アイズに憧れを抱き一目惚れしたベルは恥ずかしさのあまりスズを抱きかかえて逃走した。
一直線にギルドの医務室にスズを連れていくと「いいから君は早くシャワーあびてきなさい!」と医務室から追い出されてしまう。
一瞬でもケガをしているスズのことを忘れて気恥ずかしさに逃げてしまった自分を殴りたい。
抱きかかえて走っている時もスズは無言だったし、心配でしかたなく本当は付き添ってあげたいのだが、医務室に入れてもらえないのではそれすらできない。
なので、さっとシャワールームでミノタウロスの血を洗い流し、洗い流している間にざっとゆすいだだけの衣服を魔石乾燥機の中に放り込んでおく。
シミが残ってしまうが服なんて帰ってからまた洗えばいいし、シミが残り続けてもまだ着れる。なによりもスズのことが心配でいてもたってもいられず、シャワーを浴び終えるとさっと体を拭いてまだ生乾きの衣服を着てシャワー室を飛び出した。
「……あ、ベル。もっとゆっくりしててよかったのに」
すると下をうつむきながらシャワー室の前で待っていたスズが、ベルが出て来たのに気付いて顔を上げる。
「スズの方こそ大丈夫なの!? ケガはっ!?」
「盾はその内直ってくれるけど、小手は完全にダメかな。砕けたチェインメイルの部位は修復してもらってる最中だよ。腕は
「ごめんねスズ。守ってあげられなくて、置いて行ったりして」
「うんん、ベル一人なら逃げられたのに、私の為にベルは最後まで私のこと守ろうとしてくれたの、嬉しかったよ。でも、それと同時にすごく怖かった。ベルが死んじゃうんじゃないかって、すごくすごく怖かった」
スズは無理に笑っていたが、その体はまた震えていた。
ミノタウロスが怖かったのもあるが、なによりも失うのが怖くて震えている。
おそらくミノタウロスなんかと向き合って、それと戦って、ベルが無事だったことに実感がわかなくなって、怖くなって医務室で待たずにシャワー室前まで来てしまったのだろう。
「僕も怖かったよ。僕じゃまだ守ってあげられなかったけど、スズが無事で本当によかった」
スズを優しく抱きしめてあげる。
スズがぴったりと生乾きの服なんて構わずにベルの胸に顔をうずくめて、ぎゅっと力強く抱き返してきた。
声は押し殺しているけど、スズが泣いているのが何となくベルにはわかった。
出会ってから二度目の涙だ。
それをスズは必死に声を押し殺して隠している。
泣いてもいいんだよ、そう言ってあげたかったけど、スズはきっとそれを望んでいない。
泣いていることを知られて心配されることを相手に負担を掛けてしまっていると思い込んでしまい、ますます自分を追い込んでしまう。
スズはそういう子なのだ。
だからベルは気づかない振りをして、泣き止むまで優しく抱きしめて頭を撫でてあげた。
「本当に置いて行ったりしてごめんね」
スズが泣き止んだ頃合を見計らって、もう一度だけそのことを謝った。
「あの場にはアイズさんやベートさん、第一級冒険者が二人もいたから私は安全だったのに、ちゃんとベルは戻ってきてくれたし。それに……アイズさん綺麗だったし……カッコよかったし、ベルが恥ずかしくて逃げちゃったの仕方ないよ」
「うっ、やっぱり逃げた理由までわかっちゃう?」
「ベル恥ずかしがり屋さんだもん。でもアイズさん難易度高いと思うし、エイナさんに相談かなぁ。お、お付き合いするにしても……ベルの上がり症をなんとかしないといけないし」
「おおおおおお、お付き合いって……いや、その……うん、やっぱりそこもわかっちゃうんだ」
「大好きなベルのことだもん。あんな反応見ちゃったらわかるよ」
そう、くすくすとスズに笑われてしまう。
もうスズからは不安の色は見えないことにベルは安堵の息を漏らす。
「心配してくれてありがとう。ミノタウロスのこともあるし、エイナさんのところに報告に行こう」
そのままスズはベルの手をぐいぐい引っ張ってギルド本部まで強制連行された。
§
「三階層の入口にミノタウロス……二人が無事で本当によかったわ」
「ベル一人なら逃げられたんですけど、私の足が遅いせいで結局時間稼ぎしかできない戦闘をすることになってしまいました。エイナさん、約束を破ってすみません」
「うんん。三階層にミノタウロスなんて想定外すぎるし、それにスズちゃんもベル君も『
「そんなことないです! エイナさんのアドバイスのおかげで私もベルも安全に三階層まで足を運べたんですよ。これからも頼りにさせてください」
「ありがとうスズちゃん」
キラーアントやウォーシャドウならともかく、さすがにミノタウロスまで来ると対策の考えようがなく、アイズに助けられるまで粘れたのは本当に幸運なことだったとエイナは教えてくれた。
ベルがスズを見捨てずに勇気を振り絞って一緒に戦うことを選んだのも、スズが離脱できないと確定した以上、無謀ではあるが間違ったことではないと叱られることもなかった。
だけど最後はいつも通り『冒険者は冒険をしちゃいけない』と、また
スクハの案で二人で倒そうとしていたなんてとても言える状況ではなかったので、それはそっとベルの心の中にしまわれた。
「それで、えっと、アイズ・ヴァレンシュタインさんのことを教えてもらいたいんですけど……」
「冒険者としての情報ではなく、噂程度でいいので趣味とか好きな食べ物とかを教えてくれると嬉しいです。助けてくれたアイズさんのこと、ベルが一目惚れしてしまったみたいで。ギルドでの情報は一切なしで大丈夫ですのでお願いできますか?」
遠まわしに聞こうとしていたベルとは違って、スズがストレートにそう言いなおした。
「あはは、まあしょうがないかな。同性の私でも思わず溜息ついちゃうし」
「アイズさんすごくカッコよかったです。スタイルもいいですし……綺麗ですし……。なので、その、ダメでしょうか?」
「恋愛相談は受け付けてないんだけど、【ロキ・ファミリア】の幹部を務めるヴァレンシュタイン氏とお付き合いするのは、私は難しいと思う」
【ヘスティア・ファミリア】は【ロキ・ファミリア】と仲がいいと聞いた話はない。
そこの幹部であるアイズと底辺中の底辺であるベルがお付き合いするのは、本人達が同意したとしてもなかなかに難しいことだと言うのはベルも理解はしている。
しかし、そこでスズがなぜか不思議そうに首を傾げていた。
「そういえば何で【ファミリア】同士は基本不干渉なんでしょうか。うちの里はその、『恩恵』はさずかってないもののみんなが【ファミリア】みたいなものだったから、あまりイメージができないんですけど」
「あ、ベル君とスズちゃんは『あそこ』の出身なんだ。それで誰とでも気兼ねなく話していたのね。国や派遣の概念はわかる?」
「はい。物を売る商業系はライバルなのはわかるのですが、同じダンジョン攻略という目的を持っているのに何で基本不干渉なのかなって。一緒に頑張った方が魔石も集まってギルドも潤うし、冒険者達だって強くなるのに」
「簡単に説明してしまうと、ただの主神の趣味嗜好の問題ね。自分の趣味のためだけに【ファミリア】を作る神もいるけど、基本神々は自分の眷族を愛しているのよ。娯楽や好きなものへの執着心は特にすごくて独占欲も高いわ。わかりやすく言ってしまえば親バカといったところかしら。どこの馬の骨かもわからない人に自分の可愛い子供をお嫁に出してたまるかって、頑固なお父さんみたいになっているのよ。スズちゃんの里にもそういうおじさんいなかった?」
「いました。そっか。【ファミリア】の規模が大きいと、そんないがみ合いでも、国と国同士の戦争みたいに被害が拡大しちゃうんですね。私が神様を慕っていて神様が私を愛してくれるように、構成員みんなが主神を慕って主神が構成員全員を愛しているから…何かのきっかけでいがみ合いになると収拾がつかなくなって……」
「ええ。神々は遊び感覚で下界に降りてきているけど、その遊びを本気で楽しんでいるの。だからその遊びを邪魔するものは許さない。一応衝突した時、他の神々も楽しめるように戦争にもルールを設けているけど、逆鱗に触れればルールやペナルティを無視して気に入らない【ファミリア】を全力でつぶしにかかる主神だって中にはいるわ。そういったことが起こらないよう【ファミリア】の問題はデリケートで、ダンジョン内で基本他のパーティーへの干渉はもめ事の原因になりえるから暗黙の了解としてタブーになっているのよ。スズちゃんは『あそこ』出身だから人懐っこくって可愛いって他の冒険者からの受けもいいけど、スズちゃんも気を付けないとダメよ?」
エイナはスズの里に心当たりがあるのか、納得したようにそう言った。
兄妹であることになっているベルがスズの里について今尋ねるのもおかしいので、黙ってベルはその話を聞いている。
そして話の中で出て来たとおり、【ファミリア】の問題となってくると世話になっているヘスティアやスズにまで迷惑を掛けてしまうのでベルにはどうすることもできない。
遠まわしにあきらめなさいと言われているようなものだったので、ベルは一気に落胆した。
「でも、相思相愛になってヴァレンシュタイン氏が神ロキに頼み込めば、神ロキはその想いを蔑ろにしたりはしないんじゃないかな、たぶん。女性は強くて頼りがいのある男性に魅力を感じるものだし……頑張ばって強くなれば、その、ね? ヴァレンシュタイン氏もベル君に振り向いてくれるかもしれないよ?」
しかし落胆したベルを見かねてエイナはそうフォローを入れてくれる。
その言葉に、いつも正しかったエイナの的確なアドバイスに、ベルの表情が一気にパァッっと明るくなる。
「ありがとう! エイナさん大好き!!」
嬉しさにお礼を言い、こうしてはいられないとスズの手を取って魔石の換金所に向かって走る。
「ベル。神様に一度注意されちゃった私が言うのもおかしな話だけど……」
「どうしたのスズ?」
「……なんでもない。換金する前にまずバックとりに行かないと、ダンジョンに置きっぱなしだよ?」
「あ、あああああああああああああああああああああああああああああっ!! ごめんスズ!!」
スズの姿を改めて確認してみると、いつもダンジョンに持ち歩いているバックと、鞘に収納すべき剣が見当たらない。
慌ててスズを抱きかかえて逃げてきてしまったので三階層に置き去りにしているのだ。
特に剣はスズの家宝だと知っているから浮かれていた気分が急降下してベルの顔が真っ青になる。
バックと鞘を回収しにダンジョンに戻ろうとスズの手を取ったままダンジョンに戻ろうとギルド本部を出てバベルに入ると、「白猫ちゃん」とベルが知らないギルドの制服を着た女性が声を掛けてきて「落し物が届いてるよ」とバックと剣を渡してくれた。
それを見たスズは「ありがとうございますッ!」と嬉しそうに家宝の剣とバックを抱きしめた。
「こらこら、嬉しいのはわかるけど、昔の騎士剣とはいえ抜身の剣を抱きしめたら危ないよ」
「すみません、わざわざ届けていただいちゃって」
「気にしないで。届けてくれたのはあのヴァレンシュタインさんで私驚いちゃった。白猫ちゃんにもしものことがあったら承知しないんだぞ、へたれお兄ちゃん」
ギルド局員の女性はからかうようにそう言って、軽くベルにデコピンをした後にスズのことを撫でまわす。
「えっと、白猫ちゃんって……スズのことですよね?」
「そうよ。名前は調べればすぐわかるけど、それやっちゃうのはギルドとして問題あるしね。冒険者さん達や神様達もそんな感じに呼んでるのもしかして知らなかったのかな?」
「スズ知ってた?」
「えっと、お買い物の時や、バベルで『白猫ちゃん』って呼ばれること最近多いかな。何でだろう?」
スズが首をかしげるとリンと鈴の音が鳴った。
全身白に加えて大きなリボンが猫耳に見えて鈴の音。
撫でれば頬を少し赤めながらも身をゆだねる人懐っこいところ。
どう見ても人なれした飼い猫だ。
それでいて白いから白猫だ。
思い返してみると最近スズのことをそう呼んでいる人が増えてきている気がする。
スズはジャガ丸くんの屋台や商店街では割と有名だし、おそらくスズの名前を知らずにスズが愛でられている様子を微笑ましく思った誰かが言い出して広まってしまったあだ名なんだろうなと何となく思った。
「それじゃあ白猫ちゃん。落し物と体に気を付けて、これからも冒険者とギルドに癒しをよろしくね?」
「はい。心配してくれてありがとうございます。癒しになれるかはわかりませんが、これからも冒険頑張りますね」
軽く手を振って別れを告げるギルドの制服を着た女性に、スズは笑顔で大きく手を振って見送っている。
ふと周りを見てみると、その様子を何人かの人達が足を止めて見守っていた。
ヘスティアのおかげで今までも商店街では皆によくしてもらっていたが、商店街を利用する冒険者やギルド局員もいるせいか、最近バベルやダンジョンの入口でもスズのことを見守る冒険者が出て来たような気がする。
スズはベルがひいき目に見なくてもヘスティアと同様に……幼い女神のように可愛らしい容姿なのに加え、そんな子が人懐っこく接してくれるということがここ半月でずいぶんと知れ渡ってきた様子だ。
過保護なヘスティアではないが、スズが怯えて逃げ出してしまったこともあったためベルも最近少し周りの目が気になってきた。
一昨日なんて買い物をするベルとスズを見ながら『爆発しろ』などと物騒なことをひそひそと話している男神達がいた。
物騒な発言を不安に感じたベルはスズが寝静まった頃合を見計らってヘスティアにそれを相談してみると、ヘスティアは呆れたようにため息をついて、それは実害のない神々の用語だから気にするなと説明してくれた。
可愛いスズと仲良くしている姿が羨ましかっただけで、そう呟いているだけなら害をなすつもりは全くないらしい。神様用語は難解である。
「ベル……どうしよう」
くいくいと突然スズがベルの袖を引っ張て来たので見てみると、スズが自分のバックの中身を見て青ざめた顔をしていた。
家宝である剣は無事戻ってきたし、バックには魔石くらいしか入っていなかったはずだ。
バック自体も特に思い入れのある品ではないのか戦闘になる度に投げ捨て、破れた個所はホームで補修するの繰り返しだったから破れていてもこんな顔はしないはずである。
破れたところから魔石が零れ落ちたのかな、と思ったがミノタウロスに遭遇して途中撤退した今日の稼ぎは一五〇〇ヴァリスくらいで、悲しいは悲しいがここまでショックを受けたような顔はしないはずである。
「どうしたのスズ。何か大切な物いれてたの?」
ベルはその理由を確かめるためにスズが覗き込んでいるバックを自分も覗き込んでみた。
中には今日稼いだ分の魔石と、見覚えのないボトルが一本入っている。
「これ……多分
そんなポケットの中の家計簿手帳と睨めっこしながら放たれたスズの言葉にベルの顔もみるみる内に青ざめた。
おそらく傷ついてしまったスズを治してあげたいと思って入れてくれたのだろう。
それはベルもスズも理解できている。
単純な好意なんだと理解できているが、駆け出し冒険者では決して手が届かない禁断の秘薬を前に思わず立ちくらみが起きてしまう。
ヘスティアがここに居れば間違いなく「使おう!」と即答してくれるし、好意でもらったのだから使わないと失礼だし、傷を直で見ていないから何とも言えないが、あのスズが「まだ痛むけど」なんて言うくらいなのだからきっと全然大丈夫でない痛さをスズは我慢している可能性だってある。
使うべきだとベルも思う。
思うけど、ミノタウロスの時とはまた違った恐怖が目の前の薬からは感じられた。
『冒険者は冒険しちゃいけない』というエイナの言葉がスズとベルの頭に浮かび上がり、同時に顔を見合わせて頷く。
――――常識人のエイナさんに相談しよう。
無言のまま意思疎通をして二人でまっすぐギルド本部に戻ってエイナに相談することにした。
少なくともエイナが許可してくれれば安心できる。
とにかく誰かから使っても大丈夫だよと言ってもらわなければ、とてもではないがこんな高級な薬を使うことは出来ない。
受付のギルド局員に事務仕事をしているであろうエイナを呼んでもらう。
昼頃は冒険者はほとんどダンジョンに潜っているのでギルド局員もそこまで忙しくはないので、受付からギルド局員が「エイナー。担当してる可愛い兄妹ちゃんがまたきてくれたよー。スズちゃんが用があるって!!」と声を掛けるだけですぐにエイナがやってきてくれた。
「どうしたのスズちゃん。もしかして壊れた装備の代わりを探したいのかな?」
笑顔でスズに視線を合わせてくれるエイナの質問にスズは小さく首を振る。
「アイズさんがダンジョンでバック拾ってくれてギルドに届けてくれたんですけど」
「よかったじゃない。ヴァレンシュタイン氏に会ったらまたお礼を言わないとね。あ、もしかして、お礼を言うための場が欲しいのかな?」
「そうしたらバックに、これが入ってたんです」
スズがバックからボトルを取り出して、それをエイナに見せるとエイナが笑顔のまま固まった。
「これ、
「できればスズのケガがまだ完全に治ってないから、使わせてあげたいんですけど、どうしたらいいでしょうか」
エイナは少し困った顔をして腰を上げる。
それでもエイナは担当になったベルやスズのことが好きだし、ギルドのアドバイザーとしてのプライドだってある。
外道なアドバイスをするのなら、
完全にお得な選択だが、人の好意を踏みにじり人の足を踏み外した行為なので却下。
何よりも駆け出しの冒険者が
そう先に絶対やってはいけないことを考えると、普通に使うことが一番だと納得できる。
うん、一番安全で妥当だ。
「高いものを貰って怖いのはわかるけど、ヴァレンシュタイン氏のご好意をしっかり受け取ってあげて。それで次会った時、
エイナがそうスズを安心させるように笑顔で頭を撫でたことで、スズは
スズは
『エイナ……さん。開けたボトルは何日間持つ……ちますか? 薄めても大丈夫……ですか?』
その瞬間だけ無理に敬語を使っているが明らかにスクハだった。
体を借りてまでものすごく貧乏性なことを言っている。
ただしそのことを自覚しているのか、それとも下手なスズの真似が恥ずかしいのか頬を赤めている。
ずいぶん見ないうちに表情豊かになったものだと嬉しくなる反面、何言っちゃってるのこの子はとベルはツッコミを入れたくなってしまったが必死に我慢する。
「
「そうなんですか?」
「ええ。薄めるならそうね……。いつもスズちゃんが使ってる試験管なら半々でも大丈夫だけど、味がかなり落ちちゃうしそれはおすすめしないかな。なんだかもったいないし」
「そうですね。薄めるのは私もちょっともったいないかなって思います。一口分くらいを空の試験管に移して大切に使いますね。ありがとうございますエイナさん!」
どこかおかしい会話になっているが、エイナもスズもそれを特に気にした様子はない。
スクハの存在を知っていないとそんなものなのだろうか。
スズとエイナはいつも通り笑顔で手を振って別れた。
気づいたら15000字を突破していたのでキリのいいところで分割しました。
次回スクハさんいじりが加速します?