昨日の一件でスクハに申し訳なさを感じてしまったヘスティアは、酒の勢いに任せてスクハと向き合おうとミアハと飲みに行ったのだが見事に酔いつぶれて二日酔いに苦しむことになってしまった。
二日酔いの頭痛に悩まされる中、スズに水を飲ませてもらいながら、自分は本当にへっぽこだなと内心ため息をついてしまう。
一昨日の更新でスズの魔力が少し下がっていたが、スズは秘密にしていることには触れずにいつも通り普通に接してくれている。
「す、すまないスズ君……。こんな見苦しいところを……」
「いえ。私も熱を出した時、神様とベルに良くしてもらいましたからこれでおあいこです」
えへへ、とはにかむように笑うスズに癒される。
「神様、大丈夫ですか?」
今度はベルがすりリンゴを持ってきてくれて、食べさせてくれる。
ベルはとても初心で神ヘスティアを敬うあまり謙虚なので、いつも恥ずかしがって肌に触れたり、あーんなんて恥ずかしがって取り乱してしまうのに、自分のことを思って一生懸命世話を焼いてくれる姿にヘスティアは嬉しくて、一口一口ベルの手から食べさせてもらえることに幸せを感じていた。
「うー、あーたーまーがー」
ついつい調子に乗ってベルの胸に顔を埋めるなど、ここぞとばかりにヘスティアはベルに甘えに甘える。
「それじゃあベル、神様のことお願いね。りっちゃんにベルが来れないこと伝えてくるから。無理しない程度に稼いでくるよ」
「うん、リリによろしくね」
「え、スズ君はボクの面倒を見てくれないのかい!? もしかして一昨日のこと気にしてるのかい!?」
ベルに甘えるのを止めて、あの心優しいスズが自分の面倒を見てくれないなんてありえないと、目を見開き、もしかして嫌われたんじゃないかと怖くなってきた。
「気にしてませんよ、神様。私が神様のこと嫌いになるなんてありえないです。でも、りっちゃんはお金に困ってるみたいですし、相談ごともまだ聞いてないし、力になってあげたいと思って。ダメ、でしょうか?」
「ダメじゃないけど……そのサポーター君は女の子なんだろう? 女の子二人でダンジョンというのはその、危なくないかい?」
「りっちゃんがしっかりしてますし、大丈夫ですよ。りっちゃんと相談して稼ぐ階層を選べば安全に稼げると思いますから、安心してください」
「
ヘスティアのその言葉の意味を理解出来ないのか、スズは不思議そうに首をかしげる。
本当に心配になってくるほど無防備だが、スズの中にはスクハがいるので大丈夫だろう。
「それに」
スズがヘスティアの耳元にこそこそと話す姿勢をとったので、ベルが気を利かせて離れる。
十分離れたところでスズが小さな声で耳元で囁いた。
「恥ずかしがり屋なベルに思いっきり甘えられるチャンスだから頑張ってください」
そんな言葉にヘスティアは思わず吹きそうになってしまった。
「ボクはスズ君とも――――――」
「しー」
スズが人差し指を立てて息を吹きかけるような小さな声で、ベルに聞こえないよう注意してくる。
その後、スズとヘスティアはベルの方を見ると、食器を洗っていたベルが「聞こえてないから大丈夫だよ」と振り向いて笑顔を見せてから、また食器を洗う作業に戻る。
初心なベルが普通に返したので、スズの声は本当に届いていなかったのだろう。
「私はいつでも神様やベルに甘えられてますけど、神様がベルに甘えられるのこういう時しかありませんよ。二日酔いが治まるようでしたら、お祭りの時みたいに二人でデートするのもいいと思います。今日はりっちゃんのところに泊めてもらいますので、ベルも元気になった神様の気分転換に付き合ってくれると思うんです」
「気持ちはすごく嬉しいんだけどスズ君。ボクは三人で」
「三人での外食は神様が元気な時に行きましょう。神様に紹介したいお店があるので、その日が来るのを楽しみにしてますね」
誰かのためを思って行動する時のスズは押しが強い。
自分のワガママもこれくらい押しが強ければ安心出来るのだが、これは梃子でも動きそうになかった。
「ベル。りっちゃんのことちょっと心配だから、今日はりっちゃんの宿に泊まって相談に乗ってくるよ。神様のことお願いね」
「あ、それの相談してたのか。女の子同士の方が話しやすいだろうし、リリのことは頼んだよ」
「うん。それとベルにお土産買ってくるから楽しみにしててね」
「僕に?」
ベルが聞き返すと、スズが笑顔だけを返して武器防具を入れたバックを手に取り、小走りで地下室の入口まで行ってベルの方を振り向いた。
「私からベルにプレゼントしたことないから、首飾りと髪飾りのお礼したいなって」
そんなスズの満面な笑みにベルの頬が赤く染まる。
どうやらヘスティアのためだけでなく、スズ自身がやりたいことも、やっぱり他の人のためとはいえ色々あるようだ。
遠慮しているだけではなく、ヘスティアやベルと一緒でなくても自分のやりたいことをやろうとする姿に、誰かに依存せずに自分から行動を起こしてくれたことに対して、まだ色々と不安はあるものの、ほんの少しだけヘスティアは安心した。
「神様、ベル、いってきます!」
「いってらっしゃい、スズ君。気を付けるんだよ」
「い、いってらっしゃい、スズ。えっと、無理しないようにね!」
【ヘスティア・ファミリア】結成以来、初めてベルとヘスティアは、ホームの入口からスズが一人で出かける姿を見送るのだった。
§
「主神が二日酔いでベル様がその面倒を……ですか」
「ミアハ様……あ、神様の神友でいつも
ベルとスズに続いて主神であるヘスティアにまでリリは呆れ果ててしまうため息をつくと、スズはそうフォローをした。
「スズ様を傷つけたと勘違いとはまた……一体そのヘスティア様はスズ様に何をなされたんですか?」
「何もしてないよ。ただ私が……私のためを思って神様が隠してたことをつい追及してしまって。昨日のりっちゃんの時と同じで、私の方が嫌われないか心配だったのに、神様は私のことすごく心配して下さっていたみたいで」
「本当にスズ様は自分のこと以外には聡いのですね。その聡さをスズ様ご自身のことにも発揮してくださればリリも安心できるのですが」
リリはちらりと
冒険者達は嬉しそうに手を振り返してスズに近づき、挨拶を交わして頭を撫でて「ご利益ゲット。これで今日は稼げること間違いなしだ」とバベルの方へと向かって行くのを、やはり笑顔でスズは手を振って見送る。
「そういうところが心配なんです! 今の方々が邪なことを考えている方だったらどうするんですか! あの冒険者様達は『白猫』の噂は知っていたようでしたが、スズ様とは初対面でしたよね!?」
「初対面だけど、優しい人達だったよ?」
「話しかけてからでは遅いです! リリ以外にも目を配ってくださる親切な方々も回りにいますが、ダンジョン内ではそういう方々もいないので、本当に気をつけてください。ベル様と違って、リリは冒険者様からスズ様をお守りするだけの力はないんですから」
「いつも心配してくれてありがとう、りっちゃん。ダンジョン内ではエイナさんからも注意されてるから、一定距離を保ってるから大丈夫だよ」
本当に『あの里』出身に加えてこんな性格だから担当のアドバイザーも手を焼いているだろうと、自分と同じもやもやに悩まされているだろうまだ見ぬアドバイザーにリリは同情してしまう。
「今日なんだけど、私とりっちゃんなら何階層で稼ぐのが一番よさそうかな?」
「そうですね。6階層が妥当だとは思いますね。ウォーシャドウはスズ様の【ソル】で一撃ですし、何よりもスズ様の技量でしたら接近戦でも後れを取ることはないでしょう。中距離からも攻撃してくるフロッグシューター込みで囲まれるとさすがに不味いですが、いざとなればリリもボウガンで援護射撃くらいは出来ますし、囲まれるような戦い方をスズ様もリリもしません。7階層となるとキラーアントもいますし、大群に囲まれれば【魔法】を酷使しすぎて
「そっか。なら今日は無理をせずに6階層で稼ごうね。それと、りっちゃんに二つお願いごとがあるんだけど大丈夫かな?」
まだたったの二日の付き合いだが、お人好しで他人のことばかり気遣うスズの方から頼みごととは珍しいと少し驚いてしまうが、リリがスズとベルの側にいたいことをしっかりと伝えたので、距離がまた縮まったのだろう。
そう思うと自分を認めてくれていると実感できて、そんな何でもない小さなことなのにリリはものすごく嬉しく感じてしまう。
「リリに出来て常識の範囲内でしたら、喜んでスズ様のお力になりますよ?」
「ありがとう、りっちゃん。えっとね、りっちゃんと出会う前、ベルと一緒に【ファミリア】に入ったばかりの時、私が無理して熱を出しちゃったことがあるんだけど。その時ね、ベルがソロでダンジョンに潜って、稼いだお金で少し落ち込んでた私にこの首飾りと髪飾りをプレゼントしてくれたんだ。そのお返しがしたくてプレゼントを買おうと思ってるんだけど、そのお買い物にりっちゃんに付き合ってもらいたいなって」
「お安いご用ですよ、スズ様。ベル様にプレゼントする品はもうお決まりですか?」
「それがね、ベルはオシャレとか興味ないし、ご飯はいつも作ってあげてるし、武器防具もあるし……何をプレゼントしたらいいのかわからなくて」
「ベル様はスズ様のことを大切に思っているので、何を貰っても喜んでくれそうですが、そうですね……。【ヘファイストス・ファミリア】の武器を持っているとはいえ、サブ武器が支給品の短刀というのも心もとないですし、リーチのある武器をプレゼントしてみるのはどうでしょうか。まだまだ先の話ですが、10階層から大型の
「いきなり大剣とかに手を出すより使いやすそうだね。ワイヤーフックなんかも使いこなしてくれたらベルの機動力が輝いてくれると思うけど、使い方を教えてあげないといけないからなんだかプレゼントというより、押しつけているみたいになっちゃうかなぁ。でも、中距離の敵を引き寄せたり、壁や天井、大型の
うーん、とスズは悩んでいる。
遠距離手段のないベルが中距離からの捕縛攻撃や上下左右からの三次元戦闘が出来れば、
「でしたら、
「いいの、りっちゃん?」
「はい。オーダーメイドでなく、テナントで見つかれば、あまり需要のない武器なので安くつくかと。それでお二人が喜んでくださるなら、リリもとても嬉しいですから」
「ありがとう、りっちゃん!」
遠慮せずに素直に受け入れてくれる。
それが欲からでなく、遠慮することなくリリの気持ちを受け止めてくれたのだろう。
スズは完全にリリのことを友達として受け入れてくれている。それがたまらなく嬉しいのだが、公衆の面前で抱き着いてくるのはやめてもらいたかった。
流石に恥ずかしいし、見守っていた神々が「キマシタワー」と訳のわからないことを言っている。
どうせろくな意味ではないだろう。
「スズ様、飛びつくよりも先に二つ目のお願いを言ってください」
「うん、えっとね。今日はりっちゃんの宿に泊めてもらいたいんだけど、いいかな? いっぱいお話しして、りっちゃんともっと仲良くなりたいし、ベルと神様にはもうそのこと伝えてきてるんだ」
なぜかガタっと大げさに回りの神々が反応し、「キタコレ」「お泊り会キタコレ」「パジャマパーティー回キタコレ」「ギルドに『神の力』の許可をとれ!」「中継の準備を急げ!」と騒いでいる。
覗きに『神の力』の許可を求めないでもらいたい。
「……まあ、スズ様のホームに招待されるよりは良識的ですけど、それでも他の【ファミリア】と寝泊まりするなんて迂闊すぎです! 他の冒険者様に同じことを言ったら絶対に―――――」
「りっちゃんだから、一緒にお泊りしたいの。いくら私でも、信頼してない人のところに寝泊まりなんてしないよ。ダメ、かな?」
リリの顔が見る見るうちに真っ赤に染まっていく。
回りがさらに盛り上がっているようだが、そんな雑音が聞こえなくなってくる。
少し照れながらも笑顔でそんなことを言ってくるスズの顔をまともに見ることが出来ない。
恋愛感情では決してないのだが、胸の高鳴りが止まらない。
本当に魅了の力があるのではないかと疑ってしまう。
それともリリが今まで寂しい思いをしすぎたせいで耐性がないだけなのだろうか。
わからないが、少なくとも嫌じゃない。
友達と一緒に寝泊まりする、とても素敵な響きだ。
そんな甘い響きに、誘惑に負けて、特に考えることもせずついつい頷いてしまう。
「ありがとう。りっちゃん大好きだよッ」
幸せそうに満面の笑みを浮かべて、とんでもないことを言ってくる。
そういう意味ではないのはわかっているし、友達としての大好きでもすごく嬉しいのだが、回りからの注目がものすごいことになっている。
気づくと、いつの間にか広間に大量の冒険者や神々がリリとスズのことをガン見していた。
嫉妬の目など不思議と感じない。
なんというか、見守られている。
ほくほくされている。
リリとスズのやり取りを見て彼ら彼女らは癒されている。
自分でも恥ずかしく思っている現場を悪意なく予想以上の人数に見守られていたことに耐えきれなくて、ボンとリリの顔と頭が恥ずかしさのあまりに爆発した。
強引にスズの手を取ってバベルに走ると、集まった人ごみがしっかり避けてくれたのにさらに恥ずかしくなってくる。
どんだけ『白猫』は好かれているんだ。
もしもリリが男だったら間違いなくあの視線は殺意に変わっていただろう。
子供同士でなおかつ女同士でなければ危なかったかもしれない。
そのことをスズ自身が全く自覚できていないのだから、今後スズと仲良くなる男性はきっと、スズを悲しませない程度に威圧されることだろう。
お気の毒だとは思うが、あの短期間で
何か起きるとしたら人目が付かずに、なんとでも言い訳のできるダンジョン内だ。
リリが従順な振りをして搾取され続ける分には【ソーマ・ファミリア】の構成員も大人しくしてくれると信じたいところだが、彼らは『
スズが大勢に見守られているのを知っていても『バレなければいい』と思うことだろう。
だから、もしも【ソーマ・ファミリア】の構成員がリリのせいで、スズやベルに迷惑を掛けるのだとしたら間違いなくダンジョン内だ。
スズと一緒に居続けたいと思ってしまった以上、襲われる危険性があることと事情をしっかり話して、警戒してもらった方がいいだろう。
わかっているのに、いざ話そうと思うと嫌われてしまうのではないかと怖くて、ダンジョン探索中に話すことは出来なかった。
夕方、稼いだヴァリスでベルへのプレゼントを選ぶ時も言い出せなかった。
商店街で食材を買っている時も、リリの今泊まっている安宿にたどり着いた時も、スズが夕食を作ってる時も、一緒に美味しい夕食を食べている時も、また銭湯に行った時も、宿に戻っても言い出せず、結局ただ楽しく一日を過ごしただけで、一つの粗末なベッドと布団で一緒に寝るところまで引き伸ばし引き伸ばし言えずにいた。
§
魔石灯を消す寸前、ここで言えなければきっとずっと言えないままだろう。
もしもこれで嫌われたら、本当にあきらめがつく。
ただそれだけのことだ。
リリは勇気を振り絞って口を開いた。
「スズ様。リリの相談を、悪いリリのことを聞いてくれますか?」
「うん。りっちゃんが嫌でなければ聞きたいな。私がどこまで力になれるかわからないけど、相談にのってあげたいから。りっちゃんが悪いことしてたら、ちゃんとダメだよって叱ってあげるから」
そうスズが優しく微笑んでくれて、ほんの少しだけ安心出来た。
自分が【ソーマ・ファミリア】の親を持ってしまい、親らしいことは一切されずただ稼げと言われたこと、団員達が『
「ごめんなさい出来るような相手と巡り合えなかったの、辛かったよね。叱ってくれる人がいなくって、辛かったよね。盗んだり人を傷つけることはダメなことだから、もうしたらダメだよ。私は被害者じゃないから、りっちゃんのことを許してあげることは出来ないし、酷い冒険者達だから酷いことをしていいとも言ってあげられない。でもね、今は私とベルがいるから、りっちゃんは嫌な自分にもうならなくていいんだよ。寂しくて辛い想いだけの生活なんてしなくていいんだよ。ここに居ていいんだよ。だから、自分が一番嫌いなんて悲しいこと、言っちゃ
それでもスズは優しく怒ってくれた。
罪は罪として認めてくれて、いけないことだと言ってくれた。
もうしないで欲しいと言ってくれた。
もうしないでいいと言ってくれた。
側に居てもいいと言ってくれた。
リリのすべてを受け止めてくれた。
そんなスズの胸でただただリリは声を出して泣きながら謝り続ける。
本当に嫌いにならないでくれてありがとうと泣いて、騙していたことを謝って、それは当然のように許してくれて、スズがリリのことを大好きなままでいてくれて、ようやく安心出来た。
「ベルもそんなこと気にしないよ。でも、【ファミリア】の問題はどうしよう。内輪もめだとギルドは動けないし、その様子だとコンバージョンに持っていくまで難しそうだし……」
「はい。眷族に無関心なソーマ様の代わりに実質団長が【ソーマ・ファミリア】を仕切っています。なので、団長を納得させるだけの額を用意して見逃してもらおうと考えているのですが……どれだけ吹っかけられるかわかったものではありません。スズ様を巻き込んで他の派閥に【ソーマ・ファミリア】を潰してもらおうとも考えたこともありますが、自衛ならともかく過激な抗争はギルドのペナルティー対象です。なるべくなら、もうリリの都合で迷惑を掛けたくありませんし、リリと同じく必死で生きているだけの団員達も中にはいます。そういった方々をリリの都合だけで巻き込みたくはありません」
「そうだね。りっちゃんが自首して告発しても状況はかわらないし…自衛に徹しながらお金集めるしかないかなぁ。ごめんね、りっちゃん。あまり役にたてなくて」
「いえ。スズ様のおかげで気持ちは大分楽になりました。それだけでも相談した甲斐がありましたよ。ですが、スズ様。スズ様がお人好し過ぎてリリはとても心配です」
「あはは、りっちゃんに心配掛けないように気を付けるよ」
お互いに顔を見合わせて、くすくすと笑う。
「そうしてください。それでは今日はもう遅いですし、そろそろ寝るとしましょう」
「うん。おやすみ、りっちゃん」
「おやすみなさい、スズ様」
魔石灯を消してスズと同じ布団で横になった。
無意識のうちに、リリはスズの手を握りしめていて、スズが握り返してくれる。
そしてまたお互いに笑い合ってゆっくりと目を閉じた。
どうかこのまま何も起こりませんように、そうリリは祈り、スズの温もりを感じながら眠りにつくのだった。
百合百合まったなし? いえ、友達です。
他の罪を許すことはせず、罪を正当化させず、ただありのままを受け入れる。
優しくも厳しい配慮ですが、そういうことを親や友の温もりを一切知らないリリは望んでいたことなんじゃないかな、と勝手に思っております。
他人に迷惑を掛けずに解決する方法がまだないので、襲われないように警戒しながらも今まで通りやっていくようです。