東方双雲録   作:天白雲

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はい!日常系コラボの5回目です!!

そんなに話数かからないとタカをくくっていたらこんなとこまで、
きてしまいましたね・・・・

楽しいは楽しいですが、ほかのコラボ消化やらが進まない・・・・・
ご迷惑をおかけしますです。

というか、最近この作品本編?ナニソレ?になってますよね・・
とにもかくにも進めていきましょうパスを貰って(バスッ!)

それでは今回も
「ゆっくりしていってねっ!!」



第63話-結神様のお仕事③ (デート回 椛)

「ふんふんふ~~~んっ♪」

 

陽葉とのデートも、ほどなくして無事に

終了して次のお相手は・・・妖怪化した俺とそっくりな風貌けれど毛並みは純白。

妖怪の山、天狗の上下社会その申し子。

 

白狼天狗という、文達鴉天狗の部下に当たる種族の女の子

『犬走 椛』

 

 

「椛・・・もう少しだけ離れてくれないか?

機嫌が良いのは嬉しいけど・・この距離はお前も歩きづらいだろ・・?」

 

 

いかにも機嫌が良い!と言わんばかりの鼻歌+尻尾がすごい椛に

声をかけてみる・・・時刻はすでに、秋の見事な月が昇り地上を照らす夜の道。

今歩いているのは比較的人通りが多い『人里』・・・・

 

だが時刻が時刻ゆえに、出歩く人は少なく、精々営業時間が長めの

店の店主がちらほら居る程度他は皆人喰い妖怪や妖怪に見つからないように自らの家

で過ごしているようだ。。。

 

 

「ぜぇ~んぜんっ。

そんなことありませんよぉー♪私は目が良いですから大丈夫です。

なのでこのまま行きましょう!」

 

 

今の体制は、椛が俺の右腕を抱きしめて寄り添ってきている状態だ。

時刻的にも他の女性陣的にはおもしろいシチュエーションじゃないことは確かだ・・

 

現に後ろの殺気は、増すばかりだし・・・・

陽葉とのデートの途中に目を覚ましたと思われるもう一人はどうやら、例によって

ものすごい煽ってきてるが。

 

 

 

「はぁ・・・ある意味椛が今回のコレを

一番良く理解して有効活用してるかもしれないな・・・・・」

 

 

「どうしましたか?双覇さん。(むにゅっ)」

 

 

「な・・・にゃんでもないひょっ!?」

 

 

なんでもないよ。・・・

そう言いたかったのだがいろいろな情報が一気に頭に流れ込んだせいで処理しきれず

噛んでしまった。

 

事故なのか、それとも故意なのか、

椛の決して小さくない『ソレ』は俺を動揺させるには十分すぎた・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃい!おお天狗と神様たぁ珍しい・・・

おっとそんなに珍しくも無かったなこりゃ失敬。ちょっと待ってな!!」

 

しばらくして着いた先は、人里内を探して見つけた

開店中の甘味処だ。どうやら月見だんごなるものがあるそうなので注文することに

した・・・

 

 

「いやー。開いてる処があって良かったですね。

双覇さん?(むにゅむにゅ)」

 

 

結局歩いてる間も外されることの無かったその腕は店主のおっちゃんが

出てきた一瞬で外し、店に戻った一瞬でまた俺の腕を拘束した・・・・・・・

 

 

「も・・・椛、どうしたんだ本当に・・・・

酒でも飲んだのか?」

 

 

俺は一滴も飲んでいない。なかなか酔わない(具体的には鬼に呑み比べで勝てる位)

俺だがさすがに女の子と歩くときにまで酒を飲む気にはなれない+なぜか文がもの凄い剣幕で止めてきた・・・

 

 

「ふふ。お酒なんて飲んでいませんよせっかくのデートですからね・・・

酔ってだらしの無い姿は見せられませんから・・あ。そのほうが双覇さんは良かったですか?」

 

 

「い・・・いや、そういうわけじゃないから。。。」

 

 

椛の眼には艶めかしい光が灯っているような気がした・・・

つい、目をそらしてしまう。

 

 

「はいよ!秋限定月見団子だよ!!」

 

そのとき、店主の豪快な声と共に大きな皿に乗った

白い球体で出来たピラミッドが運ばれてきた・・・・・

 

 

「美味しいですねぇ~!!

このお団子・・・あ。そうそう双覇さん今日は良い月ですね~。」

 

 

「そうだな・・。『中秋の名月』とまでは

いかずとも今日は満月に近いし秋は良く見えるしな・・・・・・・・・あ。」

 

 

それでようやく彼女の行動に納得が言った・・

確かに、これまでのメンバーで言えば一番積極的な方だとは思うが椛は基本は

『恥ずかしがり屋』なのだ。

 

 

酔っても居ないのにこんなことができるわけがない。

という事は酒ではないものに酔っているという事だ・・・・つまりは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『月』に。

 

 

 

 

「基本的に妖怪は種族問わず月を見ると気分が高揚するという性質がある。

オオカミは月と密接な関係にある妖怪だし椛もたぶん相当・・・・・・・・・・・」

 

 

 

どうりで、里に人間が少ないはずだ・・・・

こんなにきれいな月の日に外を出歩いたりすれば命を捨てるようなもの。

 

 

「双覇さん❤

お団子食べましょう・・・・・・甘くておいしいですよ?

頭がぼやっとしてきますよ?」

 

つまり、現在彼女は『発情』している状態ということだ・・・・・

現在の季節が秋だった事に感謝するべきだろう。『春』の『満月』の日であれば、

流石の俺も本能を抑え込める自信が無い。

 

 

俺も狼天狗の一種なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

椛の誘惑に耐えつつ、団子を食べ進める事10分ほど・・

ついに残りは1個を残して無くなっていた。

 

量が量だったため、さすがにもう一皿頼む余裕は俺にも椛にも無さそうだ。

つまり・・・俺と椛のデートはコレで最後。

 

 

 

 

「・ ・ ・ ・です。」

 

 

「え・・なんて言ったんだ?「嫌です!!!!」

 

 

 

「これで・・・・コレで終わりだなんて嫌です!!!

せっかく。文様と半分じゃない・・・双覇さん自身を感じれていたのに!

私はまだ離れたくないっ!!」

 

 

懇願・・・。

 

 

恐らく今の椛に一番当てはまる言葉はソレだろう・・・・

俺の手を必死に掴んで逃がさないように、怯えて、震えながらも力強く握ってくる

少女の手。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

かける言葉が、かけてあげられる言葉が見つからない・・・

彼女は俺を求めているのだ、俺の言葉ではなく俺自身を・・・・・

 

きっと、頭をなでたり髪の毛や尻尾を優しくすいてあげれば

泣きじゃくるこの娘は涙を止めて笑顔になってくれるだろう・・でも、それは逃げだ

彼女が望んでいるのは俺に優しくされることじゃないから・・・・

 

 

 

俺の本当の意思が欲しいのだ。

俺自身にそばに居てほしいのだ。俺が文に抱いているこの気持ちを向けてほしいのだ

 

 

 

「ごめん。「え・・・」俺は、文が好きだ。

椛の上司であり自由気ままな新聞記者であり、俺をどこまでも癒してくれた彼女が

大好きで、愛しているだから椛のそばには・・・・椛には文に向けるべきこの愛情を

向けられない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろいろ逃げようと思えば逃げれた。

その場で形だけで彼女に恋して本当の恋人のように、扱って泣きやませる方法は

たぶんいろいろあるしその方が良いのかもしれない。

 

 

 

でも、俺はそんなことはしたくない。

いくら人間出来て無くても・・・・・女の子を泣かせるクズヤローでも、

俺は覚悟を決めて本気の意思で向かってきてくれたこの娘に嘘を吐く位なら。。。

 

いっそ軽蔑されて、傷つかれて、憎まれて、嫌われてしまいたい。

 

 

 

 

「椛が頑張ってることも、可愛くて、気高くて、強くて、綺麗な女の子なのも

解かってるでも、俺にとっては君は一番じゃないんだ・・・・・・・

 

本音を言うともしかしたら君を好きになっていたかもしれない。

文に嫌われたままで俺が文に興味を抱いていなければ

椛が好きだったかもしれない・・・嫌ってくれてかまわない!!デート中に彼女を

振るようなクズ罵ってくれてかまわない!

 

・・・もう一度だけ言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺にとって椛は一番じゃない。」

 

 

 

 

 

言ってしまった・・・・。

椛に少なからず好意は抱いていた・・でも、俺にとっての一番は。

何を失ってでも真っ先に守りたいのは文だ。椛じゃない・・

 

 

「・・・・・・うん。

ふふ!あははははは!あははははははははははは!!!

 

分かってましたよ。双覇さんにとって私が一番じゃないって事は・・・・

我儘言っちゃってごめんなさい。こうやって双覇さんと2人きりになれたのがうれしくてつい。。。」

 

そっと握っていた手を離し、立ち上がり一歩下がる少女。

その顔は『笑顔』だ・・・どこからどうみても魅力的な笑顔・・・・

でも本心を隠し切れてはいない。

 

 

 

「あ~・・んっ!!!双覇さん。

コレで私とのデートは終わりです・・・でも、改めて言います!

私は貴方を諦めません。たとえ誰が相手でも貴方を譲りたくはありません。

貴方が大好きだから・・・だから」

 

残っていた最後の一個を食べ、

彼女は誰よりもまっすぐな瞳で・・・・

 

 

「貴方の心を私という狼が狩れた時・・・・

そのときは、私が貴方の一番になれたその時はまた私と・・・

デートしてください!!」

 

 

 

言いたい事を全て言ったらしい純白の少女は、山に向かって飛び去って行った・・

 

俺は、涙を残したその笑顔に・・・・

 

その決意に満ちた眼差しに。。。

 

月の光を受けてまっすぐにこちらを見つめる姿に。。。

 

 

自分でも酷い男だと思いながらも、確かに・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文以上に惹かれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜は月の綺麗な日で・・・・・・

俺は一睡もする事無く、ただ空を見上げて夜を更かした。

 

 

 

 

 




どうでしたか?双覇君今回ちょっと酷い男になってますね・・・・

ちなみに、作者の好きなキャラランキングは
1位 射命丸 文 2位犬走 椛 3位姫海棠 はたて。

という感じでトップ3が天狗だらけですよ・・・
興味無いですよねすいません!さて今回でデート回1日終了して、
4/7終了しましたので残りは・・

射命丸文、夜神さつき、博麗靈夢。の3人ですね
最初は誰にしましょうかね・・・・・・・・・・・・・・・

靈夢さん回はちょっとこちらが先に書きたいので、
さつきだとありがたいですが。。。

とにもかくにもパスを受けてもらいまっしょい!!
パスッ!(ドムッ!!!)


それでは、次回も
「ゆっくりしていってねっ!!」

ps、UA10000突破記念で現在活動報告にて
『第一回東方双雲録キャラ人気投票!』をやってます!!!!

出来れば、ご参加していただけるとすごくうれしいです!
それでは感想評価よろしくおねがいしますっ!!

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