東方双雲録   作:天白雲

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はいっ!正確な話数ではもう90話越えてますが、

いよいよこの『東方双雲録』も80話を迎えますね。
ここまで続けてこれたのも最初から応援し続けてくださった読者様・・・・
また、後々にどんどんと増えて頂いた読者様の応援のおかげです!

今回は、前回の最後に登場したキャラもいよいよ登場します。


それでは、
「今回もゆっくりして行ってねっ!!!」



第79話-神の結婚?そんなことより宴会だ!

「ぷっはぁ!ちょっとぉ~。

こっちまだまだお酒足りないわよ!持ってきて~~~。」

 

とある神社の境内。

今まさに新たな夫婦が誕生したばかりのこの場所で()妖入り乱れての

大宴会が主役ほっぽって行われていた。

 

「おいおい、霊夢ぅ~

進行はもう良いのかよ・・・て、もう聞いちゃいないか?

にゃはは~~!」

 

紅白の巫女装束という、縁起の良い格好をしているのは博麗霊夢。

ついさきほどまではかなり凛々しく進行と司祭を兼任していたのだが・・・・・・

 

今となっては頬を紅潮させ服とセットで自分まで縁起の良い色に染まっていた。

 

「お、おいおい・・・

二人とも大丈夫なのか?酒はちょっと休んだ方が良いんじゃ。。。」

 

それに負けじと、飲み比べでも無いのに酒を次から次へと煽る

白黒の金髪魔女っ娘霧雨魔理沙。

 

そしてソレを心配する白き龍神と幾億を生きた人間・・・こちらは

全く酔って無いようだ。

 

 

「一人は神だから当然として・・・・

祥磨ももう純粋な人間とは言えない年齢だもんな~。」

 

外見年齢が17~8位の時に、祥磨のやつも不老になった。

経緯?聞かないほうが良い・・・ちょこっとだけ言うならば。。。。。

 

もともと能力でなるつもりではいた・・・問題はツクヨミに脅されたか否かだ。

 

「おぉ双覇!改めて結婚おめでとう~!!

どうだ射命丸さんコイツの妻になれた気分は?」

 

酔っては無いはずなのに、若干呂律の回って無い口調で

訪ねてくる衛。一応俺達がもう夫婦であることを意識してるらしく俺を冷やかす時には『射命丸』だったのが『射命丸さん』になってる。

 

「もちろん。さいっこうに心地いいです!

ようやく・・・幾百幾千のあいだずっとここに憧れて、この未来にたどり着くために

待ち、攻め、信じて、嫉妬して、怒って、笑って・・・ずっと。。。

 

ずっと目指してきたものがようやく叶ったんですから!」

 

どこか幼く、どこか艶やか。美しくも可愛らしい

爽やかな表情で文はそう告げた。

 

「ははっ!そりゃうらやましいな~。

どうだ双覇。お前もついに念願のリア充になれた訳だが・・・・

やっぱ嬉しいもんなんだろ。」

 

祥磨が、今度は俺に聞いてくる。

だが質問文というにはいささか変だ・・その証拠に・・・

嬉しいもんなのか?じゃなくて嬉しいもんなんだろ。だ

 

「あぁ、もちろんだよ・・・

向こうに居た時から好きで・・・・憧れてそんな娘とようやく相思相愛の

結婚を迎えられたんだ。嬉しいに決まってんだろ?」

 

俺の言葉を聞いた祥磨は、満足気にうなずいてまた人ごみの中

魔理沙のほうに酒を持って戻って行った。

 

あいつ・・・酒をひかえさせたいのか勧めたいのかどっちだ?

 

「さて、じゃあ時間も無いし一献だけ貰って

ほかのみんなのところに行ってくるよ・・・・・(グイっ!」

 

近くに置いてあった盃をとって、衛から酒を貰う・・

ソレを文が注いで俺が飲み干す。

 

ん、伊吹瓢と星熊盃?

確かに俺ならそれでも酔わないとおもうけどわざわざ鬼殺しの酒を

飲む理由もないからな。宴会だし。。。

 

「おう。おっと忘れるところだった・・・

ほい、今回のご祝儀代わりにでも受け取ってくれ」

 

そう言って衛が渡してきたのは、青白く輝き光に当てると

内側が波紋のように揺らぐ宝石をあしらったペアペンダントだった。

 

「お前が、まともなもん贈ってくるとはな・・」

 

というか、この色どっかで見た覚えが。。

 

「お前なら、覚えてるだろ瞬のやつが暴走しちまったときに

俺が創った再生の炎。アレを結晶化させてペンダントにしてみた。

お前と射命丸が死ぬような状況なんて無いとは思うが・・・」

 

再生の炎・・・あの時のか。

 

「とりあえず、ふつうに装飾品として使っても良さそうだし

受け取っとくよありがとな!」

 

衛から、ペンダントを受け取り文と一緒に身につける。

お礼を言ってそのままその場を離れた

 

 

 

~~~~(少年少女移動中)~~~~

 

 

 

「あ、ご主人様~~~~!!こっちです!!!」

 

誰のところに行こうかと思案しながら、人ごみを行ったり来たり。

途中「Hey!そこのお二人さんお茶してかないかい?」と宴会の席でまじで

茶を啜っていた馬鹿を発見したが・・・

 

アイツのところは慧音さんが居るってわかっていても、なるべくあとに回したい。

 

「氷柱・・・・。コレ一体どういう状況だ?」

 

俺と文にとっては、娘のような存在の氷柱に呼びとめられて来てみれば

どういうわけか天狗や河童なんかが転がっている状態。

 

「おっ!満を持して登場ってかい!?

こっち座りな!今、アンタんとこの狐の娘借りて飲み比べをしてたのさ」

 

なるほど・・・、これで二人の周りに転がって(白目向いて泡吹いて)

いる天狗や河童の謎が解けた。

 

まさか、焔が自分の正体をばらすわけはないだろうが

種族としての本能が感じ取ったんだろう・・目の前のコイツは自分たちには

逆らえない(支配者)である。と

 

しかも、氷柱も決して弱い訳じゃない。

幼い姿や言動こそ目立つが彼女もまた九尾の狐。恐らくは八雲んとこの狐よりも

上位・・・つまりは彼女も俺と一緒に何億という月日を生きた

 

神にも届きうる妖獣という事だ。

 

 

「おいおい・・・二人で飲み比べんのはまだギリギリ良いかもだけど

そこらの妖怪に絡み酒すんなって。あと俺はこの後もあいさつ回りあるから無理だ」

 

まぁ、ギリギリしゃべれるくらいのよゆうを持ってんのと

今のところ人間が巻き込まれてないのが救いか・・・

 

俺と文の呼びかけのおかげか、最低限の自衛が出来る人間の何人かが

人里代表としてここにきて祝福してくれてる周りの妖怪は俺が押さえるからきてくれ

と頼んだので、ここで焔に暴れられるわけにはいかない。

 

止めることが出来ても、俺も会場も無事じゃ済まない。

死傷者がでる可能性も十分あり得る

 

「なんだ~。つまらん!!!」

 

俺と焔がそんな風に会話してると、俺に腕をからませてた文の力が強まる。

コレだとむしろ抱きつくという表現のほうが正しい

 

 

「そ・・・そそそうひゃ!こ、この妖力・・・・

このっこの・・この方ってもしかして焔様では・・・・・・。」

 

周りの状況を考慮してか、後半は声を落として文がまくしたてるように

質問してくる。

 

「そうだよ。鴉天狗の娘・・・

あの時はすまなかったな。闘いと酒こそが鬼の求めるすべてとはいえ、

自らが治める可能性の有った山の者を自ら手にかけよう等と思っては・・・・

思えば、あの時すでに決着はついてた。

 

絶対的な力を見せつけるだけでは長になどなれん。ソレで得た信頼なんぞ

あたしは望まん・・それはあたしが、鬼が大っ嫌いな『嘘』というものだからね。」

 

鬼が山から出て行ったあと、どこで何をしているのかは解からない。

ただ焔以外の鬼達は封印された者達の居場所『地底』に移り住んだと聞いている

それから、地底と地上の不可侵条約をゆかりんと地底の長のもとで行い

 

焔は家族である鬼のみんなに会えなくなった。

 

「い・・・いえ!大丈夫ですます!!!

ほ、焔様こそお疲れ様です。」

 

目の前の相手が、焔だと明かされ文も疑惑だったついさっきより

余計に緊張して声を発している。

 

 

「ぷははっ!かまわないよ。

そもそも私は今、美味い酒を飲めればそれでいいのさ。もちろん家族には

会いたいけど・・少なくともいまさら山に戻ろうとかいう魂胆はないよ。」

 

だから、上司でもなんでもない。もっと楽にしな?と焔は続けるが・・・

長年続けてきた低姿勢は簡単にやめられるものでも無く。

 

「は・・・あ・・・ひゃい!」

 

こんな感じで、終始緊張しっぱなしで滝のように汗をかいてるので

 

「おっと、そろそろ他のやつらにも挨拶してくるよ。

それじゃあな焔に、氷柱・・・最後まで楽しんでってくれ!!」

 

なかば、強引に話をきりやめさせ

文の手を引っ張ってその場をダッシュで離れる。 すると、

 

「ひゃっ! 痛っつつつつつ・・・・」

 

とにかく、勢いで飛び出したせいで宴会に来ていたであろう誰かに

ぶつかってしまった・・しかもかなり幼げな外見。

 

「あっ!ご、ごめん!!

怪我はない?・・・・ってもしかして、鞘ちゃん!?」

 

ぶつかってしまった子が、膝のあたりの土を落として立ちあがろうと

していたので手を貸すと・・・よく見たら見知った顔だった。

 

「いてて・・・・、大丈夫です!

()のほうこそすいませn・・・・って双覇さん・・ですか?」

 

ショートカットにあしらった黒髪、俺の隣を歩く文より小柄な体躯、そして・・

 

僕。の一人称と・・この見事に凹凸の無い体で男の娘に間違われることも多い。

少し前に会った友達『鞘』。。。が驚きの表情で見ていた・・・

 

 

 




はいっ!どうだったでしょうか?

というわけで、正解は彩風 鶴 様執筆『僕と天狗の取材録』より
初対面は男の娘に間違えられる系僕っ娘ヒロイン『鞘』ちゃんをお借りいたしました

これで、お貸しいただいたコラボキャラを全部登場させられましたね。
いや~よかったよかっt・・・良くないです!
まだまだ書かなきゃいけない描写はいくつもありますので・・

ソレはそうと、80話ですよ80話。
長く続きましたね~~~。。。ほんとにありがたいことです。

僕個人としては、書いてて楽しかったのは24話~34話まで続いた
『妖怪の山編』ですね。

読者のみなさんは、好きなお話とかあるんでしょうかね?
こんどのUA企画で聞いてみようかな?


それでは!
「次回投稿もゆっくり待っていてねっ!!!」



ps、
双覇と文・・・・(閲覧削除)まで・・あと2話(たぶん。)

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