今回から新章『妖怪の山』編スタートです!!!
気合入れて書くぞーー!!タグがやっと生きてきたぞーー!!!
それでは!「ゆっくりしていってね!」
第24話-目の前に広がる天国、地獄。
「ひぃいい!!ごめんなさい!!わざとじゃないんです!!たまたま落ちた先にあなたが居ただけで!!」
いま。俺白雲双覇は逃げていた。必死に・・。
なにからって?
「待ちなさい!!!いまそこで足を止めればそれをもいで歩けなくなる程度で済みますよ!!」
瞬達の世界を離れてこっちに戻ってきて最初に出会った妖怪。
俺のもっとも愛する人(妖怪)
鴉天狗 射命丸文 その人からだ。
「それ絶対に無事じゃないでしょ!!自然治癒じゃくっつけることはできても足は
生えてこないのは知ってるでしょ!!!」
いくら半妖の神とはいえ、足もってかれてすぐに生やすみたいな気持ちの悪い回復力
は持ってない。
「うるさいですね!!!なによりも魅力的な私の裸をがっつり見といて!!!
『初めて』だったのにーーー!!『初めて』だったのに!!!」
ぎゃああああ!!!その単語を連呼するのはやめろーーーーー!!!!!
確実に誤解を受ける!!!しかも意味合い的に全部が全部ウソじゃないから
余計にまずい!!!
「チックショーーーー!!!どうすりゃいいんだよ!!!ツクヨミのときは雑用でゆるしてもらえたし、霊夢は金払えば大丈夫そうだけど文に関しての切り札がねええええ!!!」
その間も『初めて』を連呼しながら風の刃を葉団扇から飛ばして襲いかかってくる
文。もういっそ死んでやろうかな・・・。
「名前!?下の名前で呼ばれるのすら初めてなのに!!!
初めてお会いしたはずなのにどれだけ私を『辱める』おつもりですか!!!」
ダーーーッッ!!!畜生使ってほしくない表現ばっか連呼してきやがって!!
このままじゃほんとに弁解できなくなるじゃねえかーーー!!
「だから!!落ち着いて、話を聞いてくれ文!!俺はお前の水浴びを覗きに来たんじゃなくてこの山に入ったらたまたまお前が水浴びしてただけで!! あ・・。」
まずい。思い出したら鼻血が!!!!
「文!!??呼び捨てにまでするなんて!!こんな辱めを受けたのは初めてですよ!!!それに無実を主張しといて結局『興奮』してるじゃないですか!!!」
言ってる本人も恥ずかしそうに、文は顔を赤く染めてうつむきながらでも風は俺を狙って追いかけてくる。
恥ずかしいなら言わないでほしい。でも紅くなってる文は可愛い。
といかんいかん!!
「こ、これは!その健全な男子としては仕方のないことで・・・。
とにかくわざとじゃないんです!!!」
この程度の言いわけが精いっぱい。あとは天に任せてひたすら逃げる!!!
「わかりました・・・。」
とつじょ、そんなつぶやきが・・
「え!?」
「勘違いしないでください!!
許したんじゃありません。ただ天魔様にあなたをお連れするように。と『風の噂』で
命令が来ただけです!! あなたのやった行為についてはまだ許してません!!」
なるほど。天狗社会は縦社会。「組織に属するということは自分一人の意思では行動できなくなるということです。」とは射命丸自身の言葉だ。
「わかったよ。それじゃ天魔様のところまで、案内してくれないか?これでも半妖でね。空は飛べるよ。」
俺がそう言うと「・・・こっちです。」と文が俺の前を飛んでくれた。
先に俺を飛びあがらせるし、飛んでいるときもスカートを手で押さえるし
すごい警戒されてた。 俺のイメージが文の中ではもう最底辺だ・・・。
泣きたい。。ちなみに俺に伸びてる線は『恐怖』と『警戒』と『怒り』。
読みとれる胸の内は「この変態が!!あぁ~天魔様に命令されなきゃ今頃バラバラにしてたのに!!」って感じか。 文の後ろでちょうど良かったから少し泣いた・・。
・・・・<少年少女移動中>・・・・
ほどなくして、天魔の家(城?)についた俺たちは客間に招かれた。
時代劇とかでよく見る、城主の顔を隠すようの仕切りがある部屋だ・・
「鴉天狗 射命丸 文(しゃめいまるあや)『風の噂』に応じ、彼の者を連れてまいりました。」
文が、仕切りの奥の影に言う。
『風の噂』ってなんだろ??
「そうか。あなたが先の大戦で諏訪の国を守り抜き、狂神スサノオを退けた。
『結神』白雲双覇どのか。」
目の前の影は俺のことを知っているらしい。俺の質問は後に回すとしてとりあえず。
「スサノオは狂神じゃない。下手な挑発は身を滅ぼすことになるぞ?
天狗の長よ。」
殺気をまぜ、妖力の3分の1を放つ。
「っ!!!なんですかそのバカげた妖力は!!!」
隣の文が声を荒げる。自分でも気付かないうちにずいぶんな量になってしまったらしい。恐らくフェルとの契約の時か・・。
俺は妖力をしまい。天魔を見やる。
「失礼した。私がこの山の天狗の長。
『八咫陽葉』(やた ふたば)だ。『風の噂』というのは天狗という種族
の特性のようなものでな別に能力ではない。」
ふむ。能力とは違ったらしい。なら文にもできることなのか。
聞けるかわからんが今度聞いてみよう。
「それで、ここにお前を呼んだのはほかでもない。
『射命丸の裸』を見たそうだな・・?」
「ぶふぉっ!!!!」
やめてほしい、能力の練習の所為もあって想像力がだいぶたくましくなってるんだから。
「そ、それは事実なのですが。俺はなにも覗きに潜入とかそういうわけではなくたまたまで・・。
許していただけるならどんなことでもします!!!」
すると、天魔が・・
「どんなことでも・・か。良いねぇ気に入った!!お前をこの山の住人として認めようじゃないか。今回のことはどうせ、最近この辺に現れた神出鬼没の妖怪の所為だろうしねぇ。」
紫の事はばれてた。正しくは向こうの紫の所為だけど黙っとこう・・。
「ですが!!天魔さま!それでは私の気持ちが!!!」
文が天魔の判断を待ったした。うぅ・・。相変わらず敵意の線ばっかりこっちに
向いてる。。
「あぁ、わかってる。だからこの件はもうそっちの二人の問題だ。
そこで、お前たちには今から勝負をしてもらう。 外にでな。。」
勝負?種目は何だろう。できれば文を攻撃したくは無いし、かといって
そういう種目なら攻撃しないわけには・・・。
「勝負内容は本来は鴉天狗が将来の伴侶を決める際に用いる、妖怪の山一周だ。
2人とも位置につけ。」
積んだ。文相手にどう速度で勝てと?
いや、それより今将来の伴侶て・・・・。
「よーい!!!スタート!!!!!」
考える間もなく、天魔の合図が響き渡る。
いつの間にか集まっていた天狗のギャラリーは
女性 「キャァァアア!!文ちゃんがついに伴侶を決めようとしてるーーー!!!」
男性 「あの野郎は誰だ!!俺たちの射命丸を後から横入りしやがって!!!!」
もう言いたい放題だ・・・。
「この勝負、妨害なしの速度対決なのが唯一、よかったことだな・・。
さて、全開で行くとバテるし、、まずは半分で・・・。
うぉ!!!」
もう、すぐそこに文が迫っていた。
「うそだ!!!どんな速度だよ!!!!」
しょうがなく俺も全速で飛びぬける。
妖怪の山のまわりはそんじょそこらの山と違いバカみたいな広さなのに文は全然ばてない・・。
「あぁ!!もう。潔く私に勝ちを譲りなさい!!
山の外にほっぽりだしてあなたとの間に生まれた伴侶疑惑を抹消します!!!」
「んな簡単に負けてたまるかよ!!!」
ラストスパート!!!あと10㎞ほどで決着!!!
「そんなに、私にいかがわしい命令をしたいのですか!!!
ルールを盾に最低ですよ!!!」
ぐふっ!!感じてはいたが直接言われるのはなおキツイ!!て、まてよ・・・
「おい!!『命令』とか『ルール』ってどういう意味だ!!」
「この勝負のルールは勝ったほうが負けたほうにどんな命令でもしたがわせられる。
天魔様が『風の噂』で伝令したとうりですよ!!」
聞いてねえよ!!てか天狗以外には聞こえねえんだろ!!『風の噂』!!
どうりで周りの眼が痛いはずだよ!!!
必死になって文に変態的命令を実行させようとしてるやつみてえじゃねえか!!
そりゃひくわ!!!
だが、もうトップスピードの速度はなかなか落ちず。。
結局ゴールまで必死状態のまま突っ込んだ・・・・・・・。
「勝者は!!!!・・・・・・・・
射命丸文!!!」
天魔の宣言とともに天狗全員が悪役を打ち負かしたヒーローに盛り上がった・・・。
はい!!やっと常々書きたかった妖怪の山編に突入できました!!
今回。だいぶひどいイメージになった双覇。いったいどうなることやら・・。
勝利したあややの命令は本当に追い出すことなのか!!
次回も「ゆっくりしていってね!!」