バトルスピリッツ アナザースターター   作:謙虚なハペロット

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大分…1ヶ月くらい遅くなりました。思ったよりショック受けていたようです。
とりあえずの次話投稿です。


Step.06 『畏まらないで…』

「どう凛々? あなたのデッキは逆境を乗り越える可能性を備えているのよ!」

「…やるね」

「早苗ちゃん強いわねぇ。あのまま押し潰せるかと思ったんだけど」

「お姉様も手合わせありがとうございました。今回は引きに助けられた部分もありました故…」

 

 これは私のデッキが強くなったのか……いや、早苗自身が強いんだ。最後まで諦めない、可能性を信じる心。

 

「…さて凛々。お姉様のデッキの特徴を述べてみなさい」

「と、特徴? ……えっと」

 

 緑で使えるコアを増やして、赤で攻撃をする…ぐらい? 見てた限り、役割がキッチリしてた感じに思えた。

緑が支援で、赤が攻撃。これが混色デッキのやり方なのかな。

 

「赤は本来攻撃が苛烈な分、マジックやネクサス、【連鎖】でもない限り使えるコアを増やすことが難しい色なの。それに緑をサポートに置くことで、お互いの欠点を補い合うようになってるのよ」

「なるほど…」

 

 なら私のデッキを別の色を組み込めばやれる幅が広がるのかな。…でも何を混ぜようか。

 

「普通ならば緑ね。アルティメットバトル04からのテコ入れでサポートには困らないわ。基本的なやり方は先程のお姉様のが手本よ」

「ふむ」

 

 なら緑にしてみようかな。

姉さんにアドバイスを貰いやすくなるし、基本的なら私でも何とかなるかも知れない。

 

「う〜ん……」

「…♪ あ、それと〜」

「?」

「赤と相性が良いのって、“青”もそうよね〜♪」

「っ!」

「青も?」

 

 へぇ。なんか青って、他といがみ合うような色なのかなって思ってたけど相性あるんだ。

 

「………」

「青を使うなら、良い娘がいるわよね〜?♪」

「早苗?」

「は、はい!」

 

 何焦ってんの。

…相性が良いのならやるか。あの紫の子の事もある。

 

「…よし」

「決めた?」

「うん」

 

 

 

「早苗と!」

「沙夜お姉ちゃんの〜♪」

「「第3回!教えてやる!バトスピ強化講座〜!」」

 

「代名が変わった。しかも上から目線になってる」

 

 姉さんはいつもの格好。早苗はいつ着替えたのかタイトスカートにワイシャツと学者白衣に眼鏡(スクエア型アンダーフレーム)。更には黒ストッキングまで完備と…。深緒と羽月とは違うエラい気合いの入れ方だ。

しかもその自信満々の笑みが決まっているのがなんか腹立つ。

 

「ふふん!どう凛々?似合ってる?」

「似合いすぎ」

「そうでしょそうでしょ!」

「は〜い。今回は、凛々の相方になる『青』についてお話ししま〜す♪」

 

 私が混色の相手に選んだのは、“青”。早苗が使う色で、一応の師匠みたいになる。

 

「青はバトルスピリッツ『第三弾:覇闘』から参入した属性。

 私が使う青い肌の巨人族、<闘神>。獣の頭に人の身体を持つ<獣頭>。神話の合成獣、かの偉大なるH・P・ラヴクラフト著書、クトゥルフ神話がモチーフの<異合>などがあるわ」

「主に使われる系統は、<闘神>、<異合>、<造兵>、<海首>かしら。アルティメットバトル01から05までだと、01が<造兵>。02から<闘神>と<獣闘>が主になったかな」

「特徴は『デッキ破壊』、『妨害阻害』、『レベル操作』、『ネクサス』、『コスト参照』など!」

 

 つまり、青は相手を邪魔しながら2つの方法で勝ちに行く色。

前に私と早苗が対戦したときに喰らった『デッキ破壊』がそれだ。

他の色と違いスピリットよりもネクサスを中心としていて、行動を制限・制約を付けたり、マジック自体使わせなくさせたりと、早苗曰く『初心者に優しくない色』、『絶望したヤツを見下ろすを地で行く色』だとか。

 

「それはともかく。青と組むのなら力が必要よ」

「力?」

「そう。それは“扱いにくさを制する力”よ」

「扱いにくさ…」

 

 姉さんが言うには、赤は一般的に誰でも扱える使い易さがある。青は強力な分、上級者でも扱いにくい部分があるらしい。テキスト…効果の解りずらさや、青単色・系統特化がそれなのだとか。

 

「今の凛々に青を使いこなすのは期待してないから大丈夫よ」

「…言い返せない」

「凛々のデッキで青がやることは“サポート”。それのみ!」

 

 サポートのみ。赤が攻撃、青が補助を担当する。

両立も出来るらしいが難しいとのこと。その方が私にはありがたい。やることが分かってるなら何とかなる。

 

「かなりピーキーになるけど、主体の赤を助けるための構築になるからね」

「うん。分かってる」

「とにかくこれを扱うには数、対戦数をこなす!これのみ!」

「了解」

 

 コストの低いカードとネクサスが数枚入れ替わってかなりクセが強くなった。まず軽減が噛み合わないから出だしをしくじるとグダグダになりやすい。

 

「大型は諦めてスピリットとマジックのみに絞り、赤の攻めをサポートと…」

「正直上手く回るかは凛々次第ね。試しに何か手加減出来るデッキは……」

「う〜ん、赤緑とかどうかしら?」

「それで行きましょう。凛々、お姉様のこれに5回勝てるまで試行するわよ! テキスト確認は大丈夫よね」

「…わかった。大丈夫のはず」

 

 5回、かぁ…。長い戦いになるな。そして言うが早いか早速お試し対戦。

姉さんの使う【赤緑】はさっき使っていたデッキとは違って、このデッキタイプが出た当初の型に近いものだった。

 

「う〜〜ん……。“バーンカラー”の召喚時効果が邪魔な気がする」

「ならば“オステア”で切ればいいわね。掘るのはドローマジックでもできるから…」

「少しは変わるかな」

 

 

「ちょっとは良くなった?」

「負けはしたけどやるようにはなったわね」

「ならマジックもちょっと見直してみる? 防御をバースト任せにすると緑とか白に対してキツいものがあるからねぇ」

「ああ、緑の封じと白の破棄は辛いものがありますものね」

 

 

 

 ちょっと、日付変わってるんだけど。まだ偶然取れた2勝しかしてないんだけど。早苗は爆睡しだすしでどうすんだこれ。

 

「はぁ……」

「あらあら♪ あと1戦やったら私達も寝ましょうか」

「うん。さすがに疲れたけど、あと1つでも取っておかないと後で文句言われそうだなぁ…」

「確かにねぇ♪」

「とにかく、ラスト1回」

「は〜い♪」

 

 さて、大方理解は出来たけどほんと難しくなったなこのデッキ。

“借り受けたカード”も合わせて上手く使わなきゃ。

 

 

 

 ───翌日、学校。

寝不足で三限にて睡魔がキツい。

次の四限は地理だっけ。…投げて後で羽月のノート見せてもらおうそうしよう。

 

「大丈夫?凛々ちゃん」

「あんま大丈夫じゃない…」

「さっき軽く船漕いでたもんねぇ。…でさでさ!凛々さんよ!」

「何?」

 

 何故かニヤニヤしながらがたがた椅子を鳴らしながらこちらに近寄ってくる深緒。…嫌な予感がする。深緒がこういう表情をするときは大概ロクでもない事を考えてる顔だ。噂やら色恋沙汰とか。

 

「今朝方、早苗さんと一緒に登校しましたよねぇ?」

「二人も一緒に来たでしょが」

「いやいやそうなんだけどさ!ちょちょちょい耳!耳!」

「何もう…」

 

 今朝は確かに早苗と家を出て二人に驚かれたが理由は話したはずだ。

 

「それでもさ、あたしらが一緒に来たから良かったものの、もし早苗さんと二人っきりで来てみ? あらぬ噂が尾鰭背鰭着いて学校中の女子(おなご)たちが色めき立つべ?」

「さよけ…」

「ファンクラブも黙ってなかったかもだよ?」

「…それはいかんね」

 

 本当にファンクラブを敵に回しかねない。…それは置いといて、眠気があっても頭からデッキのことが離れない。決め手が足りないってのがどうも気になってしょうがないし、どうにかしたい。まぁ当分はUアークたちにに頼る事になるしかないか。

 

 

 

 ───放課後、帰る直前。

支度してる最中にやはりというか、早苗が教室にやってきて皆でショップに寄って行こうという流れに。勿論私達も寄る予定だったから文句は無い。二人に教えてもらったカードを探す目的もある。

 

「さあ張り切って行きましょうか!」

「早苗さん元気ですねぇ」

「凛々がやる気を出したからね!」

「…こっちは寝不足だってのに」

 

 早速着いた先、カードも探すのと一緒にリエも捜す。…今日もいないのかな。

 

「凛々、赤のはこっちよ」

「ん…」

 

 早苗に言われそちらの方に行く寸前、ふと視界の隅に誰かが入る。

小さな影。…何故かあの子だって思えた。すぐさま踵を返してその影を追う。ここを逃したら……

 

 

「リエっ」

 

「っ! は、はい?!」

 

 

 やっぱりあの子だった。

お店のエプロンを着けて、何かを運んでいた最中だったみたい。…話し掛けるタイミング悪かったかな?

 

「あ、お姉さん…」

「やっと会えた」

 

 安堵のため息が漏れた。

やっと約束を果たせるのと、やっと見つけられたのもある。てか、これじゃ好きな人を追ってる人みたいな感じがしたがすぐに頭から追い出す。会うだけじゃダメだ。しっかり用件を言わないと。

 

「久しぶり」

「お久しぶり、です。えっと、店長さんから聞きました。…捜してたって」

「あ、うん。迷惑だったかな」

「い、いいえ!私こそ、会えなくてごめんなさい…」

「謝らないでよ。私の方が勝手に捜してただけだし、リエも手伝いで忙しかったんだろうし」

 

 まぁお互い様って事ですれ違いに関しては終わりにする。多分、奥ゆかしい感じのするこの子だとお互い私が私がみたいになりそうだから。

しかし店長さんに知られてたとは…。いやまぁ来てはカードも見ずキョロキョロして帰るだけだったから冷やかしとして覚えられていたんだと思う。

 

「これが終わったら、店長さんに話して——」

「その必要はないよ」

「ふぇ?」

 

 すると、誰かが横からリエの運ぼうとしてたものを取り上げた。取り上げたのは噂の店長さんだった。ネームプレートに店長って書かれてる。

 

「これはうちのやつらにやらせるから、“シロちゃん”はごゆっくりどうぞ」

「え、でも…」

「いいのいいの!シロちゃん働かせてばっかのうちのバカ共をこき使わなきゃね」

「あ、あはは…」

「こっちの手が足りないからわざわざ向こうから来てもらってるってのにまったく…」

 

 有無を言わさず荷物を持って奥へと戻る店長さん。

それを見て苦笑いするリエだが、そういえばリエと店長さん以外の店員さんを見ない。今の口ぶりからするとここの店員がサボってるみたいだ。

 

「山田ァッ!!いつまでサボってんだオラァッ!!」

「ひぃ!?」

「まぁたそれ見てんのか!何回目だ!」

「何回でも見ますよ山田は! 赤ゼロと白ゼロ戦のハイライトですよ!」

「仕事終わってから観ろや!!」

 

 

「…では、店長さんのお言葉に甘えて、こっちで」

「……あ、と、その前に」

「はい?」

 

 対戦するのもそうだけど、目的は買い物だ。先にそちらだ。

 

「探してるものがあるんだ。友達と探しにきてるんだけど…」

「あ、はい。何をお探しですか?」

「えっと——」

「凛々!どこに……おや」

 

 リエに探し物を尋ねようとしたとき、呼んでもこない私に痺れを切らした早苗が現れ、それに続いて深緒と羽月もこちらに来た。

 

「何してんのかと思ったら凛々さんこんなロリっ娘をナンパっすか!」

「えっ」

「凛々ちゃん、さすがに対象が低すぎるよ。せめて1こ下ぐらいじゃないと犯罪だよ?」

「いや…」

「り、凛々!いくら何でもそれは許さないから!」

「お前もか」

 

 イラついてきたので事情を説明。今まで通っていた事やら何やら。

 

「──てなわけ。次ナンパとか言ったらトインストーラーに噛んでもらうから」

 

 トインストーラーに噛ませる。それを聞き深緒が軽く怯え、羽月が苦笑し、早苗が頭にハテナを浮かべる。それを見てあたふたするリエだが大丈夫、軽い甘噛み程度にしておくから。

ちなみにそれは私の部屋においてある人形の名前だ。

 

「そ、それより、お探しのカードです…」

「ん、ありがとう。いくら?」

「これが30円で、こちらの3枚が1枚20円。こちらが50円で、お会計140円、です」

「うん。はい」

「お買い上げ、ありがとうございます」

「ありがとう」

 

 買い物完了。早速組み込もう。

 

 

「お? 凛々それにしたの?」

「なかなかシナジーあるんじゃないかな」

「ギリギリを詰めた形にしたのよ。…勝率はそれなりだけど」

「どんなデッキか、楽しみ、です」

 

 これとこれを入れ替えて、こっちのをこれと……よし。

 

 

 

「お待たせ」

「はい。お待ちしてました」

 

 組み替えた後、何度かデッキを切っては初手の4枚と最初に引く1枚を見る。これは姉さんに教えてもらったやり方で、スピリットカード1枚とネクサスカード1枚がペアとして、それがあれば大丈夫。これを10回くらいやって、6回ペアが出来たならOK。4回以下なら一部組み直し。3回以下なら全体見直し。ドローマジックがあれば妥協点とか。

結果は10回やってペアが出来たのが5回とギリギリ。ペアが無くドローマジックだけが6回と。まぁ上々だろう。

さて、デッキ内容を知らない相手にどこまで食いつけるかな。

 

 

「凛々ちゃんの新しいデッキ楽しみです♪」

「そうでしょうそうでしょう。……そういえば、彼女の名前は?」

「あ、言ってなかったっけ。シラヌイ リエって言うんだよ」

「……リエ? シラヌイ? ……何処かで聞いた覚えがあるような…」

「とにかくバトル開始の宣言してくださいよ早苗さぁん!!」

「決闘開始……じゃなくて、ゲートオープン!」

 

「界放、です!」

「界放。…いい加減慣れた」

 

 

 

   VS 白縫 理絵

     【???】

 

 

「先攻は私からでいいかな」

「はい、どうぞ」

 

<凛々・先攻第一ターン>

「じゃあ、スタートステップ」

(リザーブ4)

(手札4→5)

 

「メイン。《軍港都市オステア》を配置するよ」

「…青」

(手札5→4)

(リザーブ4→0)

(トラッシュ0→4)

 

「えっ、オステア!?」

「…【強襲】?」

「凛々がそんな器用な事できると?」

「それもそっすね」

「…聞こえてるよ」

 

 そりゃそうだけど即納得する深緒ももう少し悩んでくれてもよかったんじゃないかな。

 

「バーストをセットして、ターン終了」

(手札4→3)

{凛々バースト:無し→セット}

 

<理絵・後攻第二ターン>

「では、スタートステップ、です」

(リザーブ4→5)

(手札4→5)

 

「メインステップ。オステアは、ちょっと、困りました…」

 

 そうは言う理絵だが小首を傾げ若干困った表情をするだけで本当に困った感じがしてない。…どうくる?

 

「それじゃ、ネクサス《水銀海に浮かぶ工場島》を配置、します」

(手札5→4)

(リザーブ5→0)

(トラッシュ0→5)

 

「この水銀島の効果で、凛々お姉さんのターンに、規程のドロー以外で手札を増やしたら、増やした分、破棄してもらいますね」

「げっ」

「そして、バーストをセットして、ターンエンド、です」

(手札4→3)

{理絵バースト:無し→セット}

 

「白紫!? 凛々、こりゃキツい相手だぞ!」

「そうみたいだね…」

 

 リエの手の動きを見てたけど、姉さんや早苗と似たような熟練の動きだ。しかも白と因縁の紫の混色…どう行くか。

 

<凛々・第三ターン>

「油断しないよう…。スタートステップ」

(リザーブ0→1)

(手札3→4)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ1→5)

 

「メイン。《リューマン・ルクス》を出すよ」

(手札4→3)

(リザーブ5→3)

(トラッシュ0→1)

[リューマン・ルクス コア1 レベル1 BP1000]

 

「次に、リューマン・ルクスの【スピリットソウル:赤】。それで《アルティメット・エルギニアス》を出す。赤シンボル2つにオステアの青シンボルで0コスト!」

(手札3→2)

(リザーブ3→2)

[アルティメット・エルギニアス コア1 レベル3 BP5000]

 

「…ターン終了」

 

「お互い刺さるネクサスで牽制のしあい、だけど…」

「オステアでリエちゃんの白紫の連鎖は抑えられて、水銀島で凛々のドローが抑えられてる。でも凛々も召喚時が封じられてるから若干首絞めてるかなぁ…?」

 

青 ネクサス

《軍港都市オステア》

コスト4 軽減青2

<0> Lv1

<1> Lv2

シンボル:青

Lv1・Lv2

スピリット/ブレイヴすべての『このスピリット/ブレイヴの召喚時』効果と、ネクサスすべての『このネクサスの配置時』効果は発揮されない。

Lv2:フラッシュ『自分のアタックステップ』

このネクサスのコア1個を自分のトラッシュに置くことで、ターンに1回、このネクサスは回復する。

 

<理絵・第四ターン>

「赤と青…。スタートステップ」

(リザーブ0→1)

(手札3→4)

(トラッシュ5→0)

(リザーブ1→6)

 

「メインステップ。《シーホース・タンカー》をレベル1で召喚、します」

(手札4→3)

(リザーブ6→5)

[シーホース・タンカー コア1 レベル1 BP1000]

 

「次に、シーホース・タンカーの【スピリットソウル:白】、発揮です」

「っ!」

 

「白姉さんから受け継いだ“月”…。

 《アルティメット・ストライクヴルム》。

 レベル4で召喚、です…!」

(手札3→2)

(リザーブ5→0)

(トラッシュ0→3)

[アルティメット・ストライクヴルム コア2 レベル4 BP15000]

「白のアルティメット…!」

「うおっ!? アルティメット我が友!」

「……受け継いだ…? たしか……」

 

 大型のアルティメット…。

あのネクサスのせいでドローしたらその分捨てさせられるみたいだし、まだ手札には無いけど《ネオ・ダブルドロー》を持て余してしまうのが痛い。

 

「アタックステップ、です。Uストライクヴルムで、アタックします」

「そのまま通すよ」

(凛々ライフ5→4)

(リザーブ2→3)

 

「ライフが減って、バースト!《ディクタトールレギオン》! ボイドからコア2つを、ネクサスのオステアに乗せる!」

{凛々バースト:セット→発動}

[軍港都市オステア コア0→2 レベル1→2]

 

「なるほど。ターンエンド、です」

 

「リエちゃんが先制1点して凛々が青のバーストで合わせて3コアブ!」

「コアの数は先制出来たね。白の牙城を凛々ちゃんはどう崩すかな?」

「何処かで……何処かで……」

 

<凛々・第五ターン>

「スタートステップ」

(リザーブ3→4)

(手札2→3)

(トラッシュ1→0)

(リザーブ4→5)

 

「メイン。オステアのコアをリザーブに戻して…」

[軍港都市オステア コア2→0 レベル2→1]

(リザーブ5→7)

 

 調度欲しかったのが引けた。

あの厄介なネクサスを退かして、手札を増やさせてもらう!

 

「《熱血剣聖リューマン・バーンカラー》をレベル2で出す!」

(手札3→2)

(リザーブ7→3)

(トラッシュ0→2)

[熱血剣聖リューマン・バーンカラー コア2 レベル2 BP5000]

 

 

「次に《炎星斧エルナト》をバーンカラーに直接合体させて出す!」

(手札2→1)

(リザーブ3→2)

(トラッシュ2→3)

炎星斧エルナト

  ↓ 直接合体

熱血剣聖リューマン・バーンカラー(合体)

[コスト:4+4=8]

[BP:5000+3000=8000]

[合体時効果:追加・発揮可能]

[シンボル:追加無し]

 

「最後に《獣士スカイラーク》を出す!」

(手札1→0)

(リザーブ2→0)

(トラッシュ3→4)

[獣士スカイラーク コア1 レベル1 BP1000]

 

「っ…」

「これで…!アタックステップ! バーンカラーで攻撃! …アタック時効果が重なった時はどっちを先に使うか決めていいんだよね?」

「そうよ。特訓の成果が出てるようね」

「なら、エルナトの効果から! 理絵のネクサス1つを破壊する!」

[水銀海に浮かぶ工場島 破壊]

 

「そしてバーンカラーの効果で1枚引いてBPを7千上がる。よってBP1万5千!」

(凛々手札0→1)

[熱血剣聖リューマン・バーンカラー(合体) BP8000+7000=15000]

 

「更にスカイラークの効果! 系統:<剣使>を持つ私のスピリットかアルティメットがしたら、ボイドからコア1つを私のネクサスに乗せる!」

[軍港都市オステア コア0→1 レベル1→2]

 

「嘘っ、あの凛々が上手くなってる!?」

「あの凛々ちゃんが水銀島を回避してドローした上にコアブまで決めるなんて…」

「おい」

「うんうん! プロキシまで使って練った甲斐があったというもの!」

 

赤 スピリット

《熱血剣聖リューマン・バーンカラー》

コスト4 軽減赤2極1 <剣使・竜人>

<1> Lv1 BP4000

<2> Lv2 BP5000

<4> Lv3 BP7000

シンボル:赤

Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの召喚時』

自分のデッキを上から4枚オープンする。その中のブレイヴカード1枚を手札に加える。

残ったカードは好きな順番でデッキの下に戻す。

Lv1・Lv2・Lv3

このスピリットは、系統:<剣刃>を持つ自分のブレイヴの合体条件を無視して合体できる。

【合体時】Lv2・Lv3『このスピリットの合体アタック時』

自分はデッキから1枚ドローし、このスピリットをBP+7000する。

 

青 スピリット

《獣士スカイラーク》

コスト2 軽減青1 <剣使・獣頭>

<1> Lv1 BP1000

<3> Lv2 BP3000

<4> Lv3 BP4000

シンボル:青

Lv1・Lv2・Lv3

系統:<剣使>を持つ自分のスピリット/アルティメットがアタックしたとき、ボイドからコア1個を自分のネクサスに置く。

 

 これが赤と青、私の赤と早苗の青を合わせたデッキだ。赤が戦い、青が助ける。組み上げるのに時間が掛かったが、何とか良い動きをしてくれているみたいで良かった。

 

「そのオステアは、バーンカラーの召喚時効果を嫌って、自分から消したんですね」

「うん。前に深緒…こっちのうるさいのね。教わったんだ。デッキ下に行かせるよりは引けって」

 

 私がバーンカラーを嫌ったのは見た目もあるが、出した時の効果の事もある。

早苗曰く「戦闘向きになった《リューマン・ウィソード》」とのこと。

ブレイヴなら何でも1枚加えられるのはウィソードと違う利点だけど、ウィソードは残ったのをトラッシュに破棄。バーンカラーは下に行かせてしまうのがそう。

姉さん曰く『バトスピにはデッキから何かを探して手札加えるなどといったカードは無い。デッキ下に行ってしまったら、掘り起こさないと二度と使えないと思った方が良い』と言っていた。

 

「凛々ちゃんは安定性を取ったんですね」

「青の激しい取捨選択よりマシだけど、凛々のような初心者にイチバチは向かないと判断しただけよ」

「下に行かせるくらいなら全部ドローするくらいの気持ちで行け!ってことっすね早苗さん!」

 

「バーンカラーの攻撃はどうする?」

「ライフで、受けます」

(理絵ライフ5→4)

(リザーブ0→1)

 

「ライフ減少で、バースト発動、です。《妖華吸血爪》。2枚ドローして、フラッシュ効果は使いません」

{理絵バースト:セット→発動}

(手札2→4)

 

「…これでターン終了」

 

<理絵・第六ターン>

「スタートステップ、です」

(リザーブ1→2)

(手札4→5)

(トラッシュ3→0)

(リザーブ2→5)

 

「メインステップ。

 竜を討つ銀の英霊…。

 《英雄剣聖シグルド》、レベル1で召喚、です」

(手札5→4)

(リザーブ5→2)

(トラッシュ0→2)

[英雄剣聖シグルド コア1 レベル1 BP4000]

 

「次に、シーホース・タンカーの【スピリットソウル:白】を発揮します」

「また来る…」

 

「白夜に煌めく、剣刃の龍…。

 《剣輝龍皇シャイニング・リューマン》!

 レベル3で、召喚です…!」

(手札4→3)

(リザーブ2→0)

(トラッシュ2→4)

 

「レベルには、シーホース・タンカーから、貰います」

[シーホース・タンカー コア1→0 消滅]

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(白) コア1 レベル3 BP10000]

 

「っ!?」

「白の剣輝龍皇ですって!?」

「剣輝龍皇の召喚時効果発揮、【U抜刀】、です。

<剣刃>ブレイヴ、“白光する星”より来たる《星銃フォーマルハウト》と、“獅子の心臓”《獅甲の盾レグルス》を、Uストライクヴルムと剣輝龍皇に直接合体、させます…!」

(手札3→1)

星銃フォーマルハウト

  ↓ 直接合体

アルティメット・ストライクヴルム(合体)

[コスト:6+4=10]

[BP:15000+3000=18000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

 

獅甲の盾レグルス

   ↓直接合体

剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体)

[コスト:6+2=8]

[BP:10000+1000=11000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

 

「【U抜刀】に成功したので、1枚ドロー、します」

(手札1→2)

 

 嘘…!? 剣輝龍皇って、1枚だけじゃなかったの!?

 

「…っ! 思い出した!」

「えっ」

「白縫 理絵! 前々回の“称号戦”で優勝した、“白雪(しらゆき)”!!」

「うぇ!? 称号持ち!?」

 

 その上称号持ちとか、私とんでもない娘に対戦申し込まれたんじゃ…?

 

「あの…」

「は、はいっ」

「畏まらないで、いただきたい、です…」

「っ…」

 

 理絵の表情が曇る。

称号持ちだと聞いた私達に距離を感じたからだろう。…そりゃそうだ。

 

「…ごめん」

「いえ…」

 

 謝りはしたが、表情が晴れる気配が無い。強くてもまだ小さいんだ。知り合いから距離を置かれるのが辛いのは、私も理解している。

突然思い出した早苗が戦犯だ。

 

「本当ごめんね。ムカついたらこの早苗ってのを殴っていいから」

「ちょっと!?」

「え…?」

「私らが対戦してる最中に冷水ぶちまけられたものね」

「ぐ…」

「え、えっと…」

「こんなのは無視して私らは私らで対戦しよう。正直言って、称号が凄い強いってことくらいしかわかんないくらいの初心者だからさ私」

 

 理絵が称号持ちだとかそんなのはどうだっていい。今は対戦をするという約束を果たす。勿論、楽しんで。

 

「……」

「そんなくらいじゃ畏縮なんてしないよ。それとも、手加減しようか悩んでる?」

「っ! そ、そんなことないです!」

「ならさ、お互い楽しもうよ。もうひとつ実を言うと、身内以外で他の人と対戦するの初めてなんだ」

 

 あのナゾ不良たちとの対戦はノーカウントだ。

 

「気取られてたら私が勝っちゃうよ?」

「…はい! そうはいきません、から!」

 

 よし。何とか明るくなった。

早苗は後でアームロックだ。

 

「さ、続けて」

「はい。バーストをセットして、アタックステップ、です!」

(理絵手札2→1)

{理絵バースト:無し→セット}

 

「Uストライクヴルムで、剣刃合体アタック、です!」

「フラッシュは無い。通す!」

(凛々ライフ4→3)

(リザーブ0→1)

 

「アタックステップは終了、します」

 

 残した? セットしてるのは何だ、この状況なら絶甲氷盾だろうか。

 

「エンドステップに、合体しているフォーマルハウトの効果発揮、です」

「っ!」

「エンドステップに、Uストライクヴルムは回復、します」

[アルティメット・ストライクヴルム(合体) 疲労→回復]

 

 アルティメットが回復…。1万8千の壁が起き上がってきたのはさすがに辛い。

 

白 ブレイヴ

《星銃フォーマルハウト》

コスト4 軽減白1極1 <剣刃>

<1> Lv1 BP3000

<0> 合体 +3000

シンボル:なし

Lv1『このブレイヴの召喚時』

BP8000以下の相手のスピリット/アルティメット1体を手札に戻す。

【合体条件:コスト3以上のスピリット/アルティメット】

【合体時】『自分のエンドステップ』

このスピリット/アルティメットは回復する。

 

 これで防御に回れるのが3体。

このまま迂闊に攻めたりしたら全部返り討ちを食らう。…なら、手を増やすのが先決。

 

<凛々・第七ターン>

「スタートステップ!」

(リザーブ1→2)

(手札1→2)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ2→6)

 

「メイン。…よし、《ネオ・ダブルドロー》を使う。アルティメットがいるから3枚引くよ」

(手札2→1)

(リザーブ6→4)

(トラッシュ0→2)

(手札1→4)

 

「来た…!」

「っ」

「リューマン・ルクスの【スピリットソウル:赤】! これで赤シンボル3つに究極シンボルが1つで軽減は満たした!

 《剣輝龍皇シャイニング・リューマン》! レベル4!」

(手札4→3)

(リザーブ4→0)

(トラッシュ2→4)

[軍港都市オステア コア1→0 レベル2→1]

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(赤) コア3 レベル4 BP14000]

 

「っ、赤の…!」

「召喚時の【U抜刀】! 手札の《太陽神剣ソルキャリバー》をノーコストで、剣輝龍皇に直接合体させて出す!」

(手札3→2)

太陽神剣ソルキャリバー

  ↓ 直接合体

剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体)

[コスト:6+0]

[BP:14000+4000=18000]

[合体時:追加]

[シンボル:極+赤=極赤]

 

「【U抜刀】成功で1枚引く!」

(手札2→3)

 

「赤と白の剣輝龍皇!」

「一気に熱くなってまいりました!」

 

「アタックステップ! 剣輝龍皇で攻撃! 剣輝龍皇の合体してるときの効果で、ターン中私の合体してるスピリットとアルティメットのBPが3千上がる!」

[熱血剣聖リューマン・バーンカラー(合体) BP8000+3000=11000]

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体) BP18000+3000=21000]

 

 これで白のアルティメットのBPは越えた。守らなければダブルシンボルを押し通すだけだ!

 

「更に太陽神剣の効果でBP4千以下のスピリットを破壊! 更にスカイラークの効果でオステアにコアを追加!」

[英雄剣聖シグルド BP4000 破壊]

(理絵リザーブ0→1)

[軍港都市オステア コア0→1 レベル1→2]

 

「この攻撃はどうする!」

「…ライフで、受けます!」

(理絵ライフ4→2)

(リザーブ1→3)

 

「バーンカラーで攻撃! スカイラークの効果でコアを追加して、BPを7千上げて1枚引く!」

[軍港都市オステア コア1→2]

(凛々手札3→4)

 

「バーンカラーの攻撃は——」

 

「そのアタックに反応して、バースト、発動します…!」

 

「っ!?」

 

「《次代機獣ブリザ・ライガ》…!」

{理絵バースト:セット→発動}

 

 ここでバースト…!しかも攻撃に反応するやつだったのか…。

 

「バースト効果。私のライフが3以下なので、お姉さんのバーンカラーをデッキの1番上に、戻します!」

「なっ!? …エルナトは残す!」

[熱血剣聖リューマン・バーンカラー デッキトップへ]

[炎星斧エルナト 残留 コア2 レベル1 BP3000]

 

「そして召喚条件も満たしているため、レベル4で、バースト召喚します…!」

{理絵バースト:発動→召喚}

(リザーブ3→1)

[次代機獣ブリザ・ライガ コア2 レベル4 BP15000]

 

「エルナトは、Uストライクヴルムで、ブロックします。

 そして、レベル4からのブロック時“ダブルアルティメットトリガー”、ロックオン…!」

「だ、ダブル!?」

「トップを2枚めくって、コストを教えてください。こちらのコストは、10です」

「……コスト4の《熱血剣聖リューマン・バーンカラー》と、コスト4の《大地穿つ石剣》」

「“ダブルヒット”!です!」

 

 攻撃したときじゃなくて防御したときに使うトリガーもあったのか…。

 

「まずダブルヒット効果で、凛々お姉さんのバーストを破棄します…!」

「っ!?」

{凛々バースト:セット→破棄(フレイムブラスト)}

 

 破棄された!? くっ、手札を増やせなくなった…。いやまだだ、まだ手はある…!

 

「次に、1ヒットにつき、バトルしてないそちらのスピリット1体を、手札に戻します…!」

「てことは、ルクスとスカイラークが戻されるのか」

[獣士スカイラーク 手札へ]

[リューマン・ルクス 手札]

(凛々手札4→6)

(リザーブ0→2)

 

白 アルティメット

《アルティメット・ストライクヴルム》

コスト6 軽減白3 <新生・武装>

【召喚条件:自分の白スピリット1体以上】

<1> Lv3 BP10000

<2> Lv4 BP15000

<4> Lv5 BP19000

シンボル:極

Lv3・Lv4・Lv5『相手のアタックステップ』

相手のアルティメットがアタックしたとき、このアルティメットは回復する。

【WUトリガー】Lv4・Lv5『このアルティメットのブロック時』

ヒットしたUトリガー1回につき、バトルしていない相手のスピリット1体を手札に戻す。

【ダブルヒット】:Uトリガーが2回ヒットしたら、さらに、相手のバースト1つを破棄する。

 

「エルナトは、そのまま破壊します…!」

[炎星斧エルナト 破壊]

(凛々リザーブ2→4)

 

「…ターン終了」

 

 一気に場を蹴散らされた上に攻めきれなかったか…。

でもまだこっちのライフは3つ残ってる。

 

<理絵・第八ターン>

「スタートステップ、です」

(リザーブ1→2)

(手札1→2)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ2→6)

 

「メインステップ。Uストライクヴルム、ブリザ・ライガのレベルを、上げます」

(リザーブ6→2)

[アルティメット・ストライクヴルム(合体) コア2→4 レベル4→5 BP15000→19000+3000=21000]

[次代機獣ブリザ・ライガ コア2→4 レベル4→5 BP15000→25000]

 

「バーストをセットして、アタックステップ、です」

(手札2→1)

{理絵バースト:無し→セット}

 

「ブリザ・ライガアタックです! アルティメットトリガー、ロックオン…!」

「…っ!? コスト5の《サンブレイカー》…!」

「ヒット、です! スピリットからブロックされません!」

 

 今私の場にスピリットはいない。…今Uエルギニアスを失う訳にはいかないし、ここは

 

「フラッシュ! マジック《絶甲氷盾》を使う! その攻撃が終わったらアタックステップを終わらせる!」

(凛々手札6→5)

(リザーブ4→0)

(トラッシュ4→8)

 

「止められました…」

「攻撃は通す!」

(凛々ライフ3→2)

(リザーブ0→1)

 

「なら、ブリザ・ライガのヒット効果発揮、です!」

「何っ」

「ブリザ・ライガ自身がライフを減らしたら、1ターンに1回、回復、します!」

[次代機獣ブリザ・ライガ 疲労→回復]

 

「また回復した!?」

 

白 アルティメット

《次代機獣ブリザ・ライガ》

コスト8 軽減白3極1 <次代・機獣>

【召喚条件:コスト3以上の自分のスピリット/アルティメット1体以上】

<1> Lv3 BP10000

<2> Lv4 BP15000

<4> Lv5 BP25000

シンボル:極

【バースト:相手のスピリット/アルティメットのアタック後】

自分のライフが3以下のとき、相手のスピリット1体をデッキの上に戻す。

この効果発揮後、このアルティメットカードを召喚する。

【Uトリガー】Lv4・Lv5『このアルティメットのアタック時』

Uトリガーがヒットしたとき、このアルティメットは相手のスピリットからブロックされない。

ターンに1回、このアルティメットは相手のライフを減らしたら回復する。

 

「ターンエンド、です」

 

<凛々・第九ターン>

「何とか…。スタートステップ!」

(リザーブ1→2)

(手札5→6)

(トラッシュ8→0)

(リザーブ2→10)

 

「メイン」

 

 向こうには2万2千、2万5千、1万1千の壁。

剣輝龍皇は越えられるけど、頼みのサンブレイカーはトリガーでトラッシュに落ちた。…となれば、アイツを引くしかない。どの道一気に押し込んで切り開しか無い。

 

「《フェイタルドロー》を使う! 私のライフが2以下だから3枚引く!」

(手札6→5)

(リザーブ10→8)

(トラッシュ0→2)

(手札5→8)

 

「…っ! もう一度《リューマン・ルクス》を出す!」

(手札8→7)

(リザーブ8→7)

[リューマン・ルクス コア1 レベル1 BP1000]

 

「これで最大軽減!

 《アルティメット・アーク》!レベル5!」

(手札7→6)

(リザーブ7→1)

(トラッシュ2→4)

[アルティメット・アーク コア4 レベル5 BP21000]

 

「…Uアーク」

 

 これじゃまだ、あの壁を越えることは出来ない。

だから、それを越えるために“青の力”を借りる!

 

「まず太陽神剣をUアークへ付け替える!」

太陽神剣ソルキャリバー

  ↓ 換装

アルティメット・アーク(合体)

[コスト:7+0]

[BP:21000+4000=25000]

[合体時:追加・発揮可能]

[シンボル:極+赤+赤=極赤赤]

 

「出たっ凛々のトリプルシンボル!」

「でもまだ…」

「凛々…!」

 

「更に!」

「っ!」

「青シンボルが2つ、究極シンボルが2つで最大軽減!」

 

 押し通す力。荒波ように、“波濤の青”!

 

「《水星神剣マーキュリーブレイド》!

 剣輝龍皇へ、直接合体!!」

(手札6→5)

(リザーブ1→0)

 

「す、水星、神剣…!?」

「赤の力と青の力、合わせて攻め立てる!」

 

「凛々、この土壇場で引き当てたっての!?」

「水星神剣って、太陽神剣と同じ…」

「そう。同じ“惑星”名を冠する青の剣刃よ。…まさか引けるとはね」

 

水星神剣マーキュリーブレイド

  ↓

剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体)

[コスト:6+0]

[BP:14000+4000=18000]

[合体時:追加・発揮可能]

[シンボル:極+青+=極青]

 

「ルクスとUエルギニアスのコアを剣輝龍皇へ移してレベル5へ!」

[リューマン・ルクス コア1→0 消滅]

[アルティメット・エルギニアス コア1→0 消滅]

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体) コア3→5 レベル4→5 BP14000→18000+4000=22000]

 

「アタックステップだ!」

 

 ここが最後…!

勝てるかどうかは、Uアークと私の運に掛かってる!

 

「Uアーク、攻撃! トリガー!」

「———っ」

 

 何だ、何が来た!

 

「コスト、6。《鋼極天ゴールデン・バッファロー》、です」

 

「っしゃあ!! ヒット!!」

 

 今恥ずかしいくらい気合入れて喜んでしまった…。言ってちょっと反省。でも、当たりは当たりだ!

 

「ヒット効果に合体重ねてBP1万5千以下のアルティメット、そっちの剣輝龍皇を破壊する!」

「っ…、レグルスは、残します」

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(白) 破壊]

[獅甲の盾レグルス 残留 コア1 レベル1 BP1000]

 

「トリガーでアルティメットが当たったことで、太陽神剣の効果で合体してないアルティメットのブリザ・ライガを破壊!ついでにBP4千以下のレグルスも破壊する!」

「い、一気に…」

[次代機獣ブリザ・ライガ 破壊]

[獅甲の盾レグルス BP1000 破壊]

(理絵リザーブ2→7)

 

「Uアークはトリプルシンボル! 守らなきゃそのライフを消し飛ばす!」

「…Uストライクヴルムで、ブロックします!」

 

SwordBrave Attack!!

アルティメット・アーク+太陽神剣ソルキャリバー

BP21000+4000=25000 →win!!

   vs

Defense!!

アルティメット・ストライクヴルム+星銃フォーマルハウト

BP19000+3000=22000 →Lose...

 

「越えたっ!!」

「…フォーマルハウトは、残します」

[アルティメット・ストライクヴルム 破壊]

[星銃フォーマルハウト 残留 コア4 レベル1 BP3000]

 

 行ける…!

 

「剣輝龍皇で攻撃!水星神剣の効果【強襲】!ネクサスのオステアを疲労せて、回復!」

[軍港都市オステア 回復→疲労]

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体) BP22000+3000=25000]

 

「アルティメットが【強襲】した!?」

「効果での回復は知ってるけど、早苗さん。あれってアルティメット対応の光青剣ですよね」

「有り体に言えばそう。しかしアルティメットが起き上がってくる恐ろしさは、黄色を使ってる羽月なら理解してるでしょ?」

「そう、ですね」

 

青 ブレイヴ

《水星神剣マーキュリーブレイド》

コスト5 軽減青2極2 <剣刃>『水星』

<1> Lv1 BP4000

<0> 合体 +4000

シンボル:青

【合体条件:コスト5以上のアルティメット】

【合体時】

このブレイヴをコスト0として扱う。

【合体時】【強襲:1】『このアルティメットの合体アタック時』

このアルティメットは、ターンに1回まで、自分のネクサス1つを疲労させることで回復できる。

「究極と青のダブルシンボル!!」

 

「っ———」

 

 っ!? 目を閉じ小さく息を吐いて、呼吸を整えた理絵。

そして見開かれた理絵の目がさっきとはまるで違う、あの時の、あの“紫使いに近い目”をしていた。

 

「フラッシュ、タイミング。マジック《救世神撃覇》。フラッシュ効果で1枚ドロー、します」

(理絵手札1→0)

(リザーブ7→3)

(トラッシュ0→4)

(手札0→1)

 

「………」

 

 引くマジック? 打開できるのを持ってなかったってこと? いや、まず目の前に集中しろ!

 

「……引きました」

「っ!?」

「フラッシュ、タイミング。

 マジック《ソードブレイカー》。

 剣輝龍皇の水星神剣を、破壊し、1枚ドローします」

「何っ!?」

(理絵手札1→0)

(リザーブ3→0)

[星銃フォーマルハウト コア4→3]

(トラッシュ4→8)

[水星神剣マーキュリーブレイド 破壊]

(理絵手札0→1)

 

 す、水星神剣が…!

ここでそれ引くとか、何なの…!?

 

紫 マジック

《ソードブレイカー》

コスト4 軽減紫2

フラッシュ:

相手の合体アルティメットのブレイヴ1つを破壊し、自分はデッキから1枚ドローする。

 

 まだだ、諦めるな!まだもう1度攻められる!剣の刀身が折れただけ!諦めて、なるもんか!!

 

「アタックは、ライフで受けます」

(理絵ライフ2→1)

(リザーブ0→1)

 

「ラス——」

 

「ライフ減少により、バースト発動!」

 

「っ!?」

 

「《ディメンションシールド》!バースト効果により、アタックステップは強制終了、です。更に追加コストを支払って、今ライフを減らした合体していない剣輝龍皇を、破壊します!」

{理絵バースト:セット→発動}

(リザーブ1→0)

[星銃フォーマルハウト コア3→0 消滅]

(トラッシュ8→12)

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン 破壊]

(凛々リザーブ0→5)

 

「そ、そんな…」

 

白 マジック

《ディメンションシールド》

コスト4 軽減白3

【バースト:自分のライフ減少後】

このバトルが終了したとき、アタックステップを終了する。

その後コストを支払うことで、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

フラッシュ:

このバトルの間、相手の合体していないスピリット/アルティメットによって自分のライフが減ったとき、そのスピリット/アルティメット1体を破壊する。

または、このバースト発動時に自分のライフを減らした相手の合体していないスピリット/アルティメット1体を破壊する。

 

「救世神撃覇、ソードブレイカー、ディメンションシールド。ライフを1つ降ろされたことでピッタリ12個になったのね」

「神引き過ぎでしょ…!」

「まさかこうなるのを計算して…? そんなまさか…」

 

「………ターン、終了…」

 

<理絵・第十一ターン>

「最終ターン、です」

(リザーブ0→1)

(手札1→2)

(トラッシュ12→0)

(リザーブ1→13)

 

「メインステップ。…私のライフが3以下なので、このカードは召喚する際、コスト6になります」

「…まさか!」

 

「白の“六巨皇”、二重梁の統率龍。

 《六巨皇ディプロドックス》!

 レベル2で、進撃、です…!」

(手札2→1)

(リザーブ13→3)

(トラッシュ0→6)

[六巨皇ディプロドックス コア4 レベル2 BP20000]

 

「白の六巨皇…!」

「更に、“裏十二宮・神水の魂”が一つ。

 《宝瓶星鎧ブレイヴアクエリアス》。

 ディプロドックスへ、直接合体、させます!」

(手札1→0)

(リザーブ3→0)

(トラッシュ6→9)

宝瓶星鎧ブレイヴアクエリアス

  ↓ 直接合体

六巨皇ディプロドックス(合体)

[コスト:12+5=17]

[BP:20000700027000]

[合体時:追加]

[シンボル:白白+白=白白白]

 

「に、2万7千のトリプルシンボル!?」

 

白 スピリット

《六巨皇ディプロドックス》

コスト12 軽減白6 <巨獣・機獣>

<1> Lv1 BP10000

<4> Lv2 BP20000

シンボル:白白

自分のライフが3以下の間、手札にあるこのスピリットカードを召喚するとき、コスト6として扱う。

Lv1・Lv2『相手のアタックステップ』

このスピリットは疲労状態でブロックできる。

 

「熨斗付けて、お返しします。アタックステップ、です。

ディプロドックス、合体アタック!」

 

「ふ、フラッシュ! 《ミストバ——」

 

「裏水瓶座の合体時効果、【超装甲:赤/白】!

 赤と白のスピリット、マジック、ネクサス、アルティメットの効果は、受けません!」

 

「っ!?」

 

「そしてディプロドックスは、トリプルシンボル、です!」

 

「っくそぉ…、ここまでか!! ライフしかない!!」

 

(凛々ライフ2→0)

 

 

 

〔winner!! 白縫 理絵〕

 

 

 

「読み負けたぁー…って、理絵、大丈夫? 汗凄いけど…」

「き、緊張が、解けて…。本当にやられると思い、ました…。凛々さん、強かったです」

「ありがと。…あのチリチリした感覚、すごく楽しかったよ」

「はい。私も、楽しかったです…!」

「いつかリベンジさせてくれる?」

「もちろん、受けて立ちます!」




赤青vs白タッチ紫?でした。
赤青と言っていいのか怪しすぎるデッキですが、現状はこういう形と相成りました。
書くのに苦悩したのが主人公のデッキだったり…。

赤青は剣使主体のデッキです。以上。

今回の白は昔ながらの防御重視型のようなものナニカ。
U我が友で守り、シグルドとディプロ+裏水瓶座or裏獅子座で圧殺する、星座編頃の懐かしい仕様になっております。
紫があるってことはまさか…と思われるかもしれませんが、アレは入っていません。
あくまでサポ用としての扱いです。

またミス等ありましたら気軽にご指摘ください。


※余談。
烈火伝第3章になり、ますます混沌としすぎてもはや変な笑いが出てきます。
だが六天連鎖、お前は許さん。

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