)

 

 

(アホ。あんなもん絶対にリモート操作されるに決まってんだろ。あれに乗ったら、そのまま海の藻屑になるわ)

 

 

(………はぁ、本格的に無人島生活か?)

 

 

そして、彼らは行動を開始した。と言っても、取った行動は至ってシンプルである。相手が人でないなら、手加減の必要はない。第四真祖である古城の眷獣を使えば、木っ端微塵だろう。古城は砂浜に現れ、オートマトンから一斉に銃口を向けられる。それと同時に銃口は火を吹き、鉛玉を打ち出す。だが、それらは古城に触れる前に、何かの力場に遮られる様にして、動きを止めた。止まった鉛玉は炎熱で溶解でもしたかの様に形が崩れ、足元の砂の上へと落ち、散乱していく。

 

 

それでも、しばらく銃撃が続いたが、手持ちのマガジンが空になったのだろう。オートマトンの兵士たちは銃撃を止める。

 

 

「悪いが、鉄屑になってもらうぜ?疾く在れ(きやがれ)!5番目の眷獣『獅子の黄金(レグルス・アウルム)』!!」

 

 

古城が右腕を横へと翳し、黒く変色する。右腕は赤黒い幾何学模様のラインが走り、そのあと電撃が迸る。そこから、溢れ出てくる魔力は雷撃に姿を変え、雄々しき獅子の形を取っていく。

 

 

『ガァァァーーー!!』

 

 

雄叫びと共に、『獅子の黄金(レグルス・アウルム)』はオートマトンとその揚陸艇へと、上空から襲いかかった。時間にすれば1秒にも満たない攻撃だが、それだけで砂浜にはクレーターが発生し、周囲の温度は蒸気を上げる。

 

 

「………ふぅ、終わったな。おーーい、姫柊、東條さん!終わったぞー!」

 

 

古城は大声で暗い森林へと声を放つと、その奥から巻き添えを食わない様に避難していた2人が姿を現わす。

 

 

「………先輩、以前より威力が強くなっていませんか?」

 

 

「そ、そんな事はねえと思うぞ!?」

 

 

「まぁ、絃神島で使うときは加減してくれよ?毎度毎度、修繕したり隠蔽したりが大変なんだからよ」

 

 

「………すまん、東條さん」

 

 

古城は今まで自分が出してきた破壊の爪痕を改めて思い出す。集がこの島に現れたばかりの頃に暴走して、アイランド・ノースの一部を破壊。殲教師のときは、アンカーブロック内が保ったのが奇跡と言える。極め付けは先日のナラクヴェーラの一件で、増設人工島(サブフロート)を丸々1つをほぼ全壊させた事だろう。

 

 

確かに、今までの修繕や隠蔽の手間というのは、考えただけでゾッとする。古城もそれを自覚しているからこそ、心からの謝罪なのである。

 

 

「……ぉーい」

 

 

「ん?何か聞こえねえか?」

 

 

「……すみません、先ほどの『獅子の黄金(レグルス・アウルム)』の影響で、聴力が少し落ちてるようで……」

 

 

「あー……悪い、姫柊」

 

 

「おーい古城、姫柊さん!」

 

 

上空からの声に、古城、雪菜、東條の3名は夜空を見上げる。そこには、自分たちの目的である人物達がいた。『エアスケーター』と呼ばれるヴォイドを装着し、宙に浮いた状態の少年が、桜髪の少女を抱えてこちらを見下ろしていた。

 

 

「桜満!それに、楪も!無事だったのか!」

 

 

集はいのりを抱きかかえたまま砂浜へと降り立ちヴォイドを消した。その後、いのりを降ろし改めて向かい合う。

 

 

「さっき爆音が聞こえたと思ったら、雷みたいな音が聞こえたから駆け付けたんだけど、やっぱり古城だったのか」

 

 

「ああ、さっき襲われてな。『獅子の黄金(レグルス・アウルム)』で吹き飛ばしたんだ」

 

 

「……まぁ、ここが無人島で良かったね。それよりも、何で東條さんも?」

 

 

「君らの捜索のためだよ。本来は俺だけで来なきゃいけないんだが、まぁ情報提供してくれた礼に、2人を船に乗せてきた」

 

 

「因みにその船は?」

 

 

「あっちでお亡くなりになった」

 

 

東條が指差した先には、未だに残り火で燃えている小型艇の残骸があった。それを見て、集は深く溜息を吐く。

 

 

「はぁ〜〜………まぁ、何となく予想は出来てたけど」

 

 

「そう言うなよ、桜満君。仮にも特区警備隊の小型艇だ。それのシグナルがロストしたって事で、今頃特区警備隊の連中が動いてくれてる筈だ。あとは明日まで待てば、何とかなんだろ」

 

 

「なるほど、確かに……」

 

 

「それよりも、桜満。お前今まで一体何処にいたんだ?急に空から現れるし」

 

 

「それは、これから話すよ。けど、場所を変えよう。ここじゃ、何時また襲われるか分からないし」

 

 

集の先導のもと彼らは森へと入り、奥へと進むのであった。

 

 

 

 




オートマトン、一撃・・・


まぁ、相手はただの機械人形ですから。手加減の必要ないですね。


ただ一つ、ミスった・・・


ラ・フォリアの水浴びイベント忘れ去っていた・・・


ま、まぁ、大丈夫だね!


ではでは、また次回!

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