東方双雲録   作:天白雲

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はい!!今日も今日とて有意義な暇つぶしを!!

「天白雲」です!妖怪の山編射命丸ばりの速度で投稿してくぞーー!!!

それでは!「ゆっくりしていってね!」


第25話-妖怪の山での新たな日常。

 

「かはっ!!げほっ!!ごほっごほっ。」

 

 

速度対決の判定が下った直後、俺は肺に入りすぎた空気を吐き出した。

要はむせた。

 

射命丸は能力で避けたのか、平然としている。

 

 

「それでは!勝者射命丸。ルールにのっとりお前は双覇に何か一つ命令できるわけだが、なにを命じる?」

 

 

天魔の厳格な声が響く。

はぁ~。文に会いにここに来たってのに、その文に追い出されちゃ意味ねえよな~。

どうせ命令は山を出ていけ!だろうし、つ~かレース中に言ってたし・・。

 

 

「はい。天魔様。私鴉天狗 射命丸文は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この者、白雲双覇に将来の伴侶とし、ともに歩み今この瞬間から私の家で生活することを命じます。

 

私の恥をうばったこの者には必ず責任を取らせます。」

 

 

 

そんな予想だにしないことを言ってのけた。  はぁ!?

 

 

 

「ちょっ!ちょっと待て!射命丸!!お前さっきレース中に俺を山から追い出すと命じるって言ってたはずだろ!!どうしてそんn」

 

 

すると・・・

 

 

「あややや。言わなきゃダメですか?・・・『てれ隠し』です!」

 

 

俺の顔を見上げる形、つまり上目遣いで言った。

 

やっべ!!可愛い!!!

 

じゃなかった・・・。どういうことだ。いまだに文から俺に伸びる線には敵意が強く

こめられてるはずなのに、どうして・・?

 

 

「ほ~ら!私の家まで飛んで行くんですから早くしてください!旦那様?

『私に追い付けますか』?」

 

 

旦那様。+偶然にも文に言ってほしかった転生前に聞きまくってた歌の歌詞をささやかれドキッとする。

 

 

「とりあえずはついて言ってみるか・・・。」

 

 

俺が文について行って飛ぶと周りの鴉天狗(男)の罵声ががんがん俺にとんでくる。

なかには、「射命丸てめえ!!俺のこと好きっていったろ!!」て奴まで・・。

 

まさかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

射命丸の家は木造のログハウス的なかんじの2階建て。

1人にしては、若干でかい気がしなくもないが部屋が余りすぎるってことも無いだろう。

 

 

「へ~え。良い家だな風の通りもいいし、空気も良い。

俺もこの辺に家建てるとするか・・・。」

 

 

俺は、もちろん好かれるどころか現在むしろ嫌われてる女の子の家にこっちが一方的に好きという理由で泊るわけにもいかないので、

 

とりあえず、木材を集めようと玄関を出ようとしたその時。

 

 

 

 

 

「待って!!あなたはここを出ちゃダメなんです。命令なんですよ?

私と暮らさなきゃ天魔様に言いますよ?」

 

 

俺の服の裾をつまみ、文が泣きながら言ってくる。

 

 

「悪いけど俺は、好かれてもいない女の子の家に泊まる気にはなれない。」

 

 

 

「あやや何を言ってるんですか?私はあなたが好きなんですよ。そうじゃなきゃ

ほかに自分の家に止める理由なんて・・・無いですよ。」

 

 

顔を赤く染めた文が恥ずかしそうに振り向かせた俺の口に自分の口を

寄せてくる。でも・・

 

 

 

「文。俺はお前が好きだ、今だってどうにか抑えてるような情けない状態だ・・。」

 

 

だったら・・。と言う文。

 

 

「でも!それでも。駄目だよこんなに可愛い女の子が自分の身を粗末に扱ったりしちゃ俺はそういうことは本当に好きになってくれたあとじゃないと嫌なんだ。

 

 

泣いて。おびえてる娘に迫られたってうれしさなんてちっとも無い。

 

 

それがどれだけ好きな相手でも。ね」

 

 

それから、文は少しずつ話し始めた。

最近、男の鴉天狗がよく家に押しかけ求婚してくること。

 

断ると悲しそうにするのでせめてものでそのひとの良い所を褒め、好きだと言って

断っていること。

 

 

「でも、そのせいもあってか。。去年の秋くらいから何人かが俺のこと好きって言ったろ!ってどなってきて・・。」

 

 

「それで、護身として俺と結婚することにすればそいつらもひくかもってか・・・。」

 

 

はい。とうなずく文。

 

 

「いや、そりゃ逆だ。火に油で燃え上がっちまうぞ・・。」

 

俺の不安は的中し直後に、玄関の扉が外から斬られ壊された。

 

 

天狗A「たのむよ。射命丸。そいつとはわかれて俺と結婚してくれお前のために強くなったんだ。」

 

天狗B「あぁ。俺なんか狩りの腕じゃもうここらで勝てるやつはいないぜ?

絶対に貧相な暮らしはさせねえからさ」

 

天狗C「あぁ。おれならお前をもっと美しく、もっと可愛くできるからさぁ」

 

揃いもそろって気持ちの悪い天狗が妖刀を構えて文に近づく、文から伸びてる線は

『真っ青』圧倒的な恐怖。

 

 

「奇色の悪い御託ならべて、夫(仮)の前で妻を怖がらせてんじゃねえよ!!!」

 

 

俺は天狗の1匹に思いっきり蹴りを叩き込みそのまま残りの2匹を巻き込んで

外に追い出した。

 

 

「何をする!!下等な人間風情が!!鴉天狗を足蹴にするなど!」

 

 

天狗共はくちぐちに言う。

あ~。腹立つ!!!!!!!!!

 

 

「てめえら。好きな女に振られたからって陰湿に付きまとってんじゃねえよ!!

おれなんか人生でもう数え切れねえぐらい振られてんだよ!!てめえらみたいな

バカな真似はしたことねえけどな。」

 

 

俺の言葉にむかついたのか、天狗3匹がまとめて襲いかかってくる。

 

 

「貴様に何がわかる!!射命丸は鴉天狗のなかでも1,2を争う強さだ!その遺伝子があれば!優秀な子が生まれ大天狗以上は確実だ!」

 

 

あっ?要は射命丸自体は愛してないが優秀な子に遺伝子を残すために結婚しろとほざいてんのか?そういやさっきもっと美しくとか言ってた勘違い野郎もいたもんな。

 

 

「わかった。もう2度と口を開くんじゃねえ。文の可愛さを美しさを気高さを全部、全部遺伝子がどうので片づけるお前らには絶対に渡さねえ。

 

文は俺が俺に惚れさせて幸せにする!少なくともてめえらみたいなバカから守れるようにな!!」

 

 

叫び。おれは妖力を全開にする。体から黒い体毛が生え、狼の耳、しっぽ、牙を

滾らせ殺気を放つ。

 

 

「『結い合わせ』鴉天狗+死」

 

唱え終わった瞬間鴉天狗3匹が全員倒れ、泡を吹いた。

『結い合わせ』は自分の持つイメージを相手に与える。または相手の持つ感情イメージを共有する技。

 

 

「その程度ですんでよかったと思え。天魔との立場上殺すことはしない。」

 

今の場合は俺が放った『殺気』を『死』のイメージとして相手の本能に直接結びつけた。つまり唱え終わった瞬間あいつらの体は

 

尋常じゃない殺気を漂わせた俺に『殺された』というイメージを本能で理解した。今は心臓の鼓動もちゃんとある。

 

一瞬だけリアルに死を体験させたのだ。

 

 

 

「さて、戻るか射命丸・・あれ?」

 

 

しまった。ちょっと本気で放ち過ぎた、文まで気絶してる。(泡は吹いてない!断じてだ!)

 

 

「しょうが・・無い・・・よな?」

 

結局ドギマギしながら、中に射命丸を運び入れ部屋に入るわけにもいかないので

リビングに祥磨の能力で、ベッドを召喚。

 

 

「おれは・・・。外にでも寝るか・・・、あの天狗3匹を天魔に渡してくる必要もあるし。。」

 

 

そう思い、俺は射命丸の家をでた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・<次の日 射命丸サイド>・・・・

 

「ん。んぅ~~!!」

 

 

朝の陽光に照らされ目が覚めた私は、着替えもせず見たことも無いベッドで寝てました。

 

 

「あやや?確か昨日は双覇さんがうちにきて、それであの人たちを・・・。

どうしたんでしょう?取材してみないといけませんねぇ。」

 

 

昨日のことを取材すると心にきめ、たぶん守ってくれたのだろうからお礼も言わなきゃなと思って玄関を出ると。

 

 

「あややや!?もぅ。こんなとこで寝たら風邪ひいちゃいますよ。

言ってくれれば空き部屋も少しは・・・。」

 

 

「本当に好きなやつじゃないと一緒には住めないの!」そう言った彼は私のことを好きだ。と言ってくれました。

 

 

じゃあ私は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んぅ~。むにゃむにゃ」

 

 

私を守り、そして誠実で几帳面な彼の穏やかな、ちょっとかわいい寝顔に癒され。

胸にぽかぽかする気持ちを見つけた私は・・・

 

 

 

 

 

 

「ありがとう。かっこよかったですよ。双覇さん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

間違いなく。全速力で、自分に取材するまでも無く、白雲双覇が

 

『大好き』だ。

 

 

 

 

 

 

 




はい!どうでしたか?

あややが書けてうれしすぎて文が暴走してないか心配です・・。

恋に関しても最速な鴉天狗ですねぇ~。いいなぁ俺もリアルで双覇君の立場に

なりたいです・・・。

それでは!「次回もゆっくりしていってね!!」

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