東方双雲録   作:天白雲

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はい。すみません。次回位で妖怪の山編は完全終了です!

さいきん、投稿速度落ちてしまいすいません!!

こんなんじゃ文に笑われますねww

というわけで今回も

「ゆっくりしていってね!!!」


第33話-再会。そして決意。

「ん?・・・・俺はまた気絶してたのかよ・・・・」

 

こんなこと言いながら目覚めるのも情けないけど、実際俺は最近気絶し過ぎだろ!!

てくらい気絶してる。

 

 

「ここはどこだろ・・・・いつっ!!!」

 

 

 

「おっと。まだ動かないほうが身のためだよ?今は私たちの妖酒で痛覚が麻痺してる

だろうけど・・・。」

 

そう言って俺の右腕を指指す焔。

ん?右腕・・・・・・・・・・・・・

 

 

「ってうわっあああ!!!!そういえば、俺の腕最後の螺旋丸で吹っ飛んだんだった

!!」

 

 

その時はそうでも無くても、傷口を見ちゃった時とか他人の場合でも大怪我を見たときってその部分が一気に痛くなるよね?

 

俺は今まさに、そんな感じだ。

 

 

「まぁ、傷ってもんが根本から消滅してるのが救いかなぁ・・・。」

 

これで、腕がもげてて断面が見えるみたいのだったらグロすぎて吐きそうだし、

痛覚は麻痺してるから痛くないはずなのに痛みで脳が強制終了してたな。

 

 

「いやぁ今回は、私が調子に乗りすぎたねえ・・・。すまん」

 

申し訳なさそうにつぶやく鬼子母神。はぁ~たくっ!

 

 

「今回のことはお前も俺も合意のうえで、どっちかが死ぬかも知れない状況で行った

決闘だ、お前は悪くない。

 

今回のこれは俺がまだ弱い所為だ。」

 

 

 

「そう言ってもらえると気が楽になるねぇ~。

おっと、そろそろ勇儀と萃香の奴が酒をもってくるからも一回つけときな。」

 

 

焔のことばとほぼ同時に、鬼2匹が入ってくる。

 

 

「母様~、酒持ってきましたよ~。とおお!!目が覚めたんだな双覇!!

いや~~『2年ぶり!!!』」

 

 

ものすごい笑顔で、とんでもないことしゃべりやがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・2年ぶり確かにそう言った。

 

 

 

 

 

 

「え?2年・・・。2年って言ったの??」

 

 

腕が吹っ飛んで気絶したんだ、そりゃ即効で意識が回復してるわけはないと思ったけど・・・。

 

 

 

「あぁ。あんたが気絶したあの戦いからもう2年経ってるよ。

ここは鬼の里だから天狗の奴らはまだあんたが目覚めたことを知らないだろうけど」

 

 

「そっか・・・んっ!!!ぐぐぐぐっがぁああああああ!!!」

 

 

俺は、悲鳴をあげながらも立ち上がろうとする。

右半身は、傷口がすこし開いたのか激痛が走る。軸にしてる左腕もボロボロの骨で

体重を支えようとして、筋肉が悲鳴を上げる。

 

 

「ちょっ!!ちょっとちょっと何やってんのさ!!」

 

 

萃香が必死に俺を押さえつける。

 

 

「離せっ!!!!ぐっ!!!早くっ・・・早く文の所に行きたいんだ!!!

あいつは・・・泣いてた!!もう泣かせないって決めたのに泣かせてしまった!!

 

だから・・・だから早く行って謝んなきゃ!!!!」

 

 

なおも抵抗する俺を勇儀と萃香が押さえつけ、

 

 

「馬鹿が!!そんなことをしてあの鴉天狗の娘がどう思う!!!

よけいに自分を責めるだけだ。今のあんたにできることは体を安静にして傷を治すことだ!!」

 

 

焔が怒鳴った直後部屋の扉が開いて、男が入ってきた。

見覚えのある、『オレンジがかった茶髪』、『黄色と緑のパーカー』、『茶色いスニーカー』を履いた、

 

彼・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神薙祥磨と再開を果たした。

 

 

 

「よっ。双覇久しぶり。と、俺に何か言うことは??」

 

 

何億年ぶりかに会う、祥磨は月に住んでいたからだろう。

顔も性格も何もかも、わかれたころと変わっていなかった・・・。

 

 

「・・・久しぶり。ってレベルじゃない年月が過ぎているんだが・・・。

まぁとりあえず・・。会って早々爽やかな笑顔で俺に刃を向けるな・・・・・」

 

 

祥磨はどっから持ってきたのか・・(いや、月の防衛軍のだあれ。

見た覚えがあるもん。)刀を俺に向け、爽やかな笑顔で立っている。

 

 

「いやぁ・・・どうしてお前がここに残るって決めてるのに俺を月に行かせたのかも

腹立つし、そのせいでツクヨミがべったりしてきて大変だったし、お前が抜けた所為で俺が軍の隊長やらされたし、

 

・・・・総合してむかついたから斬る。」

 

 

「いやぁ~。ツクヨミとのラブラブ空間を邪魔しちゃ悪いし、あそうだ依姫達は元気だったk・・・・・」

 

 

しゅごんっ!!!!祥磨がダーツの容量で投げた刀が壁に突き刺さる。

ツーと頬に血が一滴流れる。

 

 

「冗談は嫌いだぜ?」

 

いやいやいや。どうしちまったんだこいつ?

一緒に居た時はまだこういうボケも流してたはずなのに・・・

 

 

「まぁ、文句とお前をボコるのは後回しだ。

お前のその怪我についての経緯は見てたからわかってる。」

 

 

さも当然のように言う、クソ野郎。

 

 

「お前、「見てた。」じゃねえよ!!助けろよ!!!」

 

 

「いいから、説明を良く聞いとけとりあえずこの・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永琳の薬を飲め。」

 

 

 

いきなり、飛んでも無く恐ろしい発言をしやがったああああああああ!!!!!!!

 

 

「はぁっ!!??永琳の薬って・・・・いや、たしかに腕生やすなんてキショい真似

八意印の薬じゃないと不可能だろうけど・・・・」

 

 

永琳の薬・・・効能こそ信用してるが、試薬品を飲まされたときは爆発したこともあったし・・・

 

 

「わっはっは。いいからのめ!」

 

 

「んぐっ!!!!(ごきゅごきゅ)」

 

ぎゃああああああああああああ!!!!!?????

何してくれてんだ。この友人は!!!!

 

 

「げほっごほっ! てめえ!!いきなり危険物を飲ませんじゃねえよ!!!!」

 

目の前でへらへらしてる親友に、正義の右ストレートを!!!

 

 

「・・・・・ん?右ストレート?」

 

 

自分の右半身には、先ほどまで完全に消滅してたはずの右腕が確かに存在していた。

 

 

「のわぁ!!!!永琳すげえな・・・・・」

 

 

やっぱ、ただのマッドサイエンティストではなかったらしい・・。

ありがとう。永琳。

 

 

「へぇ~。成功か・・・爆発も、面白い副作用も無いとはな・・・・・・・・・・・

(ちっ!)」

 

 

「てめぇ・・。今舌うちしやがったなこの野郎・・・・」

 

 

まぁ、こいつのことは今はどうでもいい。

とりあえず、文に会いに行かなきゃ!!!!!

 

 

「あっ!てめえ!!待ちやがれ双覇!!!治ったんならこれまでの不満をぶち込ませろ!!!」

 

 

飛び立つ俺に、拳を構え襲いかかってくる祥磨。

だが、残念。お前との決着はまた今度だ!!!!!!

 

 

「おい。鬼子母神、勇儀、萃香、ほかの鬼たち!!

そこにいる俺の親友。神薙祥磨は俺に負けず劣らず強いぞ!!!誰か、殴り合いの相手をしてやったらどうだ~~!!!」

 

 

俺の言葉に即座に反応したらしい、鬼どもは瞬時に祥磨に殴りかかっていた。

さて!これで一安心!!

 

「あ、双覇てめえまちやがれ!!!」

 

 

なんか、誰かの声が聞こえたけど、恐らく空耳だろう。・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お~い。文~~。」

 

しばらく飛び続け、妖怪の山山頂付近『文の家』

うっわ・・となりの俺の家、埃がすげえな・・・・・

 

 

「えっ・・・・・・この・・・声・・。」

 

文が周りを見渡してる・・。

 

「嘘・・・・でも、あのとき・・・私が・・・私の所為で・・・・

双覇!!居るんですか!?双覇!!」

 

 

まさか、ここまで心配してくれてるとはなぁ~・・・・

ちょっと待たせすぎちゃったな・・・

 

 

「文。ずっと心配かけててごめんな?俺は大丈夫だからそんなに自分を責めないでくれ。」

 

 

俺が、再度声をかけると文は勢いよくこちらに振り向き、

 

 

「っっっ!!!!!!双覇~~~~~~~!!!!!!」

 

思いっきり抱きついてきた。

 

 

「ごめんなさい~~~、ごめんなさい~、・・・ごめん・・・なさい・・・。

いつも私の所為で怪我を負わせてしまって・・ごめん。ごめんなさい・・・・」

 

 

文は・・・・・泣いていた・・・・。

泣かせたくないから元気な姿で来たのに・・・結局責任を感じさせてしまった・・

 

 

「文。俺の腕なら、もう治ってるだろ?気にしなくて良いんだぞ?

あの勝負は、俺が自分の意思で挑んだ結果なんだから・・・・・・・」

 

それでも、文は泣きじゃくっている。

 

「私が。。。私がよけいなことをした所為で・・・双覇さん。死ぬところだったんですよ・・・。それに腕だって・・・私が居た所為で・・・大事な物を奪ってばっかで・・・

 

取り返しのつかないことにいつかなりそうで怖くて!!」

 

文は今にも、壊れてしまいそうなその細い体躯をゆすりなおも泣く・・・。

 

 

「・・・・・文。ちょっと顔あげて?」

 

 

これをしちゃうとほんとに嫌われそうだけど・・・、まぁ文が泣きやんでくれさえすれば俺は軽蔑されようと、怒られようとどうでもいいや。

 

 

 

 

「ひぐっぐすっなんですか?       ん!?」

 

 

文が顔を上げた。その瞬間!!

 

 

 

「んっちゅっんん・・・」

 

 

すすり泣く文の唇に、自分の唇を重ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んんん!!!!んん~~んちゅっんっ」

 

 

文が、引き離そうとしてくる。・・・・

だが、断る!!!

 

 

「んっふぅ・・んぁっんちゅっん・・・・」

 

そして、しばらく(文の顔に流れた涙が乾くまで)キスをし続け・・・

 

 

 

 

 

 

 

「ぷぁっ・・・ごめんな?文。俺もお前の大切な物奪っちまった・・・・・

俺程度の腕とお前のキスじゃ釣り合わないかもしれないけど・・・・・・・・・

 

これで勘弁してくれ?」

 

 

「・・・・・・・!(/////)は・・・ひゃいっ!!!!!

失礼します!!!」

 

 

しばらくぽけーっとしてた文はいきなり覚醒すると。

俺を殴るでも蹴るでも八つ裂きにするでも罵るでもなく、ただ空に飛び立っていった。

 

 

「・・・向かった先は、はたてか椛かどっちかの家だな。」

 

 

なら、とりあえずは心配いらないか・・・・

天魔のところに行って来なきゃな・・・。

 

 

「文にも伝えておいたほうがよかったけど・・・・。まぁ『別れ』がつらくなるもんな・・・」

 

 

俺は、文を追わず天魔の屋敷に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はいっ!どうだったでしょうか?

今回で終わらせたかったんですがどうにも次回に持ち越しになってしまいましたね
・・・・

文が可愛く書けてるか心配です・・・。

それではこれからも有意義な暇つぶしを!

「次回もゆっくりしていってね!!」

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