東方双雲録   作:天白雲

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はい!最近読者からの感想が来ていたことに驚いて小躍りしそうになった作者です。

もっと文章力をあげてみなさんの暇が有意義になる。そんな小説が書ければとても

うれしいです!今回はgenkoさんのコラボ編2話を双覇視点で書いていきます!

それでは!「ゆっくりしていってね!」


第21話-結びの神vs影を統べる夜の王

「ふぁあ~あ。昨日は。。確か結局宴会に参加して、夜中は飲み明かしたんだったか・・。なんかふかふかすると思ったらここベッドか?ずいぶん久しぶりだな。」

 

 

俺は元が妖怪なので酒には強い。お神酒以外は・・・。お神酒怖い・・。

まぁ、もう神なのだからお神酒で存在が消滅することはないだろうけど。

 

 

「双覇様。朝食のご用意が整いましたので、一階にお越しください。」

 

俺がふかふかを堪能してたら、音も気配も無く咲夜がやってきた。

正直、心臓に悪い。

 

 

「あぁ。わかった。」

 

咲夜は応対を聞くや否やすぐにその場から消えた。

 

「さすがは『完全で瀟洒なメイド』だな。あ。瞬のこと聞いてねえ。

まぁいいか。  ん?これは・・

 

なになに。。

 

『双覇様にサイズが合う服をご用意いたしましたのでこれにお着替えください。

以前着ていらしたものは洗濯していますのでご安心を。』 」

 

 

俺は、ベッドのすぐ横にいつの間にやら置かれていた、かごから

スーツを取り出し、着替える。

 

 

「うぉっ!!やべえ本当にぴったりだ。つ~かこれどう考えてもオーダーメイドだよな。。?

 

いつの間にサイズ測ったんだ?」

 

完全でいるためには謎も必要な要素らしい。俺は戸惑いつつも一階に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すでに一階の長テーブルには紅魔館の住人達+瞬が座っていた。

あ。瞬ちゃんと来てたのか・・。

 

 

「あれ?おい瞬。衛はどこに行ったんだ?」

 

衛がいないことに気づき瞬に声をかける。  が。

 

 

「ふわぁああ~。ん?双覇か。」

 

 

あくびでかき消され、

 

 

「いや。質問に答えr」

 

「おやすみ~~。」

 

 

二度聞いても答えは返ってこず、逆に瞬はテーブルに突っ伏して

眠りに入ってしまった。

 

 

「・・・。ねちゃったよ。。」

 

 

「やれやれ、私が起こすとしよう。」

 

 

ため息を吐き、現れたのは昨日俺の正体を『見破った』

吸血鬼だった。

 

 

「そういえば、聞いてなかった。あなたは?」

 

 

「私の名はフェル。フェル スカーレットだ。

この紅魔館の元主だが、いまは娘に譲っている。」

 

 

スカーレットの名に、娘。ということはこいつレミリア達の父親か。

能力は結局なんだ?

 

フェルは、名乗りを終えて手に妖力を集中させ一本の槍を作った。

紫。いや藍色がかった黒の槍。

 

 

「っ!!なんて妖力だよ!」

 

一瞬、恐怖で硬直した。まさかこんなバケモノがいるなんて。

 

 

「これでも、私は妖怪の中ではトップクラスだぞ?

それに・・。」

 

バケモノならもっと格が違う奴が居る。

そう言うとフェルは瞬に向けて槍を思いっきり投擲した。

 

 

「おい!あぶなっ!」

 

 

「大丈夫だ。良く見ておけ。バケモノのお目覚めだ。」

 

瞬のほうに行こうとする俺を制し、フェルが告げる。

 

瞬間。瞬からとんでもない量の神力があふれ出た。

 

 

「んな!!なんだこの馬鹿みたいな神力は!?」

 

瞬は右手だけを槍に添える。すると添えた先から槍は霧になり

拡散して行く。

 

 

「あっぶねえだろ!!フェル!てめえ朝から俺を殺す気かよ!!」

 

 

キレて、フェルにかみつく瞬。まぁ当たり前だよな・・・。

 

 

「朝食の時間だ。寝るのなら、昼まで待つかそれか死ね。」

 

冷静に対応するフェルにさらにかみつく瞬。

 

「んだと!!よし。わかった!てめえと俺はすぐにでも決着をつけなきゃいけない

運命らしいな!」

 

 

なぜ、そうなる。決着てなんだ。決着て。。

ん?なんかひっく。ひっく。聞こえるな。  あれはレミリアか?

 

 

「なぁ、瞬。頼むから一回黙ってくれ。」

 

俺が促すと。

 

 

「なに!!双覇も戦るってのか?」

 

そうじゃねえよ・・・。

 

 

「もっと周りを良くみろよ。レミリアが泣きそうになってんじゃねえか。」

 

指さす方向には、現紅魔館頭首。『レミリア・スカーレット』が

泣きそうになってた。ちなみに感じる感情は『怒り』と『恐怖』(いや。ちょっともう泣いてるか。。)

 

たぶん、瞬の神力に恐怖し自分が空気になってるからおこってんだろうなぁ~。

 

 

「私の娘を泣かせた罪は重いぞ?覚悟はできているだろうな。。」

 

 

フェルが憤怒の形相でにらむ。

 

「はぁ!?俺完全に悪くねえだろ!!」

 

瞬が叫ぶ。いや、半分(恐怖)はお前の所為だろ。。

 

 

「お前の所為だよ!!瞬。むしろ俺がとばっちり受けてんだ!!」

 

 

「よくもこの私を無視してくれたわねーーーー!!!」

 

我慢の限界とでも言うように、レミリアが巨大な槍を投げつけてくる。

殺傷だし、『スピア・ザ・グングニル』が可愛く見えるな。。

 

 

「うぉ!!マジでやりやがった!逃げるぞ!!双覇!!」

 

「お。おぅ!!」

 

 

瞬と一緒に全速力でその場を切り抜け飛び去る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?瞬のやつどっちに行きやがった??」

 

が、すぐにはぐれた。。。

 

「っ!!!あぶねえ!!!」

 

 

油断していた、双覇の真横をおぞましい妖力の槍が通過する。

すこし、頬が切れた。

 

 

「ふむ、放つときに妖力を放出しすぎたか?」

 

フェルが悠然と歩いてくる。いやいやいや・・

 

 

「どうして、俺なんだよ!瞬の奴がいきなり神力なんて使うから怖がったんだr」

 

 

「問答無用だ。」

 

フェルの体から妖力のほかに魔力が放出され、力がプラスされる。

 

 

「ははっ。すげえプレッシャーだな。」

 

 

ちょっと冷や汗が出てきちまった。。

 

 

「とりあえず、貴様を串刺しにして今日のレミリアの馳走(ちそう)にしよう。

神を喰らうと神格化でもするのか?興味がある。」

 

 

なんだこの人!!いや吸血鬼か。超怖えええ。

 

 

「それでは行くぞ!!『Shadow Spear』(影の槍)」

 

 

フェルの背後に魔法陣が展開され、黒。いや漆黒の槍が放出される。

 

 

「契約解放!神薙 祥磨!!『具現』天叢雲剣!」

 

2本、3本、4本・・と続けて射出されるそれを切り裂きかき消してゆく。

 

 

「ほう。切れ味が良い。おそらく神剣の類か。良い武器だ!」

 

 

相変わらず、冷静に威圧的に俺の武器を褒めてくるフェル。

 

 

「そりゃ。どうも!!!」

 

受け答えの間も手は止めない。

射出の止まる一瞬を狙い、接近。剣で突き刺す!!

 

 

 

 

 

 

 

が、貫いたはずの剣はフェルの体を通過し、前のめりに体制が崩れる。

 

 

 

 

「なにっ!?」

 

 

「『shadow of switch』(嘲笑う幻影)実体と影を切り替える影魔法だ。

もちろん私自身の体もな。」

 

 

「なんだよそれっ!!」

 

急いで飛びのき、距離をとる。

下手に、近づいて隙を見せたら影で貫かれるってことか・・。

 

 

「来ないのか?ならばこちらから行くぞ。『shadow spear of midnight』

(深淵から迫る影槍)」

 

 

魔法陣が頭上に2つ、フェルの後ろに2つ。

4つに増え、さっきの比じゃない漆黒の槍が俺を襲う。

 

 

「さて。問題

この中で本物の槍は何本あるでしょう?」

 

 

「影が含まれてるのか!」

 

正直。全部本物に見える妖力はすべてから漏れ、しっかり術者が力を供給してる

『繋がり』も見える。

 

 

(すべてに斬りかかる?駄目だ。隙が大きすぎる。

だからって無視したらやばいし、ああ!!クソっ!こんなことなら『あいつ』

と契約しとくんだった・・。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お~い。大丈夫か?双覇。」

 

願っても無いタイミングで瞬が帰ってきた。

 

 

「助かった!!奴の影魔法を攻略したい。どうすればいい?」

 

 

「そんなの簡単だよ。この世から『影』を無くせば良い。

 

 

ラプラスの悪魔。起動!!」

 

 

瞬からさっきよりもとんでもない量の神力が漏れ出し

気を抜いたら気絶しそうになった。

 

 

「な。なんだ?  それ・・・。」

 

 

おびえつつ、なんとか声をひねりだす。

 

 

「ラプラスの悪魔。超越的存在と呼ばれ、恐れられている

俺の奥の手だ。」

 

 

瞬のほうに1本の槍が飛んできた。

 

 

「瞬!あの槍は!?」

 

 

 

「大丈夫。斬ってくれ。あれが影である可能性は0だよ。

この世界にもう『影』は存在していない。」

 

 

足元を確認し、確かに自分の影すらも消えていることに気がついた。

一瞬で距離を埋めて斬り裂く。

 

確かな手ごたえと共に槍は消え去った。

 

 

「これがラプラスの悪魔を起動したときの俺の力。

『概念消去』触れたものすべての概念つまり存在を消去する力だよ。」

 

 

なるほど、超越的存在。確かにそのとうりだ。

そもそも、存在を許されないとは・・・。

 

 

「それに、フェルのさっきのクイズ。もともと正解は0だしね。」

 

「どういうことだ?」

 

不思議に思い尋ねる。

 

 

「言ったとうりの意味だよ。俺のラプラスの悪魔は『全知神』としての力の究極系

でもある。

 

あの状態になると見る物全てに『答え』をはじきだせる。

あいてがどう動くか?何をしたら目の前の人はどうなるか?

 

もちろん相手の言ってることは本当か?とかね。」

 

 

「とんでもないな。確かに衛の言うとうりお前の能力に勝てる気はしねえな。」

 

 

「まぁなw俺自身ひどいチートだと思ってるよ。

でも、下手に使いすぎると戦闘も楽しくなくなるし、ほかの神にも目をつけられるから結構制限があるんだぜ?」

 

 

瞬は俺にそう伝え、フェルのほうに向きなおると

「どうだ?まだやるか?」と聞いていた。

 

フェルの答えは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もちろんNOだ。1人の吸血鬼が影を奪われ、神2人相手などさすがに分が悪すぎる。」

 

 

まぁ、そりゃそうだなw お。そうだ!

 

 

「なぁ。フェルもしよければ俺と契約しないか?」

 

 

「契約?あぁお前の能力のことか。なら方法も存じて入る。条件は・・・

 

 

1つ、そちらの世界のレミリアとフランをよろしく頼む。

 

2つ、私の力。しっかり使いこなしてくれ。

 

3つ、瞬との全力戦闘。がんばれよ?

 

3つ目は衛との分も合わせて確約ということにしておいてくれ。」

 

 

フェルはそう言うと、俺に手を差し伸べてきた。

 

 

「あぁ。わかった!お前の力喜んで使わせてもらう。こっちの世界のレミリア達の

ことも任せろ!!」

 

 

ま。こっちではまだ生まれてないけどな。(苦笑い)

フェルの手をがっしり握り、得た能力は・・・

 

 

「『影を従える程度の能力』か。おそらく、お前本来の能力とは違うだろうが・・。

結構強力だな?そんなに信じてくれるのか。会って間もないってのに。」

 

 

俺が以外そうに尋ねると、フェルは心底心外そうにため息を吐き・・。

 

 

「私の能力は『すべてを見抜く程度の能力』だ。お前は妖怪でもあるが。。

その殺気は本当に敵対した、それも邪悪とみなされるものにしか向けてないのは

知ってる。」

 

それに・・。と続けて。

 

 

「私が『見抜いた』かぎり、お前は瞬同様、絶対的力を持つ神でありながら、

私と言う人間の敵を「気に入ったから。」などと契約関係にしてしまうような

 

超お人よしの神だからな。安心して能力を託せる。」

 

なんか、こそばゆいがとりあえずこんな数日でも信頼してくれてるのはうれしい限りだ。

 

 

「お前ら~。何やってんだ。早く帰って飯食おうぜ~~。」

 

 

遠くで瞬の声が聞こえ、俺達はどちらからとも無く笑い返事を返して、

帰路に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん。朝から馬鹿騒ぎしたため俺と瞬の分の朝食はとうに無かった・・・。

 

 

 

 

 

 

 




はい!ようやくコラボ編2話目です!!

genkoさん。フェルの影魔法。フリガナとか勝手に着けてしまい申し訳ありません!
悪ければダメだしやら使わないやらしてくださって結構です。

それとだいぶ話が違う感じを混ぜてしまって重ねて申し訳ありません!!

それでは!皆様次回も!!

双・作「「ゆっくりしていってね!!」」

双「うぅ~。腹減った~~。」

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