東方双雲録   作:天白雲

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本編に入る前に謝罪します。

前回、次こそは出てないキャラもコラボに応じてくれたみなさんのキャラも
登場させ生かすと言ったな。。。

アレは嘘だ。

・・・はい。本気で申し訳ございません。
今回の話の妄想を練ってたら止まらなくなったんです・・

それでは、
「今回もゆっくりして行ってねっ!!」



第77話-白雲に集いし乙女。決別の結び!

「あ~!やっと見つけた!!

まったく、勝手に人の家借りて結婚式なんて始めたくせに何ゆっくり

してんのよ。」

 

送り出されて、社内をうろついていると

遠くからでも目立つ紅白の巫女。『博麗霊夢』が向こうからやってきた。

 

 

「おう霊夢。悪い悪い・・・

それよりさ~、霖坊から送られてきてると思うんだけどもう用意されてる?」

 

霖坊に招待状を送った時に、一緒にちょうど良いから

結婚式用の男衣装。つまり『タキシード』を発注しておいた。

男だけ和の正装ってのも変だし。

 

「とっくに送られてきてるから、こうして貴方を探しに来たんじゃない!

とにかく早くコレ着てよ?私はあの鴉の着付けしてるのを抜け出して渡しに来た

だけで、暇じゃないんだから。」

 

そう言って俺に、タキシードを押し付けた霊夢は

未だ着付けの終わっていないらしい文のもとに戻って行った。

 

て言うか、2~3個隣りの部屋だった・・・(もちろん障子戸)

ちょっと妄想して顔が熱くなった。

 

~~~<少年着替え中>~~~

 

 

 

「さ~てっと。俺も着替え・・・・って

もう終わっちまったんだよな~」

 

まぁしょうが無いよな。男物の服なんて基本どんな時でも

手早く着れるのばっかだし。。。

 

「霊夢のやつは衣装渡すなり、さっさと文の着付けに戻っちゃったし・・・」

 

 

「アンタの嫁の着付けが終わったら、呼んであげるから

それまでは此処で待ってなさい!」霊夢はそう言って怒り気味に戻ってったから

この場には俺一人しか居ない。

 

「マジで暇になっちまった・・・おっと、

とりあえず俺の服をスキマに回収しとくか。」

 

今回は慧音さんも居るし、あそこまでの暴走は無いだろうけど・・・

古河音(アイツ)のことだ。どこかに潜んで俺の服を盗もうと企んでる可能性が

少しでも有るなら用心し過ぎるという事は無い。

 

「まさか、神社の中で剣の練習するわけにもいかねえし。

かといって文が気になって瞑想も出来ないし・・・「ふ~ん。そんなに暇なら私たちの相手をしてくれる?」ん?」

 

 

突然女性、それも二人と思われる声がかかった。

幸いあの変態ではなかったが・・・今の状況的に言えば正直古河音よりも

会いたくない二人の声だ。

 

「よぉさつきに椛。何の用d・・・・いや

解かりきってる・・か。」

 

暇ゆえに出掛けた欠伸を噛み殺し、声のした方向に視線を向けると

装いを正した椛とさつきがこちらに向かって微笑んでいた。

 

「えぇ。解かりきってる事ですよ双覇さん。

文さんとの婚儀を済ませる前に・・・私たちと決着つけましょう!」

 

「私の考えも椛ちゃんと大体一緒だよ。

と言っても・・・私の場合は双覇との関係というか自分の心に。だけどね?」

 

椛との事は確かに、心の中でまだくすぶり続けている

正直このまま結婚式を挙げるのは俺としても本位ではない・・・

つまりは。

 

「あぁ。俺もこのまま結婚しても後味悪いからな・・

付けようぜ?決ちゃk(パァンッッ”! 」

 

言いかけて、椛に思いっきりはたかれた。

女の子の外見とはいえ妖怪・・・ソレも狼天狗だ。とてつもない痛みが襲うが

気合で持ちこたえる。

 

「私はっ!双覇さんの事が好きです!!!

今でも・・・文さんに。。文さんなんかに渡したくない!さつきさんにも、

氷柱ちゃんにも、天魔様や他の誰にも・・・

 

絶対に負けないくらい貴方が好きだし、貴方を奪うためなら私は・・・

私は・・・どんなことでも出来る・・したい!!」

 

 

文が近くに居るというのに、椛は声を荒げる。

千里を見渡せるその目からは涙がこぼれる・・・・・

 

「ほん・・・とうにっ。好きで・・好き。なのに・・・・

どう・・して。。私は貴方のためなら!双覇さんは私のこと・・嫌いですか?」

 

すでに涙でぐしゃぐしゃになった顔で・・・

俺に問いかける少女。

 

「俺・・・は。俺は、椛のことは・・好k(パァンッ!」

 

俺なりに、正直に答えを出そうとしたらもう一度椛にはたかれた。

隣りのさつきもなんかコレだから双覇は・・・。って感じの顔をされた。。。

 

「もう一度聞きますよ・・・私のこと。。

好きですか?愛していますか?ちゃんと、女性として・・誰よりも好きですか!?」

 

その瞬間に気付いた。コレは・・・

あの時の。古河音がこっちに来た時に始めたデートの続き・・・いや

今回はあのときよりもさらに俺の本音を聞きたがっているのだと

 

 

あのときは、正直まだ椛との関係を修復出来る・・なんて

生ぬるいことを考えていた。違うんだ本気の恋愛はそんな適当なものじゃない・・・

 

「椛・・・・俺は、お前が大っ嫌いだ。

俺にとってお前は・・山の仲間の一人に過ぎない。。お前に恋する気は無い。」

 

彼女の想いは聞いた。なら俺も伝えなければならない

彼女は本気の想いを伝えようとすでに破れてるのを解かってる上で決着をつけにきた

なら、俺が適当なことを言って保険をかけるのは絶対にダメだ。

 

「そう・・・・ですか。ふふっ!あはははははは!!!

解かりました変なこと言ってしまってすいません。本っ当に!大っ好き(だいっきらい)ですよ双覇さんっ♪」

 

そう言って、白狼の少女はまた参列者で一杯の境内に戻って行った。

いつかの・・・誰よりも見惚れる笑顔で。俺にはもう二度と見せてくれない笑顔で

 

 

「あ~あ・・椛ちゃん振られちゃった。

元は全然モテなかったのに双覇も悪い男だね~~~・・・」

 

椛とバトンタッチしたかのように、入れ替わってさつきが俺を茶化してくる。

 

「うるせえな。向こうが求めたんだ・・・

ならあぁ言うしかないだろ。大体お前も最初に選んだ台詞はナイワーって顔してた

だろうが。」

 

「ソレもそうだね~。まぁそれじゃ・・・

椛ちゃんも勇気を振り絞って、玉砕したんだから私も本気で決着つけなきゃ」

 

さつきのその言葉に、今更ながらに疑問に思う。

てっきり椛の付き添いで勇気を出させるために来たのだと思ったんだけど・・・

 

「なぁ、ちょっと不思議に思ってんだが・・

お前は一体何をしに来たんd(パァンッ!!!!!!!!」

 

これなんて、デジャヴ?

目の前に立ったさつきについさっきの椛と同じようにビンタを貰った。

 

「私は・・・・私もっ!双覇が好き。

たぶん気付いてないだろうから言っちゃうけど・・向こうに居た時からずっと

好きだった。」

 

笑顔とも悲しそうとも違う、良く分からない表情で伝えてくるさつきに

内心驚きを隠せずに声をかける・・

 

「え・・?ど。どうしたんだよさつき!

エイプリルフールはまだ早い・・・て言うかエイプリルフールでも言っちゃまずいん

じゃないのk「もう10発殴るよ?(ニコニコ)」すいません・・」

 

 

「本当にもー。全然気付いてくれないんだもんね・・双覇ってば

まぁいまいち勇気が出せなかった私にも非は有るんだけど。」

 

ハニカミながら、軽い調子で告白を続けるさつき。

 

「でも・・・さ。ひどいよ・・こんなに好きなのに。。

向こうに居たころは一緒に遊びもしたし、双覇の一番近くに居れたはずなのに

誰よりも双覇の近くに居れたのに・・・・!」

 

 

「ゲームやアニメの女の子が好き?別によかった!

だって、私が双覇の好きな女の子たちを超える現実の女の子になれば済む問題だもん

孤児院で育った?だから何!?双覇はむしろ人より優れてない環境でも人に

優しく接する力があるじゃん!」

 

段々と涙が頬をつたい、さつきの顔を濡らしていく。

それをただ見ることしかできない・・・

 

「私、最近思うんだ。あの日が来なければ双覇の隣りは・・・・

まだ開いてたのかなって。素直じゃない幼馴染の女の子が立候補できる席は・・・

ま・・だっ(ひぐ! ・・・あったのかな?ってさ・・」

 

『あの日』・・・俺と祥磨が轢かれさつきだけを向こうにおいて

こっちの世界に来てしまった・・俺のターニングポイント。

 

「ねぇ。双覇・・・・

こんなこと言うの本当に、恥ずかしいんだけど・・・さ、私と付き合ってください。結婚してください。貴方との子供を・・家庭を作らせてください。」

 

今まで、見てきた中でも一番に顔を真っ赤にして

文に良く似た幼馴染の女の子はそう告白してきた・・・・

 

 

「さつき・・・ごめん。

俺が好きなのは、射命丸文で・・夜神さつきじゃないんだ。」

 

だから、さっき白狼の女の子に言ったように自分の気持ちを伝える。

解かっているさつきの場合は向こうの世界の想いの分もまとめてぶつけている・・

だから俺の返事はこれじゃ生ぬるい。

 

「さつき。俺はたとえこっちに来て無かったとしても・・・

向こうの世界では、フィギュアやゲームキャラで触れ合う事も話すことも絶対にない

そうだったとしても、俺はずっと文を愛し続ける。だから・・さつきの入り込める

 

スペースはすでに無い!思春期を迎えてから俺の部屋はすでに文と俺の愛の巣に

なってるからn(パァンッ!!!」

 

もはや暴走と言っても、過言ではない俺の口にさつきがビンタで

ふたをした。

 

「ほんっと。どうして、こんなオタク好きになっちゃったんだろ!

双覇さっきのたぶん。女の子を振るうえで一番気持ち悪いし一番酷いことばだよ?」

 

苦笑するさつきがそう声をかけてくる。

 

「だろうな。さつきじゃなかったら殺されても文句言えないくらいに

キモいし最低な理由だよw」

 

だから、俺もそう返す。

 

「ふ~ん・・・じゃあ最後に、一発だけ!

これで本当に最後にしてあげるからさ?避けないでね双覇。」

 

そう言ってさつきは、拳を握りしめ笑顔で数歩・・・距離を取る。

そんなに俺を殴れるのが嬉しいのか?と思ったが俺がうだうだ言ったところで

さつきは止まらないだろうし。。

 

「あのな~・・・俺がお前の攻撃を避けれたことがあったか?」

 

能力を使った実戦ならたぶん、避けれるはずだ。

でもこういう時は大抵避けれない・・初撃を避けても俺の動きを観察分析して

正確無比な追撃が来るんだ。

 

付いた異名が『幻想を見抜く観察眼』、『神霊を巻き込む分析者(アナリスト)

 

 

「それじゃ、行くよーーー!」

 

廊下の向こう。ちと遠くから聞こえるさつきの声・・

 

「おぉ~!何時でもかかってこいや!!」

 

声をかけると同時に、すぐにでも来るであろう衝撃に耐えるため

歯を食い縛り、地に足をめり込ませるように踏ん張り、最後に拳を握りしめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 

「ハぁぁぁぁぁぁぁっ!双覇。だいすきだった(・・・)よ。(ちゅっ」

 

そんな俺の迎撃態勢は・・・・

やはり、目の前一杯の少女には歯が立たず。まるで最初から無かったかのように

気がつけば壊れていた。

 

薄い・・・塩分を感じるキスと共に・・・・

 

 

 




はいっ!どうだったでしょうか?

次こそはマジで、書きますのでどうか!どうか
ご容赦ください・・・

それでは、次回こそは式の模様とコラボキャラの皆さまを描きます。
それとマツタケ様より頂きました『ウェディングあやや』も載せる予定です・・・
マツタケ様ほんっとうにありがとうございました。

また、コラボして頂いてる作者様方ほんっとうに失礼しました。

それでは、
「次回もゆっくりして行ってねっ!!!」

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