バトルスピリッツ アナザースターター   作:謙虚なハペロット

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(白夜と暗夜を行き来してて)遅くなりました。
その割にバトル内容がうっすいものになってしまいました。お願い許して!


烈火伝第2章の発売も近づいてきました。
情報もちょくちょくで出揃ってきてますね。


※ミスが確認されたためバトル内容が一部変わってしまいました。
 勝敗に変更はないようです。


Step.02『先輩で先生だもん』

 早苗に挑まれた勝負。

お互い気に入らない事もあり、殴り合いの喧嘩ではなく、バトルスピリッツにて勝負を決めることになった。

 

 結果は私の負け。

経験の差がある以上、負けるのは必然だったか。…でもカードゲームだ。運がよければ勝てたかも知れない。

 

 

「ほら凛々〜。早苗さん落ち込んじゃったじゃ〜ん」

「しらないよ」

「………」

 

 対戦が終わった後、早苗がマジダチ〜とか訳の判らない事を言い出した。

羽月に聞けば、バトスピのアニメで主人公がそんなことを言っていたんだとか。迷惑な話だ。

その早苗本人はというと、お店の隅っこで立ったまま壁に向かって頭を付けて落ち込んでいた。漫画とかにある暗〜い何かが見えそうになる。それを深緒が背中を摩って慰めている。

 

「ほら早苗さん。凛々も本気でヤ〜って言ってる訳じゃないですって〜」

「……ぐすっ」

「あーほらほら早苗さーん。ほら見て見て青のカードだよー」

「…青のカード?」

「はーい」

「…ってこれ《青嵐帝 阪口》…何処から持ってきたの!?」

 

 

「ねぇ凛々ちゃん。反省会しよっか」

「反省会?」

「うん。今回早苗さんとバトルして負けた原因」

「…そう言われても…」

「だよねぇ。早過ぎてわかんないよね」

 

 羽月が提案してきた反省会。

と言われても、何を何処をどう反省したらいいか解らない。

 

「じゃあ、決め手になったのはどこかな?」

「……バディとかいうのを出してから?」

「そうだね。でもちょっと惜しいかな」

「?」

 

 羽月が指差す盤面は、さっきの対戦が終わったままの状態。

早苗の場にスピリットは3枚くらいとブレイヴが1枚。この2枚の組み合わせは頭おかしい。

 

「早苗さんの《巨人銃士クリフォード》のアタック辺りだね」

「ふむ…」

「この時の早苗さんの手札は3枚、リザーブは0。凛々ちゃんのライフはバディのアタックを受けていて残り4」

 

 羽月よくあの場面を覚えてるな…。

 

「クリフォードのアタックを、凛々ちゃんはバースト召喚されたテスタロッサ・ドラゴンでブロックした。多分、決したのはここだよ」

「…?」

「結果論だけど、ここでクリフォードのアタックを通していれば、次のゼルドナーグを受け止められたよ」

「…マジ?」

 

 羽月が言うには、守るタイミングを間違えたのが敗因という教え。

 

「あの時点でリザーブのコアは0でしょ?

 なら、ここで早苗さんが取れる手段、1万のBP差を返す手は無い。…“コスト参照破壊”ていうのもあるけど、今は置いといて。あ、早苗さーん!デッキ見てもいいですかー?」

 

「どうぞー…」

 

「ありがとうございまーす。…さてさてー……あ、やっぱ入ってたかー」

「ん?」

「アルティメットカード。これ《アルティメット・レーヴェン》」

「…アルティメットカード」

 

 早苗も持ってたんだ。私だけじゃなかったんだ。…いやそりゃそうだろう何考えてるんだ私。

 

「これをクリフォードと一緒に出されてたら完璧にアウトだったけどね」

「見てもいい?」

「それは早苗さんに聞いてね♪」

「……羽月が読んで」

「そこまで?」

 

青 アルティメット

《アルティメット・レーヴェン》

コスト7 軽減青3 <新生・獣頭>

【召喚条件:自分の青スピリット1体以上】

<1> Lv3 BP12000

<2> Lv4 BP14000

<5> Lv5 BP19000

シンボル:極

手札にあるこのアルティメットカードは、【招雷】で自分のスピリットが召喚されたとき、コストを支払わずに召喚できる。

Lv3・Lv4・Lv5『このアルティメットの召喚時』

コスト1/2/3/4の相手のスピリット1体ずつを破壊する。

【Uトリガー】Lv3・Lv4・Lv5『このアルティメットの召喚時』

Uトリガーがヒットしたとき、コスト5/6/7の相手のスピリット1体ずつを破壊する。

 

「……デタラメもいいとこじゃない」

「だよね〜。出た当時は私もビックリしたけど、そうそう1から7が並ぶことは無いから大丈夫だよ。よくて2、3体くらいだし」

「…そうなんだ」

 

 羽月はほわほわしてそうに見えて実のところ抜け目無かったりする。

今話してるデッキやカードのことだって、悩みそうなところをさらりと流す辺り、やっぱりよく見ているんだろうな。

 

「ところで、次は私とバトルしない?」

「羽月と?」

「うん♪ まだ早苗さんも立ち直るのかかりそうだし、深緒ちゃんもかかりっきりになりそうだしね」

 

 さっきから深緒が慰めにかかっているからその間の暇潰しとのこと。暇潰しって、羽月言い方が私並にキツい時がある…。

対戦は断る理由が無いから勿論受ける。

 

「やった♪ 凛々ちゃんとバトスピやりたかったんだよね〜♪」

「そんな喜ぶこと?」

「喜ぶよ〜。だって誘っても断るだけだし、寂しかったんだよ? 私も深緒ちゃんも」

「…そっか」

 

 私と対戦するのがそんなに嬉しいのかさっさと早苗のデッキとコアを片し、自分のデッキを取り出して用意をし始める。…手つきは慣れたもので綺麗にデッキをシャッフルしている。

 

「はい。じゃあ凛々ちゃんも」

「うん」

「お互いのデッキをカット&シャッフル〜♪」

 

 

  VS 朝比名 羽月

    【???】

 

 

「羽月先生の凛々ちゃんは青と緑とバトルしたんだから他の色ともバトルして見識を広げ経験を積もうの会〜!」

「…おう」

 

 あれか。前にやった授業の羽月編ってこと?

 

<羽月・先攻第一ターン>

「羽月先生が先攻もらっちゃいます! スタートステップ!」

(リザーブ4)

(手札4→5)

 

 

「あっ、ほら早苗さん早苗さん!凛々と羽月がバトルしますよ!」

「バトル…!?」

 

 

「メインステップ。まずネクサスの《夢中漂う桃源郷》を配置するね」

(手札5→4)

(リザーブ4→0)

(トラッシュ0→4)

 

「…それは黄色?」

「そうだよ。次にバーストをセットして、ターンエンド」

(手札4→3)

{バースト:無し→セット}

 

 羽月は黄色を使うんだ…。

あの時特徴を聞いた限り、深緒曰く「いやらしくややこしくお花畑。あ、お花畑はエージェントイエローだ」らしい。…全くもって意味が解らなかった。

 

<凛々・後攻第二ターン>

「私の番」

(リザーブ4→5)

(手札4→5)

 

「……《大旗艦ドラグニック》を出す」

(手札5→4)

(リザーブ5→1)

(トラッシュ0→4)

 

「う〜ん、そのネクサスか〜」

「これで終わり」

 

 ちょっと困り顔をする羽月。

これが牽制になってるなら、場を揃えるのを優先しよう。

 

<羽月・第三ターン>

「じゃあ私の番ね。スタートステップ」

(リザーブ0→1)

(手札3→4)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ1→5)

 

「メインステップ。《アルミラージ》をレベル2で召喚するね」

(手札4→3)

(リザーブ5→0)

(トラッシュ0→3)

[アルミラージ コア2 レベル2 BP4000]

 

「黄色いウサギに黒い羽と角…。可愛い」

「それで、桃源郷の効果発揮。系統:<想獣>を持つスピリットを召喚されたから1枚ドローっと」

(手札3→4)

 

 出しただけで1枚引けるんだ。

こっちは攻撃しなきゃ引けないのにちょっとズルくない?

 

黄 ネクサス

《夢中漂う桃源郷》

コスト4 軽減黄2

<0> Lv1

<2> Lv2

シンボル:黄

Lv1・Lv2『自分のメインステップ』

系統:<想獣>を持つスピリットが召喚されたとき、自分はデッキから1枚ドローする。

Lv2『自分のアタックステップ』

相手のフィールドにシンボルが1色しかない間、自分の黄のスピリットすべては、BPを比べ相手のスピリットに破壊されたとき、疲労状態で自分のフィールドに残る。

 

「アタックステップ。アルミラージでアタック!」

「…ドラグニックを見て仕掛けてきたってことは、何か策があるんだ」

「そゆこと♪ アタックはどうする凛々ちゃん?」

「何も無いから通すよ」

(凛々ライフ5→4)

(リザーブ1→2)

 

「アルミラージのアタックでライフを減らしたから、アルミラージの【聖命】発揮! ボイドからコア1つをライフに置く!」

(羽月ライフ5→6)

 

「え? ライフって5つじゃないの?」

「ううん。上限は無いよ」

 

 ライフが増えたってことは、余計に殴らなきゃならないってことか。…深緒の言ってたいやらしいってこのことかも。

 

「…ら、ライフが減ったからドラグニックのが起動するけど…」

「アルミラージのBPは4千。ドラグニックの効果で破壊されるけど、レベル2からの効果発揮だよ。【聖命】を持つ私のスピリット全員は、凛々ちゃんのカードの効果によって破壊されたら疲労状態で残る」

「え、全員…?」

 

黄 スピリット

《アルミラージ》

コスト4 軽減黄2 <想獣>

<1> Lv1 BP3000

<2> Lv2 BP4000

<3> Lv3 BP6000

シンボル:黄

Lv1・Lv2・Lv3【聖命】『このスピリットのアタック時』

このスピリットのアタックによって相手のライフを減らしたとき、ボイドからコア1個を自分のライフに置く。

Lv2・Lv3

【聖命】を持つ自分のスピリットすべては、相手の効果で破壊されたとき、疲労状態でフィールドに残る。

 

 早苗のは破壊できなくて羽月のは破壊しても残るって、何なの一体…。赤って実は弱い?

 

「ターンエンド。凛々ちゃんの番だよ」

 

 

「羽月さんは黄色なのね」

「しかも厄介極まりない“【想獣】”ときてますからねぇ。凛々の眉間にシワがよってるのがわかりますよ」

「わかるわ。黄色にデッキ破棄なんてしたら何が飛んでくるか判らないからおっかなびっくりよ…」

 

 

<凛々・第四ターン>

「あれはどうするべきか…」

(リザーブ2→3)

(手札4→5)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ3→7)

 

「メイン。…《デブリ・ザード》を出す」

(手札5→4)

(リザーブ7→6)

[デブリ・ザード コア1 レベル1 BP1000]

 

「次に《リューマン・スカイハイ》を出すよ」

(手札4→3)

(リザーブ6→3)

(トラッシュ0→2)

[リューマン・スカイハイ コア1 レベル3 BP5000]

 

「…それで、《ネオ・ダブルドロー》。2枚引いて、アルティメットがいるからもう1枚引けるんだよね?」

「うん。合ってるよ」

「じゃあ3枚引くと…」

(手札3→2)

(リザーブ3→1)

(トラッシュ2→4)

(手札2→5)

 

 よしよし、まあまあ良い感じに引けたか。でも残ったコアは1つだけ。これをどう使うかな。

 

「う〜ん…、これを伏せて終わろうかな」

(手札5→4)

{バースト:無し→セット}

 

<羽月・第五ターン>

「はーい。じゃあスタートステップ」

(リザーブ0→1)

(手札4→5)

(トラッシュ3→0)

(リザーブ1→4)

 

「う〜〜ん……。よし、こうしよう。《犬将クー・シー》をレベル1で召喚!」

(手札5→4)

(リザーブ4→1)

(トラッシュ0→2)

[犬将クー・シー コア1 レベル1 BP3000]

 

「今度は犬か…。黄色って可愛い絵柄が多いんだ」

「うん。特にイラストに力入れてるからね♪ あ、この子も<想獣>だから1枚ドローするね」

(手札4→5)

 

 赤より可愛いイラストが多いんだ黄色。

前の講義のときだって、数枚見せてもらったカードにも妖精とかや猫やら天使とかいったものだったし。…赤から乗り換えようかな?

 

 …いつの間にか観戦してた深緒と立ち直ったのか早苗の表情がこの世の終わりみたいな顔してるけど、何?顔芸でもしてるの?

 

「く…“クソ犬”…!?」

「羽月さんは黄色いクソ犬を使うの!?」

「…二人とも随分な言いよう」

「あはは…」

 

 口が悪い。このわんこを見て顔引き攣らせてクソ犬て。こんな可愛らしいのに酷い言い草だ。

 

「ともかく、アタックステップに入るよ。まずはアルミラージでアタック」

「また来た」

 

 これは守らざるを得ないだろう。

あの【聖命】ってのは攻撃を通したら羽月のライフが増える仕組みだ。ならここは…。

 

「スカイハイに任せる」

 

 スカイハイの効果が外れても返り討ちにできる。見た限りあのわんこも【聖命】を持っている。ならウサギの効果が及んでドラグニックじゃ退かせない。

 

「スカイハイの効果」

「トリガーは……コスト3、ネクサス《黄金の鐘楼》だからヒットだね」

「よし。スカイハイのBPを━━」

「待った!トリガーカウンターを使うよ!」

「っ!?」

「カウンターブレイヴ《兎星鎧ラビッタ》!」

(羽月手札5→4)

 

「このラビッタのコストは4。軽減が黄色2つに緑が1っつだから。2コストで使うよ!」

「早苗のと似たカードでも、ブレイヴ…?」

(羽月リザーブ1→0)

[アルミラージ コア2→1 レベル2→1]

(トラッシュ2→4)

 

「カウンター効果。バトルしてるBP1万5千以下のスカイハイはバトル中効果を失う!」

「効果を失うって、早苗の使ってたやつと同じ…!?」

「これでUトリガーは無効になるから、BPアップもできないよ。そしてアルミラージに直接合体!」

 

兎星鎧ラビッタ

  ↓ 直接合体

アルミラージ(合体)

[コスト:4+4=8]

[BP:3000+3000=6000]

[合体時:追加]

[シンボル:黄+黄=黄黄]

 

黄 ブレイヴ

《兎星鎧ラビッタ》

コスト4 軽減黄2緑1 <戯狩・星魂>

<1> Lv1 BP3000

<0> 合体 +3000

シンボル:黄

【トリガーカウンター】

手札にあるこのブレイヴカードは、相手のUトリガーがヒットしたとき、ヒット効果発揮前に召喚できる。

召喚後次の効果を発揮する。

■このバトルの間、バトルしているBP15000以下の相手のアルティメットは効果すべてを失う。

【合体条件:コスト4以上】

【合体時】『このスピリットのブロック時』

このバトルの間、相手のアルティメット1体をBP-3000する。

 

「はいドーン!」

「ウサギとウサギの体当たりで負けるなんて…」

「ちなみに、このアルミラージって神話の獰猛な肉食獣なんだって」

「え」

「自分より大きな動物も人間も角で刺し殺して食べちゃうんだってさ」

 

 聞きたくなかった衝撃の真実…。

こんな可愛い見た目なのに恐ろし過ぎる。

 

「ドラゴンだってむしゃりむしゃり♪」

「えぐい…」

[リューマン・スカイハイ 破壊]

(凛々リザーブ1→2)

 

 最初の不良との対戦以来活躍できてないスカイハイ。これはどうフォローしたらいいものやら。

 

「次にクー・シーでアタック!」

「…通し、かなぁ」

(凛々ライフ4→3)

(リザーブ2→3)

 

「はいクー・シーの【聖命】でライフ1つ回復ね〜♪」

(羽月ライフ6→7)

 

「だけど、ドラグニックの効果で破壊させてもらうよ。アルミラージのレベルが下がってるなら破壊できるよね」

「うん。これは仕方ないかなぁ。せっかく出したのに~」

[犬将クー・シー BP3000 破壊]

(羽月リザーブ0→1)

 

 ライフの差が広がる広がる。7つとか、Uアークで3回殴らないと何ともならないなんて。

 

黄 スピリット

《犬将クー・シー》

コスト4 軽減黄2 <想獣・神将>

<1> Lv1 BP3000

<2> Lv2 BP4000

<3> Lv3 BP5000

シンボル:黄

Lv1・Lv2・Lv3【聖命】『このスピリットのアタック時』

このスピリットのアタックによって相手のライフを減らしたとき、ボイドからコア1個を自分のライフに置く。

Lv2・Lv3

【聖命】を持つ自分のスピリットすべては、Lv2/Lv3の相手のスピリットからブロックされない。

 

「バースト、行くよ」

「どうぞ~」

「《テスタロッサ・ドラゴン》。レベル…1でいいや」

{凛々バースト:セット→発動→召喚}

(リザーブ3→2)

[テスタロッサ・ドラゴン コア1 レベル1 BP5000+10000=15000]

 

「出しとけばシンボルの足しにはなるでしょ」

「ふむふむ。じゃターンエンドね」

 

<凛々・第六ターン>

「どう攻め込むか…」

(リザーブ2→3)

(手札4→5)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ3→7)

 

 ———来た。

どこまで削り取れるか解らないけど、やれるだけやる!

 

「たしか…デブリ・ザードの【スピリットソウル】?とかでシンボルを増やせるんだよね?」

「っ! そうだよ。指定された色のアルティメットを召喚するとき、その色のシンボルを1つ追加できるんだよ」

 

「なら、デブリ・ザードの【スピリットソウル:赤】でシンボル2つ、テスタロッサ・ドラゴンとドラグニックで4つ揃った。

 これで《アルティメット・アーク》を出す!」

(手札5→4)

(リザーブ7→3)

(トラッシュ0→3)

[アルティメット・アーク コア1 レベル3 BP11000]

 

「おお来た!Uアーク!」

「次に、《太陽神剣ソルキャリバー》をUアークに重ねて出す!」

(手札4→3)

(リザーブ3→1)

(トラッシュ3→5)

太陽神剣ソルキャリバー

  ↓ 直接合体

アルティメット・アーク(合体)

[コスト:7+0]

[BP:11000+4000=15000]

[合体時:追加、発揮]

[シンボル:極+赤+赤=極赤赤]

 

「出た!凛々の合体しただけでトリプルシンボルアルティメット!」

「ここで引いた」のは、やはりというか」

 

「バーストを伏せて、アタックステップ」

(手札3→2)

 

 ライフは7つ。何とか次の攻撃に繋げないと後が無い。早苗みたくシンボル2つになって攻めてきても1回は堪えられる。それさえ凌ぎきれれば、勝機が見える!

 

「Uアークで攻「剣刃ブ」うるさい。攻撃!」

「酷い…」

「太陽剣でどっちでもいいから破壊する」

「じゃあクー・シーの方かな。疲労状態で残るよ」

 

「ここで攻め込むってことは、凛々は凌ぐ手段を握ってるってことですかね?」

「…おそらくそうでしょう」

「まーた落ち込むー」

 

「Uアークのシンボルは3つ。ライフ3ついただくよ」

「オッケー。ライフで受ける!」

(羽月ライフ7→4)

(リザーブ1→4)

 

「これで終わり」

 

<羽月・第七ターン>

「凛々ちゃんの切り札が来たね。スタートステップ」

(リザーブ4→5)

(手札4→5)

(トラッシュ2→0)

(リザーブ5→7)

 

「メインステップ。凛々ちゃんが切り札なら、私は“切り込み隊長”を喚ぼうかな!」

「切り込み隊長…?」

「アルミラージとラビッタを一旦分離させて…」

(リザーブ7→6)

[兎星鎧ラビッタ コア1 レベル1 BP3000]

 

「手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚でも呼び出すのかしら?」

「あ!それあたしも言おうかなって思ってたのにー!」

 

「暁の空駆ける黄金の霊獣、麒麟!

 《アルティメット・リーン》!

 レベル5で顕現!!」

(手札5→4)

(リザーブ6→0)

(トラッシュ0→3)

[アルティメット・リーン コア3 レベル4 BP15000]

 

「アルティメット…! 羽月も持ってたんだ…」

「もっちろん! そしてもう1回アルミラージにラビッタを合体させて、浮いたコアをUリーンに渡してレベル5!」

[アルミラージ(合体) コア1→2→1]

[アルティメット・リーン コア3→4 レベル4→5 シンボル極+黄=極黄]

 

「アタックステップ!」

 

 来る…!ここを凌ぐ…!

 

「Uリーンでアタック!」

「っ!」

「“ダブルアルティメットトリガー”ロックオン!」

「ダブル…!?」

「デッキの1番上から2枚をめくるんだよ」

「2枚……。コスト5の《リューマン・リベリオン》と、コスト4の《炎星斧エルナト》」

「“ダブルヒット”!」

 

 羽月が持っていた手札を置いて両手で指を鳴らす。可愛らしいんだけど効果が解らないから恐ろしく感じる。

 

「ヒット効果でテスタロッサ・ドラゴンとデブリ・ザードを指定! その2体は、Uリーンのバトル中ブロックできないよ!」

「えっ!?」

 

 ブロックできない!?…いや、まだ大丈夫だ。焦るな、まだ受けられる!

 

「更に!」

「っ!」

「Uリーン、レベル5の効果で、常時黄シンボル1つを追加!」

「常時…!?」

「うん。凛々ちゃんのUアークと同じで、タイミング問わずの効果だよ!」

 

黄 アルティメット

《アルティメット・リーン》

コスト6 軽減黄3 <新生・想獣>

【召喚条件:自分の黄スピリット2体以上】

<1> Lv3 BP11000

<2> Lv4 BP15000

<4> Lv5 BP21000

シンボル:極

【WUトリガー】Lv3・Lv4・Lv5『このアルティメットのアタック時』

ヒットしたUトリガー1回につき、相手のスピリット/アルティメット1体を指定する。

指定したスピリット/アルティメットはブロックできない。

【ダブルヒット】:Uトリガーが2回ヒットしたら、さらにこのターンの間、自分のアルティメットすべては、BPを比べ破壊されたとき、回復状態でフィールドに残る。

 

 あの麒麟もシンボルを増やす…。それでもダブルシンボルだ、ギリギリ生き残る!

 

「…バースト!《ドラゴニックウォール》!」

{凛々バースト:セット→発動}

 

「テスタロッサ・ドラゴンのBPを5千上げて、下の効果を使う! デブリ・ザードを破壊して、羽月の攻撃を終わらせる!」

(凛々リザーブ1→0)

(トラッシュ5→6)

[デブリ・ザード 破壊]

(リザーブ0→1)

 

「おお!凛々返す!」

「…ふむ」

 

赤 マジック

《ドラゴニックウォール》

コスト4 軽減赤2極1

【バースト:相手のスピリット/アルティメットのアタック後】

このターンの間、自分のスピリット/アルティメット1体をBP+5000する。

その後コストを支払うことで、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

フラッシュ:

自分の赤のスピリット1体を破壊することで、このバトルが終了したとき、アタックステップを終了する。

この効果は、『相手のアタックステップ』でしか使えない。

 

「麒麟の攻撃は通す!」

「Uリーンはダブルシンボル!」

(凛々ライフ3→1)

(リザーブ1→3)

 

「ターンエンド」

 

<凛々・第八ターン>

「回った…!」

(リザーブ3→4)

(手札2→3)

(トラッシュ6→0)

(リザーブ4→10)

 

「メイン。《フェイタルドロー》を使う! 私のライフが2つ以下なら3枚引ける!」

(手札3→2)

(リザーブ10→8)

(トラッシュ0→2)

(手札2→5)

 

赤 マジック

《フェイタルドロー》

コスト4 軽減赤2

メイン:

自分はデッキから2枚ドローする。

自分のライフが2以下のとき、さらに、自分はデッキから1枚ドローする。

フラッシュ:

このターンの間、スピリット/アルティメット1体をBP+2000する。

 

 引け…!引け…っ!!

 

「…っ!」

 

「やはり凛々には光るものがあるのは確かね。……悔しいけど」

「え?」

 

「《剣輝龍皇シャイニング・リューマン》!」

(手札5→4)

(リザーブ8→5)

(トラッシュ2→4)

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン コア1 レベル3 BP10000]

 

「うおっ!? 凛々引いた!」

 

「剣輝龍皇の【U抜刀】!手札の《炎星斧エルナト(2)》と《火槍アルタイル》をノーコストで出す!」

(手札4→2)

(リザーブ5→3)

[炎星斧エルナト(2) コア1 レベル1 BP3000]

[火槍アルタイル コア1 レベル1 BP2000]

 

「これでブレイヴを出せたから1枚引く! それで、エルナトの効果でトラッシュにあるコスト4のスカイハイを手札に戻す!」

(手札2→3→4)

 

「っ…」

「アルタイルを剣輝龍皇に、エルナトをテスタロッサに重ねて、剣輝龍皇にコアを追加してレベルを上げる!」

火槍アルタイル

  ↓ 合体

剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体)

[火槍アルタイル コア1→譲渡]

[コスト:6+2=8]

[BP:10000+2000=12000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

(リザーブ3→2)

[剣輝龍皇シャイニング・リューマン(合体) コア2→3 レベル3→4 BP10000→14000+2000=16000]

 

炎星斧エルナト

  ↓ 合体

テスタロッサ・ドラゴン(合体)

[炎星斧エルナト(2) コア1→譲渡]

[コスト:6+4=10]

[BP:5000+3000=8000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

[テスタロッサ・ドラゴン(合体) コア1→2 レベル1→2 BP5000→6000+3000=9000]

 

「合体スピリットと合体アルティメットが並んだ…!」

「おお凛々が一気に決めに行くか!」

 

 ここで一気に攻め立てなきゃ勝機を逃す!

 

「ここで今引いた《サンブレイカー》を使う!

私の重ねてるカードがBP比べに勝ったら、羽月のライフ1つをいただく!」

「…勝負だね、凛々ちゃん」

(手札4→3)

(リザーブ2→1)

(トラッシュ4→5)

 

「アタックステップ!テスタロッサ・ドラゴンで攻撃! エルナトの効果で桃源郷を破壊して、レベル2の効果【真・激突】!」

「ラビッタで強制ブロック!」

 

 これで討ち取れば残りライフ3つ!

Uアークに重ねてる太陽神剣の効果で残るだろうラビッタを破壊して、何もできなくさせれば押し込める!

 

「フラッシュは無いよ」

「ならそのままアルミラージを倒して、羽月のライフ1つを落とす!」

[アルミラージ 破壊]

[兎星鎧ラビッタ 残留]

(羽月ライフ4→3)

(リザーブ0→1)

 

「よし…!」

 

「ライフ減少で、バースト発動!」

 

「っ!?」

 

「《アルティメット・カグヤ》!」

{羽月バースト:セット→発動}

 

 ここでバースト!? しかもアルティメットを出してきた…!

 

「Uカグヤのバースト効果! ボイドからコア1つを私のライフに!」

(羽月ライフ3→4)

 

「か、回復された…」

「そしてこのターン、凛々ちゃんが追加でスピリットを出してももうスピリットでのアタックはできない!」

 

 追加で出すって、緑が使う【神速】ってやつ? 生憎このデッキを一緒に作った羽月なら解ってると思うけど、そんなの入ってないから!

 

「そしてレベル5で、バースト召喚!」

(リザーブ1→0)

[兎星鎧ラビッタ コア1→0 消滅]

[アルティメット・リーン コア4→1 レベル5→3]

[アルティメット・カグヤ コア5 レベル5 BP20000]

 

「くっ…」

 

 どうする…。ライフが回復するのは予想外だった。

これじゃ0にできないどころか剣輝龍皇でも相討ちにしかできない。

私が使ったサンブレイカーの弱点。姉さんたちから教わった限り、“逃げ”と“相討ち”が弱点らしい。

逃げっていうのは、BP比べをしようとしたとき…バトル中のフラッシュタイミングでマジックとかを使ってBP比べから“逃げる”こと。

これはバトスピをやる上での常套手段らしい。

 

 姉さん曰く『ブロックした、された時点でアタックによるライフダメージは無い』と言っていた。

 

 深緒曰く『ダメージを出すにはサンブレイカーのような貫通系の効果や、黄色が得意な“飛び越え”が必要』とも。

 

 羽月曰く『“相手〜だけ”の記述には、相討ちは含まれていない。BPで勝たなければいけない』と。

 

 剣輝龍皇の効果でBPを上げても1万9千。あのかぐや姫のBP越えることができない。

 

「凛々の手が止まった…」

「知ってか知らずか、羽月さんのトリガーカウンターを恐れてUアークのレベルを上げなかった。剣輝龍皇のレベル上げを優先しなかったのが裏目に出たわね。結果論だけど」

 

「………」

「………」

「……詰んだか」

「………」

「この状況、もう次の私の番は回ってこないね。投了する。続ける意味も無さそうだし」

 

 

 

〔give up!!〕

 

〔winner!! 朝比名 羽月〕

 

 

 

「羽月、そのかぐや姫の効果教えて」

「トリガーがヒットしたら、凛々ちゃんのレベル2のスピリットを全部手札に戻して、スピリットが戻ったらライフ1つをリザーブに置く効果だよ」

「…出た時点で負け確定だったか。さすが強いね羽月」

「えへへ…♪まだまだ凛々ちゃんには負けないよ。先輩で先生だもん♪」




反省会という名の可愛がり。
vs黄の羽月戦でした。
ほんらいはもっと鬼畜に
「クーシータマモシユウライフドリームアザッシター」をやろうかと思ってました。
今でもクー・シーとかを見ると発作を起こす方もいらっしゃるのでは?


またミス等ありましたら気軽にご指摘ください。

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